「茂木家美術館の北斎名品展」第3弾

「茂木家美術館の北斎名品展」第3弾(かつしか北斎美術館)
北斎親子。(写真:H1)H1
出典は「HOKUSAI MASTERPIECES OF ART」より

「富嶽三十六景 山下白雨」(写真:H2)H2
富士山麓での驟雨。山頂は晴れているのに、中腹からは雲が起こり、山裾では稲妻が光り、雷雨が降っている。
この作品は、三十六計の内でも群を抜く三役に挙げられている。「神奈川沖裏浪」「凱風快晴」との三役だ。

「富嶽三十六景 相州江の島」(写真:H3)H3
江戸からも近い行楽地として有名な江の島を手前に大きく描き、その奥に富士を望む。砂州に打ち寄せる波のきらめきを白抜きの点で表している。

「富嶽三十六景 相州七里浜」(写真:H4)H4
江の島への参詣客で賑わう七里ヶ浜だが、人物を一切描かず、富士山にフォーカスし、湧き上がる入道雲や、浜に打ち寄せるさざ波などの自然な情景が描かれている。

「富嶽三十六景 相州箱根湖水」(写真:H5)H5

「富嶽三十六景 相州梅沢左」(写真:H6)H6
大磯宿と小田原宿の間にあった「あいの宿」だが、宿は描かず、富士山と鶴が描かれている。富士も鶴も吉祥のシンボルでもある。

「富嶽三十六景 甲州伊沢暁」(写真:H7)H7
今の石和のことで笛吹川の舟運や三島宿への鎌倉街道の分岐点でもあり、非常に賑わっていた。宿場町の朝立ちの情景だ。空は朝の光で薄く染まっているが、旅人たちはまだ薄暗い往還の模様。

「富嶽三十六景 信州諏訪湖」(写真:H8)H8

ただただ感心するばかりの作品でした。