「北東北の旅、角館」

「J  REPORT 2016 2月第1週」
「リタイアメント・ノート 7年8ヶ月目」、
「VOL。935 SINCE AUG.12th、1983」
ご意見ご要望等が御座いましたら、こちらへメールください。  sekoguti@aa.e-mansion.com

「北東北への旅」
「角館」
晴れ渡った東京から大宮へ向う途中に富士山が白い姿を見せていた。美しい姿だ。(写真:富士山)

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「JR東日本大人の休日倶楽部パス」での汽車の旅は今回も「3S会+one」の4人組だ。まず向ったのは「角館」。白河を越えると流石に雪景色となる。西日本は記録的な大雪だが、お蔭さまで東日本は晴れている。角館は江戸時代の武家屋敷がそのまま残るところだという。この季節はオフシーズンだから空いていた。(写真:武家屋敷前の通り)
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まず向ったのは「石黒家」。角館藩は佐竹・秋田藩の支藩だ。その佐竹北家と呼ばれる藩主に仕えて財用役や勘定役を務めた150石の家柄だったという。この地の武家屋敷の門は「薬医門」と言われる4本柱の門だ。薬医門の意味を聞いたが、説が幾つかあり、代表的なのは「矢を食い止める」という武家の戦いの意味から来たという説。もう一つは医者の門は急患のために常に開かれていたので、薬医門も常に開かれているのでそのように呼ばれているという説だそうだ。(写真:薬医門前の3人)
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この石黒家、明治維新後は上手く立ち回り、周辺の土地を買い集め、大地主になったという。隣接する屋敷は「青柳家」という家で、ここは60石から100石の石高があったという。時代により上がったり下がったりしたようだ。この青柳家も商売上手で明治以降も大金持ちとして今に至っているという。石黒家の庭に大きな「欅」の木があったが、これは武士としての立身出世を願って植えられたものだという。願いは真っ直ぐに天高く伸び出世するので欅が選ばれたという。(写真:欅の木がある石黒家の庭)
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もう一つ意外な事を知った。「平賀源内」が約した「解体新書」の挿絵を描いた「小田野直武」がこの地の人だったということだ。小田野は青柳家とも婚姻関係にあり、絵師を志し、それが平賀に認められ解体新書を作成するに当たり挿絵画家として参画したという。(写真:解体新書の写し)
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(写真:青柳家)
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帰り道、強い風が吹くと、木の枝に溜まっていた雪がどさっと音を立てて落ちてきた。ちょっと驚く。やはり北国だと納得しながら歩く。(写真:木々の雪)
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酒蔵を探していたら、それに似たのがあったが、よく観てみたら「醤油醸造」と醸造は醸造だが、醤油と味噌、麹の店だった。試供品を頂いたが大変美味しいものばかりだった。後日ネットで買い求めてもいいかなと思った。
城に近い町が武家屋敷が立ち並ぶ町で、その次には町屋があり、大通りを挟んで意外に広がっていた。幕末の戊辰戦争ではこの角館藩は官軍側に付いたが、戦争の被害には合わなかったので武家屋敷群が残ったらしい。

「秋田県立美術館」

「秋田県立美術館」
角館から新幹線に乗り、秋田駅へ。駅から直ぐのところにある「千秋美術館」に行ったのだが、休館だった。次に急いで「秋田県立美術館」を訪れた。もう夕暮れだ。ここには「藤田嗣治」の大作「秋田の行事」という横20m以上、高さ3m以上の絵があった。たった2週間でこれだけの作品を描いたらしいが、秋田の祭り等を季節毎に描き出している。(写真:秋田の行事)

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また「花咲き誇る女神たち」という3人の裸婦を描いた作品も飾られていた。(写真:女神の絵)
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最近映画で観ているので藤田の生き様を少しは知っていたので、実は映画の藤田役の俳優が本物ソックリだったのには驚かされた。映画そのままだった。外を見たらこんもりと積もっている雪の隣に紅葉した楓がひっそりと植わっていたのが印象的だった。(写真:雪の中の楓)
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「2016 私の勝手な映画批評シリーズ」  2015年には映画は222本観ました。
映画「殺されたミンジュ」(HTC有楽町にて)私的批評眼(J‘CRITICAL EYE)★★★(今年13作品目)
一人の娘が殺された。怒り狂った父親がネットで人を集めて復讐に動く。それは実行犯から始まって、次々と命令を発した上層部に登る。だがやがて自白だけでなく殺人に及んでしまう。その先は?

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映画「ザ・ウォーク」(丸の内ピカデリーにて)私的批評眼(J‘CRITICAL EYE)★★★★(今年14作品目)
実話。今はもうないが、ニューヨークの世界貿易センタービル2棟の間にワイアを張り、その上を渡るということに挑戦したフランス人とその仲間の物語。高所恐怖症の私には疲れ果てる映画でした。
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日経新聞1月29日夕刊の「シネマ万華鏡」の評価によれば、「俳優 亀岡拓次」が5つ星、「ニューヨーク 眺めのいい部屋売ります」が3つ星、「ブラック・スキャンダル」が3つ星、「ドリームホーム」が3つ星、「残エ」が2つ星、「ビハインド・ザ・コーヴ」が3つ星、「ロイヤル・コンセルトヘボウ」が4つ星でした。

「私の去年2016年の映画の評価は?」あくまで私の私感ですからね!!
今年の★★★★★は、

今年の★★★★は、「はなちゃんのみそ汁」「ブリッジ・オブ・スパイ」「最愛の子」「ザ・ウォーク」

「2016 旅の記憶シリーズ」
国内は1月の北東北「角館、秋田市内(秋田)」、「三内丸山遺跡(青森)」、「あつみ温泉、酒田(山形)」、「村上、新潟市内、瓢湖、燕三条、弥彦(新潟)」へ旅しました。

「2016 本の記憶シリーズ」
「数珠丸恒次」(藤井 邦夫 著)光文社文庫 私的批評眼(J‘CRITICAL EYE)★★★(今年14冊目)「御刀番・左京之介」シリーズ第3弾

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「三内丸山遺跡」

「三内丸山遺跡」
二日目は青森市内の「三内丸山遺跡」を見学した。以前にも行ったことはあるのだが、二度目は二度目で実に興味深いものだった。それもボランティアガイドの方が案内してくれたので良かったのだと思う。長靴を借りて雪の中に出る。雪は約1mほど積もっている。少し歩くと例の「六本柱」が見え、その隣にドーム型の建物があった。この巨大な竪穴式住居は縦30m以上横10m以上もある大きなもので、ここに数家族が住んでいたと思われている。(写真:六本柱と巨大竪穴式住居)

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その前にこの遺跡の説明をする必要がある。この遺跡は約5500年前から4000年前までの1500年の間、人びとが定住していた「縄文遺跡」なのだ。家の跡の数は発見されたもので約600戸なのだが、常時使われていたのは約100戸で人口は500人程度が継続的に住んでいたと想像される。当時は気温が今より2-3度高かったというから、温暖な気候だったのだろう。縄文という時代は約1万年位続いていたらしいし、日本全土から遺跡が見つかっているから、当時日本には定住している縄文人たちがあちこちに住み、多少とも交易もしていたようだ。この遺跡も住居やゴミ捨て場や墓場などもきちんと区分けされていて秩序ある村だったのだろう。ゴミ捨て場からは多くの土器が見つかっており、魚の骨からは現代を同じ魚を食べていたことも分かっている。木の実や果実もあり、栗の実のDNA鑑定から全てが同じDNAであることから同じ栗から新しい栗の木の畑を造り、安定的な供給を受けられるようになっていたことも分かるという。(写真:ゴミ捨て場)
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当時の寿命は短く35歳程度だったと考えられている。子供の墓は一箇所に集められていた。お棺の代わりの古い縄文土器の中に入れて埋葬されていた。大人の墓はそのままの土葬だったようだ。さて話しを戻して巨大竪穴住居だが、萱拭きのものだが、内部で火を起こせばかなり暖かくなるようだ。(写真:巨大住居の内部)
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儀式を行った場所なのか、倉庫なのか、目的はよく分からないが、想像できない位の大きな建物を造れる技術があったのだろう。さて、屋外に眼を転じると「六本柱」と呼ばれているタワーが復元されている。これは発見された六個の穴とそこにあった柱の残骸と、穴の底の部分の圧縮度からその上に建っていただろう柱の大きさと重さを推定して再現されたものだ。直径1mほどの栗の木を柱として高さ15mほどの物が当時あったとすると凄いことだ。これだけの重さの栗の木をどうやって立てたのか?(写真:六本柱)
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(写真:六本柱の柱跡の穴)
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柱は周囲を火で焼いてある。これは耐久性を増すためのものだったという。何はともあれ、こんな巨大なものが4000年以上前に造られていたということに驚かされる。外には六本柱の向こうに一戸建ての住居が立ち並ぶ。(写真:住居群)
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次に掘り出された遺物の展示を見る。縄文土器の特徴的なのは「円錐型」の土器に初期には縄目を、その後はへらで模様が刻まれているが、基本形は比較的細長い円錐でこの土器に物を入れて煮炊きしたようだ。(写真:縄文土器3種)
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(写真:発掘された縄文土器群)
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埴輪というか土偶というか、それらは基本的に全て女性像だという。やはり子供を産むということが出来る女性を象徴的に崇めているのだろうか?この土偶は正に「ムンクの叫び」のような顔をしている。非常に特徴的な土偶だった。(写真:女性の土偶)
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釣り針なども鹿の角から上手く削り出していたが、手先が器用だったのだろう。(写真:針などの実用品)
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家の内部の想像模型もあった。(写真:模型)
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3時間余りだったが、「三内丸山遺跡」は本当に楽しかった。勉強になりました。

「庄内は酒田、前半」

「庄内は酒田」
JRあつみ温泉(温海温泉)駅前はもう日本海だ。結構荒れている。波も高い。(写真:駅前の海岸)

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各駅停車で酒田に行く。途中の海岸線も厳しい風が吹いている。(写真:日本海海岸)
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酒田は最上川の河口にあり、昔は「北前船」の寄港地として栄えた町だ。人口は10万人ほどだという。私自身は過去10度位は来ているだろうが、実質的な観光などしたことがないから楽しみだ。今回も地元のボランティアガイドさんに案内してもらう。ご婦人のガイドさんだが、出身は小樽だということで酒田に来て十数年だという。最初に目指したのが、「山居倉庫(さんきょ)」。NHKドラマ「おしん」のロケ地にもなったところで、けやき並木と木造倉庫群が印象的な場所だ。120年以上まえに造られた米倉庫で今でも現役の倉庫だというから驚き。(写真:山居倉庫と欅)
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12棟からなる倉庫は建物全体が二重構造となっていて、断熱を考慮し、湿気を防ぎ、風の流れを通すというものらしい。庄内各地や最上川の水運を利用して集まった米をここから大坂や江戸へと運んだという。小運搬に使った船も復元されていた。(写真:米運搬用の小船)
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倉庫には売店が併設されていて民芸品が飾られていた。(写真:庄内地方の民芸品)
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この地方独特の雨が降ったり、雪が舞ったり、晴れてみたりと忙しい天気でした。酒田の後半と新潟の部分は来週に掲載します。

「北東北の旅、食の前半」

「手前勝手世界食物語、第395号」
「北東北の旅と食」
「角館・醤油ラーメン」
初日の「角館」では「醤油ラーメン」を食べた。小さな店に働いているのが二人。先客がご老人3人と中国系の若い女性が2人いた。老人3人の一人はラーメンを、二人は「比内鶏の親子丼」を食べていた。若い女性たちも親子丼だった。我々4人は揃って醤油ラーメンを頂きました。身体が暖まりました。(写真:角館の醤油ラーメン)

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「青森・まるかいラーメン」
初日は角館、秋田と回って青森に入ったのが午後8時過ぎ。目的の店に行ったら一杯で入店出来ず、仕方なくコンビニで買い求めたものをホテルの部屋で食べ飲んだ。三内丸山遺跡見学後、いつもいく「まるかいラーメン」を訪れる。青森は「煮干」の出汁がラーメンスープの基本なのだ。中盛@600円を皆で食べる。

「あつみ温泉の鯛かぶと揚げ」
二日目の夜は山形県の「あつみ温泉」に泊まった。地方再生なのだろうか、旅行者に割引になる特典が一人5000円貰えたので、旅館の宿泊代に一部当てた。さて料理も豪華なものだった。お造りは「日本海の幸、四点盛り」、鍋物は「三元豚と米の娘豚、合い盛りしゃぶしゃぶ」等々が並んだ。(写真:旅館の料理)

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目玉は大人の休日倶楽部パスの人には「鯛のかぶと揚げ」が一人づつ付く。油でからりと揚げられた冑はそれなりに美味しかった。(写真:鯛かぶと揚げ)
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最後は「芋煮汁」だ。「芋煮会」は内陸部では「醤油味」の「牛肉」。日本海側は「味噌味」の「豚肉」が食べられているという。(写真:庄内名物の芋煮)
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以上が北東北の旅の前半です。

「芸術の冬」

「J  REPORT 2016 1月第5週」
「リタイアメント・ノート 7年7ヶ月目」、
「VOL。934 SINCE AUG.12th、1983」
ご意見ご要望等が御座いましたら、こちらへメールください。  sekoguti@aa.e-mansion.com

「徒然に」
名前は変わったが、このレポートを書き出し、発信しだしてもう30年になる。だからサラリーマン時代の大半はこれを書いていたことになろうか。最初は月に1回だったが、2001年11月のブログ化からは間違いなく週1回を何とか貫いてきた。最初は郵便で、次はファックスで得意先に送ったのだが、訪問するとよくその会社の人から「あのレポートを書いていらっしゃる方ですか?楽しみにしてます。皆で回覧してます」と言われ、やる気を増したものだった。だが毎週、何を書こうか?と悩むこともしばしばだ。作家の方の悩みがよく分かるような、分からないような不思議な気持ちで毎週臨んでいる。だから題材を求めてどこに行く時も周囲に注意を払って、新しい話題を求めている。旅に出る時は即話題が見つかるからいいのだが、東京に居て何もしていない時が一番困る。困るというよりも書く題材探しに苦悩しているのが実態だ。だから、「映画」に、「読書」に、「旅」に、「食事」にと話題を探して歩き回っている。このところ健康問題が再発している。特に「膝」だ。学生時代のアメリカンフットボールで怪我をした膝を宥め宥めて暮らしてきたが、50歳を超えて、もうどうしようもなくなり、好きだったゴルフもスキーも止めた。それでも毎日通勤時には約1時間歩いていた。2010年、62歳の時に遂に「左膝人工関節装着」の手術をし、身体障害者の仲間入りをした。その後何とかやれていたのだが、最近は悪くなかった「右膝」の痛みが酷くなり、階段の昇り降りに苦労するようになった。そして先日は遂に右膝を捻ってしまった。歩くのにも困難な状態になった。毎朝の愛犬の散歩は止める訳にはいかないので、距離を短く、ゆっくりと歩くことにしているが、もう健康年齢ではなくなったということだ。年齢を感じる昨今だ。写真は東京都交通局がくれる赤いマークだ。これは身体の内部に障害があり、見た目は何もなくても実は障害者だと言う人を示すもの。このマークを付けた人を見掛けたら、助けてあげて下さい。乗り物でも椅子も空けて下さいね。宜しくお願い致します。(写真:障害者マーク)

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「芸術の冬」
「フェルメールとレンブラント」(森アーツセンターギャアラリーにて)
副題「17世紀オランダ黄金時代の巨匠たち展」を観に六本木ヒルズに行った。3月末までやっている。フェルメールは東京で「真珠の首飾りの少女」を観た。またオランダ国立美術館では「牛乳を注ぐ女」を見た。今回は3作目の「水差しを持つ女」だった。これはメトロポリタン美術館からの貸し出し物だった。流石光と影の魔術師だ。これも素晴らしい作品だった。(写真:フェルメール展)
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もう一つはオランダの巨匠レンブラントの「ベローナ」だ。鎧をつけた女神ベローナを描いている。(写真:レンブラント展)
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余計な言葉はいらない。どの絵画も素晴らしいものばかりだ。見逃せない絵画展でした。会場で写真撮影を問うたが断られた。同じ物が海外では撮影可というのに日本では駄目だというのが納得できずにいる私でした。「借り物だから」というのが理由なのだが。その日、東京は雪景色でした。(写真:六本木ヒルズからの雪景色)
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「レオナルド・ダ・ヴィンチ特別展」

「レオナルド・ダ・ヴィンチ特別展」(江戸東京博物館)
相撲観戦の前に国技館の隣の江戸東京博物館に行く。(写真:ダ・ヴィンチ展1)

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ご存知、ルネッサンスの巨匠の一人「天才レオナルド・ダ・ヴィンチ」の絵画「糸巻きの聖母」の現物が観られるというと特別展なのだ。「モナリザ」につながる傑作との振れ込みだ。聖母マリアが幼子イエス・キリストを抱き、キリストが手に糸巻きを持っているというもの。平日だったので混んではいなかったが、外国人が予想外に多かった。確かにその絵はモナリザを彷彿とさせる雰囲気を醸し出していた。当時は肖像画が流行っていたというが、また同時に絵は殆どが宗教画だった。肖像画はお金持ちしか頼めない。一方庶民には宗教画でキリスト教の布教の一助にしたのだろう。(写真:ダ・ヴィンチ作、「糸巻きの聖母」)
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まあ、一度は観る価値ありの絵画でした。

「早くも桜が」

「江戸城の屏風絵」
屏風絵は両国の「江戸東京博物館」常設展にあるものだが、江戸城の「天守閣」が描かれている。従ってこの屏風絵は江戸時代初期の江戸の町を描いていることが分かる。賑わいは「日本橋の魚河岸」が描かれているからだ。(写真:屏風絵)

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この時代、「一日千両」と呼ばれたのは、「魚河岸」、「歌舞伎」、そして「吉原」の3箇所だったという。それほど魚河岸は繁盛していたということだ。恐らく世界一の大都市「江戸」の食を支えた世界最大の市場だったのだろう。一日に千両も売り上げがあった業種がこれらの3業種だったということだ。

「早くも桜が」
両国の江戸東京博物館の庭に毎年早咲きする桜があるのだが、今年は1月中旬なのに一分咲き程度だが、桜の花が咲いていた。いくらなんでも早過ぎるだろう。(写真:早咲きの桜)

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そうしたら突然の雪が降ってきた。あっという間に真っ白になってしまった。(写真:両国国技館の屋根の雪)
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でもその雪で一番困ったのは翌朝の通勤客だったようだ。至る所の鉄道が間引き運転をしたためにホームに人が溢れ入場制限となり、大混乱に陥ってしまった。都会の弱点を垣間見た出来事だった。

「2016 私の勝手な映画批評シリーズ」  2015年には映画は222本観ました。
映画「はなちゃんのみそ汁」(HT有楽町にて)私的批評眼(J‘CRITICAL EYE)★★★★(今年6作品目)
乳がんの術後の放射線治療を始めた女性。副作用として妊娠できない可能性が高いのだが、それでも夫となる男性は結婚を申し込む。運よく妊娠し出産する。そして4歳になった娘「はな」に彼女は自分のみそ汁の味と作り方を教える。やがてガンは全身に転移してしまう。映画館ではすすり泣きの声が聞こえた。

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映画「ブリッジ・オブ・スパイ」(TCスカラ座にて)私的批評眼(J‘CRITICAL EYE)★★★★(今年7作品目)
冷戦時代にアメリカで逮捕されたソ連のスパイとU-2スパイ機が撃墜されパイロットが逮捕された事件を解決すべく、一人の民間弁護士がスパイ交換の取引にベルリンを訪れる。緊迫の交渉劇、更に無実のアメリカの大学生も東ドイツに逮捕され、弁護士は2:1の交換を要求。その捕虜交換場所が橋の上だった。

映画「シーズンズ 2万年の地球旅行」(TC日劇にて)私的批評眼(J‘CRITICAL EYE)★★★(今年8作品目)
2万年前の地球は氷河期のピーク。その厳しい環境を生き抜くために進化した動物たち。勿論人類も含まれた。そして1万年前から氷河期が終了し暖かい地球となる。そこは森に多い尽くされた世界だった。そして現代に。地球は人間により破壊されようとしていた。そんな地球の変化の中で生きる動物や昆虫を実写している。美しい映画でした。

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映画「パディントン」(TCみゆき座にて)私的批評眼(J‘CRITICAL EYE)★★★(今年9作品目)
南米ペルーからやってきた熊がロンドンで大活躍?まあ、大人が観ても子供が観ても楽しい。テーマは家族。
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映画「白鯨との闘い」(丸の内ピカデリーにて)私的批評眼(J‘CRITICAL EYE)★★★(今年10作品目)
19世紀初頭、アメリカ東部海岸から出向した捕鯨船が、南大西洋から太平洋へ、そして赤道直下で鯨の群れを発見し捕鯨を始めるが、そこへ白い巨大な長さ約30mの鯨が船に襲い掛かり、沈没させられ、小舟3艘に移った乗組員たちが90日の漂流をするというお話し。果たしてそこでは何が起きたのか?
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映画「の・ようなもののもの」(TOEI銀座にて)私的批評眼(J‘CRITICAL EYE)★★★(今年11作品目)
ある落語家一門が亡き師匠の13回忌を行うのに伴い、スポンサーの要請により、行方知れずになっている一人の弟子を探し出し、高座に復帰させようとするコメディー。
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映画「最愛の子」(シネスィッチ銀座にて)私的批評眼(J‘CRITICAL EYE)★★★★(今年12作品目)
中国シンセンで3歳の男の子が誘拐された。中国ではよく起こる事件だ。父親と離婚した母は息子を探す。ネットで懸賞金まで付ける。それを狙う詐欺師や偽情報が寄せられる。3年後、新しい情報があり、田舎で息子を見つけるが、息子は産みの親を忘れていて、育ての母から離れようとしない。考えさせられる問題だ。中国では当たり前に行われている誘拐や人身売買を取り上げた作品。

日経新聞1月22日夕刊の「シネマ万華鏡」の評価によれば、「サウルの息子」が4つ星、「ザ・ウォーク」が4つ星、「愛しき人生のつくりかた」が4つ星、「メモリーズ 追憶の剣」が3つ星、「ビューティー・インサイド」が3つ星、「信長協奏曲」が2つ星、「LIVE!LIVE!SING!」が3つ星でした。

「私の去年2016年の映画の評価は?」あくまで私の私感ですからね!!
今年の★★★★★は、

今年の★★★★は、「はなちゃんのみそ汁」「ブリッジ・オブ・スパイ」「最愛の子」

「2016 旅の記憶シリーズ」

「2016 本の記憶シリーズ」
2015年は本を276冊読みました。

「典雅の闇」(上田 秀人 著)光文社文庫 私的批評眼(J‘CRITICAL EYE)★★★(今年10冊目)「御広敷用人大奥記録」シリーズ第9弾

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「九尾の狐」(井川 香四郎 著)徳間時代文庫 私的批評眼(J‘CRITICAL EYE)★★★(今年11冊目)「もんなか紋三捕物帖」シリーズ第5弾
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「人生胸算用」(稲葉 稔 著)文春文庫 私的批評眼(J‘CRITICAL EYE)★★★(今年12冊目)
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「盗賊狩り」(藤井 邦夫 著)双葉文庫 私的批評眼(J‘CRITICAL EYE)★★★(今年13冊目)「日溜り勘兵衛極意帖」シリーズ第6弾
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「初場所10日目の相撲観戦記」

「初場所10日目の相撲観戦記」
雪も融けた両国国技館。青空の下、相撲観戦に出掛けた。9月場所にも行ったのだが、H先輩のご招待での観戦だ。(写真:のぼり)

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十両の相撲が終わり、いよいよ中入りだ。東西の力士が揃っての土俵入りだ。身体が大きな力士が増えた。というよりも肥満じゃないのか?(写真:西方力士土俵入り)
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(写真:東方力士土俵入り)
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そして横綱の土俵入りが始まった。まずは「日馬冨士」31歳。東の正横綱だ。勿論モンゴル出身だ。(写真:日馬富士の土俵入り)
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次が「白鳳」。やはり堂々としている。30歳、モンゴル出身、西の横綱だ。(写真:白鳳の土俵入り)
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最後が「鶴竜」。30歳、やはりモンゴル。ちょっと緊張気味か。(写真:鶴竜の土俵入り)
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今場所は怪我で休場している力士が多い。(中入り直前の土俵上)
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今日も「満員御礼」が掛かっていた。(写真:満員御礼)
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次々と勝負は進む。迫力ある勝負なのだが、如何せん相撲の勝負は直ぐに付いてしまう。一瞬で勝敗が決る。そんな中、本日の注目の勝負が始まった。西からは大関「琴奨菊」、ここまで9戦全勝だ。東からは横綱「鶴竜」。ちょっと追い詰められたような雰囲気だ。鋭い突っ込みあいだが、琴奨菊の当たりが激しく鶴竜は押され気味。そのまま東の土俵際に追い詰められ、あっという間に勝負が付いた。(写真:琴:鶴1)
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(写真:琴:鶴2)
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(写真:琴:鶴3)
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(写真:琴:鶴4)
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(写真:琴:鶴5)
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(写真:琴:鶴6)
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横綱戦の2番目は「白鳳」対「魁聖」。これは圧倒的に白鳳が強く。がっちりと食い止めた白鳳が魁聖を投げ倒した。(写真:白:魁1)
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(写真:白:魁2)
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(写真:白:魁3)
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本日結びの一番は横綱「日馬冨士」対「栃煌山」戦だ。これも横綱相撲で日馬富士の勝ちだった。(写真:日:栃1)
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(写真:日:栃2)
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(写真:日:栃3)
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それにしても中々よい相撲を観戦出来た。良かった。

「相撲土産の幕の内弁当と泥鰌鍋」

「手前勝手世界食物語、第394号」
「相撲土産の幕の内弁当と泥鰌鍋」
相撲土産の紙袋を抱えて国技館を出た。フットボールの仲間3人なので、どこに行こうかと思い、まずは「ちゃんこ川崎」へ電話するが満席で1時間待ちだという。次に「ふぐ ひょうたん」に電話するがここも満席。仕方なく両国橋東詰めの「桔梗屋」に行く。奥の席が空いていたので入る。頼んだのは「泥鰌の抜き鍋」。ここの名物料理だ。寒い冬には一番だ。開いて骨を抜いた泥鰌を甘い醤油ダレで刻み葱と一緒に煮込む。ぬる燗の日本酒で泥鰌を味合う。臭みが全くない泥鰌だから誰にでも合うだろう。(写真:桔梗屋の泥鰌鍋1)

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(写真:桔梗屋の泥鰌鍋2)
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美味かった。伝統の味を堪能しました。

東詰めの南側には「ももんじや」の看板がある。ここも有名な店で「ももんじ」の名の通り、野獣の「いのしし」や「熊」などの肉を食べさせてくれる。一度食べると病み付きになるのが不思議だ。

さて家に帰り、翌朝相撲土産の「幕の内弁当」を食べた。(写真:幕の内弁当)
幕の内弁当
これもいい味だが、如何せん保存のために醤油や塩が多いのが玉に瑕か?持ち帰ったお土産が多過ぎ冷蔵庫にも入れたが、一杯になってしまった。当分相撲土産を食べることになりそうな状態でした。
以上、からからに乾燥した東京から勢古口がお送りしました。