「蕎麦の旅」

J  REPORT2018年 7月第1週」
「リタイアメント・ノート 10年1ヶ月目」
「VOL.1062号 SINCE AUG.12th、1983」
ご意見ご要望等が御座いましたら、こちらへメールをください。
 sekoguti@aa.e-mansion.com  

「蕎麦の旅、松本市、もとき」
JR東日本の大人の休日倶楽部パスで今回は蕎麦の旅に挑戦した。初日は長野県松本市へ。長野から特急で向かう。途中、長野盆地が見える。(写真:S1)S1
盆地には麦秋も過ぎ、刈り入れ前の「麦畑」に黄色く色付いた麦の穂が垂れていた。(写真:S3)S3
水田はまだ苗を植えたばかりのようだった。(写真:S4)S4
「もとき」は松本城の裏側にあった。タクシーで向かう。昼前なのでまだ空いていた。早速メニューを見て、極々無難な「もりそば」2枚を頼む(1200円)。出てきたのはちょっと透明な蕎麦だった。香りが仄かに通う。(写真:S2)S2
鰹節の香りもよいタレに漬けてすする。喉越しのよい蕎麦だ。腰も強い。これが信州の蕎麦なのだろう。あっという間に店は混雑してきた。タクシーを呼んでもらい直ぐに帰京した。田舎の素朴な蕎麦とは違い、意外に現代的な蕎麦だったが、他のお客は、冷たい蕎麦のほかに天ぷら蕎麦も一緒に頼んでいた。食べ過ぎかな?

「蕎麦の旅、山形県米沢市、粉名屋小太郎」
山形新幹線で米沢に向かう。新幹線とは名ばかりの特急並みのスピードで山間部を進む。回りは緑一色だ。今の時期は「さくらんぼ」が盛んに売られている時期だ。訪れた店「小太郎」は、歴史のある店で元禄15年の赤穂浪士討ち入りの10年後に米沢藩から御用達を得た老舗の蕎麦屋で、13代目だという。立派な店構えだ。(写真S5)S5
隣に地元のお婆さんが座って彼女が「割りこの5段」と注文したので、「今のがこの店のお勧めですか?」と聞いたら、「色々な具が乗っていて食べ易いし、美味しい」というので同じのを頼んだ。聞くと亡くなった夫と一緒に山形の蕎麦屋を食べ歩いたということで、今は地元の蕎麦屋が一番だとのこと。さあ、出てきた蕎麦は「出雲蕎麦」のような形式で、5段に重ねた蕎麦に、具が別にあり、段々に上から蕎麦を食べて言うというもの。具は山菜有り、鮪あり、海老の天麩羅ありと多彩だ(@1800円)。(写真:S6)S6
これが実は本当に美味しかった。蕎麦が噛めば噛むほど甘かった。それにタレも独特の香りでもう嬉しくて嬉しくて感激の蕎麦だった。これは絶対にお勧めだ。本当に蕎麦を堪能した。
帰りにもう40年も前になるのだろうが、スキーに来た時に泊まった駅前の宿を訪れた。「音羽家」という。昭和天皇が泊まられたという部屋を見せてもらったことがあったが、今は自動車学校の生徒さんの宿舎になっているという。(写真:S7)S7
(写真:S8)S8
最後に有名な駅弁を買った。(写真:S9)S9
「米沢名物どまんなか」という弁当だが、これは駅弁の中では抜群の美味さを誇るだろう。ついでに駅前の「佐藤精肉店」で米沢牛の肉も買い求めて帰った。これは後日食べることとする。

「蕎麦の旅、赤湯温泉、龍上海」
訪れたのは山形県南陽市赤湯温泉。(写真:S10)S10
本当はレンタカーを借りて、20km位離れた場所の蕎麦屋2軒訪ねる予定だったのだが、どうもこの地方は案に相違して「ラーメン」が有名だとか?そこで駅の観光案内所で聞いたところ、ラーメン店が数多くあり、「龍上海」という店が特に有名で県外からの客も多く、いつも行列になるとのこと。今の時間は午前11時、開店の11時半まで時間があるので、温泉街までゆっくり歩く。途中の和菓子屋に立ち寄ると、「じんだん饅頭」というのがあった。枝豆を潰したもので餡を包んであった。これを2個買い求めた。@108円(写真:S17)S17
池があり蓮の花が咲いていた。(写真:S11)S11
約20分歩いて店に到着したら何と既に30人ほどの行列が出来ていた。(写真:S12)S12
11時30分開店し、運よく?最初に店内に入れた。(写真:S13)S13
席はテーブル席、カウンター席合わせて30席、列に並んでいる時に既に注文は済んでいるが、「最後のほうに店内に入った方は次の配膳になるからお待ち下さい」とのこと。メニューは単純、名物の「からみそラーメン」と「醤油ラーメン」@830円の2種類のみ。(写真:S14)S14
(写真:S15)S15
待つこと15分ほどして、最初の早い入店の方のラーメンが出てきた。約20個だった。だから私を含めて店内の10名はまだまだ待つことに。そして最初の20名の半分くらいが食べ終えて頃、漸く私の番が来た。(写真:S16)S16
まず、スープをすくって飲む。熱い。表面に油が浮いていて中のスープを冷めさせないようにしているようだ。実は佐野ラーメンの有名店でここも一挙に大量に出す店に行ったことがあったのだが、大量生産ということはスープを入れてから麺が茹で上がり、更に運ぶまでの時間があるために、スープが温くてがっかりした記憶があったので、心配していたが、この店は大丈夫だった。製麺所も経営しているので、麺がなくなり次第、店は終了するという。中太ちじれ麺に刻み葱、支那竹、チャーシュー、鳴門に自家製辛い味噌が乗っていた。中々に美味しい。期待外れではなかった。パンフレットによれば、創業は昭和33年、余り流行る店ではなかったので、スープが毎日余ったという。そこで残りのスープに味噌を入れて味噌汁にして家族で食べたという。そこで幾つか工夫をしてこれでラーメンが食べられないか?と思い、唐辛子にニンニクなどを加えて「からみそ」にしたところ、大好評を得たという。それが昭和35年頃のこと。従って札幌の味噌ラーメンが出来たのが昭和45年頃だから、それより10年ほど早く味噌のラーメンを造ったと書いてあった。これが今の「からみそラーメン」の前身の「みそ中華」だという。大辛にしてもらったが、辛さとスープが上手く合わさり、麺との絡みもよく、美味しいラーメンだった。確かに人気になる刺激的なラーメンでした。食べ終えたら、12時20分になっていた。
さて今日も日帰りの旅、当初の目的の蕎麦がラーメンになってしまったが、地元は今は「さくらんぼ」の季節。駅の売店もさくらんぼの香りがする。新幹線の窓から見ると、まだ取り入れていないさくらんぼ畑にはネットが張られていた。(写真:S18)S18

「今週の映画と本」

「今週の映画と本」
「焼肉ドランゴン」(TC日本橋にて)私的批評眼★★★(今年115作品目)映画焼肉ドラゴン
終戦後から住み続けている伊丹空港近くのバラック街の焼肉店。そこに住む在日朝鮮人家族を描く。こういった時代もあったのだ。1970年から71年、時代は万博から高度成長期に移り変わりつつあった。

「女と男の観覧車」(丸の内ピカデリーにて)私的批評眼★★★★(今年116作品目)映画女と男
1950年代のコニーアイランド。共に連れ子の夫婦のところに夫の疎遠だった娘がやってきた。ニューヨークのギャングと結婚したが、FBIに捕まり夫の悪事を話してしまったという。マフィアから追われているというので匿うことにした。一方妻はといえば海岸のライフガードと不倫中。ところが帰ってきた娘がこのライフガードに一目ぼれ。さあどうなるのか?観覧車は一周して元に戻るのか?古いアメリカが今も新しいアメリカとダブって見えた。

「告白小説、その結末」(HTC有楽町にて)私的批評眼★★★★(今年117作品目)映画告白
階段から落ちて足を骨折した女流作家の元に知り合いの女性が手助けと称して入り込む。徐々に彼女に洗脳される作家。パソコンもメールも全て彼女の支配化に置かれ、体調が徐々に悪化。そして遂に?洗脳過程が実に恐ろしい。

「ブリグズリー・ベア」(HTC渋谷にて)私的批評眼★★★★(今年118作品目)映画ブリグズビー
赤ん坊の時に浚われ、それと知らずに監禁生活で25年経って救出された男性。彼は子供の頃から親が見せてくれたビデオテープで育った。それは熊の縫い包みが宇宙で活躍するという冒険物。だがこれは誘拐犯の夫婦の自作自演のビデオだった。男性は本当の親の元でもこのビデオを見たく、また続きを自分で造ろうとする。周囲の協力もあり、映画は完成する。心温まる映画でした。

6月29日付け日経新聞「シネマ万華鏡」の評価は、「パンク侍、斬られて候」が4つ星、「ハン・ソロ スター・ウォーズ・ストーリー」が3つ星、「オンリー・ザ・ブレイブ」が3つ星、「天命の城」が3つ星、「正しい日、間違えて日」が4つ星、「猫は抱くもの」が3つ星、「審判」が3つ星でした。

「私の2018年の映画の評価は?」あくまで私の私感ですからね!!
★★★★★=「はじめてのおもてなし」「スリー・ビルボード」「リメンバー・ミー」「レディー プレイヤーワン」「万引き家族」「空飛ぶタイヤ」

★★★★=「嘘八百」「バークバル」「ネイビーシールズ」「ジオストーム」「デトロイト」「ロングロング・バケーション」「ルイの9番目の人生」「ジュピターズ・ムーン」「ローズの秘密の頁」「犬猿」「ぼくの名前はズッキーニ」「リバーズ・エッジ」「ミッドナイト・バス」「シェイプ・オブ・ウォー」「坂道の上のアポロン」「しあわせの絵の具」「トゥーム・レイダー ファースト・ミッション」「B・P・M」「ペンダゴン・ペーパーズ」「ウィンストン・チャーチル」「とレイン・ミッション」「ジョマンジー」「ダンガル きっと、つよくなる」「ラブレス」「ワンダーストラック」
「ザ・スクエア」「弧狼の血」「モリーズ・ゲーム」「モリのいる場所」「犬ケ島」「ゲティ家の身代金」「ファントム・スレッド」「ワンダー」「天命の城」「女と男の観覧車」「告白小説、その結末」「ブリグズビー・ベア」

「2018 観劇シリーズ」
3月大歌舞伎=昼の部「国せん爺合戦」、「男女道成寺」、「芝浜革財布」
7月大歌舞伎観劇予定

国内旅行は、1月の東北。6月は北海道の予定。
海外旅行は、1月の台湾。2月の香港。5月のモンゴル(71)。7月のシアトル、8月のフィリピン(72)、そして9月はハワイの予定。

「2018 読書記録」 昨年は256冊の本を読みました。
「最期」(小杉 健治 著)集英社文庫 私的批評眼★★★★(今113冊目)本最期

「青嵐」(藤原 緋沙子 著)講談社文庫 私的批評眼★★★(今114冊目)「見届け人秋月伊織事件帖」完結編映画青嵐

「お悦さん」(和田 はつ子 著)幻冬舎文庫 私的批評眼★★★(今115冊目)「大江戸女医なぞとき譚」本お悦さん

「遠山金四郎が咆える」(小杉 健治 著)幻冬舎文庫 私的批評眼★★★(今116冊目)シリーズ第3弾本遠山金さん

「空飛ぶ姫」(和久田 正明 著)ハルキ文庫 私的批評眼★★★(今117冊目)「髪結いの亭主」シリーズ第10弾本空飛ぶ

「比叡山の鬼」(佐々木 裕一 著)講談社文庫 私的批評眼★★★(今118冊目)「公家武者信平」シリーズ第3弾本比叡山

「怪盗鼠推参」(稲葉 稔 著)幻冬舎文庫 私的批評眼★★★(今119冊目)シリーズ第2弾本怪盗ねずみ

「謎の殺し屋」(鈴木 英治 著)ハルキ文庫 私的批評眼★★★(今120冊目)「蔦屋重三郎事件帖」シリーズ第2弾本謎の殺し屋

「都バスに新車両登場」

「都バスに新車両登場」
乗ったバスの雰囲気が何か違う。何が?と思ったら、新型車量だった。(写真:T1)T1
(写真:T2)T2
全然新しい。(写真:T3)T3
まず車内に画面が沢山ある。(写真:T4)T4
特に運転席には死角になる部分を移しているテレビ画面もある。進歩している。行き先案内も見易くなっている・(写真:T5)T5
(写真:T6)T6
兎に角加速もスムースだ。多分ギアはオートマなのだろう。乗り心地も最高だ。とても都バスとは思えない快適さだった。(写真:T7)T7
都バスも変わるものだ。バスのメーカーはなんと「トヨタ」でした。

「扇子」
知り合いの博多の方から「扇子」を贈られた。(写真:扇子)扇子1
扇子2
これは7月の「博多祇園山笠」の際に用いる扇子だ。この祭りは博多の人たちの意気を示す大切な祭りでそれぞれの組、博多では「流れ」というが、それぞれの流れの扇子がある。ありがとうございました。贈ってくださったのは「もつ鍋 七山」のご主人。都合で今は店はやめているが、7月末には再開するという。またあの味が楽しめるのが嬉しい。

「鶴の舞橋」

「鶴の舞橋」
東北新幹線は仙台に達したら霧雨が降っていた。しかし、八戸になると今度は分厚い黒い雲が空を覆っていた。日本海側の大雨で五能線の一部がストップしているという。これは困った。兎に角、新青森駅から奥羽本線で川部へ、そこで五能線の各駅停車で「陸奥鶴田」駅へ。車内は皆同じ目的の人ばかりのようだ。駅ではタクシー争奪戦だったが、運よく私は2台目のタクシーに乗れた。片道1000円だという。実際には片道2000円は掛かるのだが、大人の休日倶楽部パスの時期だけ特別料金だという。タクシーを走らせること約10分、「津軽富士見湖」に掛かる全長300mの日本一長い木造三連太鼓橋が「鶴の舞橋」だ。ここは江戸時代までは沢山の丹頂鶴が飛来していたという。そのため鶴田と名前が付いたという。なるほど美しい橋だ。(写真:R1)R1
(写真:R2)R2
生憎、天候が今一つはっきりしないので、雨に会うのも嫌だったので早々に立ち去ることにした。途中、湖の土手に黄色い花が咲いていた。花の名前を運転手も知らなかった。(写真:R3)R3
(写真:R4)R4
花音痴の私なのでお許しを。駅に戻る。
冬の晴れた日には「岩木山」を背景にした美しい景色になるという。(写真:R5)R5
8月16日に湖では「竜神祭」があるという。その山車の頭が飾られていた。R6
長さ30mもの長い竜神がフロートに乗せられ、浮かべられ、ライトアップされ、花火も打ち上げられるという。
丹頂鶴もいました。(写真:R7)R7
タクシーの運転手に「家の外に薪が積んであるが、薪ストーブなのか?」と聞くと、この辺りの農家もりんごを栽培していて、枝の剪定で切り取ったものを燃料として使っている人もいるという話し。
川部駅で30分、新青森駅で30分と連絡が悪い田舎の列車に漸く乗り込み東京へ向かう。大宮辺りから東の空に満月が光り輝いていた。(写真:R8)R8
帰り着いた東京は暑かった。

「柿安、三尺三寸箸・玉川高島屋店」

「手前勝手世界食物語、第491号」
「柿安・三尺三寸箸・玉川高島屋店」
日比谷にあった店が昨年夏になくなって、残っているのが新宿と玉川高島屋だというのでちょっと足を伸ばしてみた。やはりスケールが小さな店だ。品数も日比谷に比べて大きく劣る。ただステーキはオーダー制ながら食べ放題だった。まず野菜サラダ類と麻婆豆腐を取る。(写真:食1)食1
そしてステーキ。(写真:食2)食2
味はよいのだが、品数が少ないので余り食べたいと思うのがなかった。寿司も勿論あるのだが、寿司を食べると直ぐに満腹になってしまうので、野菜中心に食べました。日曜日だったので家族連れが多く、確かに賑わってはいました。
以上、勢古口が東京からお送りしました。

「堀切菖蒲園」

J  REPORT2018年 6月第5週」
「リタイアメント・ノート 9年12ヶ月目」
「VOL.1061号 SINCE AUG.12th、1983」
ご意見ご要望等が御座いましたら、こちらへメールをください。
 sekoguti@aa.e-mansion.com  

「堀切菖蒲園」
6月中旬は「菖蒲」の花の季節だ。葛飾区にある堀切菖蒲園に行ってみた。色取り取りの菖蒲が咲き乱れていた。(写真:H1)H1
しばしご覧あれ。(写真:H2)H2
(写真:H3)H3
素人には判らなかったのだが、園内にあった掲示板には「カキツバタ」と「菖蒲」、それに「アヤメ」の違いが写真で説明されていた。(写真:H4)H4
中央が菖蒲だ。花弁にVの字状の目(黄色)がある、となっていた。
枝垂れ柳越しの菖蒲だ。(写真:H5)H5
確かに黄色のV字の目が見える。菖蒲の花という訳だ。(写真:H6)H6
(写真:H7)H7
(写真:H8)H8
日差しが眩しい位だったが、美しい菖蒲の畑だった。

「本21冊」
有楽町駅前の三省堂書店でいつも本を買っている。昨年秋の宅配便の値上げから、それまでの購買金額が5000円を超えれば只で自宅まで配送してくれていたのだったが、値上げにより無料配送は1万5千円以上となってしまっていた。そのため無料配送は全く利用していなかった。先日10日振り位に店を訪れた。新しい本があり、買い求めたら19冊、合計13,600円余りとなった。そこで更に2冊買い増しし、21冊にしたら1万5千円を超えた。(写真:本21冊)本21冊
従って無料配送の対象になるのでお願いした。これだけの本の量だと重さも半端ではない。自宅まで運ぶのは可能ではあるが、非常に困難なことは確かだ。まあこれで当分読む本に困ることはなくなった。

「国立西洋美術館・常設展Ⅳ」
このシリーズも4回目となった。
ドラクロア作、「墓に運ばれるキリスト」(1859)(写真:B5)B5
マグダラのマリアらしき女性が岩屋の螺旋状の階段を降りる一行の先頭に立ち、遠方には弟子の聖ヨハネらに支えられて慟哭する聖母マリアらの姿が描かれる。1859年のパリのサロンに出品され大絶賛された作品だ。
光と闇のドラマティックな効果の中、死したキリストがほの暗い地下墓所へ降ろされていく。松明の光が白い布に包まれたキリストの身体を照らし出している。傑作だといえよう。

ミレー作、「春(ダフニスとクロエ)」(1865)(写真:B7)B7
農民画家として名高いミレーは、1984年に銀行家トマの注文を受け、パリの邸の食堂を装飾するため、「四季」を主題にした天井画と3枚のタブローを描いた。その内の一枚で、「春」を描いたもので、春の陽光が降り注ぐ森の中で少年と少女が鳥の雛に餌を与え、木立の向こうには山羊の親子と海辺の遠景が覗く。場面は二人の捨て子ダフニスとクロエがエーゲ海のエスボス島の牧歌的自然の中で幼い愛を育み結ばれるという、古代ギリシャで書かれた恋愛物語に取材している。後ろの石像は豊穣の神である。自然に対する画家の細やかな愛情を感じることが出来るだろう。
参考資料「MASTERPIERCES The National Museum of Western Art,Tokyo」編集:国立西洋美術館

「今週の映画と本」

「今週の映画と本」
「ワンダー 君は太陽」(TC日本橋にて)私的批評眼★★★★(今年109作品目)
遺伝子の問題から奇妙な顔で生まれた少年の5年生の1年間を描く。いじめが根底にある中、両親や姉の愛、そして友情が美しい。アメリカならではの映画だ。大人も子供も感激出来る。

「それから」(HTC有楽町にて)私的批評眼★★★(今年110作品目)映画それから
韓国映画。一人の作家志望の女性が小さな出版社に就職したその日、社長の妻が現れ愛人と間違われる。出てくるのは、本物の愛人の4人のみ。そこで起きる愛憎の世界を淡々と4人の会話で綴る。

「メイズ・ランナー 最期の迷宮」(TC日比谷にて)私的批評眼★★★(今年111作品目)映画メイズランナー
遂に完結を迎える。ゾンビ化した多数の人間から逃げるように壁の中に住む一部のエリート。しかしウィルスの脅威から逃れるためには免疫を得た若者たちの血液から血清を作るしかない。権力者に挑む免疫を持った若者たちの戦いも遂に終わるとなる。

「空飛ぶタイヤ」(丸の内ピカデリーにて)私的批評眼★★★★★(今年112作品目)映画空飛ぶタイア
中小企業の運送屋のトラックからタイヤが外れ事故が置き主婦が死ぬ。メーカーの調査では整備ミス。しかし、大企業の闇に潜むのはリコール隠しではないかと疑った社長が立ち向かう。相手は財閥系自動車メーカー、内部告発があるものの交渉は暗礁に。果たして汚名は削げるのか?面白かった。

「天命の城」(TC日比谷にて)私的批評眼★★★★(今年114作品目)映画天命の城
1630年代の朝鮮半島。中国では南の明が衰え、満州族の支配する金、改め清が大群を持って攻めてきていた。朝鮮朝廷は首都を逃れ、山城に篭城する。王を支える家臣たちの意見は割れ、徹底抗戦派とごく一部の和睦派の鬩ぎ合いとなる。そして47日間の戦いが始まった。

6月22日付け日経新聞「シネマ万華鏡」の評価は、「女と男の観覧車」が4つ星、「告白小説、その結末」が4つ星、「祝福―オラとニコデムの家」が3つ星、「ガザの美容室」が3つ星、「ブリグズビー・ベア」が3つ星、「焼肉ドラゴン」が3つ星、「カメラを止めるな!」が4つ星でした。

「私の2018年の映画の評価は?」あくまで私の私感ですからね!!
★★★★★=「はじめてのおもてなし」「スリー・ビルボード」「リメンバー・ミー」「レディー プレイヤーワン」「万引き家族」「空飛ぶタイヤ」

★★★★=「嘘八百」「バークバル」「ネイビーシールズ」「ジオストーム」「デトロイト」「ロングロング・バケーション」「ルイの9番目の人生」「ジュピターズ・ムーン」「ローズの秘密の頁」「犬猿」「ぼくの名前はズッキーニ」「リバーズ・エッジ」「ミッドナイト・バス」「シェイプ・オブ・ウォー」「坂道の上のアポロン」「しあわせの絵の具」「トゥーム・レイダー ファースト・ミッション」「B・P・M」「ペンダゴン・ペーパーズ」「ウィンストン・チャーチル」「とレイン・ミッション」「ジョマンジー」「ダンガル きっと、つよくなる」「ラブレス」「ワンダーストラック」
「ザ・スクエア」「弧狼の血」「モリーズ・ゲーム」「モリのいる場所」「犬ケ島」「ゲティ家の身代金」「ファントム・スレッド」「ワンダー」「天命の城」

「2018 観劇シリーズ」
3月大歌舞伎=昼の部「国せん爺合戦」、「男女道成寺」、「芝浜革財布」
7月大歌舞伎観劇予定

国内旅行は、1月の東北。6月は北海道の予定。
海外旅行は、1月の台湾。2月の香港。5月のモンゴル(71)。7月のシアトル、8月のフィリピン(72)、そして9月はハワイの予定。

「2018 読書記録」 昨年は256冊の本を読みました。
「べらぼうめ!」(金子 成人 著)双葉文庫 私的批評眼★★★(今109冊目)「若旦那道中双六」第3弾本べらぼううめ

「裁きの扉」(小杉 健治 著)双葉文庫 私的批評眼★★★(今110冊目)「若旦那道中双六」第3弾本裁きの扉

「フーテンのマハ」(原田 マハ 著)集英社文庫 私的批評眼★★★★(今111冊目)本ふーテンのマハ
いつもながら著者のペースは素晴らしい。

「葵の密使」(稲葉 稔 著)双葉文庫 私的批評眼★★★(今112冊目)「不知火隼人風塵抄」第2弾本葵の密使

「DIC川村記念美術館」

「DIC川村記念美術館」
ふと思い立って都心から1時間強の佐倉市に赴いた。私などは佐倉といえば長嶋さん、「巨人、大鵬、玉子焼き」の世代だからかも知れないが、それしか浮かばない。近年には「国立歴史民族博物館」が建てられているが、残念なことに思い付くのは長嶋氏だけだ。そんな京成佐倉駅から送迎バスで約30分、目的の美術館に着いた。DICの二代目社長が集めた絵画の数々があるという。建物の設計は「海老原一郎」という人らしい。(写真:K1)K1
オブジェもあった。何を意味しているのか分からない鉄の塊だ。(写真:K2)K2
周囲は自然に溢れた緑多き場所だ。「白鳥池」というのがあり、数羽の白鳥もいた。(写真:K3)K3
(写真:K4)K4
館内は静かでイヤフォンガイドを借りて廻った。写真撮影禁止なのでお許しを。
まずはモネの「睡蓮」の一作。(1907)
その他、有名な画家の作品群を名前だけ書く。
ピサロ作、「麦わらを積んだ荷馬車」(1897)
ルノワール作、「クロード・ルノワールの肖像」(1902)
同じくルノワール作、「水浴する女」(1891)
これまたルノワール作、「黒褐色の髪の女」(1903-4)
ボナール作、「化粧室の裸婦」(1907)
マティス作、「肘掛け椅子の裸婦」〔1920〕
ジョルジュ・ブラック作、「マンドリン」(1912)
ピカソ作、「肘掛け椅子に座る女」)1927)
同じくピカソ作、「シルエット」(1954) この女性は美しかった。
モイーズ・キスリング作、「姉妹」(1956)
藤田つぐじ作、マンナ・ド・ノマイエの肖像」(1926)
シャガール作、「ダヴィデ王の夢」(1964)
レンブラン作、「広つば帽を被った男」(1635)29歳の時の作品だ。
等々ありました。中々のコレクションでした。
2階は抽象画が沢山ありました。
外には散策路もあり、今が盛りの紫陽花が咲いていた。(写真:K5)K5
(写真:K6)K6
(写真:K7)K7
遠くにオブジェが見えた。(写真:K8)K8
(写真:K9)K9
(写真:K10)K10
緑に溢れた環境での絵画鑑賞なんて素敵ですね。

「人間の身体はバスタブの水?」
NHKラジオで放送されていた話しなのだが、バスタブに水を張った状態を思い浮かべてもらいたい。この水の量が人間の身体の体重部分だとする。上の蛇口から入る水は身体に取り込むエネルギー、底の穴から出るエネルギーは消費カロリーだ。沢山食べると水の量が増える。これが太るということなのだが、実は水位が上がると水の圧力が増し、底の穴から出る量もまた増えるので、必ずしも食べれば全て太るということにはならないのだそうだ。逆に入れる水の量が減ると、水圧が低くなるので、底から出る量も減り、バランスを取るという。これで体重の大幅な減少を防ぐように人間の身体はなっているのだそうだ。
さて消費エネルギーにはまず「基礎代謝」と「身体活動」に分けられる。基礎代謝は何もしなくても必要なエネルギーで身体の諸器官を動かしている必須要素だ。これは大体体重1kg辺り20KCAL位で、例えば体重60kgの男性だと、1200KCALとなるが、人にも寄るがこれに1.2から1.5を掛けたものが実際の基礎代謝量だという。だから成人男性では体重60kgだと、60x20x1.2-1.5となり、1440-1800KCALとなる。
次に身体活動に伴うエネルギー消費だが、歩いたり、走ったり、運動等で必要となるものだ。スポーツによってそのエネルギー量も違うので、これは簡単に比較出来ない。しかし、食事等で吸収されたエネルギーは、基礎代謝と身体活動で消費され、そのバランスがあっていれば体重は増えることはない。
問題は老人なのだ。老人は徐々に基礎代謝が落ちてくる。そこで吸収する量を減らすと、同時に必要なビタミン等の摂取量も減ってしまうことになる。老人を長時間調べた結果、体重が少ない人のほうが死亡する確率が高いということが分かったという。特に老人には蛋白質の摂取が必要だという。肉や魚を沢山食べたほうが長生きするというのだ。スポーツ医学の観点からも、適度な運動と蛋白質を含んだ食事が老人には必要だということのようだった。
「人生100年時代」と言われる昨今、我々老人ももう一度考えを改める必要がありそうだ。

「悪い電話の癖」

「悪い電話の癖」
20代後半の私は商社の東京本社の鉄鋼部門で鉄筋という市況商品を扱っていた。電路メーカーや単圧メーカー或いは高炉メーカーから仕入れた鉄筋用棒鋼を代理店やゼネコンへと販売していた。当時の電話は黒塗りのダイヤル式のもので、指を穴に入れて、ジーッと右に回して、離すとジリジリと戻るあの昔の電話だった。忙しい時には私の周りに数本の受話器が並べられている。保留という装置がなかった時代だから、皆私の電話が終わるのを待っているのだ。何故待つ?待たないといつまでも私と話しが出来ないからだ。私と話すためには待つしかない。そんな雰囲気の中で私が出来ることといったら、如何に早く用件を処理し、私自身も必要な先に電話をしたいということだった。そこで用件のみ話し伝えることになる。だから挨拶など一切ない。挨拶をしている暇があれば、次々と電話を処理し、商売を纏めることのほうが必要だった。この癖が抜けない。その後も電話の処理はすべからく早くするということになり、大変失礼をすることが沢山あった。今から思えば大変申し訳ないことをしたと思っている。
御免なさい。
写真は夜の自宅からの眺めだ。梅雨の最中、異常に西の空が光っていた。(写真:夜空)夜景
何か天変地異が起こるのではなかろうか?と思い写真を撮った。このところ、全国的に地震が多いのが心配だ。

「般若心経とラジオ体操」(写真:CD)CD
久し振りに「般若心経」の読経の練習を始めた。昔はやっていたのだが、忙しさにかまけてご無沙汰していた。そこでもう一度CDを買いなおして練習をやり直すこととした。鹿児島の池口恵観氏のCDで練習をしている。漸く昔のピッチが出るようになってきたが、暗唱するまでには至っていない。
もう一つ始めたのが「ラジオ体操」だ。ラジオ体操は殆ど覚えているが、これも久し振りにやりだした。50歳代に勤めていたD社時代には昼休みの終了時に必ず第一と第二体操を行っていたから、裏覚えには覚えていたが、このCDでは第一を最初号令付きで、次が第一の音楽のみで、そして第二の号令付き、第二の音楽のみ、都合4回の体操を行う。その後の「みんなの体操」はよく分からないので省く。4回の体操は結構身体には効く。
そんなことで朝夕に般若心経の読経とラジオ体操をそれぞれ行う努力をするつもりだ。まだ実行は数日なのだが。

「フィオーレ」

「手前勝手世界食物語、第490号」
「フィオーレ」
半年振り位に銀座東武ホテルのレストラン「フィオーレ」を訪れた。ホテルのビュッフェ式レストランだが、随分変わった。まずジュース類が有料となった。アルコール類は勿論有料だったが、コーヒーと紅茶のみ無料だった。そしてデザートも大きく種類が減っていた。それでも果敢にチャレンジした。まずはステーキを頼む。目の前で焼き上げてくれる。ついでに海老も乗せた。(写真:食1)食1
サラダを食べよう。(写真:食2)食2
セルフサービスだから好き勝手に皿に乗せる。次がこの店の名物でもある「ローストビーフ」だ。(写真:食3)食3
豚と鶏肉もあったが、頼まなかった。以前はフォアグラもあったがなくなっていた。
「蒸し餃子」と「焼き野菜」。(写真:食4)食4
「スープ・カレー」。(写真:食5)食5
「ベトナム風フォー」。これは写真を撮り忘れた。
最後は「果物」。(写真:食6)食6
段々とサービスも落ちているみたいだというのが私の感想でした。ご馳走様でした。

追伸:仲間内の会合で銀座の韓国料理店「長寿韓酒坊」を利用した。飲み放題付きで4000円に更に常連客向けの15%引きと超お特な値段だ。お腹も一杯でお酒も沢山飲みました。

以上、勢古口が東京からお送りしました。