「今週の映画と本」

「今週の映画と本」
「私の2019年の映画の評価は?」あくまで私の私感ですからね!!
「グレタ」(TCシャンテにて)私的批評眼★★★(今年170作品目)映画グレタ
ニューヨークの地下鉄で忘れ物のバッグを拾ったフランシスは親切にも落とし主に届ける。そこには母親のような女性グレタがいた。そして親密になるのだが、グレタのストーキングに困るフランシス。彼女を襲ったのは恐ろしい結末?だった。かなり怖い映画でした。

「ひとよ」(TC日比谷にて)私的批評眼★★★(今年171作品目)映画ひとよ
DVの夫を車でひき殺した母親の動機は、子供たちを夫の暴力から守ることだった。それから15年、母は戻って来たが、子供たちとの間には溝があり傷は癒えていなかった。

「マイ・フーリッシュ・ハート」(HTC有楽町にて)私的批評眼★★(今年172作品目)映画マイフーリッシュハート
オランダでアメリカの有名トランぺット奏者がホテルの窓から飛び降りて死んだ。事件を捜査する刑事が関係者を巡り証言を探ると自らの行為と重なり合う部分が見つかる。被害者は自殺したのだが、DVにより女性に逃げられ捨てられてのショック、薬漬けの日々、奈落の底に向かって落ちていく姿が重なる。題名は捨てた女性が「死因は私が捨てたことなの、私のバカな心が原因なの」と語るのだった。

11月15日の日経新聞「シネマ万華鏡」の評価は、「アイリッシュマン」が4つ星、「ローロ 欲望のイタリア」が3つ星、「オーバー・エベレスト 陰謀の氷壁」が3つ星、「殺さない彼と死なない彼女」が3つ星、「地獄少女」が3つ星、「わたしは光をにぎっている」が3つ星、「i 新順記者ドキュメント」が3つ星でした。

「2019年の映画、私的評価表」ひとりの
★★★★★=「ボヘミアン・ラプソディ」「グリーンブック」「運び屋」「こどもしょくどう」「さよなら くちびる」「ディリリのパリの時間旅行」「イエスタデイ」
★★★★=「蜘蛛の巣を払う女」「バハールの涙」「メリーポピンズ リターンズ」「女王陛下のお気に入り」「ちいさな独裁者」「ヴィクトリア女王」「半世界」「ねことじいちゃん」「翔んで、埼玉」「あの日のオルガン」「天国でまた会おう」「マイ・ブック・ショプ」「Bの戦場」「ブラック・クランズマン」「ROMA」「ザ・プレイス」「バイス」「ハンターキラー」「パリの家族たち」「誰もがそれを知っている」「小さな恋のメロディ」「アラジン」「アマンダと僕」「COLD WAR あの歌、2つの心」「今日も嫌がらせ弁当」「存在のない子供たち」「天気の子」「北の果ての村で」「ロケットマン」「やっぱり、契約破棄していいですか」「ガーンジー島の秘密の読書会」「記憶にございません」「今さら言えない小さな秘密」「アド・アストラ」「パリに見出されたピアニスト」「ジョン・ウィック パラベラム」「ジョーカー」「樹木希林を生きる」「真実」「最高の人生の見つけ方」「宮本から君へ」

「2018年の映画はこんなでした」
★★★★★=「はじめてのおもてなし」「スリー・ビルボード」「リメンバー・ミー」「レディー プレイヤーワン」「万引き家族」「空飛ぶタイヤ」「輝ける人生」「判決 ふたつの希望」「日日是好日」

「2019 観劇シリーズ」 2018年の歌舞伎観劇は3度でした。
一月大歌舞伎=歌舞伎座にて 
二月競春名作喜劇公演観劇=新橋演舞場にて
團菊祭五月大歌舞伎=歌舞伎座にて
七月大歌舞伎観劇=歌舞伎座にて
八月納涼歌舞伎観劇=歌舞伎座にて
吉例顔見世大歌舞伎(11月)観劇=歌舞伎座にて(初めて桟敷席に座ったが、やはり足も延ばせて楽でした)歌舞伎
一幕目=研辰の討たれ=刀の研ぎ士だった辰次は口が達者で侍になるが、仲間から馬鹿にされて、遂には家老から叱られたのを逆恨みして暗殺してしまう。そして家老の息子2人から仇討で追われる身。とうとう四国善通寺で二人に見つけられ、打ち取られてしまうが、ここでの大立ち回りは観客席にまで入り込むというもの。面白かったね。
二幕目=関三奴=日本橋で大名行列の毛槍の舞が演じられる。
三幕目=梅雨小袖昔黄八丈 髪結新三=白子屋の一人娘のお熊を浚った髪結の新三。それを取り戻そうとする親分源七を軽くあしらう新三。そして遂には老獪な大家が現れ、新三との駆け引きが最大の見所。流石河竹黙阿弥作だ。

相撲観戦=1月、5月、9月場所観戦しました。

「2019 旅暦」
国内旅行は、1月は北海道2回と佐賀武雄温泉。6月末からは神奈川会の仲間と三陸で震災復興ツアーを、7月には4S会で壱岐の島から長崎へと、7月後半は妻と娘、孫娘たちと一緒に再び壱岐に行きました。
海外旅行は、2月と5月と8月のハワイ。
これまで行った国々の合計数は、71か国(直近18年5月のモンゴル)

「2018 読書記録」 2018年の読書数は、252冊でした。
「わらしべ悪党」(和田 はつ子 著)幻冬舎文庫 私的批評眼★★★(今年227冊目)本わらしべ悪党
時代物ばかりの作家かと思っていたら意外な作品でした。

「大江戸少女カゲキ団」(中島 要 著)ハルキ文庫 私的批評眼★★★(今年228冊目)本大江戸少女カゲキ団

「居眠り磐音 捨雛ノ川」(佐伯 泰英 著)文春文庫 私的批評眼★★★★(今年229冊目)「居眠り磐音・決定版」シリーズ第18弾本居眠り磐音18

「裏店とんぼ」(稲葉 稔 著)光文社文庫 私的批評眼★★★★(今年230冊目)「研ぎ師人情始末」シリーズ第1弾本裏店とんぼ

「汝よさらば」(門田 泰明 著)祥伝社文庫 私的批評眼★★★★(今年231冊目)「浮世絵宗次日月抄」シリーズ第3弾本汝よさらば

「居眠り磐音 梅雨ノ蝶」(佐伯 泰英 著)文春文庫 私的批評眼★★★★(今年232冊目)「居眠り磐音・決定版」シリーズ第19弾本梅雨ノ蝶

「抜け文」(金子 成人 著)小学館文庫 私的批評眼★★★(今年233冊目)「脱藩さむらい」シリーズ第3弾本抜け文

「寛永寺」

「月の満ち欠け」
11月6日は、旧暦では10月10日、所謂「十日夜」で月齢9日の月が出ていた。(写真:十日夜の月)月1106
そして十三夜の月はほぼ満月に近くなっていた。(写真:十三夜の月)月13夜
満月の夜、空は晴れ渡っていた。(写真:満月)満月
月の満ち欠けは人間の運命をも左右するのだろうか。あの大きな満月を見ていると人間に何らかの影響を月が与えていることは間違いないと思う。だって海の水ですら影響を受けて満ち引きするのだから、人間だって当然だろう。
十七夜の月が出た。(写真:月17-1)月17-1
(写真:月17-2)月17-2
月は徐々に欠け始めた。

「東京タワーは今」
電波放送が行われなくって久しい東京タワーだが、未だに東京観光の名所の一つとなっている。今の時期はクリスマスモードに入っていて美しくライトアップされていた。(写真:東京タワー)東京タワー
写真は豊洲公園から墨田川を超えて晴海方面を見たものだ。

「寛永寺」
上野の名所の一つに「東叡山 寛永寺」がある。徳川将軍の墓所がある寺、菩提寺だ。夜には「こがらし1号」が吹くと言われていたが、午前中は実に暖かく、22度の東京、正に「小春日和」だった。ちょっと汗をかきながら、上野の山を登る。花が咲いていた。(写真:K1)K1
ここの将軍の墓所があると言われているところの門だ。(写真:K2)K2
しかし聞いてみると、墓所は事前申し込みが必要だとのことで、事務所を探す。城壁みたいのがあった。(写真:K3)K3
葵の御紋がある。(写真:K4)K4
根本中堂の裏にその事務所があった。(写真:K5)K5
出てきた坊さんに聞くと、12月になると2月分の申し込み開始となる。詳細はホームページで確認してほしいとのこと。いずれにしても事前申し込みが必要だということが分かった。まあ仕方がない。12月になったら申し込みしてみよう。さて根本中堂前に地図があった。(写真:K6)K6
立派な根本中堂ですね。(写真:K7)K7
元々上野の山は全て寛永寺の寺領だったのだから、当たり前と言えば当たり前なのだが、徳川家菩提寺でした。

「茂木家美術館の北斎名品展」第4弾

「茂木家美術館の北斎名品展」第4弾(かつしか北斎美術館)
北斎親子。(写真:H1)H1
出典は「HOKUSAI MASTERPIECES OF ART」より

「富嶽三十六景 武秀千住」(写真:H2)H2
江戸四宿として栄えた千住宿。そんな喧噪から離れたのどかな風景だ。やっちゃばに運ぶのだろうか、野菜を積んだ馬が引かれていく。

「富嶽三十六景 従千住花街眺望ノ不二」(写真:H3)H3
参勤交代の様子が描かれている。右端では長櫃を担ぎ、その後に鉄砲を持つ鉄砲組、毛槍組が続いており、旅する武士たち田圃の向こうに花街が描かれている。

「富嶽三十六景 礫川雪ノ旦」(写真:H4)H4

「富嶽三十六景 武陽佃島」(写真:H5)H5

「富嶽三十六景 東都駿台」(写真:H6)H6

「富嶽三十六景 隠田の水車」(写真:H7)H7
隠田村は現在の原宿辺り。田園風景の広がる農村で村の中を渋谷川が流れていた。川の水を利用する水車には男たちが穀物を運び入れ、その隣には亀を連れた子供や洗い物をする女たちがいる日常が描かれている。

「富嶽三十六景 御厩河岸より両国橋夕陽見」(写真:H8)H8
富嶽三十六景の27番目だ。蔵前辺りにあった御厩河岸で対岸の本所を結ぶ渡しがあり、その向こうに両国橋と街並みが見えている。
ただただ感心するばかりの作品でした。

「日曜の食事は素敵庵」

「手前勝手世界食物語、第534号」
「日曜日の食事は素敵庵」
日曜日は外食の日だから、いつも行く有楽町の「INZ1」の地下のステーキハウス「素敵庵」に行くことに。
ここのスタッフも長くいるのは3人だけで、どんどん若手が入り、入れ替わりが行われていた。
今日はいつものステーキの量を減らして「スペアリブ」を加えた。(写真:食1)食1
これは手掴みで食べるしかない。でも美味しいね。
メインは勿論ステーキ、但しオージービーフだ。250gです。(写真:食2)食2
やはりプロの焼き方が上手いのだろうが、素人ではこうは上手く焼けない。
先日もスーパーで最も高い肉を買ってきて自分で焼いてみたが、やはり美味しくなかった。初めは表面を焼き、肉汁を中に留めておいて、オーブンでじっくり焼いたが、駄目だった。
いよいよ冬将軍の姿が見え出してきた日本から勢古口がお送りしました。

「運動会」

『J REPORT 2019年11月第3週号』
「リタイアメント・ノート 11年5か月目」
「VOL.1133号 SINCE  AUG.12th, 1983」
「運動会」
孫息子の秋の運動会があった。当日実は私は風邪を引いていて体調不良だし、喉が痛く声も殆どでない状態だったが、行かない訳にはと思い出掛けた。バスで二つ先の停留所から歩いてすぐにある小学校の校庭で行われた運動会。ここの幼稚園には私の三人の子供たちも通った施設だ。いましたよ、孫が。(写真:A1)A1
孫は三月生まれなので、多分一番小さいのだろうか?3-4歳クラスに属している。(写真:A2)A2
(写真:A3)A3
それでは孫を写真で追い掛けよう。(写真:A4)A4
(写真:A5)A5
(写真:A6)A6
(写真:A7)A7
(写真:A8)A8
(写真:A9)A9
(写真:A10)A10
(写真:A11)A11
(写真:A12)A12
(写真:A13)A13
(写真:A14)A14
孫の出番が終わったので、風邪の調子も悪くて帰宅した。

「今週の映画と本」

「今週の映画と本」
「私の2019年の映画の評価は?」あくまで私の私感ですからね!!
「マレフィセント2」(TC日比谷にて)私的批評眼★★★(今年166作品目)映画マレフィセント2
闇の妖精マレフィセントの継娘がいよいよ結婚だ。しかし、相手の王子の母親は腹黒。妖精たちを滅亡させようとする。果たしてマレフィセントたちは生き延びるのか?

「映画で旅する自然派ワイン」(シネスイッチ銀座にて)私的批評眼★★★(今年167作品目)映画映画で旅する自然はワイン
東欧のジョージアには古代から続くワイン造りがあった。素焼きの大きな壺を土の中に埋め、そこにブドウを入れて熟成発酵させるという製法なのだ。ジョージア各地を巡りその自然派ワインを味わう旅だ。

「マチネの終わりに」(TC日比谷にて)私的批評眼★★★(今年168作品目)映画マチネの後で
ギタリストの男性とジャーナリストの女性の恋物語。三文恋愛小説かな?平日のマチネだったが、女性客が90%以上だった。

「永遠の門 ゴッホの見た未来」(角川シネマ有楽町にて)私的批評眼★★★(今年169作品目)映画ゴッホ
ゴッホの半生を描く。パリから南フランス・アルル、そして療養院、最後は少年たちに銃で撃たれて死ぬまで(自殺とされているが)、彼は常に太陽の光を追い続け、それを描くことに一生を捧げたのでした。色彩の天才ですね。

11月8日の日経新聞「シネマ万華鏡」の評価は、「ターミネーター:ニューフェイト」が3つ星、「永遠の門 ゴッホの見た未来」が4つ星、「ひとよ」が3つ星、「生理ちゃん」が3つ星、「最初の晩餐」が3つ星、「ラフィキ ふらりの夢」が3つ星、「マイ・f-リッシュ・ハート」が3つ星でした。

「2019年の映画、私的評価表」ひとりの
★★★★★=「ボヘミアン・ラプソディ」「グリーンブック」「運び屋」「こどもしょくどう」「さよなら くちびる」「ディリリのパリの時間旅行」「イエスタデイ」
★★★★=「蜘蛛の巣を払う女」「バハールの涙」「メリーポピンズ リターンズ」「女王陛下のお気に入り」「ちいさな独裁者」「ヴィクトリア女王」「半世界」「ねことじいちゃん」「翔んで、埼玉」「あの日のオルガン」「天国でまた会おう」「マイ・ブック・ショプ」「Bの戦場」「ブラック・クランズマン」「ROMA」「ザ・プレイス」「バイス」「ハンターキラー」「パリの家族たち」「誰もがそれを知っている」「小さな恋のメロディ」「アラジン」「アマンダと僕」「COLD WAR あの歌、2つの心」「今日も嫌がらせ弁当」「存在のない子供たち」「天気の子」「北の果ての村で」「ロケットマン」「やっぱり、契約破棄していいですか」「ガーンジー島の秘密の読書会」「記憶にございません」「今さら言えない小さな秘密」「アド・アストラ」「パリに見出されたピアニスト」「ジョン・ウィック パラベラム」「ジョーカー」「樹木希林を生きる」「真実」「最高の人生の見つけ方」「宮本から君へ」

「2018年の映画はこんなでした」
★★★★★=「はじめてのおもてなし」「スリー・ビルボード」「リメンバー・ミー」「レディー プレイヤーワン」「万引き家族」「空飛ぶタイヤ」「輝ける人生」「判決 ふたつの希望」「日日是好日」

「2019 観劇シリーズ」 2018年の歌舞伎観劇は3度でした。
一月大歌舞伎=歌舞伎座にて 
二月競春名作喜劇公演観劇=新橋演舞場にて
團菊祭五月大歌舞伎=歌舞伎座にて
七月大歌舞伎観劇=歌舞伎座にて
八月納涼歌舞伎観劇=歌舞伎座にて
相撲観戦=1月、5月、9月場所観戦しました。

「2019 旅暦」
国内旅行は、1月は北海道2回と佐賀武雄温泉。6月末からは神奈川会の仲間と三陸で震災復興ツアーを、7月には4S会で壱岐の島から長崎へと、7月後半は妻と娘、孫娘たちと一緒に再び壱岐に行きました。
海外旅行は、2月と5月と8月のハワイ。
これまで行った国々の合計数は、71か国(直近18年5月のモンゴル)

「2018 読書記録」 2018年の読書数は、252冊でした。
「見えない敵」(小杉 健治 著)二見文庫 私的批評眼★★★★(今年223冊目)「栄次郎江戸暦」シリーズ第22弾本見えない敵

「武士の一念」(氷月 葵 著)二見文庫 私的批評眼★★★★(今年224冊目)「御庭番の二代目」シリーズ第11弾本武士の一念

「黄金雛」(今村 翔吾 著)祥伝社文庫 私的批評眼★★★(今年225冊目)「羽州ぼろ鳶組零」新シリーズ第1弾本黄金雛

「秋萩の散る」(澤田 瞳子 著)徳間文庫 私的批評眼★★★(今年226冊目)本秋萩野散る

「日本の空を飛んだロケット機」

「さいたま歴史研究会―33」
「日本の空を飛んだロケット機」
戦争終了間際にB29撃墜を目的としたロケット機が開発され飛んでいたことを知る人は少ないと思う。実は吉村昭著「深海の使者」(文春文庫)に詳しく書かれているが、昭和18年12月から潜水艦伊29号で100名の海軍軍人がドイツに向かった。その目的は最新型ロケット機の図面の入手だった。19年3月にドイツ占領下のフランスはロリアン港に到着し交渉の結果、小型Me163B型と大型Me262A型の2機のロケット機の設計図と燃料の製法を受け取って帰国の途に就く。シンガポールまで来た潜水艦から巌谷中佐のみ図面を持ち戦闘機で日本に向かい19年7月17日に無事帰国する。しかし潜水艦はフィリピン沖で撃沈された。(注:Meはメッサーシュミト社のこと)
大型Me262Bは陸軍が開発することとし、2基のターボジェットエンジンの双発機を「火龍」と名付け中島飛行機が担当した。一方、Me163Bは海軍が「秋水」と名付けて開発した。これは三菱が担当することとなる。
左はドイツ軍のもの。右はMe163Bの実際の図面で三菱の技術者が戦後まで隠し持っていた。(写真:B1)B1
基本的にはプロペラも水平尾翼もなく、主翼は後部へ流れるように胴部張り付く。尾部から高温高圧のガスを発射して飛び、離陸後車輪は投棄され、1万mまで3分30秒で到達出来、最高速度900kmで7分30秒飛ばすことが出来る。即ち上空ではB29を4分追い掛けることが可能な訳だ。当時の日本にはB29を撃墜する能力があるのは、陸軍の「三式戦闘機」(米軍のあだ名はボロ)と、海軍の「紫電改」に限られた。しかし、1万mの高度を維持するのが精一杯で、最初の一撃しか与えられなかった。それでもB29の装甲は厚く機体に穴を開けるのが漸くだった。更にB29を守るための戦闘機がいた。これがP51で速度580kmだった。紫電改は戦後米軍が自前の燃料で飛ばしたところ、なんと625kmの速度を出せたという。如何に当時の日本軍の燃料が悪かったかが分かる。因みにB29でも576kmだせた。
そのためにドイツの技術を投入して開発されていた秋水だが、最初の訓練は模型の秋水に乗り、グライダーのように滑空して降りてくること。実際にもロケットで上昇して戦闘した後はグライダーのように滑空して着陸することになっていた。パイロットは1万mと同じ条件に低温低圧専用タンクに入り、訓練を受けた。
それでは最終的にロケット機はどうなったのだろうか?
実際の写真が残されていた。場所は海軍横須賀基地内、今は日産自動車追浜工場になっている。20年7月7日のことだ。
パイロットは犬塚大尉で乗り込もうとしている。(写真:B5)B5
いよいよエンジンが噴射し始める。(写真:B4)B4
空中へ向かうロケット機の姿。(写真:B3)B3
(写真:B2)B2
ちょっと順列が違うのだが、実はB3の左上が1番。滑空を始め220mで離陸。
B3の左下が3番、上昇中だ。しかしこの直後エンジントラブルでエンジン停止。
B2の左上が4番、本来は事故の場合は東京湾に落ちるようにするはずだったが、犬塚大尉は機体を大切に地上に戻そうとし、上昇反転させようとした。
B2の左下が5番、エンジン再起動が2度試みられたが失敗。
B3右上が6番、燃料の投棄が始まった。
B3左下が8番、監視塔に右翼端が接触する。
B2左が9番、不時着大破した。翌日犬塚大尉は死亡した。
これらの写真資料は極秘であったはずだが、どうやら米軍に接収された後に日本側に返還されたもののようだった。
米軍の資料によると、B29の日本爆撃時の未帰還数は、19年11月から20年3月までの間で105機、864人だったという。
ドイツが無条件降伏した時、ベルリンに攻め入ったソ連軍とアメリカ軍が求めたのはロケット等の技術者でそれぞれの国に連れ帰ったという。ここから冷戦が始まることになる。これが現実だった。

「茂木家美術館の北斎名品展」第3弾

「茂木家美術館の北斎名品展」第3弾(かつしか北斎美術館)
北斎親子。(写真:H1)H1
出典は「HOKUSAI MASTERPIECES OF ART」より

「富嶽三十六景 山下白雨」(写真:H2)H2
富士山麓での驟雨。山頂は晴れているのに、中腹からは雲が起こり、山裾では稲妻が光り、雷雨が降っている。
この作品は、三十六計の内でも群を抜く三役に挙げられている。「神奈川沖裏浪」「凱風快晴」との三役だ。

「富嶽三十六景 相州江の島」(写真:H3)H3
江戸からも近い行楽地として有名な江の島を手前に大きく描き、その奥に富士を望む。砂州に打ち寄せる波のきらめきを白抜きの点で表している。

「富嶽三十六景 相州七里浜」(写真:H4)H4
江の島への参詣客で賑わう七里ヶ浜だが、人物を一切描かず、富士山にフォーカスし、湧き上がる入道雲や、浜に打ち寄せるさざ波などの自然な情景が描かれている。

「富嶽三十六景 相州箱根湖水」(写真:H5)H5

「富嶽三十六景 相州梅沢左」(写真:H6)H6
大磯宿と小田原宿の間にあった「あいの宿」だが、宿は描かず、富士山と鶴が描かれている。富士も鶴も吉祥のシンボルでもある。

「富嶽三十六景 甲州伊沢暁」(写真:H7)H7
今の石和のことで笛吹川の舟運や三島宿への鎌倉街道の分岐点でもあり、非常に賑わっていた。宿場町の朝立ちの情景だ。空は朝の光で薄く染まっているが、旅人たちはまだ薄暗い往還の模様。

「富嶽三十六景 信州諏訪湖」(写真:H8)H8

ただただ感心するばかりの作品でした。

「花折」

「手前勝手世界食物語、第533号」
「花折」
京都にある鯖寿しの老舗「花折」は度々東京で開かれる名店の集いに出店している。その都度、葉書が来てデパートに行って買い求めている。鯖寿しは海から遠く離れた京都の都まで若狭湾で採れた鯖を塩漬けにして鯖街道を運び京都で食べていたものだ。それを北前船で北海道から運ばれて来た昆布で覆い、鯖寿しとしていた。今回も厚みのある鯖をふんだんに使った鯖寿しを食べた。(写真:食1)食1
(写真:食2)食2
流石伝統の味だ。冷蔵庫には入れられない。なぜならば酢飯が固くなってしまうからだ。だから常温で翌日までしか持たない。日持ちしないのが玉に瑕だが、これは仕方がないだろう。
以上、晩秋の香が高くなっている東京から勢古口がお送りしました。

「羊と馬の国」

『J REPORT 2019年11月第2週号』
「リタイアメント・ノート 11年5か月目」
「VOL.1132号 SINCE  AUG.12th, 1983」
「羊と馬の国」
今回の4S会は「モンゴル料理」だ。私は昨年5月にモンゴルを訪れていたが、当時の3S会では2017年6月に中国西域を訪れた。モンゴルの隣の国だ。西域とモンゴルの共通点は「砂漠」であり、「草原」であり、「羊と馬」の国で「遊牧民族」であるという点だ。かつて恐れられたモンゴル民族は13世紀には殆ど欧亜大陸の大半を領土としてしまったことがある。今はモンゴルと言えば大相撲の力士たちだろう。
両国は京葉道路沿いにあるモンゴル料理の店「ウランバートル」の客たちは、我々以外は全員外国人だった。まず出てきたのは「野菜炒め」、どちらかというと中華風か?(写真:A1)A1
次が正に「生野菜のサラダ」(写真:A2)A2
「小籠包」正に中華だ。(写真:A3)A3
そして出てきたのがメイン料理の「羊肉」の塊だった。(写真:A4)A4
これをナイフで切れということだったので、調理場で切ってきてもらうことにした。そして肉の塊が小さく小分けされて出てきた。(写真:A5)A5
これは正にモンゴル料理の神髄なのだろう。
「ピロシキ風」これはロシア料理だな。(写真:A6)A6
「焼飯」中華風です。(写真:A7)A7
4人揃って写真撮影。(写真:A8)A8
2022年にヨーロッパで園芸の大会があるので、それに合わせて4人で行くことにした。本日の集まりは、スーさんがデンマーク、スゥエーデン、スイスの旅の報告会。スーさんは大手ゼネコンの元技術者で一級建築士だが、阪急交通社の下請けでヨーロッパからの建築関係の来日客をアテンドする政府公認の観光ガイド兼通訳士なのだ。スゥエーデンの旅行会社の招待で今回は3国を訪れて、貴重な建築作品を勉強してきたという。どうも生活水準が日本とは圧倒的に違うようだと話しをしていた。物価の話しだが、デンマークを1とすると、スゥエーデンが1.2でスイスは1.5だという。確かに北欧は物価が高いと思っていたが、スイスが一番高いとは驚きだ。だからスイスの人はフランスに買い物に行くのは当たり前だという。
ポテトが乗った「ハンバーグ」。(写真:A9)A9
「スープ」。(写真:A10)A10
最後はデザートでした。(写真:A11)A11
翌日は飲み過ぎで皆さんダウン気味だったそうです。焼酎の4合瓶を2本開けてしまいました。