「肝臓癌との戦い始まる」

「J  REPORT 2023 7月第4週号」
「リタイアメント・ノート 14年1ヶ月目」
「VOL.1325 SINCE AUG.12th、1983」

「走るな! 転ぶな! 風邪引くな!」が老人には大切らしいです。

「肝臓癌との戦い始まる」
「手術終わる」
「はい、息を吸って、吐いて、止めて」シュルシュルシュルと音がする。約10秒。胃の辺りが熱くなる。CTの撮影終了だ。
「肝動脈化学塞栓手術」は聖路加国際病院の放射線科で10日午後1時から行われた。私は造影剤でアレルギー症状が出た経験があるので、手術12時間前からアレルギー防止の薬を飲まされている。右太ももの動脈から針を入れて肝臓まで到達させ、造影剤で映し出されるCT画面の血管を辿り癌細胞に抗がん剤の蓋をして兵糧攻めにするというのだ。その間私は上向きで横たわったまま。そして息吸い息吐き止めを繰り返す。結局3時間半にも及ぶ手術だった。結構大変でした。術後、右太ももからの出血を防ぐための止血で2時間安静を強いられた。果たして結果はどうだったのか?主治医が病室を訪れたので聞くと、余りよい返事ではなかった。癌細胞の95%は栓をしたが、5%は血管が細くて出来ず、結論からすると抗癌剤を使った治療をするしかないとのことだった。友人の医師によれば肝臓は血管が沢山集まっており、一部を塞いでも他の血管から栄養が癌に供給される確率が高いので完治は難しいと言っていたことを思い出した。予想通りだったので、まあ天命を待つしかないし、腐らずに人生をエンジョイしようと思う。
午前中に栄養士との面談があり、その日の夕食は「1600塩6gFULL」となっていて、主食は白米150gに豚ロース生姜醤油焼きと玉葱ピーマンソテー、オクラ辛子和え、かぶと厚揚げの炒め煮でした。(写真:S4)

「結果を伝えられる」
二日目の朝、手術医と放射線科医と話し合う。結果は私の考えていたよりも深刻だった。ではその写真を見ていこう。まずは6枚の写真はそれぞれが肝臓のものだ。(写真:A1)
同じことを書いても仕方ないので代表的に中央の2枚を説明する。(写真:A2)
この写真の左上部にある癌が約4cmほどのもので最大の敵だ。白い影の部分が癌だ。更にこの周囲に細かい癌細胞があるが、これらは正常な部分も侵す恐れがあるので今回の方法では対応出来なかったという。
それを血管の流れに沿って追ったのがこの写真だ。(写真:A3)
針の部分が太い血管には到達して、塞栓術の抗癌剤を注入することが出来たが、細い血管には針が太過ぎて注入出来なかったという。不完全な結果になっているらしい。
もう一つ全体写真右側のものは丁度胃の裏にある部分で、これも同様太い血管には注入出来たが細い血管には注入不可能だったそうだ。
薬の効き目は金曜日にCT検査を行い、判定するという。それを元に今後の治療を決めるという。現状では今は注入した抗がん剤と癌との戦いの最中であり、従って心配しても仕方ないだろう。
昼過ぎに立ち上がると立ち眩み。直ぐに医師に伝えると血圧が80と非常に低く慌てて点滴やらエコーやら血液検査だとか大変な事態になった。点滴の影響で血圧は150の100にまで急上昇したので意識はしっかりしているが、尿を漏らしてしまった。点滴と血圧計に繋がれているのでトイレにも行けず尿瓶も間に合わず漏らしてしまったのだ。とんだ失敗だ。昨日の術後の副作用が色々と出て来る可能性があるので医師たちも緊張していた。
因みに、朝食はご飯150g、牛乳200cc、鮭の塩焼き(50g)白菜ゆかり和え付、お浸し(ブロコッリ)で508kcal(写真:S5)
昼食はサンドハム2個・ポテト1個、海草サラダ(わかめコーン)、ヨーグルト和え(バナナ)で552kcal。(写真:S6)
夕食はご飯150g、フルーツ、アジ南蛮風、胡瓜と竹輪の胡麻酢和え、野菜炒め煮(しめじ)で533kcal(写真:S7)