「湖に映るマッターホルン」

2012年6月18日(月曜日) 第五日目
朝の三時に娘からメールがあり、孫娘の「栞」が高熱を出しているという。38.5度だが、今は若干下がって37.5度らしい。薬を飲んでくれないので困っているという。離乳食を始めたばかりだから、ヨーグルトに入れて薬を飲まそうとしているらしいが、上手くいかないという。生後半年だから心配だ。孫娘の件は私が旅行するたびに何か問題が出てきて旅の空で心配をすることになっているらしい。さて昨日のクライン・マッターホルンだが、途中3000mから2600m付近では万年雪で通年スキーが出来、スキーコースになっていて、沢山の人がスキーやスノーボードを楽しんでいた。頂上の気温がマイナス2度、下山した町は29度と大変な気温差だった。どうやら時差は解消したらしいが、昨晩は中途半端な時間に寝たので、3時には目が覚めてしまった。
今日は「スナガ」というところ2300m付近まで地下ケーブルカーで登る。本日のマッターホルンはその美しい姿を雲に隠して上半分は見えない。美人の機嫌をとるのは世界中どこでも大変だ。そこからツェルマットの街までハイキングをしながら下る。高山植物の花があちらこちらに咲き誇っている。花に余り興味のない私でも綺麗だと思う。約4時間ほどの下山を終えて、午後からは昨日昇ったゴルナグラートの途中まで行き、これまたハイキングで下山する。途中湖があり、湖面にマッターホルンが映るはずだったが、雲に頂上付近は覆われていて残念ながらその姿を全て見ることは出来なかった。本来ならば30分ほどで降りられるはずが、雪渓が残っていて、滑るため迂回に時間が掛かり50分も掛かってしまった。夜はスーパーで買ってきたハムやワインで簡単な食事で済ました。
以上、スイスより勢古口がお送りしました。

「クライネ・マッタホルン山頂の仲間たち」

2012年6月17日(日曜日) 第四日目
朝から駅に行き、昨日列車に忘れたコートを取りに行く。無事あった。但しこれは私のコートのことではない。登山鉄道に乗って2100m地点「ゴルナグラート」のホテルまで行く。空には雲が全くない本当の快晴だ。四方は4000m級の山々が白く雪に覆われ、それは感動的な光景だった。車中からリスとネズミのあいの子のような動物「マーモット」の姿も見えた。さて我々の持っている「スイス・パス」は実に役に立ち、登山鉄道の高額な料金も50%割引になるという優れものだ。眼下にスイス第二位の氷河も見える。スイスで一番高い山「ドーム(DOM)」も遥か遠くに聳え立っている。街に戻って、今度はケーブルカーを乗り継いで「クライン・マッターホルン」3883mへと向かう。あっという間に到着したが、突然「擬似高山病」のようになり、目眩がして身体が揺れているように感じて、気持ち悪くて仕方がない。最後はエレベーターで山頂に昇るのだが、目の前にある「マッターホルン」には雲が掛かってきていて頂上付近は見えなかった。朝はあれほど晴れていたのに午後からは次々と雲が発生しているようだ。従って早めに下山する。下に下りてくると目眩は解消された。途中から歩いて降りる。そこは周囲にまるでお花畑のような光景が展開されていた。さて本日は日曜日なのでスーパーマーケットも開いていない。仕方なく、昨日買い求めて残っていたパンやチーズで腹を満たす。それにしても高山病は辛いことが良く分かった。本当に参った一日でした。あんな経験は文字通り初めてでした。それも二日酔いとの合併症だったのかも知れない。朝はホテルの朝食、昼はケーブルカー乗り継ぎ駅でスパゲッティーを食べた。何を食べたのか味もよく分からなかった。
追伸:「クライン・マッターホルン」は鋭く尖った山でその頂上に「クロス」が飾られていた。過去私は中国で「黄龍」に行く途中で4500mの峠を超えた経験があるが、これはバスだったのでゆっくりと徐々に高度に馴染んでいった。ところがロープウェイであっという間に頂上に到達した今回は全く高度に順応できず大変な目にあってしまった。この山頂はイタリアとの国境でもあり、イタリア側の雪の大地にも足を踏み入れ、イタリアの町並みも遥か下方に見ることができた。勿論ここからスイス側のツェルマットの町も見えた。

「マッターホルン」

2012年6月16日(土曜日) 第三日目
今日は「ツェルマット」までの「氷河特急」での移動だ。約7時間と長丁場だ。氷河特急全線踏破ということになる。2009年の8月にはこの逆ルートを半分だけ乗ったことがある。果たして天候はどうだろうか?問題は天候のみ心配だ。ところが心配は無用だった。ほぼ快晴で列車は順調に進む。登ったり、降りたりしながら、世界一ゆっくりな特急列車は行く。途中、対向する列車の故障等があり約30分送れてツェルマットに到着した。氷河特急の路線は全線単線なのだ。ホテルにチェックインしてから買い物に出掛け、夕食は部屋で食べた。ビールとウィスキーでそれなりに満腹になった。飲み過ぎでいつ寝たかも分からなかった。ところでスイスの国旗が真四角だったと今回の旅で初めて知った。普通の国旗は長方形をしているのだが、確かに言われて良く観てみると正方形をしていた。

「ベルニナアルプスとサンモリッツ」

2012年6月15日(金曜日) 第二日目
朝、チューリッヒの駅で簡単な食事を摂るが、物価が高い。それと「喫煙者」の数がやたらと多いのには閉口した。まあ皆よくタバコを吸うのには参った。「スイス・パス」を遣って「一等車」に乗り込む。勿論座席指定だ。「チューリッヒからサン・モリッツ」までの汽車の旅、約4時間でサン・モリッツに到着したのだが、ホテルまでの登り坂があるので、まずはバスで移動してホテルにチェックインしたのだが、食べ物を買おうとしたら、スーパーマーケットは正午から午後二時までは休業だという。更に追い討ちを掛けるように行こうと思っていた「ピッツ・ネイル」まではケーブルカーの運行が行われていないというのだ(注:シーズンオフで6月30日からの運行)。仕方ないので駅まで戻り、駅の売店で水とピッツァのお化けのようなもの(ピッザァの皮二枚の間に具が挟まっている)を買い、取り合えず腹を満たす。それからバスに乗り、「プント・ムライユ」というところまで行き、ケーブルカーに乗り、「ムオタス・ムライユ」(2450m)まで登る。そこは実に素晴らしい景色だった。「ベルニナ・アルプス」の3000m級の山々が立ち並び、それも晴天の中で雄姿を見せていた。雪を被った山の姿は神秘的とも言える荘厳な姿だった。下にはサン・モリッツの街と湖が見える。その後バスを乗り継いでホテルに戻る。途中スーパー「COOP」という店に立ち寄り食料品水等を仕入れる。その後は部屋で大宴会を催す。殆ど酔いつぶれる寸前で止めて、ホテルのイタリアン・レストランで「子羊、牛肉、魚」の料理を一皿づつ頼み、3人でシェアして食べた。高級レストランなのでワインと合わせて206CHF(スイスフランの略)、約1万7千円だった。リゾート地のレストランは高いね。夜中2時にホテルの屋上に上ってみたが、確かに星は光っており、「北斗七星」「北極星」は見つけたが、天の川は見えず、空は曇りがちだった。

スイスの旅

「J  REPORT 2012 6月第3週号」
「リタイアメント・ノート 4年1ヶ月目」、
「VOL。743.SINCE AUG.12th、1983」
「旅暦39、スイス、オランダの旅」
2012年6月14日(木曜日) 第一日目
今度は経済危機で揺れるヨーロッパだ。いつもの通り成田でANAのラウンジに入る。勿論目当ては「掻き揚げ蕎麦」を食べるためだ。美味い。今日は白ワインにチーズで過ごす。今回のたびは3人旅だが、私はスターアライアンスメンバーの全日空とルフトハンザを乗り継いでスイスのチューリッヒに向かう。フランクフルトまではビジネスクラスだ。実は今回の空の旅はマイルを使っての「ただ旅」なのだ。今のビジネスクラスの席は個室のようになっている。昔のファーストクラスの席はいったい何だったのか?それこそ20年も前だったが、香港からの帰りのJALのファーストで後ろに歌手の「ジュディー・オング」が男性と座ったことがあった。彼女は私と同世代だが本当に綺麗だった。その頃のファーストクラスは座席が広いだけでプライバシーなどなかった。しかし食事は素晴らしかった。たった4時間強のフライトだったが、ワインは白の「モーゼル」を飲み干していた。今回もたまたまモーゼルがあったので注文する。前菜の跡、メインは「洋風の太刀魚のャeー」を頼む。流石、じっくりと煮込んだ太刀魚は美味しかった。フランス料理独特のメ[スだったが、私は余り好きではないのだが、まあ上空1万メートルの魚だから許してあげよう。満足でした。さて本日はフランクフルト経由でスイスのチューリッヒまで行く。同行する二人は既にKLMオランダ航空でアムステルダム経由で先着するはずだ。やじきた道中の始まりだ。ということでフランクフルトではお馴染みの「フランクフルトメ[セージ」ラウンジで4本食べた。いつもながら本場のは美味しい。話しは変わるが、ANAのビジネスの席のテレビは14インチほどの大きさのものでこれまでとは全く違う感覚のものだった。さて、今ホテルの部屋だ。先着組は恐らく食事に出掛けているのだろう。現地時間午後9時40分(日本時間15日午前4時40分、時差7時間)だが、日没直後の状態でまだ明るい。チューリッヒの気温20度、比較的暖かい。明日からはスイス鉄道の旅が始まる。スイスは2009年8月以来二度目だ。部屋で日本から持参した焼酎を飲みながらこれを書いている。歯を磨いてから寝よう。夜中に目が覚めて起き出してシャワーを浴びて髭を剃り本を読んでいるうちに夜が明けた

「フォーポイントにて」

写真は「4コーナーズ」での私だ。アメリカは1800年代にメキシコとの戦争で西部地区を取得した。元々はメキシコ領だったところだから、スペイン語の地名が沢山残っている。「ロス・アンジェルス」も「サン・フランシスコ」もそうだ。その後州を分割するのに直線で割り振った結果、4つの州の州境が一点に重なったという。東部の州境は地形に沿って区切られているが、西部では殆どが直線で区切られているという事情はそういったことがあるようだった。

「手前勝手世界食物語、第255話」
TBSテレビ日曜朝の番組「がっちりマンデー」に「際コーポレーション」の「中村武社長」が出ていた。年間売上高280億円の儲かりの秘密を公開?という番組だった。一度銀座の店で会ったことがあったが、ちゃんと背広も着ているんだと驚いた。いつもは汚い格好をしているのにね。元々コックさんから出発して立志伝中の人なのだろうが、まあ我の強い人なのだろう。
今週は食については余り語ることがない。たまにはゆっくりさせてもらおうかな。さて、14日から「スイス・オランダ」の旅に出掛けます。友人二人との個人旅行です。航空券もホテルも手配済み。スイス国内の列車も手配済み。楽しんで参ります。
以上、勢古口が東京からお送りしました。

「アンテロープ・キャニオン」

写真は「アンテロープ・キャニオン」の内部だ。水と風が造った砂岩の回廊の中で光が織り成す不思議な世界だ。これは「自然美の極致」と言えるだろう。ここに行くまでの「トラック」の乗り心地の悪さには参った。「インディアン居留地」の中なので仕方ないか?猛烈に飛ばすから砂が舞い上がりまともに吹き付けてくるので、あっという間に口の中が砂だらけになってしまった。

「栞ちゃんへのお土産」
孫娘は6月から近くの「保育園」に通うようになった。当初は母親が付き添うが、産休も終わり職場復帰するとなれば、孫娘は一人でどうやって保育園で暮すのか?心配だ。ところで孫娘「栞(しおり)」に前歯が2本生えてきた。ほぼ一ヶ月振りに孫娘に体面すると、彼女はうつ伏せの姿勢から手足を動かして少しづつだが移動する、所謂はいはいの前兆のような動きを始めた。徐々にだがそれでも50cmほどは移動して興味を持ったものを手にしようとしている。もうじき7ヶ月か、早いなあ。どんどん身体も大きくなるし、動きも活発になる。歯も生え始めた。孫娘の成長は凄まじい。さて今回のアメリカ西部の旅で使ったお金は?水6本、コカコールゼロ1本、ピンバッジ1個、マグネット1個、孫の涎掛け2セット、最終日のビール2杯、以上で「30ドル」ほどでした。

「銃とアメリカ」
ラスベガス郊外にある「アウトドア商品」を売っている大型店舗に案内された時のことだった。この店は、エンジン付きボートや普通の手漕ぎボート、キャンプ用品、釣用品、等々アウトドアで遊べるものが所狭しと売られていた。そんな中で大量の「銃」も売られていた。現地ガイドは「アメリカでは銃は観た事がない。だから銃には安心している」と言っていたが、私は納得出来なかったが、目の当たりに「銃」を見て、アメリカの問題点を感じた次第だ。それは夫婦が5丁ほどの拳銃を買い求めていたからだった。夫は「銃所持の許可証」らしきものを見せた。すると店員が銃をケースから出し、トリガーのところに架けられていた鍵を外した。鍵が付いている限りトリガーを引くことは出来ない。銃の下には銃弾が詰まったカートリッジがあり、それを装着すればもう発射可狽ニなる。カードで決済を終えた後、それらを持って夫婦は裏の試射場に向っていった。勿論耳栓付きのヘッドフォーンを持ってだった。「銃社会、アメリカ」ではある意味誰でも銃が買える。それを西部開拓時代の自衛論で正当化しようとしている社会とは何なのか?恐ろしい社会だと改めて認識せざるを得なかった。

「ウォルマートの功罪」
世界最大の小売業者「ウォルマート」、「エブリディー・ロー・プライス」がもっとうだが、地方では当然のことながら、この店が進出すると地元商店街は壊滅状態となってしまうという。勿論「雇用効果」はあるのだろうが、必ずしもそれだけではないのだろう。進出を歓迎する人も反対する人もいるのは日本と同じだ。結果、店が撤退するとその町はゴーストタウンになってしまう。進出しても、いつ撤退するのかは店側の勝手だ。地方都市の衰退は日本も米国も同じだ。それにしても兎に角「消費者」は大量の商品を買い求めていたのを見て、二本との買い方の違いを覚えた。「大量購入・大量消費」これがいいか?悪いか?

「ヨセミテ滝」

写真は「ヨセミテ滝」だ。流れ落ちる水だが、基本は雪解け水だ。従って夏になると水がなくなるという。この傾向は年々深刻になっているようで、10年後には滝自体がなくなってしまうのではないかと心配されているという。

「アメリカの国立公園は動物天国」
「イエローストーン」では「バッファロー」の群れが草を食んでいた。「グランド・キャノン」では「エルク(鹿)」「リス」「ブルー・ジェイ(青い色をした鳥)」、「ヨセミテ」では「エルク」「リス」「キャリフォルニア・コンドル」「きつつき」等々を観ることが出来た。動物たちはそれなりに自由闊達に動き回り、自然の中で生活をしていた。砂漠では多数の動物たちの足跡を観ることが出来た。きっと夜になって涼しくなれば砂漠を闊歩しているのだろう。グランド・キャニオンのレンジャーの女性が言っていたが、「キャリフォルニア・コンドル」所謂「ハゲタカ」は600羽強しかいないという。「絶滅危惧種」なのだという。本来は死肉を食らうのだが、観光客が投げるコインを飛びながら飲み込み、咽喉に詰まってしまって死んでしまうというのだ。コインを投げる奴も奴だ。とても動物天国とは言えない出来事だ。

「拾い物、遺失物」
旅行に出掛ける前の朝の散歩中に「千円札」を拾った。以前「関東33箇所霊場巡り」の最中に「群馬の水沢」のお寺で「一万円札」を拾ったことがあったが、それはお寺の賽銭箱に入れてきた。今回は千円なのでどうしようかなあ?と考えている。自分で使うより何か有益なことに使う。寄付でもしようかなあと考えている。まだ何もしていない。さて実は私もよく物を落とす。お金は落とさない?がお金が入った「小銭要れ」は度々なくしている。それも「ルイ・ヴィトンのがま口」を2個も無くしている。なんとたった一ヶ月の間にだ。5万円以上もする「がま口」をそれも2個もだ。ショックだった。

「平均寿命と健康年齢」
最近発浮ウれた数字に「健康年齢」があった。これは健康に生活出来る年齢を言う訳で実はこれが一番大切な年齢だと私は思っている。それによると日本人の健康年齢は「男が70.42歳、女が80.63歳」だとある。これは平均寿命から比べるとかなり低い。それでもこの数字は世界一の数字だというのだ。「平均年齢は男性が79.55歳、女性が86.30歳」で、女性は世界一、男性は世界4位だという。この「平均寿命と健康年齢の差」が実は病気になっていたり、身体が不自由であったり、寝たきりであったり、介護を受けていたり、ボケていたりとする歳なのだ。例えば男性の平均では、健康年齢は70歳強だが、平均寿命との差9年間は何らかの制限を受けているということになるのだ。だからただ生きているだけでなく、元気に生きられる「健康寿命」というのが益々大切になってくるのだ。因みに先進国の平均寿命は、男性=スイス80.2、日本79.55、イタリア78.81、フランス78.2、イギリス78.1、カナダ78.0、ドイツ77.51、アメリカ76.0、女性=日本86.63、フランス84.8、スイス84.6、イタリア84.07、カナダ82.7、ドイツ82.59、イギリス82.1、アメリカ80.9となっている。男女共に香港やシンガポール等のアジア系が平均年齢が長いと言われている。私は今年64歳になるから平均的に考えればあと6年で身体に「がた」が来る訳だ。それまでの間に旅行などもやれるだけやっておかないと70歳を越えても果たして元気で過ごせるか?「これは神様にしか分からないのだから、全力で生きていこう、その日が訪れるまでは」。
さて、話しは変わるが、今回の旅行でも「未亡人」の方が元気に参加されていた。数年前の「チュニジア」の旅には一人参加の5名の女性が皆さん未亡人だった。亡くなったご主人の遺産?を元にしてか、知らないが、まあ兎に角未亡人の方々は元気一杯に旅を楽しまれていた。先日ご一緒した北海道の方も、ご主人が亡くなった後、既に単独一人旅で50回ほど世界を廻っているという。羨ましい限りだが、ある意味寂しさを紛らわすのだろうか?どちらにしても元気に旅する姿は素晴らしいと思っている。

「グランド・キャニオンの夕日」

日本のテレビで「グランド・キャニオン」に張り出したテーブル型の建物が出来、その床の部分がガラスで透明になっていて、「高さと怖さ」を味わえると放送されていた。しかし、実はこの建物は、本物のグランド・キャニオンから遥か300kmも離れており、「国立公園外」にあるということは知られていない。資本は「地元インディアンと中国資本の合弁」で、ある意味「地元インディアン救済」のために造られたと言う。一人30ドルの入場料だったと思うが、本物の国立公園にそんな建物が建てられるはずがない。納得でした。グランド・キャニオンは全米でも有数の観光地だから、来る人も多い。丁度日没時の夕日を観に行く人たちも驚くほど多いと言う。我々もちょっと穴場の崖の上から、渓谷の反対側に沈む夕日を眺めることとした。自然美に感動の一瞬でした。

「旅に出ていたので3週間分の映画を一挙に観なければならなくなり、大忙しです。」

2012年の映画のお話し 「私の今年の映画の評価は?」
今年の★★★★★ 「ヘルプ」「わが母の記」
今年の★★★★  「ロボジー」「麒麟の翼」「ドラゴンタトゥーの女」「ポエトリー」「ピラミッド」「シャレード」         「PINA」「エル・ブリ」「マーガレット・サッチャー」「マリリン 7日間の恋」「スターウォーズ EPISODE1」「アーティスト」「ジョン・カーター」「裏切りのサーカス」「ファミリー・ツリー」「星の旅人たち」「ミッドナイト・イン・パリ」

映画「ファミリー・ツリー」(日劇にて) 私的批評眼(J’CRITICAL EYE)★★★★(今年95作目)
まあまあの佳作かな?ハワイに住む弁護士一家。実は150年前から引継いでいる広大な土地の処分問題を抱えていた。そんな時、妻がパワーボートの事故により植物人間となってしまう。娘から「お母さんは浮気をしていた」と告げられた主人公(扮するはジョージ・クイルーニー)はその相手を探す。見付け出した男はなんと土地を購入しようとしている相手そのものだった。家族の絆とはなんなのか?を描く。

映画「ダーク・シャドウ」(TOHOシネマ六本木にて) 私的批評眼(J’CRITICAL EYE)★★★(今年96作目)
ジョニー・デップ主演だが、コメディーだと思ってみるしかないだろう。1770年当時魔女に「バンパイア」にされた由緒ある一家の男性が200年度に蘇るというもの。余り期待しないでご覧いただければ幸いです。

映画「GIRL」(有楽座にて) 私的批評眼(J’CRITICAL EYE)★★★(今年97作目)
「GIRL」、女は皆、いつまでも「ガール」なのだ。結婚していてもいなくても、子どもがいてもいなくても、若くても年寄りでも、皆「美しくなりたいガール」なのだというお話しでした。

映画「外事警察」(銀座TOEIにて) 私的批評眼(J’CRITICAL EYE)★★★(今年98作目)
NHKの人気ドラマの映画化。ウランが北朝鮮と見られる国から盗まれ、それを巡って韓国の諜報機関(NIS)と日本の外事警察が暗躍するというもの。

映画「ファウスト」(銀座シネスゥイッチにて) 私的批評眼(J’CRITICAL EYE)★★★(今年99作目)
「ゲーテ」の原作を大胆に解釈したというだけあって、悪魔に魂を売り渡す「ファウスト」がなんだがよく理解出来ない存在で奇妙な哲学的過ぎる映画でした。「2011年ヴィネツィア映画祭グランプリ受賞作」お薦めできません。

映画「ミッシングID」(丸の内ピカデリーにて) 私的批評眼(J’CRITICAL EYE)★★★(今年100作目)
自分が両親の子供ではないと知った高校生。だが突然訪れた何者かに両親は殺され、自分も追われる身となる。なぜ彼が追われるのか?追うのは海外の謎の集団とCIA。理由付けがよく分からなかった。

映画「ジェーン・エア」(日比谷シャンテシネにて) 私的批評眼(J’CRITICAL EYE)★★★(今年101作目)
イギリスの女流作家の作品の映画化。両親を失い叔母の元で育てられた彼女は、虐め抜かれやがて「養育院」へとやられ、そこでも徹底して虐められる。成人した彼女は田舎の領主のところで家庭教師となる。そこで起こることは?彼女の半生を描いた。「英国版おしん」でしょうか?

映画「星の旅人たち」(ヒューマントラスト有楽町にて) 私的批評眼(J’CRITICAL EYE)★★★★(今年102作目)
カリフォルニアの医師のところに電話が入る。フランスの警察からだった。知らせは旅行中の息子が事故で死んだということだった。その旅は「聖ヨゼフ」の聖地に向う「巡礼」の旅の途中だった。医師は息子の遺灰を持って800kmに亘る巡礼の旅に出る。その途中で出会う人たちとの触れ合いが主題だ。そこから医師は何を見つけるのか?秀作でした。お薦めします。原題は「THE WAY」

映画「君への誓い」(丸の内ピカデリーにて) 私的批評眼(J’CRITICAL EYE)★★★(今年103作目)
実話に基づく映画。交通事故で妻の記憶が過去4年分亡くなってしまった新婚夫婦。妻は夫を夫だと思えず他人にしか見えない。そんな苦悩の二人はやがて離婚してしまう。人生とは何か?愛とは何か?を問う。

映画「ミッドナイト・イン・パリ」(丸の内ピカデリーにて) 私的批評眼(J’CRITICAL EYE)★★★★(今年104作目)
結婚式をパリで挙げようとやって来た二人。作家の男性は真夜中のパリで1920年代の世界にタイムスリップ。そこで出会うのは「ヘミングウェイ、フッツジェラルド夫妻、ゴーギャン」等有名人達だった。夢物語だが、美しいパリの街角を実に上手く配置して好感の持てる映画でした。これもお薦め。

映画「11・25自決の日 三島由紀夫と若者たち」(ヒューマントラスト有楽町にて) 私的批評眼(J’CRITICAL EYE)★★★(今年105作目)
天皇を中心とした伝統文化を守るために自衛隊による革命で憲法改正を図ろうとした三島の最期と「たての会」の若者たちを描く。

映画「ャEル・サーファー」(ユナイテッドシネマ豊洲にて) 私的批評眼(J’CRITICAL EYE)★★★(今年105作目)
実話だという。サメに左腕を噛み切られた少女がサーフィンに再度挑戦しプロのサーファーになるまでを描く家族ドラマ。

日経新聞5月18日夕刊「シネマ万華鏡」によれば、「ファミリー・ツリー」が4つ星、「相馬看花」が4つ星、「ダーク・シャドウ」が2つ星、「ザ・マペッツ」が3つ星、「サニー 永遠の仲間たち」が4つ星、「虹色ほたるー永遠の夏休み」が3つ星、「プッシーニに挑む」が3つ星でした。
日経新聞5月25日夕刊「シネマ万華鏡」によれば、「ミッドナイト・イン・パリス」が4つ星、「私が、生きる肌」が3つ星、「メン・イン・ブラック3」3つ星、「GIRL」が2つ星、「<Y HPUSE」が2つ星、「先生を流産させる会」が4つ星、「隣る人」が3つ星でした。
日経新聞6月1日夕刊「シネマ万華鏡」によれば、「ファウスト」が4つ星、「11・25自決の日 三島由紀夫と若者たち」が4つ星、「ジェーン・エア」が4つ星、「星の旅人たち」が3つ星、「ミッシングID」が3つ星、「君への誓い」が3つ星、「外事警察」が3つ星でした。
日経新聞6月8日夕刊「シネマ万華鏡」によれば、「幸せのキセキ」が4つ星、「キリマンジャロの雪」が4つ星、「ャEル・サーファー」が3つ星、「ホタルノヒカリ」が2つ星、「道/白磁の人」が3つ星、「ハロー!?ゴースト」が3つ星、「ディヴァイド」が3つ星でした。

「シノプスシ176」
「くらがり同心裁許帳」(井川 香四郎 著)KKベストセラーズ文庫 私的批評眼(J’CRITICAL EYE)★★★(今年140冊目)
「晴れおんな」(井川 香四郎 著)KKベストセラーズ文庫 私的批評眼(J’CRITICAL EYE)★★★(今年141冊目)「くらがり同心裁許帳」シリーズ2作目
「縁切り橋」(井川 香四郎 著)KKベストセラーズ文庫 私的批評眼(J’CRITICAL EYE)★★★(今年142冊目)「くらがり同心裁許帳」シリーズ3作目
「無念坂」(井川 香四郎 著)KKベストセラーズ文庫 私的批評眼(J’CRITICAL EYE)★★★(今年143冊目)「くらがり同心裁許帳」シリーズ4作目
「まよい道」(井川 香四郎 著)KKベストセラーズ文庫 私的批評眼(J’CRITICAL EYE)★★★(今年144冊目)「くらがり同心裁許帳」シリーズ5作目
「見返り峠」(井川 香四郎 著)KKベストセラーズ文庫 私的批評眼(J’CRITICAL EYE)★★★(今年145冊目)「くらがり同心裁許帳」シリーズ6作目
「残りの雪」(井川 香四郎 著)KKベストセラーズ文庫 私的批評眼(J’CRITICAL EYE)★★★(今年146冊目)「くらがり同心裁許帳」シリーズ7作目
「泣き上戸」(井川 香四郎 著)KKベストセラーズ文庫 私的批評眼(J’CRITICAL EYE)★★★(今年147冊目)「くらがり同心裁許帳」シリーズ8作目
今回のアメリカ西部の旅に持っていた作品だ。南町奉行所に勤める「角野忠兵衛」は「永たずね」という係りで所謂迷宮入りした事件、「くらがりに落ちる」というのだが、それを丹念に拾い集めて事件を解決するという探偵物。釣りが好きで年がら年中釣りをしている忠兵衛だが、大岡様からの信頼は実に厚い男だった。本当に面白いシリーズで★4つにしたいくらいでした。

「親鸞」上、下(五木 寛之 著)講談社文庫 私的批評眼(J’CRITICAL EYE)★★★(今年148、149冊目)
「親鸞」9つの貧乏公家の家から出家した少年の前半生を描く。「法念」の元で念仏に没頭する姿を描く。親鸞になる前の姿だ。

「帰り花」(藤井 邦夫 著)文春文庫 私的批評眼(J’CRITICAL EYE)★★★(今年150冊目)「秋山久蔵御用控、2作目」
南町奉行所同心の秋山久蔵は悪を決して許さなかった。

「権兵衛はまだか」(井川 香四郎 著)KKベストセラーズ文庫 私的批評眼(J’CRITICAL EYE)★★★(今年151冊目)「くらがり同心裁許帳」シリーズ9作目
「彩り河」(井川 香四郎 著)KKベストセラーズ文庫 私的批評眼(J’CRITICAL EYE)★★★(今年152冊目)「くらがり同心裁許帳」シリーズ10作目
「月の水鏡」(井川 香四郎 著)KKベストセラーズ文庫 私的批評眼(J’CRITICAL EYE)★★★(今年153冊目)「くらがり同心裁許帳」シリーズ11作目

「天女湯おれん」(諸田 玲子 著)講談社文庫 私的批評眼(J’CRITICAL EYE)★★★(今年154冊目)
江戸を焼き尽くす火事により家を失った人々。主人公の「おれん」は湯屋を失ったが、再開を目指す。

「秋蛍」(井川 香四郎 著)KKベストセラーズ文庫 私的批評眼(J’CRITICAL EYE)★★★(今年155冊目)「くらがり同心裁許帳」シリーズ12作目

アメリカ西部の旅、後記

「J REPORT 2012 6月第2週号」
「リタイアメント・ノート 4年目1ケ月目」 「VOL.744 SINCE AUG. 12th、1983」
「アメリカ西部の旅、後記」
5月18日から6月1日までの15日間、アメリカ西部をバスで走り回りました。「イエローストーン」から「ヨセミテ」アメリカの巨大さというか、物資をいかに無駄使いしているとか、色々なことを感じた旅でした。日本車の人気もあるようですが、今、勢いがあるのは、「GM、フォード、現代」ではないでしょうか?確かに日本車は多かったが、嘗ての人気にはほど遠いと思いました。いつになれば巻き返せるのか?心配です。テレビはもう完全に市場を失った日本メーカー各社です。ホテルのテレビは日本製を探すのが難しい位、圧倒的なのは韓国勢でした。それと携帯はもう完全に「スマートフォーン」の世界で折りたたみ式の携帯を持っている人は全く見ませんでした。私の携帯が「AT&T」の「海外パケ放題」の契約だったのですが,田舎に行くと全く通じないのに、アメリカ製の携帯はどこでも繋がっていました。どうしてこのような格差が起きるのか理解に苦しみました。ラスベガス近郊には「石炭火力発電所」が沢山あるようで、露天掘りの石炭を使った火力発電所があのラスベガスの煌々たる夜のネオンを支えているとは浪費以外の何ものでもないと思った次第です。ホテルのグラス類もプラスティック製の使い捨てでしたが、これは人件費とコストの削減にはなるのでしょうが、環境面からの配慮はないとしか思えませんでした。沢山の「キャンピング・カー」が走っており、どこの国立公園、州立公園に行ってもキャンプ場があり、設備も整っていて皆さん楽しんでいました。これは国土の狭い日本ではやはり考え難いものでした。時間とお金があれば、そういうキャンプを楽しむ、余暇を楽しむ生活もいいでしょうね。だが、親子の絆はあるものの現代社会では「離婚」は避けられないというのはどうしてなのでしょうか?食事では美味しいものはありませんでしたが、アメリカは「水、ジュース、アイスティー、紅茶、コーヒー」はフリーなのはいいですね。ヨーロッパはそうは行かないのが困ります。今度は「アメリカ南部の旅」に行ってみようと思っています。写真は映画「シェーン」にも出てきた山「Mr.モーラン」が湖にその姿を写しているものだ。この名前の「モーラン氏」というのがアメリカの国立公園法を制定するのに力を発揮したことで、現在の国立公園があると言われているほどの人なのだそうだ。彼の名前は色々なところに付けられているという。現地ガイドから言われたことだが、まず「与えない、触らない、脅かさない」。これは「動物に餌を与えない。動植物に触らない。動物を脅かさない」ということらしい。こんなことは当たり前のことだが、どこの国にも変な奴がいて守らないのだという。それと「安全は自己責任」ということがアメリカでは当たり前で「自分の安全は自分で守る。だから自己責任だ」ということだそうだ。これも当たり前と言えば当たり前の話しだ。どうも日本人は安全も政府に責任を持ってもらいたい節があるのが気になるのだが。