「手前勝手世界食物語、第193話」

「墓参り帰りの蕎麦」
20日の日に青山墓地へ墓参りに行った。妻、長男夫婦、長女の5名だったが、都内の道路はガラガラ、いつもは大体30分近く掛かるのだが、たったの15分で到着。青山通りで走っている車はタクシー位だった。正月8日の父の祥月命日以来だったが、隣の墓のいつも気になっていた木が切り倒されていてすっきりとして見通しもよく我が家の墓の回りも綺麗に整っていた。地震の影響は全くなかった。昨年入れた多量の小石のお蔭で墓の雑草も殆どなかった。墓石を洗い、新しい花を生けて「般若心経」を唱え合掌。さて帰り道に銀座はSONYビル通りの蕎麦屋「明月庵 田中屋」に立ち寄る。息子と妻と娘は「天せいろ」を、嫁はちょっと遠慮して「胡麻たれのせいろ蕎麦」を、私は「牛南蛮蕎麦」@1560円を頼む。いつもながらここの店の蕎麦は美味い。「挽き立て、打ち立て、茹で立て」の3拍子揃っていないと美味い蕎麦にならないというが、そこは職人技なのだろう。私は熱々の蕎麦を、他の4名は「せいろ」蕎麦を堪狽オた。流石値段は高いが、それなりの価値があると思う。壁には「とらふぐの唐揚」@3000円、「ひれ酒」@1200円等の紙も張ってあったが、車だし今回は蕎麦のみ。
「有楽町周辺のレストラン」
デパートは夕方六時で閉店、共同ビルに入っていて節電に協力している関係で高速道路下の西銀座デパート、インズ1,2、3の専門店街とレストラン街はこれも7時閉店。その他日比谷のJRガード下や日比谷周辺はほぼ通常営業体制に戻っていた。地震後客足が急速に低下したため一部営業時間を短縮していた店も今はほぼ通常時間と通常メニューに復活していた。少しでも日本を元気にするためには「外食をしよう」というエコノミストもいたが、いつまでもしょぼくれていても仕方が無い。元気出して食事に行こう。その後、インズには「2階と地下のレストラン街は通常営業」と掲示されていたが、いったい通常営業とは何時までやるということなのか?よく分からなくなっていた。
以上、東京から勢古口がお送りしました。追伸:5月の海外旅行は自粛することとしました。

「給油」

23日の水曜日に自宅近くの「セルフGS」が久々のオープンとなったので、愛車に「満タン」(約36L)給油した。営業時間は当初の24時間OPENから変更となって「9時から17時」となっていた。だが次々と訪れる車の中には営業車も見受けられた。レギュラーGASで会員価格@146円、一般価格@148円だったからまあ妥当な価格だろう。不足している地区では@150円台らしいので。震災後12日、それでも復活は早いといえるだろう。被災地も徐々にGSが再開しているというが、都内はこれで安心して車での外出も可狽ニなった。買い物にも気兼ねなく行ける訳だ。24日には一般価格@150円になっていました。

「またまた東京スカイツリー」

遂に634mの最終到着点に達したスカイツリー。あの地震の最中にどれだけの揺れがあったのだろうか?きっと高所作業をしていた作業員の方たちは恐怖だったのだろう。私など高所恐怖症にはとても耐えられそうにない。悲しくは東海村では高い塔の建設中の作業員が地震の揺れで落下して死亡したとの話しもある。高所作業中の地震など恐ろしくて想像もできない。怖いものの総称として「地震、雷、火事、親父」とはよく言ったものだ。それにしても被災地での盗難、空き巣等が横行していると聞くと情けなくなってしまう。ハイチやニューオーリンズほどの大規模な略奪というのは日本ではなかったが、それでも「こそ泥」みたいな奴らが治安悪化をいいことにして犯罪を犯すとはもってのほかだ。それも被災地だから呆れて物が言えない。自警団を作って対応しているらしいが、そんな奴らは即刻縛り首にしなければ駄目だ。無法者には無法で対応してしまえ。まあ、それは言い過ぎだが、即刻とっ捕まえよう。
「外国からの救援隊」
いつも不思議なのだが、日本のマスコミ?ひょっとしたら全世界のマスコミに共通なのかも知れないが、ニュース性があり、右だと思うと直ぐに右に、左だと思えば直ぐに左に、一方的に動き出してしまうのはどうしてなのか?特に今回の震災や津波後に世界各国からの救援隊が入ってきた。入ってきたことは報道されたが、その後どうなったのか?帰国されたのか?何も報道されない。これでは派遣してきた国々に対して失礼ではないだろうか?日本人は礼節を敬う国と言われているのにも拘わらず、これは本当に情けないし、礼儀を失していると思う。インドから救援隊40数名が新たに派遣されるという。まだまだ続く国際援助だけに大切にしよう。

映画館

映画館も「計画停電」の影響から平日の興行は余り当てにならない。中止の劇場も多い。夜は大概やっていない。

映画「トゥルー・グリット」(TOHOシネマ六本木にて) 私的批評眼(J’CRITICAL EYE)★★★★★(今年41作目)
本格的な西部劇には久振りに出会った。今年のアカデミー賞に10部門でノミネートされた作品だという。19世紀末のアメリカは西部。父親を無法者に殺された少女14歳は会計係、非常にしっかり者でお金にも締まり屋、古手の商売人勝りだった。父親の敵を討つため連邦保安官を雇い、テキサスレインジャーと3人で無法者を追いかけるというもの。古き良き時代の西部劇を見せて貰った。必見ですよ。題名は「真の勇者」

映画「神々と男たち」(銀座シネスウィッチにて) 私的批評眼(J’CRITICAL EYE)★★★(今年42作目)
非常に前評判の良い映画だったが、ちょっとばかり日本人には難しいかもしれなかった。1960年代のフランス植民地下のアルジェリア。小さな町にあるキリスト教の修道所。そこでは住民のイスラム教徒とキリスト教徒の修道士たちが共存し、互いに尊敬し助け合って生きていた。そこへイスラム過激派が乗り込んできた。信仰を捨てここから逃げてフランスへ戻るか、それとも残って死を覚悟し殉教者になるのか選択を迫られた修道士たちの生き方が主題だ。宗教心のない私など、なぜ逃げないのか?という疑問しかわかなかった。カンヌ映画祭最優秀作品。

映画「落語物語」(東劇にて) 私的批評眼(J’CRITICAL EYE)★★★★(今年43作目)
こんなに面白い映画だとは思わなかった。お話しは単純、ある夫婦者の落語の師匠の内弟子に入った青年の修行中の生活を描く。そこにある人間愛と師匠たちの夫婦愛が微妙に絡み下町情緒を醸し出す。手軽に笑えて泣けるいい映画でした。

映画「アメージング・グレース」(銀座テアトルシネマにて) 私的批評眼(J’CRITICAL EYE)★★★(今年44作目)
1796年のイギリス議会。奴隷制度反対を唱える若手政治家の半生を描く。アフリカからジャマイカに連れて行かれる奴隷達の悲惨さを訴え、人間の平等を説き、奴隷ビジネスによって利益を上げている人たちとの永い戦いの末、遂に奴隷制度廃止を獲得するという感動のお話しです。題名はスコットランドの民謡に奴隷反対の歌詞を歌い込んだ物だそうです。

日経新聞3月25日夕刊の「シネマ万華鏡」の評価によれば、「トゥルー・グリット」が4つ星、「ザ・ファイター」が4つ星、「ランウェイ・ビート」が3つ星、「わたしを離さないで」が3つ星、「ファンタスティックMr.FOX」が4つ星、「チャットルーム」が2つ星、「ジョージとタカオ」が4つ星でした。

「シノプスシ116」(読書シリーズ116)
本「ひとり膳」(和田はつ子著、ハルキ文庫) 私的批評眼(J’CRITICAL EYE)★★★★(今年63冊目)
「料理人季蔵捕物控」第12弾。一膳飯屋「塩梅屋」の料理人季蔵がまたまた活躍。季節の料理が楽しい。

本「小夜しぐれ」(高田 郁著、ハルキ文庫) 私的批評眼(J’CRITICAL EYE)★★★★(今年64冊目)
「みをつくし料理帖」シリーズの第5弾。大阪で洪水に合い江戸に来た娘「澪」は小料理屋「つる屋」の料理人として腕を磨く。吉原の粋人の桜見物の料理、友達の「美緒」の婚礼料理等に人並み外れた冴を見せる。

本「妖かし斬り」(風野真知雄著、角川文庫) 私的批評眼(J’CRITICAL EYE)★★★(今年65冊目)
月村四じゅう郎の渾名は「からす四じゅう郎」、いつも3匹のからすに付きまとわれている。理由は上野でからすを切ったこと、どうもその仇討ちらしい。浪人の彼の仕事は「妖怪退治」、新しいシリーズが始まったその第一弾。

本「青春の門 第7部 挑戦編」(五木寛之著、講談社文庫) 私的批評眼(J’CRITICAL EYE)★★★★★(今年66冊目)
涙を流しながら読んだ。25歳になった主人公の「伊吹信介」は北海道は江差にやってきていた。そしてそこで出会う人々との触れ合い、好きになった少女「襟子」らと遂にロシアに渡ろうとする信介。一方、幼馴染の「牧織江」は歌手として独り立ちし始めた。時代は1960年から61年。人の出会いと別れ、正に信介にとっても織江にとっても挑戦する時代だった。涙なくしては読めなかった。

本「悪の教典」上、下(貴志祐介著、文芸春秋刊) 私的批評眼(J’CRITICAL EYE)★★★★★(今年67、68冊目)
上巻434頁、下巻411頁の超長編物だ。読み始めはある私立高校の教諭と生徒達の学園物語かと思っていたら、筋書きがどんどん進むに連れて引き込まれるように読み続けて、あっという間に読み終えた。久々に満足感を味わった。京都大学法学部中退、ハーバード大学卒にてMBA取得のかっこいい男性英語教師はクラスの生徒達からも好かれていた。だがその本当の姿は誰にも、いやごくごく一部の生徒にしか分からなかった。恐ろしいドラマが展開する。

本「指切り」(藤井邦夫著、文春文庫) 私的批評眼(J’CRITICAL EYE)★★★★★(今年69冊目)
「養生所見廻り同心 神代新吾事件簿」という新しいシリーズ。小石川の養生所に奉行所から派遣されている主人公が活躍するもの。

余震

「J REPORT 2011 4月第1週号」 「リタイアメント・ノート 2年10ヶ月目」 「VOL.673 SINCE AUG. 12th、1983」
「余震」
私の携帯電話がなった。見ると発信先は「022」の市外局番だ。仙台市内からの通話だ。早速スウィッチオンすると石巻在住の元の会社の部下の女性からだった。私が心配していると聞いて連絡をくれたという。彼女のお父上も商売上の関係でよく存じ上げていたが、ご無事とのこと、安心した。彼女自身は地震後会社の指示で早期退社したが、帰宅はJR仙石線ではなく、バスにしたそうだが、道路混雑のため結果としてバスの中で一夜をあかしたという。それでも自宅も津波の影響なく助かったと言っていた。さて12日土曜日の夜、茨城県北部での比較的大きな余震があったが、驚いたことに我が家の愛犬「ももちゃん」は私のベッドの下に潜り込んでしまい出て来なかった。都内でもかなり揺れたが、犬の行動の方が余程しっかりしているのでびっくりしてしまった。大震災直後は私のベッドの上に乗っていて出てこなかったが、今回の余震ではベッドの下が彼女の避難場所になっていた。さて、津波で沢山のペット達はどうなっているのだろうか?仙台市内で隣接する名取市の乗馬クラスの馬2頭(18頭は死亡か行方不明)が怪我をしていたが見つかったニュースがあったが、犬や猫たちは果たしてどうなったのか?恐らくは大半のペット達は亡くなったのではないだろうか?可哀相に、人間の死も尊厳があるが、ペット達の死も人間たちの癒しの源泉であっただけに本当に悲しい。

「避難中のももちゃん」

「選挙ポスター掲示板」

既に東京都知事選挙のポスター掲示板が完成している。しかし何か空しい感じがする。今、ニュースの中心は「東日本大震災」と「原発事故」だ。どこかの元県知事が14日に東京タワーから出馬宣言するとしていたが、それらのニュースは全く分からない。報道の価値がないのだろう。当然石原現職知事の出馬宣言で他の候補は負け戦覚悟の戦いとなる。絶対本命が出て来る訳で空虚さが益々増してくる。
「プロ野球」
災害の最中、プロ野球の開幕が迫ってきている。セントラルリーグは3月25日開幕とのことらしいが、これを喜ぶファンが果たしているだろうか?自宅では節電、電車も減便、盛り場の灯も暗い。そして東京を中心として関東全体で皆が協力して電力消費を抑えようとしているのに膨大な電力を使うナイターゲームを行うこと自体問題だとどうして考えないのだろうか?少なくとも仙台、東京ドーム、神宮、横浜、千葉の5球場は当面使用禁止にすべきで、名古屋以西の球場に振り替えて行うならばまだしもだと思うのだが、皆さんはお考えか?
「3月11日」
3月10日が昭和20年の「東京大空襲の日」だったが、その翌日が史上最悪の大地震と大津波が起きたと記憶される日となってしまった。1週間が過ぎ、徐々に復旧はしつつあるのだろうが、数万人と言われる死者行方不明者のことを考えると、何とも言葉もない。だが、被災者の皆さん、頑張って強く生きよう。必ず日本は復活するし、復活させなければならない。
以上、寒風が吹き荒び、節電中の東京から勢古口がお送りしました。

「油断」

かなり昔、オイルショックが起きた頃、はやった小説に堺谷太一氏の「油断」という本があったが、目の前で自宅近くのGASOLINEスタンドが臨時休業してしまうというのはやはりショックだった。ほんの少しの需給ギャップでこういうことになろうとは歴史は繰り返されるとはまさにこのことだ。GSが開かれれば長蛇の列になる。先日もバス停まで給油待ちの車が占拠していた。どうしようもない。被災地では燃料不足で車も暖房も困難だと聞く。早く被災地に燃料を届けてあげたい。だから都会の人も我慢しよう。それが被災地に対する救援の一助だ。
「それでも突き進む」
激甚災害となった大震災だが、それでも「東京スカイツリー」の建設はどんどん進む。人間と言うものは一方で災害に打ちひしがれていても、前に前にと突き進むものなのだ。だから人類はこれまで発展して来れたのかも知れないとつくづく実感させられた。「伸びろ伸びろスカイツリー」遂に634mに到達だそうです。

「物不足と買い貯め」

東日本大震災で被災地は物が足りず、水も食料も服もガャ潟唐熨ォりない。そんな中で原発の大事故で一喜一憂している訳だが、被災地からは遠く離れている東京では「買い占め」が起きている。どこのスーパーマーケットにもないのは、「お米、水、乾電池、トイレットペーパー」なのだ。本来「買い貯め」する必要がない都内の人々が不安心理から買い貯めに走る。これが日本人のなすべきことなのか?警鐘を発したい。私自身、サラリーマン時代に二度に亘って通算6年半仙台に勤務し住んだ。長男は仙台生まれだ。だから仙台だけでなく東北中に知り合いも沢山いるし、今も仙台にはマンションも持っている。だから未だに音信不通の方たちの安否には非常に心を砕いている。自分達だけが助かればいいという考え方を同じ日本人の中で持つ人たちがいるとすると本当に情けないと思う。開いているGASOLINEスタンドには長蛇の列が出来ている。私の車はハイブリッド車「トヨタのプリウス」だから燃費がいいから当分給油する必要はない。15リッターから20リッターは残っているだろうからまだ300kmや400kmは走るだろう。だから週に一回、リハビリの日の水曜日のみに車を使うことにした。それと電力節約のために「LED電球」を8個買って来て早速発熱電球から切り換えた。その内、商品はふんだんにスーパーにもGSにも並ぶだろう。それまで1週間でも2週間でも頑張って持ちこたえよう。それが間接的にせよ、被災地の方々を支援する方法なのだ。もう一つ善意から起こる問題点がある。大手企業はその支店や関係会社、取引先が被災地にある場合、支援のために食料や水を大量に送り込もうとする。そのためには市場から調達する訳でそれも買い占め買い貯めの一因になっている訳だ。これは善意だから余計に困る。結局、関東以西の地方か関東地方で調達し、一旦東京に集めてそこから東北地方に出荷させる訳だが、現実にはその時点で卵ェ不狽フ需要が発生してしまっているのだ。まあ、早く被災地に食料や水、医療品等が到着すればいいとしよう。
「計画停電の影響」
東京の中心部の夜は既に闇に包まれていた。驚いたことに「有楽町阪急」は午後5時で営業を終了、近くにある高速道路下を利用した商店街にある「スターバックス・コーヒー」なども午後6時終了、日比谷のいつも行く「コカ・レストラン」も午後7時オーダーストップ午後8時営業終了で、日比谷のJRガード下の年中昼間から営業して混雑している焼き鳥屋も閑散としていた。もう都市機狽ェ夜になると全くと言っていいほどなくなってしまっている。電力需要を減らし節電しようと言う動きはあっという間に東京中に広がっている。これが日本人らしい行動パターンだと思う。お蔭様で我が家がある江東区は計画停電のどのグループにも入っていないので節電で貢献したい。
「我が家の地震対策」
マンションを買う時に考えたのは地震で電気が来なくなった場合、エレベーターが動かなくなることが想定された。従って何があってもエレベーターを使わずに入室出来ることを前提に3階の部屋にした。また、家具には基本的に転倒防止器具を付けてある。ベランダには800リッターの水を常時貯めている。これは水洗トイレ用の水だ。阪神大震災の時にトイレには水が必要だということを学んだからだ。当然飲み水も常時ペットボトルで持っている。食料は缶詰を用意しており数日間は大丈夫だろう。勿論卓上コンロもあるから煮炊きは問題ない。これだけ取り合えず準備してもその内行政の援助も来ると思っている。懐中電灯も大型のが2個、小型が1個、ラジオは乾電池式のが2個ある。ヘルメットは2個ある。ロウャNもあります。これだけあれば何とかなるだろう。

映画

映画「SP 革命編」(日比谷スカラ座ルにて) 私的批評眼(J’CRITICAL EYE)★★★★(今年38作目)
国会をテロリストが襲う。その中にSP井上の上司がいた。テロリスト達は議場で次々と大臣達の悪事を魔ュ。それはリアルタイムでテレビ放送されていた。そして井上たち一部のSPが反撃に向った。迫力ある映画だった。

映画「昼下がりの情事」(日比谷みゆき座ルにて) 私的批評眼(J’CRITICAL EYE)★★★★(今年39作目)
オードリー・ヘップバーンの美しい姿がなんともいえない。グレゴリー・ペックに年齢が感じられ、オードリーとの若さの差を感じさせられた。舞台はパリ、「ホテル・リッツ」に宿泊するアメリカ人の大富豪Mr・フラナガン。彼の浮気を調べていた私立探偵の依頼主は妻の浮気を確信してフラナガンを銃撃しようとする。それを阻止しようとするのが探偵の娘、ヘップバーン扮する美少女。果たして「午後の愛」は成就するのか?楽しい恋愛コメディーでした。やはりヘップバーンは美しい。

映画「塔の上のラプンツェルン」(有楽座にて) 私的批評眼(J’CRITICAL EYE)★★★(今年40作目)
森の中に高い塔があり、そこに美しい18歳のラプンツェルンという女性が一人で暮していた。毎朝、母親が食事を運んできていた。そこへ宮殿から王冠を盗んだ泥棒の若い男がやって来た。出会った二人は彼女の夢を叶えるべく外の世界へと出発するのだった。冒険と愛の物語、それなりに大人も楽しめます。

日経新聞3月18日夕刊の「シネマ万華鏡」は掲載されませんでした。

「シノプスシ115」(読書シリーズ115)
本「さかしま砂絵 うそつき砂絵」(都築道夫著、光文社文庫) 私的批評眼(J’CRITICAL EYE)★★★(今年59冊目)
「なめくじ長屋」の砂絵師「センセー」が大活躍するシリーズが前半、後半は色々な主人公が入れ替わり立ち代り出てくる小話集。

本「ジョン・マン 怒涛編」(山本一力著、講談社刊) 私的批評眼(J’CRITICAL EYE)★★★(今年60冊目)
幕末、漂流の末、アメリカに渡ったジョン万次郎のお話し。「鳥島」に漂着するまでの物語。山本一力の筆の力も弱くなったというのが私の印象です。余り面白くありませんでした。

本「13時間の未来」上、下(リチャード・ドイィチ著、新潮文庫) 私的批評眼(J’CRITICAL EYE)★★★★(今年61、62冊目)
映画化が嵐閧ウれているというが面白い本だった。妻が殺された。そして夫は犯人扱いされて逮捕されてしまう。ところがそこへ不思議な男が現れ、金色の携帯時計を渡す。1時間経過すると突然2時間前に戻るという。これを12回繰り返すからその間に妻が殺される原因を取り消せというのだ。タイムトラベルの全く新しい展開に思わず引き込まれてしまう。お薦めです。

M9.0

「J REPORT 2011 3月第4週号」 「リタイアメント・ノート 2年9ヶ月目」 「VOL.672 SINCE AUG. 12th、1983」
「M9.0」
まずは被災者の方々にお見舞いと犠牲者の方々にはお悔やみを垂オ上げたい。地震直後、翌朝の私の自宅付近の状況だけで大したことはないと思っていたが、その後続々と入ってくるニュース映像などで恐ろしさに震えた。また原発の問題もあり、本当に地震と津波は恐ろしい。地震の名前を政府は「東北地方太平洋沖大地震」と呼んでいるようだが、NHKは「東北関東大震災」、新聞やその他マスコミ各社は「東日本巨大地震」ないし「東日本大震災」と言っている。どちらでもいいが、規模から考えると「東日本全体」を襲った悲劇と捉えるべきだろう。「マグニチュード9.0」というのは1000年に一度あるかないかの大地震であることは間違いない。さて13日の日曜日にスーパーに行ったら一部の商品棚が空っぽになっていたり、レジ待ちが1時間だったり、驚かされた。皆、買い物で米と食パン、お菓子、水等を買い求めていた。たまたまレジに並んだ時、私の後の女性と話しをしたら、その方は浦安からやって来たそうで地元のスーパーは開いていないので足を東京都内まで伸ばしてきたのだそうだ。マンションは水もガスも出ないのでホテルに泊まって風呂に入ったという。浦安のマンションの周りは液状化で泥の海になっており、道路は盛り上がって、がたがたになってしまったそうだ。それとガャ潟唐ェ買えないと言っていた。14日月曜日からは「計画停電」という聞き慣れない言葉も出たりして、東日本の経済活動はめちゃくちゃになってしまった。株価も沫獅オた。そう言っているうちに17日の木曜日からはスーパーの棚にも商品が戻ってきていたし、買い物客の列もなくなっていた。18日にはお米も並んでいた。食料品は豊富にあったから一安心だろう。
「狼少年」
津波の警報が出ても大半の人はこれまでは避難しなかった事実は隠せない。だから今回の大震災でも津波警報を信じた人は一体何人いるのか?また私自身がその場にいて本当に信じて逃げたのか?疑心暗鬼である。だが映像を見て、道を登る人の後から迫る津波、自宅の庭でスウェットのポエットに手を入れて歩き回る男性の向こうから押し寄せる津波、「逃げろ、逃げろ」という声にも拘らずゆっくり歩く人たち。これは何を示しているのだろうか?津波というのは100%訪れる訳ではない。だからほっとけというと今度本当に狼が出た時には逃れられない。だから自分自身で判断して逃げるかその場に止まるのか、正に自己責任だということだ。