「手前勝手世界食物語、第258話」

「BUTCHER’S GRILL NEWYORK」
新しい店に行ってみた。銀座通りは「ダンヒル」のほぼ隣の地下、「ITOYA」の前だ。この4月にオープンしたと言う店。通称「N9Y」、意味が分からないが、ひょっとするとニューヨークの9番街に店があるのかも知れない。カジュアルなビールを中心とした店。若い女の子のお客が多かった。豚も牛も鶏もあるお肉の店なのだが、気軽に飲めて食べられる店なのだろう。その日食べたのは、「名物BIG SAUSAGE」@924円、「牡蠣のオーブン焼き」@1574円、「豚バラ肉の黒糖焼き」@1449円、「フォアグラのコンフィ」@924円だったが、味はまあまあ、価格もリーズナブルだろう(銀座としては)。写真は牡蠣だが、これはよかった。熱々が美味しかった。欧米人が好きな「牡蠣」は生でも焼いても美味しい。勿論日本でも牡蠣は「生牡蠣」、「焼き牡蠣」、「チャウダー風」と色々あるが、本当は生が一番好きだが、美味しさでは焼き牡蠣も捨てられないし、チャウダーにしても美味しい。一度当るともう二度と食べられないらしいが、飽きるまで食べても飽きないのが牡蠣だ。パリでもニューヨークでもシドニーでもバンクーバーでも生牡蠣を食べた。世界中、どこで食べても牡蠣は美味しい。

「ミシュラン北海道版で一つ星獲得の店」 嬉しいお知らせがある。中々手に入らなかった「ミシュラン北海道版」が漸く手に入ったと思ったら、そこで「一つ星」を獲得した店が私が今年の一月に二度も訪れた札幌の鮨屋さんだった。その名は「すし処 ひょうたん」。これまで今年の2回を含めて4回訪れているが、その度にこのコーナーでもご紹介している店だ。美味しい寿司だけでなく、雰囲気もいいし、リーズナブルな価格だ。但し、決して安くはない。大体一人1万円前後だがその価値は充分ある。この夏にも格安航空機を使って行こうと思っている。
以上、勢古口が東京からお送りしました。

「東京駅舎」

東京駅がリニューアルされつつある。レンガ造りの昔の建物が復帰し、6月に一部、10月に全面開業するらしい。昭和20年の米軍の空襲で破壊された駅ビルだったが、漸く旧に復することとなった。この辺り、昔は大名屋敷があったところで、明治になって野原になっていたらしい。ステーションホテルも再開されるという。完成すれば中々文化的にも素晴らしい建物となるのだろう。その昔、明治の文明開化の匂いがぷんぷんする建物だったのだろう。完成が1914年ということは大正2年だから、実質的には設計も建設も明治の後期に行われた訳だ。国の威信をかけた建物だったのだろう。ほぼ100年前の建物が復活すれば東京の新名所になること、間違いないだろう。

「フェルメール」
まだ上野の東京都美術館に「フェルメール」を観に行っていないが、先日銀座で行われている「フェルメール 光の王国展」というのに行って見た。銀座松坂屋の裏手でそれは行われていたが、フェルメールの作品37点の複製画だった。勿論「真珠の耳飾の少女」も「牛乳を注ぐ女」もある。入場料1000円だったので複製を観ても仕方ないと思い入場は止めた。7月22日までやっているのでまあその内に行こうかと思ってはいる。

「自動車事故」

早朝の自宅付近。いつものように愛犬の散歩中だったが、目の前に大きなトラックが転覆し中央分離帯に激突しているではないか。ここから20mほど離れたところには交番もある。どうしてここで交通事故、それも単独事故なのか?理解に苦しむ。それも車両は黄色い「道路清掃車」だ。前に回転式の刷毛が付いていて道路を綺麗にするはずの車がどうして中央分離帯に激突して横転しているのかが分からない。朝っぱらから迷惑な話しだ。昼過ぎに通り掛ったら、既にトラックはなく、折れていた電柱も撤去されており、全く何事もなかったかのような通りになっていたのにはまたまた驚いた。都会ではこんな事故は当たり前のことでなんでもなく過ぎ去って行く出来事なのだろう。

「うなぎ」
今年は鰻の高値が続いているという。だから食べにも行っていないし、スーパーで買い求めることもない。今でこそ私の大好物になった鰻だったが、実は子供の頃は食べられなかった。理由は「ヘビに似ているから」というもの。私はヘビが大嫌いだった。だから鰻を見るとヘビを思い出してしまい、食べられなかった。いつの頃だったが、は母が丼物を出してくれた。熱々のご飯の上に、ちょっと長い切り身が乗っていて、甘い匂いがしていた。「これ何?」と聞くと「秋刀魚の蒲焼」だという。納得して食べたらこれが実に美味い。「美味しい、美味しい」と言って完食した後で母が「鰻の蒲焼」だったということを白状したが、もうその時は鰻はお腹の中に入っていた。それから鰻は大好物になってしまった。母の術中に嵌まって鰻好きになってしまったのだった。

「朝顔市」

恒例の「朝顔市」が入谷の「鬼子母神」周辺で行われていた。色取り取りの朝顔が、実は午後なのでもう朝とは言えず、大半は萎んでいた朝顔だったが、それでも中々見事なものだった。一鉢@2000円が一般的だったが、何軒もの店が出ていた大変混雑していたのがいつもながら印象的だった。鬼子母神で郵便局が売っていた「墨田区」の切手シート800円を購入。

2012年の映画のお話し
映画「ラム・ダイアリー」(ユナイテッドシネマ豊洲にて) 私的批評眼(J’CRITICAL EYE)★★★(今年118作目)
ジョニー・デップの主演監督制作作品。友人のジャーナリストが書いたものを映画化。プエルトリコを訪れた作家志望の記者が遭遇する土地取引の詐去膜盾?磽?`ーフにしている喜劇か?題名通り「ラム酒」をいつも飲んでいる男たちの物語でした。

映画「崖っぷちの男」(丸の内ルーブルにて) 私的批評眼(J’CRITICAL EYE)★★★★(今年119作目)
中々ユニークな映画。ニューヨークの中心部のホテルの21階の窓の外に一人の男が立った。見上げる群衆。実は彼は脱走犯だった。それも無実の罪を晴らすため。果たしてその手段は?

映画「さらば復讐の狼たちよ」(TOHOシネマ六本木にて) 私的批評眼(J’CRITICAL EYE)★★★(今年120作目)
まさに「チャイニーズ・ウエスタン」だ。昔「マカロニ・ウエスタン」というのがあったが、1920年の中国を舞台にした西部劇と言っていいだろう、中々面白い。めちゃくちゃな映画でした。

映画「ブラック・ブレッド」(テアトルシネマ銀座にて) 私的批評眼(J’CRITICAL EYE)★★★★(今年121作目)
1944年の内戦下のスペインの田舎の村で馬車が崖下に転落して子供を含む二人が死んだ。その犯人は誰か?一人の子供の目を通じてその犯罪を、犯人探しを描く中々の秀作だった。2011年のスペイン国内の賞を総なめしたらしい。

映画「落語研究会 昭和の名人4」(東劇にて) 私的批評眼(J’CRITICAL EYE)★★★(今年122作目)
「笑服亭松鶴」「柳家小さん」「桂文枝」「三遊亭円生」の4人の落語家の高座の実写。昭和の名人の話術が冴える。いやはや笑い転げました。

映画「BRAVE HEARTS 海猿4」(日劇にて) 私的批評眼(J’CRITICAL EYE)★★★(今年123作目)
ジャンボジェットが東京湾に不時着する。それを救出する海上保安庁の「特殊救難隊」と設定はいつもと同じ。マンネリか?

日経新聞7月13日夕刊「シネマ万華鏡」によれば、「ヘルタースケルター」が4つ星、「苦役列車」が4つ星、「海猿」が2つ星、「だれもがクジラを愛してる」が4つ星、「リンカーン弁護士」が3つ星、「ぼくたちのムッシュ・ラザール」が3つ星、「ばいかじ南海作戦」が3つ星でした。

「私の今年の映画の評価は?」
今年の★★★★★ 「ヘルプ」「わが母の記」
今年の★★★★  「ロボジー」「麒麟の翼」「ドラゴンタトゥーの女」「ポエトリー」「ピラミッド」「シャレード」         「PINA」「エル・ブリ」「マーガレット・サッチャー」「マリリン 7日間の恋」「アーティスト」「ジョン・カーター」「裏切りのサーカス」「ファミリー・ツリー」「星の旅人たち」「ミッドナイト・イン・パリ」「プレイ 獲物」「崖っぷちの男」「ブラック・ブレッド」

「シノプスシ179」
「千の倉より」(岡本 さとる 著)祥伝社文庫 私的批評眼(J’CRITICAL EYE)★★★(今年170冊目)「取次屋栄三」シリーズ4作目
「茶漬け一膳」(岡本 さとる 著)祥伝社文庫 私的批評眼(J’CRITICAL EYE)★★★(今年171冊目)「取次屋栄三」シリーズ5作目
「妻恋日記」(岡本 さとる 著)祥伝社文庫 私的批評眼(J’CRITICAL EYE)★★★(今年172冊目)「取次屋栄三」シリーズ6作目

「逃がし屋小鈴」(風野 真知雄 著)幻冬舎文庫 私的批評眼(J’CRITICAL EYE)★★★(今年173冊目)「女だてら麻布わけあり酒場」シリーズ6作目

「涼月の恋」(稲葉 稔 著)幻冬舎文庫 私的批評眼(J’CRITICAL EYE)★★★(今年174冊目)「よろず屋稼業」シリーズ3作目

「夏まぐろ」(和田 はつ子 著)ハルキ文庫 私的批評眼(J’CRITICAL EYE)★★★(今年175冊目)「料理人季蔵捕物控」シリーズ16作目

「夜駆け」(鳥羽 亮 著)ハルキ文庫 私的批評眼(J’CRITICAL EYE)★★★(今年176冊目)「八丁堀剣客同心」シリーズ1作目

「闇の首魁」(鳥羽 亮 著)文春文庫 私的批評眼(J’CRITICAL EYE)★★★(今年177冊目)「八丁堀吟味帳鬼彦組」シリーズ3作目

「残照の辻」(鳥羽 亮 著)実業の日本社文庫 私的批評眼(J’CRITICAL EYE)★★★(今年178冊目)「剣客旗本奮闘記」シリーズ1作目
「茜色の橋」(鳥羽 亮 著)実業の日本社文庫 私的批評眼(J’CRITICAL EYE)★★★(今年179冊目)「剣客旗本奮闘記」シリーズ2作目
「蒼天の坂」(鳥羽 亮 著)実業の日本社文庫 私的批評眼(J’CRITICAL EYE)★★★(今年180冊目)「剣客旗本奮闘記」シリーズ3作目

芭蕉庵

「J  REPORT 2012 7月第3週号」
「リタイアメント・ノート 4年2ヶ月目」、
「VOL。749 SINCE AUG.12th、1983」
「芭蕉庵」
門前仲町から清澄通りを北上し「仙台堀川」の手前にその庵はある。ご存知「松尾芭蕉」の「芭蕉庵」だ。縁側には芭蕉の像がある。この辺り、昔の「深川」の風情を残した場所だ。芭蕉庵もこの近くにあったことは間違いない。そしてここから芭蕉は「奥の細道」の旅へと立っていったという。これより北側には武家屋敷が立ち並ぶが、この川岸までは町屋が立ち並んでいたと古地図にはある。恐らく芭蕉もこの辺の町屋で暮らしていたに違いない。芭蕉庵の北側、清澄橋を渡ったところには「清澄庭園」がある。ここは元々は「紀伊国屋文左衛門」の屋敷跡だったらしいが、その後「久世大和守」の下屋敷となり、明治に入って「三菱の創始者、岩崎弥太郎」に買われ、「深川親睦園」として今日に至っているらしい。木材問屋として財をなした紀伊国屋さんは深川に多大に貢献している。「富岡八幡」の「大神輿」を寄贈したのも紀伊国屋さんだった。(注:現在の神輿は佐川急便の元会長が寄贈した)松尾芭蕉は1644年生まれで1694年に没している。紀伊国屋さんは1669年生まれ、1734年没。だから紀伊国屋さんは芭蕉のことは「有名な俳人だ」ということは知っていただろうが、芭蕉さんは紀伊国屋さんのことはまだ知らなかった(若かったから)かもしれないが、ほぼ同時代の人である事は間違いない。二人はきっと深川のどこかで擦違ったこともあっただろう。そんなことを考えると実に楽しい。

「手前勝手世界食物語、第257話」

「いしもち」
日本に帰って来てやはり一番食べたかったのは「魚」だ。生でなくても兎に角魚が食べたかった。和食でも中華でもなんでもよかったが、いつも行く銀座4丁目の「紅虎」で中華をそれも魚を中心とした料理を食べた。前菜は「魚のカルパッチョ2種盛り」で「鯛」と「マグロ」を中華風の味付けで生で食べた。メインは「いしもちの蒸しもの」。立派ないしもちを蒸した中華料理だ。白身があっさり風で実は脂が乗っていて実に上手かった。骨だけになるまで全部食べたら店の人が驚いていた。中華の魚料理には「油で揚げる」のと「蒸す」のがある。「煮込む」のは魚では余り観たことはないが、「鰻」「なまこ」「ふかひれ」などは煮込みになっている。油で揚げて餡をかける。蒸して調味料をかける。等々味付けには工夫がなされているが、この辺は日本料理にも共通するものだろうが、和食は素材を生かしたものが多いが、中華は手間をかけて加工しているといった感じがする。
以上、勢古口が東京からお送りしました。

「家族会」

正月以来の家族会を開いた。場所は妹夫婦の家、元は私たち家族が住んでいた亡くなった父と母の家だ。一番長老は「叔母」(私の母の姉)で、私と私の妹、そして叔母の娘家族が一同に集まった。私の長男夫婦は旅行とかで欠席、姪の旦那さんも仕事で欠席だったが、それでもこれがほぼ我が一族の大半といってよいだろう。年に2回程度の親戚の集まりだが、それでも中々集まることが出来ない我が一族でした。

「男女の人生の長さの違いはどうして出来たのか?」
現代の日本人だけでなく、世界中の人たちの男女の人生の長さの差は歴然としている。多分間違いなく女性の方が長い。だがこの原因はなんなのか?という疑問に横浜国立大学の名誉教授の方が答えておられたのでご紹介しよう。男女の「性差」というのは生まれた段階では全くないという。脳は2歳くらいまでの間に発達し、その後は不要なものが除かれていくという。だから男女の性差はそれ以降に教育によって刷りこまれていくらしい。1万年位前の人類は実はこれまでの仮説とは違っていて、女性が木の実や果実を集めてきてそれで栄養を確保していたという。では男性は何をしていたのか?これまでは共同で大型動物を狩り立ててたんぱく質を確保してきたと考えられてきたのだが、骨やその他の残された物質から見て動物性たんぱく質ではなく植物性のたんぱく質を摂って来たということが判明したらしい。むしろ人間は大型動物から襲われて食べられていたらしい。ところが1万年位前から農耕が始まり定住生活となった。そこから力のある人や迫ヘのある人が地位を高めるようになり、特に戦いで他部族を支配することが可狽ニなると男性の迫ヘが評価されるようになったらしい。その頃から男の子には「男らしく」、女の子には「女らしく」という刷り込みが行われるようになり、そういった教育が男女の性差を生んだというのだ。その結果、男らしく生きるということは色々な「プレッシャーやストレス」を伴い、人生の長さを短くしてしまうことになったというのだ。だから女性はそういった男性に対するストレスがない分、長生き出来るというのだ。まあ当っているのだろう。

「ヨーロッパにて」

空港のゲートでの手荷物検査のことだが、アメリカは全て全身を一秒足らずで360度から透視する方式が使われていた。これだと隠すことが出来ない。また早い。個人のプライバシー云々する人もいるが確かに便利だ。直径3mほどの中央に肩幅ほど足を開き、両手を上に挙げていると探知機が周囲を回転し、あっという間に金属を探知してしまう方式だ。しかしヨーロッパは日本と同じ方式の「金属探知機」を通過されられる。私の場合は膝に「人工関節」を埋め込んでいるから、必ずブザーがなり、再検査でボディーチェックを受けるはめになる。一日も早くアメリカ方式を導入してスピーディーな対応をしてもらいたいものだ。

「列車の座席」
ヨーロッパの鉄道は基本は「広軌」で「一等」と「二等」がある。一等の座席は一列に3座席で1座席、2座席となっている。一方二等車の座席は、4座席で2座席づつとなっている。それでも座席は広い。新幹線の広さの室内に3座席はゆったりだ。また駅には改札はなく、車内に検札が来る時に切符を見せるだけだ。だから日本とは大分違う。列車の広軌の間隔は「ローマ軍」の「戦車」の轍(わだち)の間隔と同じで2000年以上続いているから不思議だ。これもローマ時代に建設された「ローマ式の道路」所謂「ローマ街道」を戦車が走るために建設されたことに由来するらしい。未だにローマが支配していた時代の名残りがあるのだ。

「従姉弟とはとこ」
写真は私の娘と、私の姪がそれぞれの赤ん坊を抱いている写真だ。娘が抱いているのが、生後半年を経過した私の孫娘、そして姪の子供は3月に生まれた男の子。孫娘は既に8kgを越えており、「はいはい」から「おすわり」まで自分で出来るようになりつつある。掴まり立ちもするようになっているから近々立つ様になるのだろう。彼等は正に21世紀の子供たちだ。多分平均寿命からすれば22世紀を観ることも可狽ネ年代なのだ。さあ、90年後に彼等は爺様のことをどう思い出してくれるだろうか?

「ユングフラウヨッホにて」

その日は雲が空を覆いつくしていた。ヨーロッパ最高度にある鉄道の駅「ユングフラウヨッホ」から更にエレベーターに乗って外に出たが、そこは「白銀」の世界だけでなく「雲の中」の世界だった。雪道を進むと行き止まりになる。本来ならばここから「アイガー」「メンヒ」「ユングフラウ」の山々が見えるはずだったが、全く視界には雲と雪以外にはない。ここで偶然オーストラリア人に会った。なぜかと言うと私が背負っていたリュックはオーストラリアの「エアーズロック」のものだったから、彼等が話し掛けてきたのだった。そこで彼等が私のカメラで撮ってくれた写真だ。翌日再度挑戦して快晴のユングフラウヨッホを楽しんだことを付け加えておく。10日間のスイス旅行中、曇りないし雨だったのはたった一日でその他はほぼ晴れだったことはラッキーだったのだろう。

2012年の映画のお話し
映画「アメージング・スパイダーマン」(日劇にて) 私的批評眼(J’CRITICAL EYE)★★★(今年112作目)
人気漫画がここまでシリーズ化するとは思わなかったが、毎度同じようなお話しなのだが、それなりに面白く仕上がっているのは流石にハリウッドだ。3Dの迫力が凄い。

映画「臨場」(丸の内YOEIにて) 私的批評眼(J’CRITICAL EYE)★★★(今年113作目)
一人の「検視官」の物語。無差別連続殺人を起こした犯人が無罪となった。心神喪失だというのが裁判の判決だった。2年後、その裁判の弁護士と精神科医が殺された。犯人は被害者の家族なのか?検視官は死者の最期の言葉を見付け出すというのだが。

映画「少年は残酷な矢を射る」(日比谷シャンテシネにて) 私的批評眼(J’CRITICAL EYE)★★★(今年114作目)
なんとも奇妙な映画だ。子供時代から母親に懐かなかった少年は父親が買い与えていた「弓矢」が上達していく。息子と母親との愛情の擦違いが、この映画の主題だ。その結果、最終的に少年が犯してしまう犯罪とは?実に残酷な結果だった。

映画「ハングリー・ラビット」(ユナイテッドシネマ豊洲にて) 私的批評眼(J’CRITICAL EYE)★★★(今年115作目)
妻がレイプされた高校教師。そこへ不思議な誘いが掛かる。レイプ犯を懲らしめてやるというもの。その代わり簡単な手伝いをしてほしいというのだ。承諾するとレイプ犯が殺された。しかし教師には殺人の依頼があった。果たして結末は?

映画「ディア・ハンター」(日比谷みゆき座にて) 私的批評眼(J’CRITICAL EYE)★★★(今年116作目)
1978年の作品。同じ町の3人の若者がベトナム戦争に赴く。共通の趣味は「鹿狩り」。そしてベトコンに捕虜隣「ロシアン・ルーレット」をさせられる。その恐怖とは?若き日の「ロバート・デ・ニーロ」や「メリル・ストリープ」が出てきる当時のアカデミー賞総なめ作品。実に面白い。

映画「プレイ 獲物」(ヒューマントラストシネマ有楽町にて) 私的批評眼(J’CRITICAL EYE)★★★★(今年117作目)
フランス映画。銀行を襲って金を奪った男は金を隠したまま捕まって刑務所へ。そこで同室だった男が先に刑務所を出た。その時妻にある伝言を頼んだ。しかしその男は連続殺人犯の疑いが強まった。そこであるチャンスを利用して男は刑務所を脱走する。そして妻が既に殺され、奪った金も盗まれていたことが分かった。男は警察に追われる。一方、連続殺人犯を男は追う。理由は彼の娘を誘拐されていたからだった。逃走劇と結末のどんでん返しが面白かった。

日経新聞7月8日夕刊「シネマ万華鏡」によれば、「崖っぷちの男」が4つ星、「さらば復讐の狼たちよ」が4つ星、「ラム・ダイアリー」が3つ星、「ただ君だけ」が3つ星、「プレイ 獲物」が3つ星、「グスコーブドリの伝記」が3つ星、「オロ」が3つ星でした。

「私の今年の映画の評価は?」
今年の★★★★★ 「ヘルプ」「わが母の記」
今年の★★★★  「ロボジー」「麒麟の翼」「ドラゴンタトゥーの女」「ポエトリー」「ピラミッド」「シャレード」         「PINA」「エル・ブリ」「マーガレット・サッチャー」「マリリン 7日間の恋」「アーティスト」「ジョン・カーター」「裏切りのサーカス」「ファミリー・ツリー」「星の旅人たち」「ミッドナイト・イン・パリ」「プレイ 獲物」

「シノプスシ178」
「谷中黒猫殺人事件」(風野 真知雄 著)文春文庫 私的批評眼(J’CRITICAL EYE)★★★(今年163冊目)「耳袋秘帖」シリーズ13作目
「両国大相撲殺人事件」(風野 真知雄 著)文春文庫 私的批評眼(J’CRITICAL EYE)★★★(今年164冊目)「耳袋秘帖」シリーズ14作目
いつもながら南町奉行の根岸の大耳が活躍する。

「夕映え」(藤井 邦夫 著)双葉文庫 私的批評眼(J’CRITICAL EYE)★★★(今年165冊目)「知らぬが半兵衛手控帖」シリーズ17作目

「迷子石」(藤井 邦夫 著)文春文庫 私的批評眼(J’CRITICAL EYE)★★★(今年165冊目)「秋山久蔵御用控」シリーズ3作目

「秋思ノ人」(佐伯 泰英 著)双葉文庫 私的批評眼(J’CRITICAL EYE)★★★(今年167冊目)「居眠り磐音江戸双紙」シリーズ39作目

「墨痕」(上田 秀人 著)講談社文庫 私的批評眼(J’CRITICAL EYE)★★★(今年168冊目)「奥右筆秘帖」シリーズ10作目

「虎が雨」(今井 絵美子 著)ハルキ文庫 私的批評眼(J’CRITICAL EYE)★★★(今年169冊目)「立場茶屋おりき」シリーズ11作目

山ボケ

「J  REPORT 2012 7月第2週号」
「リタイアメント・ノート 4年2ヶ月目」、
「VOL。748 SINCE AUG.12th、1983」
「レンブラントの自画像」
アムステルダムの「国立ミュージアム」には「レンブラント」と「フェルメール」の作品がある。ところが前々甲斐にも報告したとおり、フェルメールは「牛乳を注ぐ女」一作品しかなかった。そんなフェルメールだが、「東京都美術館」にあの有名な「真珠の耳飾をした少女」が来ている。11年振りの日本上陸だという。上野を訪れるのが楽しみだ。話しは戻るが「レンブラント」の自画像を見ていると、何だか親しみを覚えてくる。どこか暢気な叔父さんがいるような気がしてならない。一方、撮影禁止だった「ゴッホ美術館」には当然「ゴッホの自画像」もあるのだが、これはご存知のようにある意味狂気をはらんだ顔つきでやはり好きにはなれない。その点、レンブラントには穏やかな気質が浮ケれているように思えるのは私だけだろうか?その自画像、今回の「東京都美術館」にも出展されているという。楽しみだ。

「山ボケ」
ジュネーブで盗難に合う寸前の事件が起きたことはお話ししたが、その実、私たちは確かにスイスの山に魅了されて完全な「山ボケ」になっていたことは間違いない。私自身は特にヨーロッパは危険だと思っている。初めて出張でローマを訪れた時、コロッセオの前でジプシーの子供たちに囲まれたことがあった。この時は追い払ったが、泥棒が至る所にいるといつも注意警戒していた。それでもこの時の旅で同行者が地下鉄の中でスリにあって航空券を盗まれた経験がある。元同僚で何度も出張でヨーロッパへ行っていた者もパリでスリにあったという。だからヨーロッパはどこにいても要注意と思っていたが、今回のジュネーブでの未遂事件は今更ながら「山ボケ」していたと思って恐ろしい。彼等は数人のグループで、「注意を引く役」「物を盗る役」「その荷物を受け取る役」「邪魔をする役」と役割分担がされていたのだろうと思う。偶然盗まれて数秒後に気がついたから助かったが、もう数秒遅れていたら盗まれていたことに間違いなかっただろう。もう一度、ジュネーブでの事件をおさらいしておくと、金曜日の午前中だったが、その日一日市内観光するつもりで、「市内観光バス」に垂オ込みしてバスの待合所で私が椅子に座っていた。私の右側が大きなガラス窓で自分のリュックは座席とガラス窓の間に置いた。連れの二人は私の座席の左側、通路側の座席にリュックを置いて近くを観て回っていた。その時窓ガラスを外からノックする男がいた。サングラスをかけた小太りのスーツを着た男だった。そして盛んに自分の指でそこに停まっていたバスの後ろ側を指し示すのだった。何事か?と思って一瞬見ていたが、どうもおかしいので、左の座席を見ると二つあったリュックが一つ足りない。慌ててみると一人の男がリュックを手に待合所のドアから出て行くところだった。急に大声を出して追いかけた私。男はリュックを出口の外に落として逃げ去った。持ち去られそうになったリュックを回収して外を見たが、ガラスをノックしていた男もいなくなっていた。という次第の危機だった。