「手前勝手世界食物語、第241話」

「銀座羊屋 はなれ」
銀座「王子製紙」の裏にある小さな店だが、初めて行った。一番のお薦めは「特選ラム肩ロース」の焼肉だという。食べ方は一つは「肩ロース肉」の上に葱で作った葱塩たれを乗せて折り畳みレア状態に焼き上げて食べる。一、二度軽く焼くほうがいいらしい。もう一つの食べ方は普通に肉を両面焼く。これも炙る程度だという。いずれにしてもミディアムレア状態で食べたが、柔らかくて美味しかった。「ラム肉」がこんなに美味しいとは思わなかった。「骨付きラム肉のステーキ」は色々なところで食べたことがあるから、ラム肉自体については好きな肉ではある。しかし今回の焼肉は本当に美味しかったとこれまた感心した次第である。この店、本店は銀座8丁目のほうにあるようだが、「はなれ」というのは所謂支店だということのようだった。「羊屋」という店名の通り、この店は「羊の肉」の焼肉店だ。羊肉は「宗教に関係なく」ほぼ全世界の人が食べられる肉なので、中近東でもインドでも中国でも沢山食べられている。牛肉より若干「臭み」があるのかも知れないが、焼肉で食べていて全く臭みなど感じなかった。もう20年も前に中国の北京で「羊肉のしゃぶしゃぶ」を食べた経験があるが、寒い地方の人たちの定番の鍋だと聞いた記憶がある。その時も実に美味しいと思った。
以上、勢古口が東京からお送りしました。

「富士見」

都内に数少なくなった銭湯に殆ど必ずと言っても良いほどにあるのが、「富士山」の絵だ。それ程富士山は関東地方の人には馴染みが深い山で、都内各地に「富士見」と名の付く地名は多い。私の住む江東区は流石に平地なので富士見と名の付く場所はない。だが近くの「イオンショッピングセンター」前の「東雲交差点」の歩道橋上から微かに「富士山」を観ることが出来る。富士山の向って左半分しか見えないが、それでもその雄姿は素晴らしい。だがその眺望を遮る建設物がどうも立てられそうな雰囲気だ。というのも富士山とここ東雲交差点との間は建設に着手したばかりの「豊洲市場」の用地なのだ。「築地市場」から移転が決り、今まさに工事に着工したばかりの豊洲市場がどれだけの高さの建物を建てるのかは知らないが、間違いなくこの場所が「富士見」といえることはなくなるだろう。

「花粉症」
朝、急に鼻水とくしゃみがし出した。慌てて「葛根湯」を飲む。ところがどうやら「花粉症」らしいのだ。既に数年前から掛かっていたのか?それとも遂に花粉症になってしまったのか?いずれにしてもそのような症状が盛んに出るようになった。このまま放置しておいていいものなのか?分からない。更に寒さなのかも知れないが、空気を吸い込むと鼻の粘膜が物凄く痛くなるのだ。思わず、鼻を摘み空気を遮断するしかないのだ。鼻の粘膜は痛いし、鼻水、くしゃみと連続パンチだ。困りました。テレビでは1月の寒さのせいで今年の花粉の飛散は遅れているという。とすると原因はなんなのだろうか?

「京橋の親柱」

「古地図」を片手に散歩に行く。「日本橋」から「東海道」今の「銀座通り」を京都に上って行く。始まりが日本橋でゴールは京都の「三条大橋」となる。日本橋を出発して最初の橋が「京橋」だということは既に以前垂オ上げた。そしてそこには大きな「京橋の親柱」が立っていた。京橋の下に流れていた川は埋め立てられ、これも高速道路になっている。京橋の江戸城側には「大根河岸」があり野菜の市場があったようだった。京橋の先はご存知「銀座」だ。この辺りは「数寄屋橋」から今の「松竹本社」まで銀座通りに沿ってずっと町屋が立ち並んでいた。その先「新橋」からは道の両側のみが町屋でその裏側は全て「武家屋敷」になっていた。この辺りの通りは勿論日本一の街道「東海道」だったのだから、大変に人通りの多い所だったのだろう。京都へ上る人も江戸に下ってきた人も田舎から来た人も皆通ったことだろう。新橋を右に曲がると「虎ノ門」、その先「溜池」となる訳だが、地図にはかなり大きな池があり「溜池」と記されている。あの辺りも今は埋め立てられている訳だが、地名だけはちゃんと残ったのだった。溜池から赤坂方面に進む右手は「山王日枝神社」までは「寺院」が20寺近く立ち並んでいたようだった。今の「総理官邸」の下がそれら寺社があった場所だ。今では「内閣府庁舎別館」や「山王パークタワー」があるところがそれだ。さて23日のNHKテレビの「ブラタモリ」で深川の運河を取り上げていたのでご覧になった方もおられると思う。「永代橋」を越えて深川に入って左側には「佐賀町」があり、昔は運河沿いに「海辺大工町」があった。名前通り船大工の町だったという。今この地名は残っていない。辛うじて「海辺町」という名はずっと東に行った扇橋と南砂の境に今も残っているがこれと海辺大工町とは全く関係ないだろう。分かりました。現在の「海辺町」は昔の「海辺新田」の名残りでした。古地図には他にも今の木場辺りにも「海辺新田」というのがあるから、海辺に新しい田畑を埋め立てて作った土地に名付けた地名なのだろう。

「人足寄場」
先週、「石川島」にあった幕府の「御用地」が、軽微な犯罪者を集めて更正させようとした「人足寄場」だと垂オ上げたが、今は佃島の超高層マンション群が建っているところがそれだ。ここには幕末に勝海舟が幕府の「海軍造船所」を作った「近代日本造船業の礎」になった場所でもある。だからそこから「石川島重工業」今の「IHI」が起こったのだった。

映画

映画「メランコリア」(日比谷みゆき座にて) 私的批評眼(J’CRITICAL EYE)★★★(今年32作目)
太陽の裏側から現れた惑星「メランコリア」が地球に衝突しようとする。その数日前に、妹が結婚式後の披露宴を姉夫婦の住む田舎の豪華な屋敷で行うことになったが、情緒不安定な妹は夫と上司を追い出してしまうという散々な結果となった。屋敷には姉夫婦とその幼い息子、そして妹だけになる。だんだんと大きくなる惑星。終末が訪れようとしていた。不思議な映画でした。

映画「タイム」(日劇にて) 私的批評眼(J’CRITICAL EYE)★★★(今年33作目)
SF映画。人間は25歳で成長も老いもなくなる。その後は時間が通貨となって、労働の対価は「時間」で支給される。時間が尽きればそれは死を意味する。一人の男性実年齢28歳は偶然助けた人から106年分の時間を貰った。そして富裕層の住む地区に行き、ポーカーで1000年分の時間を稼ぐ。そこへ時間管理局の人間が現れ、彼から違反だといって時間を奪う。そこで彼は逃げるのだが。意外な展開で面白かった。

映画「ピラミッド 5000年の嘘」(銀座TOEIにて) 私的批評眼(J’CRITICAL EYE)★★★★(今年34作目)
この映画は学術的なのだが、面白かった。エジプトはギザのピラミッドに秘められている数字について調べると、そこには「円周率」「黄金比率」「メートルの長さ」そして勿論「天文学」が色々なところに散りばめられていることが分かる。それと巨大な石を寸分狂わずに積み上げる技術力。果たしてこれらは誰が造ったのだろうか?との疑問にぶつかってしまう。高度な数学の知識とそれを駆使できる技術、知煤A巨大岩石を動かすことが出来る機械が絶対に必要だということになってしまう。人間の手ではとてもピラミッドは建設出来ない。それでは誰が?既に滅亡してしまった人類以前の高度な生命体がいたのだろうか?ご自身でお考えあれ。あっという間に映画は終わった。

映画「おとなのけんか」(日比谷シネシャンテにて) 私的批評眼(J’CRITICAL EYE)★★★(今年35作目)
実質的に出演者は4人のみ。11歳の子供が喧嘩をして一人が棒で殴ったので、もう一人の男の子の歯が折れ、それを両親で謝りに来たという設定。両親同士の話し合いだったのだが、それがそれぞれ相手を変えての喧嘩になる。2:2,1:3、更に夫婦ではない組み合わせも出てきての喧嘩。延々とそれが続くというだけの映画。笑える。

映画「海神別荘」(東劇にて) 私的批評眼(J’CRITICAL EYE)★★★(今年36作目)
「シネマ歌舞伎」平成21年7月歌舞伎座にて収録。「坂東玉三郎」と「市川海老蔵」の二人が競演している。大蛇となった夫と白蛇となった若妻の物語。美しい恋愛物。

日経新聞2月24日夕刊「シネマ万華鏡」の評価によれば、「PINA」が4つ星、「生きているものはいないのか」が4つ星、「ヤング≒アダルト」が3つ星、「恋人たちのパレード」が3つ星、「顔のないスパイ」が2つ星、「英雄の照明」が2つ星、「セイジ/陸の魚」が3つ星でした。

「シノプスシ163」
本「謎の桃源郷」(八木 忠純 著) 文春文庫 私的批評眼(J’CRITICAL EYE)★★★(今年48冊目)「喬四郎 孤剣ノ望郷」シリーズ6作目
有馬喬四郎は江戸を出て大坂に行く。そして宿敵を故郷で討ち取るべく国元に向う。いよいよシリーズは佳境に向う。

本「千世と与一郎の関ヶ原」(佐藤 雅美 著) 講談社文庫 私的批評眼(J’CRITICAL EYE)★★★(今年49冊目)
関ヶ原の戦いを東軍の細川家の嫡男であった「与一郎」と前田家から嫁入りしてきた妻の「千世」の夫婦の悲劇から見詰めている。与一郎の母は西軍に人質に獲られるのを嫌って自害した「細川ガラシャ夫人」こと「細川 玉」だったが、嫁の千世は自害せず逃げたことから問題は発生した。

本「綱渡り」(藤井 邦夫 著) 光文社文庫 私的批評眼(J’CRITICAL EYE)★★★(今年50冊目)「評定所書役・柊左門 裏仕置」シリーズ六
遂に妖怪中野翁に柊たちの正体を魔ゥれてしまうのか?その前に逆襲だ。

本「おいち」(あさの あつこ 著) PHP文芸文庫 私的批評眼(J’CRITICAL EYE)★★★(今年51冊目)
江戸で医者をしている父親を手助けしている「おいち」は16歳の娘盛り。特殊な迫ヘを持つ彼女が人々の危機を救う。

本「胸突き坂」(鈴木 英治 著) 幻冬社文庫 私的批評眼(J’CRITICAL EYE)★★★(今年52冊目)「大江戸やっちゃ場伝」2
伊豆で椎茸栽培を始めた「徹之助」と「おやゆ」の夫婦は商品を江戸で売ることにしたが、次々と苦難が訪れる。

本「刀じゅう郎と小雪」(鳥羽 亮 著) 幻冬社文庫 私的批評眼(J’CRITICAL EYE)★★★(今年53冊目)「首売り長屋日月譚」1
本「文月騒乱」(鳥羽 亮 著) 幻冬社文庫 私的批評眼(J’CRITICAL EYE)★★★(今年54冊目)「首売り長屋日月譚」2
本「この命 一両二分に候」(鳥羽 亮 著) 幻冬社文庫 私的批評眼(J’CRITICAL EYE)★★★(今年55冊目)「首売り長屋日月譚」3
浪人している「刀じゅう郎」と「小雪」夫婦は、変わった職業の持ち主。生首に化け、首を切らせるというもので、直前で首を台の下に下げて逃れるというもので金を賭けさせる。そんな見世物を行っている人たちが集まっているのが「首売り長屋」。そこで起きる事件を次々と解決していくというもの。

本「花籠の櫛」(澤田 ふじ子 著) 光文社文庫 私的批評眼(J’CRITICAL EYE)★★★(今年54冊目)「京都市位図絵」1
誤って掴まって死刑にされてしまった14歳の娘「八重」の悲しい物語他、京都の下町の人情物語。
本「やがての蛍」(澤田 ふじ子 著) 光文社文庫 私的批評眼(J’CRITICAL EYE)★★★(今年55冊目)「京都市位図絵」2
京都に住む「猿投 じゅう四郎」と長屋の隣に住む座頭市の「彦市」が下町の人たちの危機を救う。

東京ゲートブリッジ

「J REPORT 2012 3月第1週号」
「リタイアメント・ノート 3年目9ケ月目」 「VOL.728 SINCE AUG. 12th、1983」
「東京ゲートブリッジ」
鳴り物入りで東京の新名所に名乗りを上げたのが、東京湾口に出来た「東京ゲートブリッジ」だろう。まるで恐竜が向かい合ったような独特の姿になにかロマンスすら感じてしまう。余り交通渋滞の解消になるとは思えないが、確かに羽田方面から来た車はフジテレビのあるお台場を通る必要がなくなるからこの部分は渋滞緩和するだろうが、その先新木場でまたまた合流するのだから、と思ってしまう。歩道も付いているようだが、若洲方面からは渡れるらしいが、反対側には降りることが出来ず、また戻ってくるらしい。自転車も通行不可ということだし、まあ自宅からは近いのだから一度観に行ってこようとは思っている。

「テレビの力、その後」
「トマトジュース」のほうは先日「イオン東雲SC」に行ったら、もう沢山置いてあった。これで一応ブームは去ったと言っていいだろう。乳酸菌「R?1」のほうは相変わらず商品は全く置いてない。トマトジュースのほうは一週間3食毎に飲み続けた。ところが20日に「聖路加国際病院」での定期検査の「血液検査」で「カリウム」の数値が異常に高いことが判明した。医師から「野菜ジュース飲んでませんか?」と聞かれた。「その影響だろうが、なぜだろう?」と医師も首をかしげた。木曜日に再検査するという。インターネットで見てみたらカリウムは悪いものではなく、人間の身体には必要なものだという。しかし異常値だが理由が分からないとの話しなので、とりあえずトマトジューズは飲むのを中止して木曜日の再検査に備えることとした。合わせて「禁酒」も再度始めました。
そして運命の23日木曜日となった。結果は?「カリウム」は4.6と正常値に戻っていた。やはり医者には言えないが「トマトジュース」の飲み過ぎが原因だと思っている。ちょっと「ガンマーGTP」の数値が高いので、「禁酒」を続けることにする。血圧は「128?77」だったからこれも問題なし。やはり「お酒」が問題だ。ここ数日禁酒しているが、初日は眠られなくて、眠られなくて不眠で困ったが、翌日からは何とか寝られるようになった。結局「お酒を止められるか」に全てが掛かっているということを再認識させられた。「γ;TP」は医師の話によると、2000を越えていた人を診断したことがあるが、(これが医師が体験した最高値だったらしいが、この人は朝から酒を飲んでいたそうだ)半年で正常値に戻ったという。私なら数ヶ月もかからないだろう。頑張るぞ。

「手前勝手世界食物語、第240話」

「宇田川」
日本ラグビー界の著名人でもある大手鉄鋼メーカーOBのK氏に連れられて日本橋の「宇田川」という店に行った。昼は豚カツ、夜はステーキだというが、昼時だったのでお薦めの「ロースかつ定食」@2300円を注文した。しばらくして出された豚カツはジューシーで流石に美味しかった。衣はさくさく、肉はジューシー、熱々の豚カツが実に嬉しい。更にキャベツの千切りに白菜とキュウリの漬物が添えられていたが、これも美味しかった。「蜆汁」を味わいながら豚カツを堪狽オた。ご主人とお話しをしたが、豚肉は仕入れてから約1週間冷蔵庫で熟成させるという。やはり早く食べても硬くて美味しくないとのことだ。そんなことで肉を大切に熟成の上で客に提供していると言う。K氏にご馳走になりました。ご馳走様でした。さて、そんな時に日曜日(12日)の朝のテレビ番組で「東京豚カツウォーズ」というので豚カツチェーン店の戦いを報道していた。まさに偶然だったのだが、東京を中心としたチェーン店はその狙う客筋がそれぞれに違い特徴があるのだが、「豚カツ文化」は東日本ではやはり大切な食文化だということを改めて認識させられた。チェーン店なので全国展開しているらしいから、この文化、いよいよ西日本にも浸透していくのかもしれない。チェーン店でもそれなりに美味しいのかもしれないと思った次第です。私の食の感想はあくまで個人的なものなので一般的な評価とは違うかも知れないが、まあ「勝手気ままな食のお話し」とご理解ください。
以上、勢古口がまたまた寒さがぶり返した東京からお送りしました。

「麒麟の翼」

今公開されている映画「麒麟の翼」にも出てくる像が日本橋の橋の中央部分にある。上空は高速道路に覆われているので日陰に淋しくあるのがちょっと残念だが、通る人たちが写真を撮っているのが印象的だった。この像の下で映画では準主人公役の中井貴一が死ぬのだが、恐らく撮影は深夜か早朝に行われたのだろう。彼は昭和通りの江戸橋の地下道で腹を刺され、野村證券の前を通って、日本橋までたどり着くという設定だ。繁華街の中心部でのロケだから、大変だったのだろうと思う。それにしても東京オリンピック当時の政治家たち、運輸省官僚たちは何を思って日本橋の上に高速道路を造ったのだろうか?一番造り易い場所というだけの判断だったとすると実に先を読めない人たちだったとしかいいようがない。但し、当時は大深度トンネルの技術がなかったことは事実だろうから、ある意味造れる場所は限定されていたということ、更にオリンピック開催と言う時期的なものもあったことは推察できる。だからといってあの場所に高架道路を造って景観がどうなるのかという議論はなかったのだろうか?疑問符がつく問題だ。日本橋から南に行き「永代通り」を東に向う。江戸時代の「古地図」によると、今の「昭和通り」の先、高架道路のところは川でそこには「海賊橋」という橋が架かっていたという。その海賊橋のちょっと北側、「日本橋川」に掛かっていたのが「江戸橋」だ。永代通りを更に東へ向う。左手は「茅場町」、その先に「霊岸橋」があり、その北側、日本橋川に面して「行徳河岸」があった。ここから千葉の行徳へと乗り合い船が出ていたという。この辺りは町屋ばかりだ。しばらく行くと「永代橋」で「大川」を渡るとそこは「深川」の町となる。話しは替わるが「大川」の河口には「佃島」があるが、隣り合わせに島の上流部分に「御用地」と書かれた部分があり、隣に「ヨシノ 石川」と屋敷がある。この「御用地」がその当時「寄場(よせば)」と呼ばれた「軽い罪人の仕事場」だ。軽い犯罪者をここに住まわせ社会復帰を図るため手仕事を覚えさせたりしたという。これが「石川島の寄場」だ。「古地図」を見ていると実に面白い。色々な昔のことが分かってくるからだ。

「春を呼ぶか水鳥たち」

まだ寒い季節なのだが、隅田川沿いの掘割に水鳥たちが泳いでいた。今年は本当に豪雪を含めて厳しい寒波にたびたび襲われた日本列島だが、東京でもそろそろ春到来を告げるような気配もあるようだ。「梅」の開花も確認されたが、例年より半月、昨年より一月遅れだそうだ。水鳥たちも水が温むのを待っているのだろう。「立春」も過ぎ多が、本格的な寒波がまたまた週末に襲って来るという。インフルエンザの猛威もまだまだ続いているようだし、今年の冬はなにかしらいつもと違っていた。そんなことを言っている内に「春」はもう直ぐそこに来ているようだ。年末まではこの辺りにも沢山の太公望が出ていて「ハゼ」を釣っていたが、今は寒風吹き荒ぶからか、太公望はいない。また水温むようになると太公望たちも出てくるのだろう。

映画

映画「はやぶさ 遥かなる帰還」(ユナイテッドシネマ豊洲にて) 私的批評眼(J’CRITICAL EYE)★★★(今年26作目)
「やはぶさ」というものを主題に指定はいるが、このプロジェクトに関わった人たちの人間ドラマ風に仕上げている。なかなか感動の作品でした。

映画「ドラゴン・タトゥーの女」(日劇にて) 私的批評眼(J’CRITICAL EYE)★★★★(今年27作目)
今回の作品はハリウッドのもの。ご存知小説「ミレニアム」は全世界的にヒットした作品。既に現地スウェーデンでは三部作の映画化が終わっているが、今回は新しくハリウッドでリメイクされたもの。原作に忠実に作られている。一人のジャーナリスト「ミカエル」が名誉棄損の裁判で敗れた。しかし彼は国内最大の私企業の大立者から40年前の姪の行方不明事件を探って欲しいとの依頼を受ける。そんな彼と協力するのが調査員の「リスベット」は嘗て父親を殺そうとしたため禁治産者となっていた。そんな彼女とミカエルが見付け出したものはおぞましい事実だった。流石面白い映画でした。ぜひ3部作になるように期待しています。

映画「逆転裁判」(ユナイテッドシネマ豊洲にて) 私的批評眼(J’CRITICAL EYE)★★★(今年28作目)
まるで漫画の実写映画を見ているようだった。駆け出しの弁護士が始めて弁護をしたのは小学校以来の親友だった。無事なんとか無罪を勝ち取ったのだが、弁護士の師匠格でもある先輩の女性弁護士が殺された。そして犯人に偶然訪れた女性弁護士の妹が疑われた。彼女の弁護士となった彼は法廷で次々と謎を解決して行く。

映画「キツツキと雨」(ユナイテッドシネマ豊洲にて) 私的批評眼(J’CRITICAL EYE)★★★(今年29作目)
25歳の新人監督と還暦を過ぎた一人の「きこり」とのお話し。岐阜県の山奥の村に住むきこり、といっても当然チェーンメ[で木を伐採するのだが。そんな村に映画の撮影班がやって来た。監督はなんと25歳の新人。偶然知り合った「きこり」と「監督として成長していく若者」の姿を追う。映画は「ゾンビと人間との戦い」だった。

映画「ポエトリー」(銀座テアトルシネマ豊洲にて) 私的批評眼(J’CRITICAL EYE)★★★★(今年30作目)
話題の韓国映画。60代の女性と中学3年生の孫との二人生活。女性はアルツハイマーの初期症状だと医師から言われる。彼女は詩を作る会に入会し、詩の勉強をし始めた。そんな折、孫が友人5人と一人の同級生の女生徒に性的枕sを加えた結果、その女生徒が自殺するという事件が起きた。そして慰謝料として一人当たり500万ウォン、合計3000万ウォンを支払うことになったと他の友人達の父親から言われる。生活補助を受け、アルバイトしている彼女にそんな金はなかった。詩を作ることの難しさを感じながら彼女は目で見たものをメモしていく。果たして彼女の行き先は?中々の問題作でした。

映画「51(ウーイー)世界で一番小さく生まれたパンダ」(ユナイテッドシネマ豊洲にて) 私的批評眼(J’CRITICAL EYE)★★★(今年31作目)
中国は四川省成都にある「パンダ基地」で双子の一人として産まれた51gの世界最小パンダを育てる人たちとパンダの生態を描く。私もこのパンダ基地に行ったことがあるが、成都は三国志の「蜀」の国の首都。「劉備、諸葛孔明、関羽、張飛」ら英雄らが活躍した土地だ。親と子の愛情が滲み出ているお話しです。

日経新聞2月17日夕刊「シネマ万華鏡」の評価によれば、「汽車はふたたび故郷へ」が5つ星、「メランコリア」が3つ星、「ものすごくうるさくて、ありえないほど近い」が3つ星、「おとなのけんか」が4つ星、「TIME」が3つ星、「ピラミッド 5000年の嘘」が3つ星、「昼下がり、ローマの恋」が3つ星でした。

「シノプスシ162」
本「風雅剣」(上田 秀人 著) 徳間文庫 私的批評眼(J’CRITICAL EYE)★★★(今年43冊目)「将軍家見聞役元八郎」シリーズ5
本「蜻蛉剣」(上田 秀人 著) 徳間文庫 私的批評眼(J’CRITICAL EYE)★★★(今年44冊目)「将軍家見聞役元八郎」シリーズ6
遂にこのシリーズも完結を迎えた。八代将軍吉宗から九代家重と仕えた元八郎も今回は京都と江戸、そして江戸から金沢へと旅をすることとなった。

本「祝言日和」(佐伯 泰英 著) 徳間文庫 私的批評眼(J’CRITICAL EYE)★★★(今年45冊目)「酔いどれ小藤次留書」シリーズ17作目
50歳を越える小藤次の活躍が続く。

本「たどりそこねた芭蕉の足跡」(佐藤 雅美 著) 文春文庫 私的批評眼(J’CRITICAL EYE)★★★(今年45冊目)「八州廻り桑山じゅう兵衛」シリーズ7作目
この作家の江戸時代の時代考証は素晴らしい。だからお話しも常に面白い。大好きな作家の一人だ。八州廻りは関東にある幕府の直轄地を取り締まる役。それも足で歩き回るのだから大変だ。

本「深川芸者殺人事件」(風野 真知雄 著) 文春文庫 私的批評眼(J’CRITICAL EYE)★★★(今年46冊目)「耳袋秘帖殺人事件」シリーズ4作目
南町奉行「根岸肥前守」が書いている「耳袋」は人気の読み物だった。今回は深川と吉原の争いに巻き込まれて深川芸者が殺された。

本「寄場の仇」(早見 俊 著) PHP文芸文庫 私的批評眼(J’CRITICAL EYE)★★★(今年47冊目)
喧嘩ばかりで生きてきていた「美代次」は、遂に捕まって石川島の「寄場」に送られた。だが一年後引き取りに来たのは祖父だと名乗る有名な岡引きだった。美代次を親の後を継がせ岡引きにするというのだ。果たしてその結果は?

テレビの力

「J REPORT 2012 2月第4週号」
「リタイアメント・ノート 3年目8ケ月目」 「VOL.727 SINCE AUG. 12th、1983」
「テレビの力」
フジテレビの朝の報道番組「とくダネ」で「インフルエンザ」に効果ありと報じられたのは乳酸菌「R≠P」と呼ばれるもの。「明治」が発売しているヨーグルト2種類に含まれているというのだ。報道2時間後にスーパーに行って見たが、その商品棚は空っぽだった。その後も全く商品は現れなかったが、あれから約2週間が経って、漸く商品が棚にあり、一つだけ買って来た。その効果と言うのが、佐賀県有田町では保育園幼稚園小学校の子供たちにこの「R≠P」のヨーグルトを継続的に与えたところインフルエンザの発症率が激減したというのだ。これが今流行っているインフルエンザ対策だとばかりに飛びついた人たちがいた訳だ。ちょっと遅かりしとは思うのだが、子を思う親心だから仕方がないか。ところで「R??」については、「1073R≠P乳酸菌は、新しい可柏ォを秘めたEPS(多糖体)をつくりだす乳酸菌です」と書かれてあった。「日本人は熱し易く冷め易い」というが、このR?1騒ぎ、「食べるラー油」の二の前にならなければいいと思うのだが、それにしてもテレビの影響力は凄い。16日からはまたまた「R??」はありませんでした。

「トマトの効用」
これもテレビ新聞で報道されたが、京都大学で「トマト」に含まれるある成分がネズミ段階では「中性脂肪」と「メタボ」に効果があるというのだ。トマトの効用は既にメーカーの「カゴメ」の社員にはメタボがいないといわれていたのでやはり効果があったのか?と思ったのだが、これがネズミだけでなく人間にも効果があるとなれば大発見だ。早速私もトマトジュースを買い求めてきた。トマトだと毎食2個程度食べる必要があると言う。ジュースだと毎食200cc飲むらしい。一日600cc、それなりの量になる。まあやってみよう。無塩のトマトジュースをそれから毎食飲んでいる。私もどうしようもないテレビ人間だということが改めて分かった。でもこれで本当に効果があったらどうしよう。ところが本日(15日)にスーパーに行ったが「トマトジュース」の棚から商品が消えていた。やはりテレビ等マスコミの影響力は大きい。16日も2軒のスーパーに行ったが商品棚はこれも空っぽ。当分駄目だね。京橋の明治屋で大きな瓶入りトマトジュースがあったので一本だけ買ってきた。15日にはあった190ccの缶入りも16日にはなくなっていた。