「藤田嗣治展」

J  REPORT2018年 8月第5週&9月第1週」
「リタイアメント・ノート 10年3ヶ月目」
「VOL.1070号 SINCE AUG.12th、1983」
ご意見ご要望等が御座いましたら、こちらへメールをください。
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「藤田嗣冶展」
没後50年ということで開かれていた展覧会は上野の東京都美術館でした。(写真:F1)F1
彼は陸軍軍医の息子として生まれたが、幼い頃から絵が好きで、父親は医者にしたかったらしいが、東京美術学校に入り、絵の道に進む。人生の半分をフランスで過ごした彼は、パリで認められ、戦時中は帰国して、日本軍に協力して戦争絵画を描いたことで戦後は苦労したが、結局フランスに戻り、フランス国籍を取得し、洗礼を受けカソリックとなる。
パンフレットを飾る絵は「カフェ」、1949年の作品だ。(写真:F2)F2
(写真:F3)F3
彼の絵の特徴には、「裸婦の白い肌(乳白色の肌)と猫」がある。猫について彼は、「猫を友達としている。猫はおしとやかで猛々しい」と述べていて、彼の絵にサインのように猫を描いている。裸婦の白い肌は、日本人的な白と黒の対比で西洋にはない新しい独自の感覚だったという。西洋が色使いの妙ならば、日本は白と黒の深みだという。
1929年にニューヨークを訪れた時に囲まれた新聞記者から「女性と猫を描くのは?」と問われ、彼は「女性と猫は全く同じ。猫は大人しくて可愛いが、可愛がらないと引っかく。女性に髭と尻尾を付けると猫と一緒だ。」と述べ、全米の新聞に報道された。

「自画像」、1929年(写真:F4)F4
この絵には彼の集大成の全てが入っている。まず自画像は「おかっぱ頭、丸メガネ、金のピアス、ちょび髭、女性の絵、そして猫」。更に言えば「硯と筆」、日本文化までを示している。

「エミリー・クイン・シャドボーンの肖像」1922年(写真:F5)F5
当時パリで人気となった彼には肖像画の制作依頼が殺到したという。これはその中の一点。油絵、銀箔、金粉・カンバスが特徴的だ。背景の銀箔は色あせて黒くなっているが、描かれた当時は美しかったに違いない。これも東洋的、日本的な彼の特徴なのだろう。

パンフレットより作品2点。(写真:F6)F6
左が彼の出世作で、「私の部屋、目覚まし時計のある静物」(1921年)だ。他の画家の描かない静物を集めて描いたもの。これで彼はパリの画壇に華々しくデビューした。
右は「タビスリーの裸婦」(1923年)。裸婦の肌の白さ、そして猫、更にバックの布地の見事な色彩、素晴らしい作品だ。

パンフレットより1点。「私の夢」1947年(写真:F7)F7
裸婦が寝ている。周囲を囲む動物たちは衣服を纏っている。何とも不可思議な絵だが、藤田の特徴をよく表わしている。

朝日新聞よりの5点。(写真:F8)F8
左上の裸婦像は、「五人の裸婦」1923年。人間の五感を表わしているという。
右の2点は紹介済。
左下は、「二人の少女」1918年。
その横の「闘争(猫)」1940年。何とも奇妙でそれでいて美しい猫たちの乱舞する姿に驚かされる。

「私は世界に日本人として生きたいと願ふ、それはまた、世界人として日本に生きることにもなるだろうと思ふ」
「私の身体は日本で成長し、絵画はフランスで成長した」 以上

「国立西洋美術館・常設展松方コレクションより Ⅵ」
「舟遊び」(写真:B12)B12
クロード・モネ作、1887年。
舟遊びは当時人気のレジャーの一つである。妻カミーユを亡くし、1883年にジヴェルニーに移住したもモネは、近くを流れるエプト川の舟遊びの光景を繰り返し描いている。その中でも本作はひときわ完成度が高い。モデルはのちにモネの再婚相手となるアリス・オシュデの連れ子ブランシュとシュザンヌである。空を映した水のきらめき、水面に揺らめく小舟や人、木々の影、そして周囲の影響を受けて、微妙な色彩を帯びる娘たち自身の肌や服が大胆な筆触で描かれている。

「睡蓮」(写真:B13)B13
クロード・モネ作、1916年。
ジヴェルニーの自邸の庭に造った日本風の蓮池は、モネの連作の格好のモチーフとなる。200点以上を制作市。水面に揺らめく光と影、虚像と実像の戯れを描いた「睡蓮」連作は、モネの画業の集大成となる。アトリエを訪ねた松方幸次郎が画家から直接購入したもので、完成度も高く、晩年の様式をよく示す重要な作品である。時の経過
とともに表情を変える睡蓮の水面を相手に朝から晩まで制作に励んでいた。一見、日本の屏風を思わせる装飾的な平面構成だが、そこには水面、反映像、水底という重層的な絵画空間が生み出されている。

参考資料「MASTERPIERCES The National Museum of Western Art,Tokyo」編集:国立西洋美術館
絵の注釈は全て同上の本から抜粋しています。

暑さがぶり返してきた昨今、最後の夏休みを涼しい美術館で過ごすのもまたいいですよ。

「今週の映画と本」

「今週の映画と本」
「チャーチル ノルマンディーの決断」(有楽町スバル座にて)私的批評眼★★★(今年146作品)映画チャーチルノルマアンディの決断
第二次世界大戦の帰趨を決めたノルマンディー上陸作戦、即ちDデイ数日前から苦悩するチャーチルを描く。第一次大戦での大敗北を思い出し、若者たちを死に追い込む自分との戦いだった。

「オーシャンズ8」(丸の内ピカデリーにて)私的批評眼★★★★(今年147作品目)映画オーシャンズ8
ニューヨークのメトロポリタン美術館で行われるメットガラで1億5千万ドルの宝石を盗もうとする彼女たち。実に面白い。最後に二つの落ちがある。文句無しに楽しめる。

「ペンギン・ハイウェイ」(TC日本橋にて)私的批評眼★★★(今年148作品目)映画ペンギン
大人の童話かな? ある日突然街にペンギンが大挙して現れた。そして野原に大きな水の球体「海」も現れる。巨大化する海に飲み込まれそうになる人間たち。だがお姉さんがそれを少年と一緒に救うというお話し。アニメです。

「オーケストラ・クラス」(シネシャンテ銀座にて)私的批評眼★★★★(今年149作品目)映画オーケストラクラス
いい作品だ。フランスはパリ。小学校高学年クラスの音楽クラブでバイオリンを教える臨時教師と生徒たちの触れ合いと葛藤を描く。彼らの目標は音楽祭に出ること。果たして可能なのだろうか?

「検察側の罪人」(TC日比谷にて)私的批評眼★★★★(今年150作品目)映画検察側の罪人
20数年前に起きた女子高校生殺人事件の犯人を時効後も追い続ける検事が犯す事件とそれに対して法律を建前に動く若い検事との戦い。その結末は?中々に面白かった。

8月24日の経新聞「シネマ万華鏡」の評価は、「妻の夢、娘の時」が4つ星、「判決、ふたつの希望」が4つ星、「マンマミーア!ヒア・ウィー・ゴー」が3つ星、「輝ける人生」が3つ星、「若い女」が3つ星、「オーケストラクラス」が3つ星、「ちいさな英雄」が4つ星でした。

「私の2018年の映画の評価は?」あくまで私の私感ですからね!!
★★★★★=「はじめてのおもてなし」「スリー・ビルボード」「リメンバー・ミー」「レディー プレイヤーワン」「万引き家族」「空飛ぶタイヤ」

★★★★=「嘘八百」「バークバル」「ネイビーシールズ」「ジオストーム」「デトロイト」「ロングロング・バケーション」「ルイの9番目の人生」「ジュピターズ・ムーン」「ローズの秘密の頁」「犬猿」「ぼくの名前はズッキーニ」「リバーズ・エッジ」「ミッドナイト・バス」「シェイプ・オブ・ウォー」「坂道の上のアポロン」「しあわせの絵の具」「トゥーム・レイダー ファースト・ミッション」「B・P・M」「ペンダゴン・ペーパーズ」「ウィンストン・チャーチル」「とレイン・ミッション」「ジョマンジー」「ダンガル きっと、つよくなる」「ラブレス」「ワンダーストラック」
「ザ・スクエア」「弧狼の血」「モリーズ・ゲーム」「モリのいる場所」「犬ケ島」「ゲティ家の身代金」「ファントム・スレッド」「ワンダー」「天命の城」「女と男の観覧車」「告白小説、その結末」「ブリグズビー・ベア」「バトル・オブ・ザ・セクシィズ」「未来のミライ」「ジェラシック・ワールド」「ウインド・リバー」「カメラを止めるな」「MI」「オーシャンズ8」「オーケストラ・クラス」

「2018 観劇シリーズ」
3月大歌舞伎=昼の部「国せん爺合戦」、「男女道成寺」、「芝浜革財布」
7月大歌舞伎=昼の部「三国無双瓢箪久 出世太閤記」
9月大歌舞伎観劇の予定。

国内旅行は、1月の東北。6月は北海道の予定。
海外旅行は、1月の台湾。2月の香港。5月のモンゴル(71)。7月のシアトル。
その後9月はハワイ、12月は香港の予定。

「2018 読書記録」 昨年は256冊の本を読みました。
「喜連川の風」(稲葉 稔 著)角川文庫 私的批評眼★★★★(今152冊目)「明星ノ巻」シリーズ第1弾本喜連川の風

「外道斬り」(和久田 正明 著)コミックス文庫 私的批評眼★★★(今153冊目)「影法師殺し控」シリーズ第1弾本外道斬り

「男泣き川」(稲葉 稔 著)光文社文庫 私的批評眼★★★(今154冊目)「剣客船頭」シリーズ第20弾本男泣き川

「恋道行」(岡本 さとる 著)角川文庫 私的批評眼★★★(今155冊目)シリーズ第1弾本鯉道行

「恋道行2」(岡本 さとる 著)角川文庫 私的批評眼★★★(今156冊目)シリーズ第2弾

「突きの鬼一」(鈴木 英治 著)小学館文庫 私的批評眼★★★★(今157冊目)シリーズ第1弾本突きの鬼一1

「突きの鬼一 夕立」(鈴木 英治 著)小学館文庫 私的批評眼★★★★(今158冊目)シリーズ第2弾本突きの鬼一2

「SONYビルは今」

「SONYビルは今」
数寄屋橋交差点にあったSONYビルが今はない。解体後、小さな公園となっていた。(写真;S1)S1
素焼きの大きなかめは何なのだろう?
(写真:S2)S2
(写真:S3)S3
(写真:S4)S4
(写真:S5)S5
地下もあり、簡単な物販ブースもあった。車は何なのか不明だ。食べ物を売るのだろうか?
いずれにしても一等地にあるから、将来的には何か建物が建つのだろうが、今は東京オリンピックでの建築ラッシュにもあり、建設費が高騰しているから、オリンピック後を目指しているのだろう。
それにしても銀座周辺を歩く人の半数は外国人観光客だし、その半数以上は中国人?だ。

「神谷寿司」

「手前勝手世界食物語、第495号」
「神谷寿司」
例の4S会のメンバーで度々訪れている南浦和のお寿司屋さん「神谷寿司」に伺った。(写真:食1)食1
代替わりし、且つ店内を一部改築したという。そう言われれば小上がりがなくなりテーブル席になっていた。年寄りが増えて椅子でないと座れないそうだ。勿論私もその一人なのだが。
そうして集まりました。(写真:食2)食2
まずは枝豆他です。(写真:食3)食3
鮪の中落ちと海苔。(写真:食4)食4
私は勿論焼酎を飲んでます。刺身盛り合わせ。(写真:食5)食5
集合は5時半だったのですが、次々と来客があり、あっという間に満席に。
卵焼き、自家製。(写真:食6)食6
それでは握ってもらいましょう。しめ鯖。(写真;食7)食7
穴子。(写真:食8)食8
きゅうり巻き。(写真:食9)食9
最後は味噌汁。(写真:食10)食10
この店の周囲に沢山飲み屋やら食べ物屋が出来ていたのには驚いた。静かな住宅街だったが、どんどん変化している。

以上、暑さがぶり返した東京より勢古口がお送りしました。

「深川祭り」

J  REPORT2018年 8月第4週」
「リタイアメント・ノート 10年2ヶ月目」
「VOL.1069号 SINCE AUG.12th、1983」
ご意見ご要望等が御座いましたら、こちらへメールをください。
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「深川祭り」
江戸三大祭の一つ「深川祭り」。その昔、この祭りに駆けつけた人たちの混雑で永代橋が崩落し、多大な被害を出したこともあった。そんな祭りが今年は町内毎の祭りで連合渡御はない。門前仲町の交差点にある「神輿」、どうも午後2時から担ぐようで、どんと鎮座していた。(写真:M1)M1
本来祭りの中心は「富岡八幡」だが、隣の「成田山新勝寺東京別院」のほうが人出も多いようだ。(写真:M2)M2
さあ、八幡様の前に到着。(写真:M3)M3
昨年末の不祥事があり、正月の人出も大きく減った富岡八幡。余り縁起が良いとはいえない。それでも祭りは庶民の楽しみだ。その昔、紀伊国屋文左衛門が贈ったという巨大神輿があったが、関東大震災で焼け落ち、その後30年位前に佐川急便の創始者が寄贈した大神輿が今はある。(写真:M4)M4
別名「水掛祭り」と呼ばれるこの祭り。神輿に向かって、更に担ぎ手目指して沿道から水を掛け捲るのが特徴でもあり、また由緒正しく掛け声は「わっしょい、わっしょい」だ。
今年は天皇陛下在位30年の幟(のぼり)もあった。(写真:M5)M5
まずは目出度い。

「墓参り」
今年も私一人で墓参りに出掛けた。場所は青山墓地。まあ暑かった。汗だくになり、墓の掃除をして花を飾り、線香を焚き、そして般若心経を唱えた。(写真:墓参り)墓参り
般若心経も毎朝CDで読経しているので、遂に暗唱出来るようになった。題目を含めても278文字の短いお経だが、宇宙の森羅万象を散りばめた大変ありがたいお経だ。身が清まる気がする。

「今週の映画と本」

「今週の映画と本」
「ミッション・インポッセブル フォールアウト」(TC日比谷にて)私的批評眼★★★★(今年141作品目)映画ミッション
やはりトム・クルーズは年寄りなのに頑張っているね。手に汗握る演技でした。

「子どもが教えてくれたこと」(シネスイッチ銀座にて)私的批評眼★★★(今年142作品目)映画子供がおしえてくれたこと
難病を抱えた幼い子供たちの実録。ハンディ・キャップをものともせずに強く生きる姿に感動。

「月イチ歌舞伎 リビングデッド」(東劇にて)私的批評眼★★★★(今年143作品目)映画リビングデッド
新島のクサヤの汁を浴びた死体がゾンビで蘇るというもの。

「センセイ君主」(TC日比谷にて)私的批評眼★★(今年144作品目)
女子高校生と数学教師の恋愛コメディ。

「タリーと私の秘密の時間」(TCシャンテにて)私的批評眼★★★(今年145作品目)
二人の子供がいる主婦が更にもう一人の娘を出産。その後精神的肉体的に追い詰められ、夜だけの子守を雇うのだが、そこで起きたのは?

8月17日の経新聞「シネマ万華鏡」の評価は、「検察側の罪人」が4つ星、「ショック・ウェイブ 爆弾処理班」が4つ星、「銀魂2」が2つ星、「タリーと私の秘密の時間」が4つ星、「ポップ・アイ」が3つ星、「大人のためのグリム童話」が4つ星、「ペンギン・ハイウェイ」が3つ星でした。

「私の2018年の映画の評価は?」あくまで私の私感ですからね!!
★★★★★=「はじめてのおもてなし」「スリー・ビルボード」「リメンバー・ミー」「レディー プレイヤーワン」「万引き家族」「空飛ぶタイヤ」

★★★★=「嘘八百」「バークバル」「ネイビーシールズ」「ジオストーム」「デトロイト」「ロングロング・バケーション」「ルイの9番目の人生」「ジュピターズ・ムーン」「ローズの秘密の頁」「犬猿」「ぼくの名前はズッキーニ」「リバーズ・エッジ」「ミッドナイト・バス」「シェイプ・オブ・ウォー」「坂道の上のアポロン」「しあわせの絵の具」「トゥーム・レイダー ファースト・ミッション」「B・P・M」「ペンダゴン・ペーパーズ」「ウィンストン・チャーチル」「とレイン・ミッション」「ジョマンジー」「ダンガル きっと、つよくなる」「ラブレス」「ワンダーストラック」
「ザ・スクエア」「弧狼の血」「モリーズ・ゲーム」「モリのいる場所」「犬ケ島」「ゲティ家の身代金」「ファントム・スレッド」「ワンダー」「天命の城」「女と男の観覧車」「告白小説、その結末」「ブリグズビー・ベア」「バトル・オブ・ザ・セクシィズ」「未来のミライ」「ジェラシック・ワールド」「ウインド・リバー」「カメラを止めるな」「MI」

「2018 観劇シリーズ」
3月大歌舞伎=昼の部「国せん爺合戦」、「男女道成寺」、「芝浜革財布」
7月大歌舞伎=昼の部「三国無双瓢箪久 出世太閤記」
9月大歌舞伎観劇の予定。

国内旅行は、1月の東北。6月は北海道の予定。
海外旅行は、1月の台湾。2月の香港。5月のモンゴル(71)。7月のシアトル。
その後9月はハワイ、12月は香港の予定。

「2018 読書記録」 昨年は256冊の本を読みました。
「飯綱颪」(仁木 英之 著)徳間文庫 私的批評眼★★★(今146冊目)本飯綱颪

「本所おけら長屋 十一」(畠山 健二 著)PHP文芸文庫 私的批評眼★★★★★(今147冊目)本本所おけら
兎に角面白い。まるで落語だ。

「鶴亀横丁の風来坊」(鳥羽 亮 著)講談社文庫 私的批評眼★★★(今148冊目)本鶴亀

「侠客」(門田 泰明 著)徳間文庫 私的批評眼★★★(今149冊目)「拵屋銀次郎半畳記」シリーズ第4弾本侠客

「身代わり若殿 葉月定光」(佐々木 裕一 著)角川文庫 私的批評眼★★★(今150冊目)「身代わり若殿」シリーズ第1弾本身代わり

「夏の雪」(佐伯 泰英 著)文春文庫 私的批評眼★★★★(今151冊目)「新・酔いどれ小藤次」シリーズ第12弾

「東京150年」展

「東京150年」展
両国の江戸東京博物館は夏休みなので沢山の人たちが訪れていた。今行われている常設展での催し物は「東京150年」。京都から東京、即ち江戸から改名された東京が出来て150年の足並みを写真で描いている。(写真:T1)T1
一部をご紹介しよう。この150年、時代の変化は戊辰戦争、江戸無血開城、上野戦争を経て、最大の災害は大正12年(1923)9月1日に起きた関東大震災。そして昭和20年(1945)3月10日の東京大空襲だろう。それでも東京は発展し続けた。そんな軌跡を追う。

「東京市街之光景 弐」明治37年(1904)(写真:T2)T2
中央上には前年に開園した日比谷公園があり、その上には官庁集中計画によって建てられた司法省と大審院が見える。その左手には海軍省、左端に位置するのが国会議事堂である。また、画面中央には新橋駅が見え、そこから横に銀座煉瓦街が展開している。
「東京市街之光景 参」明治37年(写真:T3)T3
画面中央を横切っているのは市区改正事業によって建設が進む、上野―新橋間をつなぐ高架鉄道で、その下には新橋停車場が見える。画面左上の小高い部分は山頂に愛宕塔の建つ愛宕山となっている。
「東京市街之光景 壱」明治37年(1904)(写真:T6)T6
築地から揚げられた軽気球から写された現存最古とされる空撮写真。垂れ下がる気球の綱の周囲に位置する広いエリアが、丸の内である。この一帯は市区改正事業によって民間に払い下げられた後、開発が進み、「一丁倫敦」と呼ばれるオフィス街となる。中央(綱の位置)にあるのが1894ねん(明治27)に竣工した東京府庁舎(二代目)で、隣接して東京市役所や三菱一号館なども見える。

「日本橋周辺」大正12年(1923)9月(写真:T4)T4
「京橋方面から見た銀座の焼け跡」大正12年(1923)9月(写真:T5)T5
9月1日に発生した関東大震災は、揺れとその後同時多発的に発生した火災によって東京市街に壊滅的な被害を与えた。写真は銀座の甚大な被害を伝えるもの。かつての銀座煉瓦街は、地震と2箇所から発生し拡がった火災によって焼尽と化した。

「有楽町、東京都庁舎」昭和32年(1957)(写真;T7)T7
画面中央左に落成後間もない東京都庁舎第一庁舎が写る。また、画面の左下では東京高速道路の建設が進んでいて
る。東京高速道路は戦災の瓦礫によって外堀を埋め立て、その上に高架道路を建設し、高架下をテナントとして貸し出すことで賃借料を得て運営する、という当時としては画期的な道路で、現在も首都高に接続する一般道として、株式会社による運営がなされている。

「銀座」昭和29年(1954)11月29日(写真:T8)T8
クリスマスの近づく銀座4丁目交差点の様子が伝わる写真。まだ戦後復興の途上にあり、焼け残った戦前のビル以外に、新たな高層建築はあまり見られない。しかし、画面左下には撮影前年に設置された森永の地球儀型ネオンも写り、高度成長期以降の華やかな銀座へ向かう、その端緒も見られる。

「羽田空港」昭和31年(1956)2月19日(写真:T9)T9
1952年に一部接収が解除された羽田飛行場は、東京国際空港と改名し、再び東京の空の玄関口となった。1955年には新しい旅客ターミナルが開場し、東京オリンピック開催が決まると更なる整備拡張が行われた。写真には開業間もない旅客ターミナルが写るほか、海に目を向けるとかつてこの地域の主要産業であった海苔養殖の「ひび」が確認できる。

「霞が関ビルと周辺」昭和42年(1967)6月29日(写真:T10)T10
竣工近い霞が関ビル周辺を写した空撮写真。東京タワーと霞が関ビルの高さ、大きさが目を惹く。写真でも分かるようとおり霞が関ビルはその容積(約50万m3)でも群を抜いており、長らく容積の多さを表わす基準として「霞が関ビル○杯分」という表現が用いられるほどだった。

「新宿・新宿御苑」昭和29年(1954)11月29日(写真:T11)T11
昭和29年の新宿周辺の光景。写真右上には伊勢丹と三越、中央左には新宿駅、その左には稼働中の淀橋浄水場が写る。かつての戦災の影はもう見えない。

常設展を出ると、そこは江戸無血開城の場面で、勝海舟と西郷隆盛の会談の絵があった。あれからもう150年以上も経った。
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「大相撲九月場所」

「大相撲九月場所」
そろそろ横綱が出てこないとならない場所が来月に開かれる。
そんな折、シアトルのT君ご夫妻が来日することになり、相撲観戦の希望があった。しかし、その連絡を受けた後、調べてみると8月4日からがチケットの売り出し日であることが分かった。だがその日は私は娘と孫たちとで壱岐の島に行っているのだ。困った。兎に角その日午前10時から海水浴場から電話を掛けるのだ、全く繋がらない。仕方なく、海水浴から宿に戻ってネットで申し込みをしたのだが、どの日も「在庫なし」と表示されていた。必死になって探すと「○○サービス」という会社で辛うじて在庫があるのが見つかった。そして「枡席」を申し込んだ。しかし、これには後日談がある。T君のスケジュールもあり、私が申し込んだのが9月20日の12日目だったのだが、実施に届いたチケットは9月18日の分だった。そこで○○サービスに電話して交渉したら、勿論ミスは私のサイドにあるのだが、色々と努力してくれて19日の分ならば確保出来るということになり、交渉成立となりチケットを確保した。(写真:相撲チケット)相撲2
T君には大変申し訳なかったのだが、予定を変更してもらった。さあ9月場所が楽しみだ。久し振りに3横綱と元気な大関が出てくれれば面白い場所になるだろう。それにしても相撲のチケットをとることの難しさを痛感させられた。今後はお茶屋さんを紹介されたので、事前に予約が可能となったので、安心して相撲のチケットを取ることが出来るようになった。

「季節の変わり目」
連続5日間台風が発生したり、酷暑が続く日本列島だったが、17日には北の大陸から来た高気圧が居座り、空気が一変した。しかしその日東京は猛烈な風が吹きまくった。なんと銀座西5丁目の柳の木が倒れていた。柳の木ってしなやかで折れないと思っていたが、意外や簡単に折れていた。(写真:Y1)Y11
(写真:Y2)Y2
それでも翌日の朝は20度をきっていた。大雪山系黒岳で初雪との声もあり、季節は確実に変わりつつあるのだった。
以上、秋風が吹いた東京から勢古口がお送りしました。

「壱岐の島の旅、後記」

「J  REPORT2018年 8月第3週」
「リタイアメント・ノート 10年2ヶ月目」
「VOL.1068号 SINCE AUG.12th、1983」
ご意見ご要望等が御座いましたら、こちらへメールをください。
 sekoguti@aa.e-mansion.com  

「壱岐の島の旅 後記」
片道、新幹線で約5時間、フェリーで2時間、前後の時間も含めると8時間以上掛かる旅だったが、島の人たちは親切だった。朝、会えば誰彼となく挨拶を交わす。昭和の時代にタイプスリップしたような雰囲気だった。
もう一度、綺麗な海を見てみよう。ここは対馬海峡に面している。(写真:K1)K1
それと前回に写真を挿入することが出来なかった私の古稀のお祝いのデザート。(写真:K3)K3
同じく8月生まれの妻の誕生祝。(写真:K4)K4
朝市があった。(写真:K6)K6
午前8時過ぎだったが、まだ小母ちゃんたちは出ていなかった。年寄りが多いので出店が遅いようだ。(写真:K7)K7
この島で驚いたことがあった。そこかしこに「公民館」があることだ。地区毎に必ず公民館があった。それと神様、即ち「神社」があちこちにあった。物凄い数だった。信心深い人たちの島なのだろう。福岡の北にあり、その先は対馬、目の前は朝鮮半島で昔から文化文明の通り道だったのだ。朝鮮通信使も通ったことだろう。魏志倭人伝にも出てくる壱岐の島、その行政管轄は長崎県なのだ。経済的にも距離的にも福岡県が近いのだが、何故か長崎県壱岐市となっている。理由は江戸時代、ここは平戸藩の領土だったからだ。江戸の名残が今に残っている。
さて、息子夫婦の経営する宿は「ゲストハウスLAMPいき」です。(写真:K名詞)Kmeisi

0920-40-0071 iki@lamp-guesthouse.com
https://lamp-guesthuse.com/iki
もうじき福岡だ。フェリーから見て、右手の島は能古島(のこのしま)だ。(写真:K5)K5
夏場が稼ぎ時なのだろう。冬場の魚の美味しい時期に来てもいいかもね。

「フィリピン旅行は中止に」
14日からフィリピンを旅する予定だったが、愛犬「もも」を預ける場所がなくて、結果として旅行は中止とした。旧盆なのでペットホテルも満室だし、頼みの娘家族も国内旅行ということで断念しました。

「今週の映画と本」

「今週の映画と本」
「カメラを止めるな」(TC日比谷にて)私的批評眼★★★★(今年137作品目)映画カメラを止めるな
超低予算で撮影されたが急に人気が出た映画。ゾンビ映画をノーカットで撮影する場面の裏側から見るというもの。

「スターリンの葬送狂騒曲」(TCシャンテにて)私的批評眼★★★(今年138作品目)映画スターリン
独裁者スターリンが死んだ。さあ大変だ。そこで起こる後継者争いを面白おかしく描く、笑わせる映画でした。

「追想」(TCシャンテにて)私的批評眼★★★(今年139作品目)映画追想
ほれあった男女が結婚した。童貞と処女だった。しかし彼女は彼を受け付けず、結婚して6時間で離婚した。何故?そしてその将来は?

「2重螺旋の恋人」(HTC有楽町にて)私的批評眼★★★(今年140作品目)映画2重
精神科医にほれた女性が体験する双子との不思議な遭遇を描く。ちょっと理解に苦しんだ映画でした。

8月310経新聞「シネマ万華鏡」の評価は、「オーシャンズ8」が4つ星、「2重螺旋の恋人」が4つ星、「追想」が3つ星、「英国総督 最後の家」が3つ星、「バンクシーを盗んだ男」が3つ星、「詩季織々」が3つ星、「ゾンからのメッセージ」が3つ星でした。

「私の2018年の映画の評価は?」あくまで私の私感ですからね!!
★★★★★=「はじめてのおもてなし」「スリー・ビルボード」「リメンバー・ミー」「レディー プレイヤーワン」「万引き家族」「空飛ぶタイヤ」

★★★★=「嘘八百」「バークバル」「ネイビーシールズ」「ジオストーム」「デトロイト」「ロングロング・バケーション」「ルイの9番目の人生」「ジュピターズ・ムーン」「ローズの秘密の頁」「犬猿」「ぼくの名前はズッキーニ」「リバーズ・エッジ」「ミッドナイト・バス」「シェイプ・オブ・ウォー」「坂道の上のアポロン」「しあわせの絵の具」「トゥーム・レイダー ファースト・ミッション」「B・P・M」「ペンダゴン・ペーパーズ」「ウィンストン・チャーチル」「とレイン・ミッション」「ジョマンジー」「ダンガル きっと、つよくなる」「ラブレス」「ワンダーストラック」
「ザ・スクエア」「弧狼の血」「モリーズ・ゲーム」「モリのいる場所」「犬ケ島」「ゲティ家の身代金」「ファントム・スレッド」「ワンダー」「天命の城」「女と男の観覧車」「告白小説、その結末」「ブリグズビー・ベア」「バトル・オブ・ザ・セクシィズ」「未来のミライ」「ジェラシック・ワールド」「ウインド・リバー」「カメラを止めるな」

「2018 観劇シリーズ」
3月大歌舞伎=昼の部「国せん爺合戦」、「男女道成寺」、「芝浜革財布」
7月大歌舞伎=昼の部「三国無双瓢箪久 出世太閤記」
9月大歌舞伎観劇の予定。

国内旅行は、1月の東北。6月は北海道の予定。
海外旅行は、1月の台湾。2月の香港。5月のモンゴル(71)。7月のシアトル。
その後9月はハワイ、12月は香港の予定。

「2018 読書記録」 昨年は256冊の本を読みました。
「マスター・スナイパー」(スティーブン・ハンター 著)扶桑社文庫 私的批評眼★★★(今138冊目)本マスタースナイパー

「十手狩り」(牧 秀彦 著)徳間文庫 私的批評眼★★★(今139冊目)「松平ソウ二郎始末帳」シリーズ第4弾本十手狩り

「子連れ武骨侍」(牧 秀彦 著)二見文庫 私的批評眼★★★(今140冊目)「浜町様 捕物帳」シリーズ第3弾本浜町様

「源氏天一坊」(藤井 邦夫 著)角川文庫 私的批評眼★★★(今141冊目)「江戸の御庭番」シリーズ第2弾本源氏天一坊

「下町ロケット ガウディ計画」(池井戸 潤 著)小学館文庫 私的批評眼★★★★★(今142冊目)本下町ロケット

「葵の密使」(稲葉 稔 著)双葉文庫 私的批評眼★★★(今143冊目)「不知火隼人風塵抄」シリーズ第3弾本葵の密使

「銀花」(辻堂 魁 著)祥伝社文庫 私的批評眼★★★★★(今144冊目)「風の市兵衛」シリーズ第23弾本銀花
NHKテレビのドラマにもなった作品だが、本のほうが絶対に面白い。

「大江戸人情花火」(稲葉 稔 著)徳間文庫 私的批評眼★★★(今145冊目)本