「利尻・礼文へ、ウニの旅」

「J  REPORT 2023 8月第1週号」
「リタイアメント・ノート 14年2ヶ月目」
「VOL.1327 SINCE  AUG.12th、1983」

「走るな! 転ぶな! 風邪引くな!」が老人には大切らしいです。

「利尻・礼文へ、ウニの旅」
入院手術が続いた生活に喝を入れようと思い、涼しいところへ行くことにした。久々の旅である。羽田から新千歳空港経由で利尻島へ渡る。日本の最北端の島々だ。北海道のローカル空域を飛ぶ飛行機には日の丸が塗られているのを見つけたのは私としては2度目の利尻礼文の時で3S会のスーさんが発見した。多分ロシアや北朝鮮との絡みがあるのだろうが、日本中で機体の羽の部分に国旗のある航空機があるのは北海道だけだ。(写真:A1)
利尻空港は濃霧と強風でちゃ陸離出来ない場合は千歳に戻るとの条件付きでの出発だったが、何とか無事に利尻島着した。利尻とはアイヌ語で利は高い山、尻は島と言うことだそうだ。火山島の利尻。ほぼ円形の島だ。空港は時計で言えば11時の方角にあり、その日は南西の風が強く吹き、島の西側は濃霧に覆われ風も強い。しかし島の東側は晴れていた。気温は25度。
まずは2時の方角にある人口の池「姫沼」(写真:A3)
この沼は戦前にヒメマスの養殖用に設けられたらしいが、島の周囲が大漁場であり島の人は淡水魚は食べなくとも海から魚が沢山捕れるので放棄された跡だという。沼の周囲を歩くとそこかしこに「山漆」が生えている。(写真:A2)
この漆、潜伏期間があり3日後にかぶれだすというから怖い。昨日は大雨だったということであちこちにキノコが生えていた。(写真:A4)
蝦夷ニュー(写真:A5)
エゾマツ(写真:A6)
トドマツ(写真:A7)
おや、鶯の鳴き声が聞こえる。夏なのに鶯がいるのだ。
姫沼の向こうには利尻富士があるのだが、雲で見えない。(写真:A8)
木の幹に穴がある。クマゲラがアリを食べるために開けた穴だそうだ。(写真:A9)
漸く3時の方角に達すると利尻富士の頂上が見えた。(写真:A10)
4時の方角にある「北見神社」(写真:D1)
5時の方角にあるのが「オタトマリ沼」、本来ならば沼の向こうに利尻富士が見えるのだが、雲の中。ここは北海道の土産で有名は「白い恋人」のパッケージの写真が撮られた場所だ。(写真:A11)
ここで地元の人が営む店で「ホタテのバター焼き」を食べた。(写真:A12)
宿は8時の方角にあるホテル。夕食は「ハーフバイキング」と言うが、何だ、それは?セットしてあるのが一部あり、その他はバイキング形式で選べるというもの。(写真:A13)
生ウニと刺身の盛り合わせ(写真:A14)
バフンウニは6月から8月が解禁期だから、今が食べ頃だ。
野菜中心に(写真:A15)
鍋もある(写真:A16)
昆布と山芋(写真:A17)
白菜巻き(写真:A18)
食べ過ぎました。でもウニは食べるぞ。

2日目も天候は相変わらずだ。朝の気温は22度。強風のため物凄く寒い。
朝食はバイキング(写真:B1)
蝦夷鹿の入ったカレースープ(写真:B2)
アスパラガス(写真:B3)
港からフェリーに乗る。(写真:B6)
(写真:B5)
利尻富士(写真:B4)
ベジ岬(写真:B7)
(写真:B8)
客室は1等席だった。(写真:B9)
フェリーで礼文島に渡る。利尻が火山島ならば、礼文は海底が隆起した島で大半が丘状になっていて平地が殆どない。山の上は風が強いため低木しかないし、草も低く生えている。
戦前まではニシン漁で大変に栄えたこの島も今は過疎の島だ。青森方面からの移住者が多く住むという。
島の最北端のトコトン岬の先にはトド島がある。(写真:B10)
コガネ菊(写真:B11)
礼文岩蓮華(写真:B12)
トコトン岬は日本の最北端だ。(写真:B14)
(写真:B15)
岸には流れ着いた昆布がある。自由に獲ってもいいそうだ。(写真:B16)
昼食は金田岬にある地元漁協が経営する店で海鮮料理だ。(写真:B17)
ここでもウニがでた。毎食ウニ尽くしだ。
店の近くの海には野生のアザラシがいた。(写真:B18)
(写真:B19)
次に訪れたのは「桃岩展望台」までの道。高山植物がある。ここでしかないのが「礼文草」(写真:D2)
礼文草の群生地(写真:D3)
ウミネコ。渡り鳥だからもう直にシベリアに帰る。(写真:D4)
利尻礼文には危険な動物がいない。古代から孤立していた島だったから、熊も鹿も蛇もいない。いい島だ。
大文字草(写真:D5)
もうススキが生えていた。(写真:B13)
夕食は「和風旅館」での和食だ。(写真:B20)
メニューを観てみる。「礼文島産 バフンウニ」「いくら醤油漬け」「田舎風パテ」「ホッケの飯寿司」「干し柿バター挟み」「ワカサギ甘露煮」「カスべ南蛮漬け」「牡丹海老・帆立貝・にしん」(写真:B21)
「蛸のマリネ」「鮑ときのこのグラタン」(写真:B22)
「帯広豊西牛のローストビーフ」(写真:B23)
「ホッケの煮付け」(写真:B24)
ホッケは足が速いので煮付けは珍しい。

北海道ゆめびりか・香の物・漬汁・帆立真丈」
本日もまた食べ過ぎですね。最終日。あっという間に時間が過ぎた。朝食は旅館の定型版。(写真:C1)
ウニの茶碗蒸し(写真:C2)
鮭塩焼き(写真:C3)
利尻島にフェリーで戻った。うに丼(写真:C4)
(写真:C5)

10年ほど前の映画で吉永小百合さん主演の「北のカナリアたち」というのがあり、礼文には小学校がロケのために建てられ今はレストランになっていて観光地にもなっている。また利尻にもロケ地がある。(写真:D6)
(写真:D7)

千歳着陸前の北の大地(写真:C6)
短い北の旅。北海道には今年だけで3回目だ。天候の悪さと私の足の具合から余り満足な歩行が出来ず苦労したことが悔やまれるが、術後初の旅としては上出来だったと言えよう。気分転換して8月1日の医師との肝臓癌対策の面談に備えよう。

「今週の映画と本」

「今週の映画と本」
「世界のはしっこ、ちいさな教室」「HTC有楽町にて)私的評価★★★(今年55作目)
アフリカ、バングラデシュ、シベリアの子供たちと教師の物語。ドキュメントだ。如何に教育が大切だということを認識させられる映画だった。日本も負けられないぞ。

「キングダム 運命の炎」「UC豊洲にて)私的評価★★★(今年55作目)
春秋戦国時代の秦の国の信という若者が成長しながら英雄に育つ姿を描く。

7月28日付け読売新聞夕刊の「All that Cinema」では「658km、陽子の旅」「シモーヌ フランスで最も愛された政治家」「イノセンツ」「イビルアイ」「裸足になって」「猫と、とおさん」「キングダム エクソダス<脱出>」が紹介されていました。

また、7月28日付け日経新聞夕刊電子版「アートレビュー」には、「658km 陽子の旅」「キングダム エクソダス<脱出>」「イノセンツ」「シモーヌ フランスで最も愛された政治家」「ルードボーイ トロ―ジャ・レコーズの物語」「プレジデント」「猫と、とおさん」が紹介されていました。

「2023年の映画で私が良いと思ったのは」
★★★★★=「ドリーム・ホース」「SHE SAID その名を暴け」「生きる LIVING」「パリタクシー」「クロース」

★★★★=「The First Slam Dunk」「モリコーネ 映画が恋した音楽家」「母の聖戦」「エンドロールのつづき」「バビロン」「逆転のトライアングル」「シャイロックの子供たち」「オットーという男」「ロストケア」「ザ・ホエール」「怪物」

「私の2022年に観た映画は105本、星5つは
★★★★★=「ゴヤの名画と優しい泥棒」「ベルファスト」「大河への道」「PLAN75」「峠 最後のサムライ」「エリザベス 女王陛下の微笑み」「ベイビー・ブローカー」「エルヴィス」「アキラとあきら」「アバター3Dリマスター」「RRR」「ザ・メニュー」

「2022 観劇シリーズ」 2022年の歌舞伎観劇は12度でした。
歌舞伎座新開場十周年 壽 初春大歌舞伎第二部「壽恵方曽我」と「人間万事金世中」を観劇。
2月大歌舞伎第二部「女車引」と「船弁慶」を観劇。
3月大歌舞伎観劇第二部「仮名手本忠臣蔵・十段目」と「身替座禅」を観劇。
鳳凰祭4月大歌舞伎昼の部「新・陰陽師 滝夜叉姫」を観劇。
團菊祭5月大歌舞伎昼の部「寿曽我対面」、「若き日の信長」と「音菊眞秀若武者」を観劇。
6月大歌舞伎昼の部「傾城反骨香」、「児雷也」、「扇獅子」を観劇。
7月大歌舞伎昼の部「菊宴月白波 忠臣蔵後日譚」を観劇。
8月納涼歌舞伎昼の部「観劇予定。新門辰五郎」と「団子売」を観劇予定。

「2023年旅暦」
1月に釧路7日間の旅に行き、2月には道東オホーツク3日間の旅をしました。7月に退院後初めての旅は3度目の利尻礼文でした。
海外には8月にハワイにいく予定です。

「2023 本の記憶シリーズ」  2022年の読書数は、283冊でした.
「リボルバー」(原田 マハ 著)幻冬舎文庫 私的批評眼★★★★(今年101作目)

「不酔の酒」(千野 隆司 著)双葉文庫 私的批評眼★★★(今年102作目)「おれは一万石」シリーズ第25弾

「心変わり」(小杉 健治 著)祥伝社文庫 私的批評眼★★★★(今年103作目)「風列廻り与力・青柳剣一郎」シリーズ第63弾

「七月大歌舞伎観戦記」

「七月大歌舞伎観戦記」(写真:K1)
その日も暑かった歌舞伎座。(写真:K4)
猿之助の事件があって配役が替わってしまったが、本当に将来は彼の演技が見られないのか?その才能を惜しむ声も高いと聞く。代役の「中車」は猿之助の従弟。歌舞伎界に入って10年目だという。役者としての経歴は長いのでそれなりに代役をこなしているのだろう。
本日の演目は「四世 鶴屋南北作 通し狂言 菊宴月白浪 忠臣蔵後日譚」だ。副題として「市川中車 両宙乗り相勤め申し候」、「序幕 甘縄禅覚寺の場より、大詰 東蔵寺大屋根の場まで」。
この狂言、初演は江戸時代の1821年旧暦九月九日に演じられ、後に三代目猿之助(現・猿翁)四十八撰の一つとなる演目だ。それを昭和59年163年振りに復活させたものである。時代は忠臣蔵で大石ら四十七士が切腹してから1年後。塩谷家(えんや=浅野家を示す。赤穂の塩をイメージした名前)と高野家(こうの=吉良家を示す)は泉岳寺での墓前で、共に御家断絶となっていたが、御家再興を幕府に願っており、幕府の使者からは家宝を出せば許すとの内諾を得た。
この両家の家宝を巡り、奪い奪われ、はたまた敵討ちまで行われ実に派手な舞台となる。
幕間の食事風景。(写真:K3)
客席の7割位が席で食事をしているようだ。私は一日一食なので何も昼は食べない。
見慣れない緞帳だ。(写真:K2)
主人公の高野家の元家老の息子「斧定九郎(中車)」は実は忠義の心を持つ男で忍術を獲得し、名前を暁星五郎と名乗り、これまた御家再興をなそうとしていた。話しは変わるが、実は大石らはち密な作戦を立てていて、四十七士とは別動隊を組織していて、仮に討ち入りに失敗した場合には別動隊が動くということが企てられていたらしい。その別動隊は実際には討ち入りしていないので不義の武士と蔑まれたというのだ。
その暁星五郎は大凧に乗り宙を舞うというスペクタクルな展開の後に寺の大屋根で仇と闘うその場面が凄い迫力だった。仮名手本忠臣蔵では敵役の斧定五郎がこの演目では主人公の忠義役として描かれている。
いやあ暑い日でした。(写真:K5)

「Nick & Noojoo 新橋店」

「手前勝手世界食物語、第652話」
「Nick & Noojoo 新橋店」
初めての店なのでステーキを食べにいくつもりが店はブラジル料理のシュラスコの店でした。
メニュー(写真:S1)
一応時間制の食べ放題だという。
エレベーターホール(写真:S2)
野菜と漬けタレ(写真:S3)
タレは色々な味付けがあった。
バーニャカウダー(写真:S4)
野菜も食べ放題だから、見回すと女性客が殆どだった。
ハムやローストビーフ(写真:S5)
肉は10種類あるようだが、牛肉、豚肉、鶏肉、加工品と色々あった。勿論、櫛刺しにした肉を大きなナイフで削げ落すシュラスコ。(写真:S6)
(写真:S7)
(写真:S8)
焼きパイナップル(写真:S9)
〆のコーンスープ(写真:S10)
(写真:S11)
とてもではないが食べ放題では殆ど食べられません。歳ですね。
店は早い時間から混んでいました。

以上、酷暑の東京から勢古口がお送りしました。

「禁酒」

「J  REPORT 2023 7月第5週号」
「リタイアメント・ノート 14年1ヶ月目」
「VOL.1326 SINCE  AUG.12th、1983」

「走るな! 転ぶな! 風邪引くな!」が老人には大切らしいです。

「禁酒」
もう50年以上に亘り続けてきた飲酒生活。それが今年は既に2度の入院で禁酒させられていた。何と情けないことなのだろうが、禁酒は私の最大の弱点だった。禁酒すると夜眠れない。殆ど眠れずに朝を迎える。医師と相談して禁酒した日は睡眠導入剤を飲むことにした。そして何とか寝つけたのだが、逆に朝が起きられない。頭がぼーっとして身体が動かない。一長一短があるのが眠剤なのだろうか。
そして今、消化器内科の医師から禁酒を言い渡された。これを機会に禁酒しようと入院生活後も禁酒を続けている。最初は眠剤も飲んだのだが、もう眠剤なしでも眠れるようになった。自分の命との引き換えでは酒を飲む気には流石の私でも出来ない相談だ。禁断状態が取れたのか、今は何もしなくても眠れるようになった。果たしてこれが続けられるのだろうか?はっきり言って自信はない。
1週間に亘る入院生活は無事に15日土曜日退院することが出来た。血圧が低かったために病室内でさえも看護師の監視でなければ歩けないということになり、すっかりまた足腰が弱ってしまった。リハビリのやり直しとなった。足のリハビリと肝臓癌との戦いの2面作戦は中々に辛い。

「今週の映画と本」

「今週の映画と本」
「ヴァティカンのエクソシスト」「TC日比谷にて)私的評価★★★(今年52作目)
ローマ教皇庁に実在した悪魔退治の神父の著書を基にした映画。スペインの古城での悪魔との戦いを描く。

「君たちはどう生きるか」「UC豊洲にて)私的評価★★★(今年53作目)
評価が分かれる作品だ。戦時中、田舎に疎開した少年が経験する出来事を描く。宮崎駿監督作品だが、介錯が難しい。

「クロース」「HTC有楽町にて)私的評価★★★★★(今年54作目)
カンヌ・最優秀賞獲得作品。久し振りに良い映画を観た。12歳の少年二人は大親友で常に一緒にいた。それが同級生の少女たちからは「付き合っているの?」や男子からは「オンナオトコ」と言われたりして、心に隙間風が噴き出す。そんな二人に起こったことは?微妙な少年の心理に触れた作品でした。

7月21日付け読売新聞夕刊の「All that Cinema」では「ミッションインポッシブル/デッドレコニングpart one」「君たちはどう生きるか」「ナチスに仕掛けたチェスゲーム」「マッド・ハイジ」「世界のはしっこ、ちいさな教室」「天空のサマン」が紹介されていました。

また、7月21日付け日経新聞夕刊電子版「アートレビュー」には、「ミッションインポッシブル/デッドレコニングpart one」「裸足になって」「大輪廻」「セフレの品格(プライド)初恋」「神回」「ナチスに仕掛けたチェスゲーム」が紹介されていました。

「2023年の映画で私が良いと思ったのは」
★★★★★=「ドリーム・ホース」「SHE SAID その名を暴け」「生きる LIVING」「パリタクシー」「クロース」

★★★★=「The First Slam Dunk」「モリコーネ 映画が恋した音楽家」「母の聖戦」「エンドロールのつづき」「バビロン」「逆転のトライアングル」「シャイロックの子供たち」「オットーという男」「ロストケア」「ザ・ホエール」「怪物」

「私の2022年に観た映画は105本、星5つは
★★★★★=「ゴヤの名画と優しい泥棒」「ベルファスト」「大河への道」「PLAN75」「峠 最後のサムライ」「エリザベス 女王陛下の微笑み」「ベイビー・ブローカー」「エルヴィス」「アキラとあきら」「アバター3Dリマスター」「RRR」「ザ・メニュー」

「2022 観劇シリーズ」 2022年の歌舞伎観劇は12度でした。
歌舞伎座新開場十周年 壽 初春大歌舞伎第二部「壽恵方曽我」と「人間万事金世中」を観劇。
2月大歌舞伎第二部「女車引」と「船弁慶」を観劇。
3月大歌舞伎観劇第二部「仮名手本忠臣蔵・十段目」と「身替座禅」を観劇。
鳳凰祭4月大歌舞伎昼の部「新・陰陽師 滝夜叉姫」を観劇。
團菊祭5月大歌舞伎昼の部「寿曽我対面」、「若き日の信長」と「音菊眞秀若武者」を観劇。
6月大歌舞伎昼の部「傾城反骨香」、「児雷也」、「扇獅子」を観劇。
7月大歌舞伎昼の部観劇予定。

「2023年旅暦」
1月に釧路7日間の旅に行き、2月には道東オホーツク3日間の旅をしました。

「2023 本の記憶シリーズ」  2022年の読書数は、283冊でした.
「あんとほうき星」(柴田 よしき 著)ハルキ文庫 私的批評眼★★★★(今年99作目)「お勝手のあん」シリーズ第8段

「味の道」(倉阪 鬼一郎 著)二見文庫 私的批評眼★★★(今年100作目)「小料理屋のどか屋 人情帖」シリーズ第38段

「ある訃報」

「ある訃報」
それはN君からのメールだった。N君は先日同じG46仲間のU君の結婚披露宴を仕切った友人だが、彼からのメールにはある知人の訃報が綴られていた。その知人はK君。高校でフットボールを一緒に短期間だったが行った時があったと思うし、入社した会社が私と同じだった。そんな彼が早い死を迎えたという。理由原因は分からないが、これも運命か?
中学の担任教師から教えられたことがある。それは人間の受胎から誕生までの胎児の変化が、数十億年かけて今の人間になるまでの進化の過程、即ち単細胞が細胞分裂を繰り返し、徐々に変化を遂げ胎児へと導かれること。そんな歴史が示しているのは我々人類が遺伝子を繋ぐものであることだということだ。正に生物の人間の進化そのものを見せつけるのが、胎児の変化であり自然界にある全てのものには「子孫繁栄」が刷り込まれているという。
私も今回の癌宣告を受けて、受け継ぐ者の一人として厳粛に受け止め未来へと繋げていかねばならいと感じた。何を繋げていくのかは、人それぞれだろう。私なりに真剣に毎日考えている。
K君のご冥福をお祈りすると共に自らの運命を謙虚に受け入れようとする私がいた。

「マティス展」

「マティス展」
東京都美術館を訪れるのは、友人の奥様が出品された絵画展を観に行った5月以来だった。その間2度の入院があったので、本当に久し振りの上野界隈だった。
フランスの画家「アンリ・マティス」の絵画展を私は初めて観たが、はっきり言ってなんだか分からなかった。色彩は鮮やかだったが、絵画自体は抽象的なもので余りに芸術的過ぎて私の理解を超えていた。
ではその作品の一部をご紹介しよう。
会場の入り口の看板は「金魚鉢のある室内」の絵だ。(写真:A1)
「赤のキュロットのオダリスク」の絵だ。(写真:A2)
「夢」(写真:A3)
「座るバラ色の裸婦」(写真:A4)
「立っているヌード」(写真:A5)
「赤の大きな室内」(写真:A6)
続いてパンフレットからのものだ。
「赤の大きな室内」(写真:A7)
「豪奢Ⅰ」(写真:A8)
「豪奢、静寂、逸楽」と「アルジェリアの女」(写真:A9)
「金魚鉢のある室内」と「コリウールのフランス窓」(写真:A10)
「赤のキュロットのオダリスク」と「オレンジのあるヌード」、「マグノリアのある静物」と「上祭服{マケット}(写真:A11)
「夢」(写真:A12)
さて、皆様はどう判断されますか?8月20日まで上野の東京都美術館で開催されています。

以上、秒読み段階となった梅雨明けを待ちわびている東京から勢古口がお送りしました。

「肝臓癌との戦い始まる」

「J  REPORT 2023 7月第4週号」
「リタイアメント・ノート 14年1ヶ月目」
「VOL.1325 SINCE AUG.12th、1983」

「走るな! 転ぶな! 風邪引くな!」が老人には大切らしいです。

「肝臓癌との戦い始まる」
「手術終わる」
「はい、息を吸って、吐いて、止めて」シュルシュルシュルと音がする。約10秒。胃の辺りが熱くなる。CTの撮影終了だ。
「肝動脈化学塞栓手術」は聖路加国際病院の放射線科で10日午後1時から行われた。私は造影剤でアレルギー症状が出た経験があるので、手術12時間前からアレルギー防止の薬を飲まされている。右太ももの動脈から針を入れて肝臓まで到達させ、造影剤で映し出されるCT画面の血管を辿り癌細胞に抗がん剤の蓋をして兵糧攻めにするというのだ。その間私は上向きで横たわったまま。そして息吸い息吐き止めを繰り返す。結局3時間半にも及ぶ手術だった。結構大変でした。術後、右太ももからの出血を防ぐための止血で2時間安静を強いられた。果たして結果はどうだったのか?主治医が病室を訪れたので聞くと、余りよい返事ではなかった。癌細胞の95%は栓をしたが、5%は血管が細くて出来ず、結論からすると抗癌剤を使った治療をするしかないとのことだった。友人の医師によれば肝臓は血管が沢山集まっており、一部を塞いでも他の血管から栄養が癌に供給される確率が高いので完治は難しいと言っていたことを思い出した。予想通りだったので、まあ天命を待つしかないし、腐らずに人生をエンジョイしようと思う。
午前中に栄養士との面談があり、その日の夕食は「1600塩6gFULL」となっていて、主食は白米150gに豚ロース生姜醤油焼きと玉葱ピーマンソテー、オクラ辛子和え、かぶと厚揚げの炒め煮でした。(写真:S4)

「結果を伝えられる」
二日目の朝、手術医と放射線科医と話し合う。結果は私の考えていたよりも深刻だった。ではその写真を見ていこう。まずは6枚の写真はそれぞれが肝臓のものだ。(写真:A1)
同じことを書いても仕方ないので代表的に中央の2枚を説明する。(写真:A2)
この写真の左上部にある癌が約4cmほどのもので最大の敵だ。白い影の部分が癌だ。更にこの周囲に細かい癌細胞があるが、これらは正常な部分も侵す恐れがあるので今回の方法では対応出来なかったという。
それを血管の流れに沿って追ったのがこの写真だ。(写真:A3)
針の部分が太い血管には到達して、塞栓術の抗癌剤を注入することが出来たが、細い血管には針が太過ぎて注入出来なかったという。不完全な結果になっているらしい。
もう一つ全体写真右側のものは丁度胃の裏にある部分で、これも同様太い血管には注入出来たが細い血管には注入不可能だったそうだ。
薬の効き目は金曜日にCT検査を行い、判定するという。それを元に今後の治療を決めるという。現状では今は注入した抗がん剤と癌との戦いの最中であり、従って心配しても仕方ないだろう。
昼過ぎに立ち上がると立ち眩み。直ぐに医師に伝えると血圧が80と非常に低く慌てて点滴やらエコーやら血液検査だとか大変な事態になった。点滴の影響で血圧は150の100にまで急上昇したので意識はしっかりしているが、尿を漏らしてしまった。点滴と血圧計に繋がれているのでトイレにも行けず尿瓶も間に合わず漏らしてしまったのだ。とんだ失敗だ。昨日の術後の副作用が色々と出て来る可能性があるので医師たちも緊張していた。
因みに、朝食はご飯150g、牛乳200cc、鮭の塩焼き(50g)白菜ゆかり和え付、お浸し(ブロコッリ)で508kcal(写真:S5)
昼食はサンドハム2個・ポテト1個、海草サラダ(わかめコーン)、ヨーグルト和え(バナナ)で552kcal。(写真:S6)
夕食はご飯150g、フルーツ、アジ南蛮風、胡瓜と竹輪の胡麻酢和え、野菜炒め煮(しめじ)で533kcal(写真:S7)

「今週の映画と本」

「今週の映画と本」
「パール」「TC日比谷にて)私的評価★★★(今年51作目)
時代は第一大戦末期のアメリカの田舎の農場。暮らしているのは重度の障害の父親とドイツ系移民の母親に娘のパール。彼女の夫は戦場にいるが、家を出て自由を求めていた。そんな時、町の映画館の映写技師と恋の落ちるが失望して殺してしまう。ぷつんと切れた彼女は次々と殺人者への道へと向かうホラー映画でした。

7月7日付け読売新聞夕刊の「All that Cinema」では「大いなる自由」「1秒先の彼」「パール」「青春墓場」「愛しのクノール」「遠いところ」「トゥ・クール・トゥ・キル 殺せない殺し屋」が紹介されていました。

また、7月14日付け日経新聞夕刊電子版「アートレビュー」には、「サントメール ある被告」「古の王子と3つの花」「わたしたちの国立西洋美術館 奇跡のコレクションの裏舞台」「CLOSE」「星くずの片隅で」「マッド・ハイジ」「アイスクリームフィーバー」が紹介されていました。

「2023年の映画で私が良いと思ったのは」
★★★★★=「ドリーム・ホース」「SHE SAID その名を暴け」「生きる LIVING」「パリタクシー」

★★★★=「The First Slam Dunk」「モリコーネ 映画が恋した音楽家」「母の聖戦」「エンドロールのつづき」「バビロン」「逆転のトライアングル」「シャイロックの子供たち」「オットーという男」「ロストケア」「ザ・ホエール」「怪物」

「私の2022年に観た映画は105本、星5つは
★★★★★=「ゴヤの名画と優しい泥棒」「ベルファスト」「大河への道」「PLAN75」「峠 最後のサムライ」「エリザベス 女王陛下の微笑み」「ベイビー・ブローカー」「エルヴィス」「アキラとあきら」「アバター3Dリマスター」「RRR」「ザ・メニュー」

「2022 観劇シリーズ」 2022年の歌舞伎観劇は12度でした。
歌舞伎座新開場十周年 壽 初春大歌舞伎第二部「壽恵方曽我」と「人間万事金世中」を観劇。
2月大歌舞伎第二部「女車引」と「船弁慶」を観劇。
3月大歌舞伎観劇第二部「仮名手本忠臣蔵・十段目」と「身替座禅」を観劇。
鳳凰祭4月大歌舞伎昼の部「新・陰陽師 滝夜叉姫」を観劇。
團菊祭5月大歌舞伎昼の部「寿曽我対面」、「若き日の信長」と「音菊眞秀若武者」を観劇。
6月大歌舞伎昼の部「傾城反骨香」、「児雷也」、「扇獅子」を観劇。
7月大歌舞伎昼の部観劇予定。

「2023年旅暦」
1月に釧路7日間の旅に行き、2月には道東オホーツク3日間の旅をしました。

「2023 本の記憶シリーズ」  2022年の読書数は、283冊でした.
「八卦良い」(井川 香四郎 著)二見文庫 私的批評眼★★★(今年96作目)「ご隠居は福の神」シリーズ第11段


「罠には罠」(井川 香四郎 著)二見文庫 私的批評眼★★★(今年97作目)「ご隠居は福の神」シリーズ第12段

「あだ討ち」(佐伯 泰英 著)文春文庫 私的批評眼★★★(8今年98作目)「柳橋の桜」シリーズ第2段

「あんとほうき星」(柴田 よしき 著)ハルキ文庫 私的批評眼★★★★(今年99作目)「お勝手のあん」シリーズ第8段