第三日目
早朝の種差海岸、4時過ぎに起き出し、目の前の海岸に向う。震災の時には、民宿前の公共トイレまで津波が押し寄せたという。民宿自体は海岸から50mほどのところだが、ちょっと小高い場所にあるので津波からは救われたという。だが下の港では船が皆流されたという。朝日が昇ってきた。「自然の芝」が敷き詰められている広い場所は「キャンプ場」にもなっていた。そこにも沢山の「ウミネコ」がいた。鳴き声が「猫」のようだからだろう、「海猫」と呼ばれている訳は。「にゃお」とは鳴かないが、「ぎゃお、ぎゃお」と大きな声で鳴いていた。それから海岸沿いの遊歩道を「クロマツ」約1万本の間を縫って進む。周囲には「ニッコウキスゲ」が群生しているし、遊歩道を横切るようにあちこちに「蜘蛛の巣」が張り巡らされていて歩きにくい。海岸には大きな岩が沢山あり、その岩と岩の間に漂うウミネコ、沖合いの小さな島にも沢山のウミネコの姿が見えた。ウミネコは人が近付くと逃げて行く。更に漁港を通り、その先の海水浴場「白浜海岸」まで約2km歩く。徐々に夏の太陽が照り付けてきた。それでも気温は25度には達していないだろう。ウミネコの群生地としてはここから少し北、「鮫」駅近くの「蕪島(かぶしま)」が有名だが、この辺りにも沢山のウミネコが暮らしていた。6時10分、一番列車が通過した。私は7時7分の電車で八戸に戻り、新幹線等を乗り継いで喜多方まで行く嵐閧セ。民宿に戻り早目の朝食を食べる。烏賊刺し、温泉玉子、納豆、メカブ、焼き鮭の切り身、味噌汁等々でご飯を二杯も食べてしまった。昨晩の追加料理と酒代含めて一人約1万1千円でした。夜も冷房なしで扇風機だけ、海の潮の音を聞きながら熟睡した種差海岸の夜でした。
八戸に向う電車の中で隣り合った老夫婦と娘さんの3人組に話し掛けたら、なんと老夫婦は娘夫婦のところに1週間遊びに来ていたというが、帰るのが「大分県別府温泉」だというではないか。八戸から東北新幹線で東京、そこから東海道山陽新幹線で小倉、日豊本線に乗り換えて、別府到着は午後6時だというから、ほぼ11時間の列車の旅だ。驚きだ。飛行機は乗り慣れていないので場所が分かりにくいから列車のほうがわかり易いとは確かにそうだが、大変だ。
さて、私には途中でアクシデントが待っていた。会津若松に着いたら、なんと嵐閧フ列車が運休となっていた。駅の時刻浮ノは赤字で「土日休日運休、突然の運休もあります」と書かれていたが、不親切だよ。行動嵐閧ェ立たないではないか。突然の運休で「喜多方」まで行くことが出来ない。仕方なく「鶴ヶ城」近くの蕎麦屋「香壽庵」で「高遠蕎麦」を食べ、市内循環バスで市内を廻ってから東京に戻ってきた。折角「喜多方ラーメン」の美味しい店をリストアップしていたのに、残念でした。この蕎麦の食べ方がまた面白い。出汁は透明な出汁で、別に醤油タレが付いていて、これを加えながら自分の濃さにして蕎麦を食べるのだ。蕎麦は普通でした。特に美味しいとは思えなかった。
月: 2013年7月
「山形へ蕎麦食いの旅」
第四日目
山形新幹線に乗って山形に向う。これを「新幹線」と呼ぶのもおこがましい。これは決して新幹線ではない。在来線の特急だ。スピードも普通の速さだし、何しろくねくね、のろのろと走るので新幹線と呼ばれては哀しい。山形駅は涼しささえ感じる気温だった。恐らく20度くらいではないだろうか?駅にはたくさんの「さくらんぼ」が売られていた。季節の果実だ。さて、山形駅から10分ほど歩いて「庄司屋」という蕎麦屋に行く。「天保そば」という蕎麦があった。聞いてみると江戸時代の「天保年間(1830年代)」、この地方を大飢饉が襲ったという。その時に一軒の農家が後世のために「蕎麦の実」を米俵一杯屋根裏に残していたという。それが偶然発見され、色々と研究の結果、発芽し、昔の蕎麦の味が楽しめるようになったという。期間限定で天保蕎麦が食べられるというので早速「板そば」を注文した。しこしことした感じの素朴な蕎麦の味だ。これが昔の蕎麦かと感動した。腰もあり、咽喉越しもまあまあだ。板そばというのは、大きな板製の平らな箱の上に蕎麦が薄く敷かれて載せられている山形地方独特のものだ。@1800円なのでまあ二人前食べると思えば分かり易いだろう。美味い蕎麦を食べて初めて不味いものが分かる。色々と食べ歩きしながら思うことは、やはり本当に美味しい物を食べることこそが、その道を極めることになるということを。帰りの新幹線の中から眺めると、「蔵王」山麓は雲に隠れて上の方は見えないが、濃い緑色が目に優しい。空は曇りでまだまだこの地方は「梅雨明け」していない。地方に行くと、日本は「山と森林」の国だと思う。国土の65%は山林なのだから、都会にいると忘れがちな空気に触れることが出来る。ほっとするのもいいものだ。その日は夜には東京に戻り、銀座で大学時代のフットボール仲間と飲んだが、盛況でした。ちょっと飲み過ぎでダウンしています。
以上、旅する勢古口が酷暑の東京からお送りしました。
「大人の休日倶楽部、第二弾」
初日 今回は「4日間JR東日本乗り放題@17000円の旅」です。
「安房鴨川へ」
今回はJR東日本の4日間乗り放題@17000円での出発だ。例の3S会の一人とご一緒で千葉県房総半島の町「安房鴨川」に向った。ここのところ、東京も猛暑だが、外房の安房鴨川も例外に漏れず暑い。駅前の観光案内所で「おらが丼の店、あわじや」の場所を訊ねたところ、「突然のご不孝で臨時休業」とのことで違う店を紹介してもらった。それが「川京」。行って見ると「おらが丼」は事前蘭?ニ書いてあった。聞くと「時間が掛かるから磯定食にしたら?」とのこと。それではと「磯定食」@1900円を頼む。地元の魚を中心にして「さざえの壺焼き、もづく酢、平目、かおいか、わらさの刺身、焼きかます、野菜天麩羅、カレイの天麩羅、アサリの煮付け」と色とりどりがどかーんと出て来た。満腹でした。帰りにお土産屋さんに立ち寄って、S氏は干物の一夜漬けを買い求めた。暑い房総でした。
「函館の夜景」
先日訪れた「函館山」からの夜景は素晴らしかった。決してたくさんの明りが灯っている訳ではないが、女性の身体のウエスト部分のように縊れた市街地。右手は太平洋、左手は函館湾、縊れ部分に点が、線が、光り輝く。なんともいえない神秘的な美しさだ。香港の夜景のような豪華さ壮大さはないが、実にしっとりと落ち着いた景色が素晴らしかった。追伸:函館から札幌に向かう途中、室蘭の辺りでは濃霧だった。よく見てみると海の上から霧が出ていた。多分海水温と空気の温度差が原因の濃霧だったのだろう。更にいつもは本を読んでいて、周囲を見ていなかったが、室蘭周辺は馬の牧場がたくさんあることに驚いた。いままで全く知らなかった光景だった。
2013年の映画のお話し
映画「アンコール」(日比谷シャンテシネにて) 私的批評眼(J’CRITICAL EYE)★★★★(今年112作目)
イギリスの田舎町。病気で余命少ない妻。それを支える夫。妻は老人達の合唱団で最期の歌声を響かせる。息子との確執の最中、妻を失った夫も歌の仲間へと入って行く。ハートフルなお話しでした。
映画「真夏の方程式」(日劇にて) 私的批評眼(J’CRITICAL EYE)★★★★(今年113作目)
湯川博士は海底資源探査の学術的説明のためにある海辺の町を訪れた。そこで起こった殺人事件。実は15年前の殺人事件が伏線となっていた。その町で民宿を営む家族はそれぞれが秘密を抱いていたのだった。いつもながらの博士の活躍を描く。
映画「欲望のバージニア」(丸の内TOEIにて) 私的批評眼(J’CRITICAL EYE)★★★(今年114作目)
禁酒法時代のアメリカは東部、バージニア州にいたという3人兄弟のお話し。実話をベースにしたという。悪徳保安官や政府の特別補佐官らとの壮絶な戦いを描く。彼等は勿論違法な密造酒造りを行っているのだが。
映画「ワイルド・スピード ユーロミッション」(有楽座にて) 私的批評眼(J’CRITICAL EYE)★★★★(今年115作目)
彼等は犯罪者集団だが、インターポールからの要請でロンドンで危険な人物達を捕らえようとする。しかしそこには死んだと思われていた彼女もいたのだった。迫力あるカーチェイスは凄い。
映画「ハング・オーバー3 最後の反省会」(丸の内ピカデリーにて) 私的批評眼(J’CRITICAL EYE)★★★(今年116作目)
いつもながらのコメディー最終作でした。
映画「モンスターズ・ユニバーシティー」(日劇にて) 私的批評眼(J’CRITICAL EYE)★★★(今年117作目)
一つ目小僧のモンスター、マイクが念願の大学に入るのだが?怖くないモンスターと言われてしまう。そこで彼はどうしたのか?
映画「偽りの人生」(日比谷シャンテシネにて) 私的批評眼(J’CRITICAL EYE)★★★(今年118作目)
南米スペイン語圏のある島に住む人たちの物語。都会で暮す双子の弟を訪ねてきた兄は肺癌に犯されていた。殺してくれと言う兄を思わず殺し兄になりすまして島へと渡るのだが、そこには思いもかけないことが待ちかまえていた。
日経新聞7月5日夕刊の「シネマ万華鏡」の評価では、「ワイルド・スピード、ユーロミッション」が4つ星、「タリウム少女の毒殺日記」が4つ星、「25年目の弦楽四重奏」が3つ星、「モンスターズ・ユニバーシティ」が3つ星、「台湾アイデンティティー」が3つ星、「選挙2」が2つ星、「ムネオイズム」が2つ星でした。また、7月12日付けでは、「熱波」が4つ星、「ベルリン・ファイル」が4つ星、「バーニー」が3つ星、「偽りの人生」が3つ星、「囚われ人」が3つ星、「李小龍 マイブラザー」が3つ星、「じんじん」が3つ星でした。
「私の去年2013年の映画の評価は?」
今年の★★★★★は、「舟を編む」
今年の★★★★は、「シェフ」「アルバート氏の人生」「ライフ オブ パイ」「東京家族」「ムーンライズ・キングダム」「ジャンゴ」「愛、アムール」「ヒチコック」「天使の分け前」「藁の盾」「アイアンマン3」「ラストスタンド」「カルテット」「旅立ちの島唄」「奇跡のリンゴ」「アンコール」「真夏の方程式」「ワイルド・スピード ユーロミッション」
「シノプスシ227」
「模倣の殺意」(中町 信 著)創元社文庫 私的批評眼(J’CRITICAL EYE)★★★(今年201冊目)
この作者の本は初めてだった。何か時代背景が違っていると思っていたら、何と昭和40年代初頭の作品をリメークしたらしい。
「ゴーン・ガール 上」(ギリアン・フリン 著)小学館文庫 私的批評眼(J’CRITICAL EYE)★★★(今年202冊目)
アメリカで200万部以上を売ったベストセラー、原題は「GONE GIRL」。5年目の結婚記念日の日に妻が失踪した。そして数々の証拠は夫が妻を殺してミシシッピー川に流したと示していた。だが事実は違っていた。
「ゴーン・ガール 下」(ギリアン・フリン 著)小学館文庫 私的批評眼(J’CRITICAL EYE)★★★(今年202冊目)
「震える牛」(相場 英雄 著)小学館文庫 私的批評眼(J’CRITICAL EYE)★★★★(今年203冊目)
面白かった。BSEが絡む複雑な事件でした。
「炎暑に奔る」(早見 俊 著)ハルキ文庫 私的批評眼(J’CRITICAL EYE)★★★(今年204冊目)「八丁堀夫婦ごよみ」シリーズ第7弾
「いろあわせ」(梶 よう子 著)ハルキ文庫 私的批評眼(J’CRITICAL EYE)★★★(今年205冊目)「摺師安次郎人情暦」シリーズ第1弾
この作家の本は初めてだった。なかなか女性的な視点で人情を語っている。
「密計」(稲葉 稔 著)徳間文庫 私的批評眼(J’CRITICAL EYE)★★★(今年206冊目)「さばけ医龍安江戸日記」シリーズ第5弾
「影法師」(藤井 邦夫 著)二見文庫 私的批評眼(J’CRITICAL EYE)★★★(今年207冊目)「柳橋の弥兵次捕物歯噺」シリーズ第1弾
「花」(坂岡 真 著)徳間文庫 私的批評眼(J’CRITICAL EYE)★★★(今年208冊目)「死ぬがよく候」シリーズ第3弾
「歯のない男」(鈴木 英治 著)中公文庫 私的批評眼(J’CRITICAL EYE)★★★(今年209冊目)「陽炎時雨 幻の剣」シリーズ第1弾
「アウトサイダー」(深町 秋生 著)幻冬舎文庫 私的批評眼(J’CRITICAL EYE)★★★(今年210冊目)「組織犯罪対策課八神瑛子」シリーズ第3弾
「奉行の杞憂」(稲葉 稔 著)講談社文庫 私的批評眼(J’CRITICAL EYE)★★★(今年211冊目)「八丁堀手控え帳」シリーズ第4弾
「凶犬」(矢月 秀作 著)廣済堂文庫 私的批評眼(J’CRITICAL EYE)★★★(今年212冊目)
「上方与力江戸暦」(早見 俊 著)講談社文庫 私的批評眼(J’CRITICAL EYE)★★★(今年213冊目)
「代言人 真田慎之介」(六道 慧 著)幻冬舎文庫 私的批評眼(J’CRITICAL EYE)★★★(今年214冊目)
代言人とは今でいう弁護士のこと。明治初期の裁判を描く。
北への旅、後半
「J REPORT 2013 7月第3週号」
「リタイアメント・ノート 5年1ヶ月目」、
「VOL。802 SINCE AUG.12th、1983」
「至福の食の旅に、その2!」
また「JR東日本」の「大人の休日倶楽部パス」の季節がやって来た。@25000円5日間東日本・北海道乗り放題の切符で旅に出た。どの路線も満席状態の列車の旅だった。
「信州・上田の蕎麦の旅」
最終日は信州は上田に向う。いつも行く「しなの電鉄・信濃国分寺駅」近くの「くろつぼ」に行くが、残念「臨時休業」でした。こういうこともあるよね。失敗でした。前日電話しようと思っていて忘れてしまった結果がこういうことに。仕方なくまた上田まで戻り、観光案内所で「馬刺し」を食べられる店を教えてもらった。駅前のホテルの二階にあるという。「りんせん」というその店は昼時なので、女性客で一杯だった。信州は馬肉もそれなりに有名なので期待したが、期待外れかな?口がおごっているのでしょうがないか。他に手打ちの「もり蕎麦」も頼んだが、これは「松本の浅田」の蕎麦を食べた後では話しにならなかった。「信州に美味い蕎麦なし」という人もいるくらいだから仕方なしか。「蕎麦屋マップ」を貰ったから、次回からは蕎麦屋さんの食べ歩きをしてみようと思う。少し歩いて前回来た時に行った「民芸店」を探したが、なくなっていた。がっかりでした。地方も直ぐに景色が変わる。これが日本の現実なのだろうか?田舎も都会も変化し続けている。伝統とか、昔風とかいうのはどこに行くのだろうか?
「手前勝手世界食物語、第208話」
「かつカレー」
暑い夏はやはりこれに限る。スタミナもこの暑さで落ち掛けていたので、普段は殆ど食べないカツレツにカレーをかけた「かつカレー」を食べた。この店「かつ万」は両国にある古そうな店で昼時は近くのサラリーマンで非常に混んでいる。店は勿論「かつ」のみだ。人気は店の名前を使った「かつ万」という定食のようだが、私はこの店ではいつもかつカレーを頼んでいる。蕎麦屋の「カレーうどん」や「カレー南蛮蕎麦」も好きだが、たまには変り種も楽しい。@850円のこのかつカレー、ご飯が別になっており、刻みキャベツはカレーに浸けて食べても言いし、特製メ[スで食べてもよい。カツレツをカレーに浸けて食べれば、食欲が薄れている暑い夏には格好の暑さ対策になる。ところで今年は「鰻」が高値に張り付いているようだ。スーパーでも1000円以下の鰻は全くと言っていいほどない。安値でも@1200円程度だから例年から見ると2割は高いのだろう。食欲不振に陥らずにこの夏を乗り切りたいものだ。
以上、梅雨明けまじかの東京から勢古口がお送りしました。
「函館編、追加の追加」
第四日目
札幌からの帰路、函館での乗り継ぎの時間帯で名物の「塩ラーメン」を食べに、「星龍軒」を訪れた。駅近く、朝市のすぐ傍に店はある。何回か行った事があるが、地元の塩ラーメンはあっさりと透明なスープが売り物だ。本当にシンプルな味だ。北海道のラーメンは三つに分類される。「札幌味噌ラーメン」、「旭川醤油ラーメン」そして「函館塩ラーメン」だ。それぞれに特徴があるが、一番マイナーなのが函館塩ラーメンだろう。それでも地元では人気の店は何軒かあるようだが、塩ラーメンは私は好きなラーメンだ。店には既に先客もおり、それなりに混んでいた。函館は小さな町だが、観光スポットも近いし、食も美味しいし、訪れる観光客には喜ばれる町だと思う。ラーメン一杯@650円は観光客価格か?ちょっと中身に比べて高いと感じたが、皆さん、一度は函館でラーメンを食べて下さい。
以上、松本日帰り、函館、札幌は宿泊の旅の途中の勢古口がお送りしました。まだまだ旅は続きます。
「またまた、北の国への鮨の旅2」
「札幌編」 第三日目
札幌には午後3時に到着。ホテルチェックイン後、「北大」に行き校内を散策し、更に「道庁」を訪れ、池の周囲を巡った。池の端には「鴨」が羽根を休めていたが、この鳥、やはり夏はシベリアで繁殖し、冬は日本の南に移り、今はシベリアに向う途中、北海道で英気を養っているとのこと。そしてこれまた年に2度は必ず訪れている「鮨処、ひょうたん」に行く。すすき野にあるのだが、この店、暖簾も何も出していないから、知る人ぞ、知る店なのだ。「ミシュランガイド一つ星」なのだが、札幌には何軒もの星獲得店があるが、「ひょうたん」には星獲得以前から元新日鉄支店長に紹介されて訪れていたので、もう7?8回程度にはなるのではないか?最初は「ジュンサイの芽と長芋おろしおドリンク」さっぱりとした口当たりだ。次が「山菜の煮物」。「塩水生うに」海水の温度が低く、そのため甘みが薄いというが、勿論美味い。「北海しまえび(厚岸産)」利尻産が出てくるまでの繋ぎで厚岸で獲れるという。「毛かにの身に蟹の内子をかけたもの」。「蟹味噌の豆腐和え、いくら添え」。蟹はロシア産が全く入ってこないので大変困っているという。外交問題が絡んでいるらしく、例の「宗男」氏が権力から去っている現在、ロシア産は期待で期待出来ないという。刺身盛り合わせは「大とろ、甘えび、煮柳たこ(これは岩塩で)、つぶ、平目」、そしてこれが凄かった。「時不知の子供の塩辛」だ。大体鮭の時不知自体が少ないのに、その腹に入っている子供は実に少ない貴重品なのだ。それを「食べてみて」といって出してもらった。「珍味中の珍味」だといえよう。まったりした食感で実に味合い深いものだった。更に「松前漬け」、「小樽産蝦蛄(しゃこ)」を食べた。このシャコ、春シャコと呼ばれ、シーズン終わりのものだそうだ。シャコは基本的に冬の食材だという。そして「握り」に入る。「ホタテ」、「うに」、「さば」、「いくら」、「いか」、「山山葵入りのキュウリ巻き」、最後に「鮭の切り身入り味噌汁」で終わりでした。いやあ、これまた至福の味でした。「納得、満足、大満足の鮨の旅」でした。
「またまた、北の国への鮨の旅」
「函館編、追加」 第三日目
午前中はこれもお目当ての店「うにのむらかみ」に行く。前回1月は店のオープンが11時からと遅かったので入れなかったが、夏季期間は7時30分から開いているので、朝から「ウニ、いくら、ホタテの三色丼」Sサイズ@1680円を頼む。昨晩沢山食べたのでサイズを小さくして食べたが、新鮮な具材に感動感激だ。この店もミシュランガイドで紹介されていたが、「ウニ」専門店で自社工場で製造しているという。そこで3S会の残りのお二人には「利尻産生うに」の箱詰め80gをお送りすることにした。「函館朝市」にも観光客が朝早くから訪れていて、歩くだけでも売り込みの人たちの声が大きく掛かる。更に港方面へ向かい、「青函連絡船の摩周丸」が係留されていたので、ちょっと概観だけ見学して、「赤レンガ倉庫」群を経由して、函館山中腹にある「キリスト教教会」群を訪れた。中々由緒ある建物ばかりで異国情緒を味合うことが出来た。勿論有名な人気の「八幡坂」も下った。市電で駅まで戻ると、丁度札幌行きの特急列車の自由席が乗車可狽ノなったところだった。危うく遅れるところだったが、何とか席を確保出来た。すると反対側ホームに青森からの特急列車が入ってきて沢山の人たちが乗り換えてきた。あっという間に満席状態となり、立ち席の人が続出し始めた。危なかった。札幌まで3時間以上立ち席では叶わない。やはり「大人の休日倶楽部パス」の人が圧倒的に多い。指定席は満席、自由席も満席にプラス立ち席状態だ。2時間以上経過して室蘭、苫小牧あたりで漸く立ち席が解消されたが、大変な混雑でした。
「またまた、北の国への鮨の旅」
「函館編」 第二日目
東京発新青森行きの新幹線は満席との車内放送があった。新青森まで約3時間の最短便に乗り込む。途中駅は「大宮、仙台、盛岡」だけだ。そして「青函トンネル」経由の「海峡線」で目的地の「函館」に入った。ちょっと時間があったので、市電を使って「五稜郭」に向う。「五稜郭タワー」の約100mの展望台からの景色は圧巻だ。眼下に「五稜郭」の城郭があり、その先には「大沼公園」、本来は見えるはずの「駒ケ岳」は雲の中。南に目を転じると市街地の先に「函館山」と「函館港」が見える。素晴らしい景色だ。夕方にはお目当ての「鮨処、美な味(みなみ)」へ行く。今回で3回目の訪問だ。函館で唯一「ミシュランガイド1つ星」獲得の店だ。店はカウンター8席にテーブル席2つ。ご主人と女性の手元の二人だけだから、沢山お客を取るのは無理だろう。冷酒を飲みながら、「お任せ」が出てくるのを待つ。電話で入店の依頼があったようだが、最近は混んでいるので前日や当日の蘭?ヘ全て断っているとのこと。私は一ヶ月前に蘭?オたから大丈夫。さて突き出しは「長芋の干天の上に、北海しまえび乗せ」、次が「とらふぐの刺身、酢とオリーブオイルかけ」、この河豚は地元「南芽部」産、天然物はこの時期しか獲れないのだという。この季節に北海道では河豚が食べられるのだ。これまた驚き。「煮蛸(戸井産)と、鮎(愛媛産)の山椒炊き」、「真烏賊(通称するめいか、松前産=生きていたものを目の前で捌く)の刺身」、「烏賊の塩辛」、「焼き穴子」と出た。この穴子(北斗産)が実は物凄く大きくて鱧(はも)かと思っていた。骨きりをした大穴子(開いた状態で幅10cm、長さ30cmほど)を焼き、レモンと岩塩で食べるのだが、兎に角美味いし、珍味、珍味で大感激。「なめこ汁」の後に、いよいよ「握り」をお願いした。「マツカワカレイ(森産)」、「平目の昆布〆」、「青柳」、「鮪(青森産)」、「ウニ(函館産)」、「小肌(佐賀産)」、「煮蛤(千葉産)」と豪勢に食べた。もうお腹一杯、至福の一ときを楽しんだ。本当に美味しかったなあ。またまた日本に生まれたことに感謝、感謝でした。食べ終えて、「函館山」に登ろうとロープウェイまで歩き出したが、直ぐ近くにバス停があり、今正にバスが到着したところ。行き先を見ると函館山となっているので満員のバスに飛び乗る。5分ほどで山頂へ。ところが凄い人の数。丁度日没後の一番よい時間帯だったようで大混乱の展望台から下を眺めると、くびれた函館市内に明かりが灯り、「百万ドルの夜景」が眺められた。多数の観光客だったが、特に「台湾」からの人たちが多かったようだ。北海道は台湾人に人気なのかなあ?