「桜の開花」

東京でも3月28日、平年通りの時期に桜が開花した。翌29日、その「基準木の桜」を観に「靖国神社」を訪れた。空は快晴、気温15度とほぼ平年並みだった。日溜りではちょっとぽかぽかして暖かい。長い境内の参道を歩む。かなりの人の出だ。本殿の近い辺りに人だかりがあり、一本の古木があった。見上げると確かに数輪ではあるが、「そめい吉野」が白く、薄紅色に綻んでいた。「これが開花宣言の桜か」、感激したわけではないが、毎年これを基準にして気象庁が東京の開花を宣言しているわけだから、なんとも大切な桜の木だ。靖国神社も今年は大震災のため、桜を観るために宴会を開くことは禁止となっていた。靖国神社や千鳥が淵などは昭和の桜見物の名所なのだろう。江戸時代は上野、浅草、飛鳥山、品川などが桜の名所とされていたようだが、「そめい吉野」が交配によって出来上がって以降日本全国に広まったこの桜は今では都内の名所の桜も全てそめい吉野となっている。ニュースでは上野公園も「桜祭」を中止するという。宴会も自粛を要請しているという。なんと寂しい桜の季節となったのだろう。春を謳歌するのは「上野のパンダ」だけか?三社祭もなし、観桜会もなしでは本当に淋しい限りだ。
「在日中国人」
今、日本にいったい何人の中国人がいるか、ご存知だろうか?私も知らなかったのだが、在日中国人は65万人だという。不法滞在者もいるはずだから、実数はもっと多いのだろう。そしてなんと都内の人口の1%は中国人だという。これもまた驚きの数字だ。都内の人口を1200万人だとすると、その1%、即ち12万人が中国人なのだ。確かにこの間も都バスで割り込みした女性を叱ったら、向こうから言い返してきた。訛りが合ったので中国人か?と問い質したら黙ったが、日本人の女性にはない強気が中国人女性にはあるが、まあ沢山の中国人が私たちの周囲にはいるのだと改めて思い知らされた。

「選挙戦」

都知事選挙も何か影薄くスタートした。たまたま日曜日の銀座4丁目に共産党候補の選挙カーが止まっていて、立会い演説会を行っていた。当然内容は現政権の運営、特に原発問題を取り上げて激しく追及していた。この夏、電力不足は大変なことになりそうだ。単なる計画停電では収まらないだろう。昨年のような猛暑だったら、それこそ死人も出かねない。冷房がない都会生活など殆ど不可狽セろう。築地、新銀行東京等色々論点はあるのだろうが、大震災と計画停電、それに原発不安の最中では論争も全く盛り上がらない。「天罰」だといった候補者もいるようだが、震災は天罰ではないだろう。何か東北の人たちが天罰を受けるようなことをしたとでもいうのか?否、そんなことは全くない。自然災害だ。天災だ。
「決算期」
サラリーマンを止めて3年近く経つので今では余り意識していないが、3月末は大半の企業の決算期だ。従って震災で被害を受けた地域も例外ではない。だからこれから4月上旬は企業関係者は本当に忙しくなる訳だ。震災被害地も例外ではない。本当に大変だろう。被災し避難し且つ決算業務とは。特に企業は「落Z」よりも「決算」が大切だ。所謂「儲かってなんぼ」の世界だからだ。役所は決算よりも落Zだろうが、これは全く間違った発想だ。役所は落Zを獲得することを至上命令としているようで、実際には決算が一番大切だという認識に欠けているように思う。そのためにも企業経営に精通した人が政治を行うという観点も非常に大切だと決算期を目の当たりにして思うのだった。

映画

「わたしを離さないで」(日比谷シャンテにて) 私的批評眼(J’CRITICAL EYE)★★★(今年45作目)
クローン技術によってオリジナルの人間からコピーされた子供たちが静かに隔離された施設で暮らすというSF映画。彼らは特別な存在だった。短い人生の先には「ドナー」として臓器を提供することにあった。そこで暮した二人の少女キャシー、ルースと男の子のトミーの3人はやがて青春時代を迎え、ルースとトミーは恋に陥る。だが数年後には彼らは臓器提供者として「終了」を迎えるのだった。それを見詰める介護士となったキャシー。美しい画面にドナーとしての過酷な運命を前にする彼らの姿が痛ましい。

映画「ザ・ファイター」(丸の内ピカデリーにて) 私的批評眼(J’CRITICAL EYE)★★★★(今年46作目)
この映画はアカデミー賞助演男優賞助演女優賞の2部門を獲得した。事実に基づいているお話しで、ウェルター級のボクサーが世界チャンピオンになるまでが描かれている。その家族は父と母、そして7人の姉妹と2人の兄弟だった。兄は天才ボクサーだったが、チャンピオンの一歩手前で挫折した。そしてドラッグに嵌まり込む。しかし弟のトレーナーとして何とか弟を夢の世界チャンピオンにさせようとする。こうした家族と弟の恋人との色々な争いと試合が中心の人間ドラマ。流石ハリウッド映画、ボクシングシーンなど本当に素晴らしかった。

映画「ある日どこかで」(日比谷みゆき座にて) 私的批評眼(J’CRITICAL EYE)★★★(今年47作目)
懐メロ作品だ。1972年脚本家のリチャードは公演打ち上げのパーティで突然現れた老女から「鎖付きの懐中時計」を渡され「戻ってきてね」と言われ狐につままれた思いになる。その8年後、訪れたリゾートのホテル「グランドホテル」の史料室で1912年に、このホテルで開演された舞台に立った女優の写真を見つける。彼は彼女のことを図書館やホテルの屋根裏部屋から資料を集めて調べた。そして彼は熱烈な思いを込めて過去へとタイムトラベルしようとする。そしてそれは実現され、1912年の6月、若き25歳の女優エリーザと出会い恋に落ちるのだった。もの悲しいドラマでした。

映画「漫才ギャング」(角川シネマ有楽町にて) 私的批評眼(J’CRITICAL EYE)★★★(今年48作目)
今や「お笑い芸人」の時代になったのだろうか?映画はある漫才コンビが借金問題がこじれて解散した。そのうちの一人が直後喧嘩に巻き込まれ、留置場に入れられる。彼はそこで知り合った喧嘩ばかりしている若者と新しいコンビを組んで売り出したのだったが。漫才が映画になるなんて信じられない。それも芸人が監督の。

映画「ファンタスティックMr.FOX」(シネスウィッテイ銀座にて) 私的批評眼(J’CRITICAL EYE)★★★★(今年49作目)
人形を動かしながら一コマ一コマ撮影したアニメ映画だったが、実に緻密なもので驚かされた。物語は狐の一家と近くの農場主3人との争いがテーマだ。狐のMr.FOXは農場からニワトリや食料、リンゴ酒などを盗んだため、農場主から追われるというもの。動物たちと人間との戦いが実に面白かった。

映画「トリコ3D開幕グルメアドベンチャー」(TOHOシネマ錦糸町にて) 私的批評眼(J’CRITICAL EYE)★★★(今年50作目)
アニメ。トリコと言うグルメな勇者が怪物を倒してその肉を食べるというお話し。

映画「ワンピース3D麦わらチェース」(シネスウィッテイ銀座にて) 私的批評眼(J’CRITICAL EYE)★★★(今年51作目)
アニメ。海賊船の船長ルフィの麦わら帽子が盗まれた。それを追いかけると軍隊に囲まれてしまった。

日経新聞4月1日夕刊の「シネマ万華鏡」の評価によれば、「イリュージョニスト」が4つ星、「SOMEWHERE」が4つ星、「漫才ギャング」が3つ星。「婚前特急」が4つ星、「津軽百年食堂」が3つ星、「ピューぴる」が3つ星、「愛しきャi」が3つ星でした。

「シノプスシ118」(読書シリーズ118)
本「心残り」(藤井邦夫著、文春文庫) 私的批評眼(J’CRITICAL EYE)★★★(今年72冊目)
「養生所見廻り同心 神代新吾事件覚」シリーズ第3弾。

本「隠密秘帖」(藍川慶次郎著、角川文庫) 私的批評眼(J’CRITICAL EYE)★★★(今年73冊目)
NHK正月時代劇として放送されたものらしい。絶大な権力を振るう「田沼意次」の息子が赤穂藩主浅野氏以来と言う殿中での刃傷事件で殺された。犯人は切腹となったが、刃傷の理由を探れとの沙汰が二人の旗本に下された。果たして真実は何なのか?見えてきたのは反田沼派の陰謀か。無狽艪ヲ下された探索なのか?疑惑が渦巻く。

本「熱風」(佐伯泰英著、新潮文庫) 私的批評眼(J’CRITICAL EYE)★★★(今年74冊目)
本「朱印」(佐伯泰英著、新潮文庫) 私的批評眼(J’CRITICAL EYE)★★★(今年75冊目)
「古着屋総兵衛影始末」の書き直し新シリーズ第5、6弾だ。今回は店の小僧が伊勢参りに誘われ逃げ出した。これを追う総兵衛たちと仕掛けた柳沢一派との戦いだ。

本「双蛇の剣」(鳥羽亮著、祥伝社文庫) 私的批評眼(J’CRITICAL EYE)★★★(今年76冊目)
本「雷神の剣」(鳥羽亮著、祥伝社文庫) 私的批評眼(J’CRITICAL EYE)★★★(今年77冊目)
「介錯人・野晒唐じゅう郎」第4、5弾。ある藩のお家騒動に巻き込まれた野晒こと狩谷唐じゅう郎の居合い術が冴える。

本「プラ・バロック」(結城充考著、光文社文庫) 私的批評眼(J’CRITICAL EYE)★★★(今年78冊目)
機動捜査隊所属の女性刑事「クロハ」が派遣された冷凍コンテナからは多数の冷凍された自殺死体が発見された。そして次々と新たな死体が。一方、電脳内の仮想空間ではクロハは「アゲハ」と言う名前で参加していた世界があった。現実と仮想、この二つに繋がりはあるのか?自殺は仕組まれたものだったのか?「日本ミステリー文学大賞新人賞受賞作品」

日本脱出?

「J REPORT 2011 4月第2週号」 「リタイアメント・ノート 2年10ヶ月目」 「VOL.674 SINCE AUG. 12th、1983」
「日本脱出?」
有楽町の交通会館2階にはパスポートセンターがある。3月25日の金曜日の午後、そこには時ならぬ行列が出来ていた。パスポートの瑞ソと受け取りの列だった。「何で?」と単純に疑問に思ってしまうが、想像を巡らせると例の福島原発騒ぎから将来のためにパスポートを持っておき、いつでも日本脱出、海外移住が出来るようにとの思惑ではないだろうか?と思ってしまう。思い過ぎだろうか?それも出てくる人たちの多くが小さな子供連れのお母さんたちなのだから尚更深読みしてしまう。まあ、既に外資企業の人たちは日本から出て行ったらしいから、日本人も原発で放射狽ェ大量に放出されたなら、即座に海外移住でもする準備だけはしておくべきなのだろう。
「娘の結婚?」
突然、娘から「次の日曜は空いている?彼氏を連れてくるから」とのこと。5月の娘の誕生日に入籍すると言う。「驚き、桃の木、山椒の木」だ。何か2月長男の結婚式の席で次男が長女のことでそんなことを言っていたような気がしていたが、親は全く知らず。長男が結婚し、娘も結婚し、次男は事実上同棲中だし、これで皆片付いたと安心していいのか?娘の相手の親類が今回の震災でお亡くなりになったそうなので結婚式は挙げないそうだ。それにしても驚かされることばかりだ。

「手前勝手世界食物語、第193話」

「墓参り帰りの蕎麦」
20日の日に青山墓地へ墓参りに行った。妻、長男夫婦、長女の5名だったが、都内の道路はガラガラ、いつもは大体30分近く掛かるのだが、たったの15分で到着。青山通りで走っている車はタクシー位だった。正月8日の父の祥月命日以来だったが、隣の墓のいつも気になっていた木が切り倒されていてすっきりとして見通しもよく我が家の墓の回りも綺麗に整っていた。地震の影響は全くなかった。昨年入れた多量の小石のお蔭で墓の雑草も殆どなかった。墓石を洗い、新しい花を生けて「般若心経」を唱え合掌。さて帰り道に銀座はSONYビル通りの蕎麦屋「明月庵 田中屋」に立ち寄る。息子と妻と娘は「天せいろ」を、嫁はちょっと遠慮して「胡麻たれのせいろ蕎麦」を、私は「牛南蛮蕎麦」@1560円を頼む。いつもながらここの店の蕎麦は美味い。「挽き立て、打ち立て、茹で立て」の3拍子揃っていないと美味い蕎麦にならないというが、そこは職人技なのだろう。私は熱々の蕎麦を、他の4名は「せいろ」蕎麦を堪狽オた。流石値段は高いが、それなりの価値があると思う。壁には「とらふぐの唐揚」@3000円、「ひれ酒」@1200円等の紙も張ってあったが、車だし今回は蕎麦のみ。
「有楽町周辺のレストラン」
デパートは夕方六時で閉店、共同ビルに入っていて節電に協力している関係で高速道路下の西銀座デパート、インズ1,2、3の専門店街とレストラン街はこれも7時閉店。その他日比谷のJRガード下や日比谷周辺はほぼ通常営業体制に戻っていた。地震後客足が急速に低下したため一部営業時間を短縮していた店も今はほぼ通常時間と通常メニューに復活していた。少しでも日本を元気にするためには「外食をしよう」というエコノミストもいたが、いつまでもしょぼくれていても仕方が無い。元気出して食事に行こう。その後、インズには「2階と地下のレストラン街は通常営業」と掲示されていたが、いったい通常営業とは何時までやるということなのか?よく分からなくなっていた。
以上、東京から勢古口がお送りしました。追伸:5月の海外旅行は自粛することとしました。

「給油」

23日の水曜日に自宅近くの「セルフGS」が久々のオープンとなったので、愛車に「満タン」(約36L)給油した。営業時間は当初の24時間OPENから変更となって「9時から17時」となっていた。だが次々と訪れる車の中には営業車も見受けられた。レギュラーGASで会員価格@146円、一般価格@148円だったからまあ妥当な価格だろう。不足している地区では@150円台らしいので。震災後12日、それでも復活は早いといえるだろう。被災地も徐々にGSが再開しているというが、都内はこれで安心して車での外出も可狽ニなった。買い物にも気兼ねなく行ける訳だ。24日には一般価格@150円になっていました。

「またまた東京スカイツリー」

遂に634mの最終到着点に達したスカイツリー。あの地震の最中にどれだけの揺れがあったのだろうか?きっと高所作業をしていた作業員の方たちは恐怖だったのだろう。私など高所恐怖症にはとても耐えられそうにない。悲しくは東海村では高い塔の建設中の作業員が地震の揺れで落下して死亡したとの話しもある。高所作業中の地震など恐ろしくて想像もできない。怖いものの総称として「地震、雷、火事、親父」とはよく言ったものだ。それにしても被災地での盗難、空き巣等が横行していると聞くと情けなくなってしまう。ハイチやニューオーリンズほどの大規模な略奪というのは日本ではなかったが、それでも「こそ泥」みたいな奴らが治安悪化をいいことにして犯罪を犯すとはもってのほかだ。それも被災地だから呆れて物が言えない。自警団を作って対応しているらしいが、そんな奴らは即刻縛り首にしなければ駄目だ。無法者には無法で対応してしまえ。まあ、それは言い過ぎだが、即刻とっ捕まえよう。
「外国からの救援隊」
いつも不思議なのだが、日本のマスコミ?ひょっとしたら全世界のマスコミに共通なのかも知れないが、ニュース性があり、右だと思うと直ぐに右に、左だと思えば直ぐに左に、一方的に動き出してしまうのはどうしてなのか?特に今回の震災や津波後に世界各国からの救援隊が入ってきた。入ってきたことは報道されたが、その後どうなったのか?帰国されたのか?何も報道されない。これでは派遣してきた国々に対して失礼ではないだろうか?日本人は礼節を敬う国と言われているのにも拘わらず、これは本当に情けないし、礼儀を失していると思う。インドから救援隊40数名が新たに派遣されるという。まだまだ続く国際援助だけに大切にしよう。

映画館

映画館も「計画停電」の影響から平日の興行は余り当てにならない。中止の劇場も多い。夜は大概やっていない。

映画「トゥルー・グリット」(TOHOシネマ六本木にて) 私的批評眼(J’CRITICAL EYE)★★★★★(今年41作目)
本格的な西部劇には久振りに出会った。今年のアカデミー賞に10部門でノミネートされた作品だという。19世紀末のアメリカは西部。父親を無法者に殺された少女14歳は会計係、非常にしっかり者でお金にも締まり屋、古手の商売人勝りだった。父親の敵を討つため連邦保安官を雇い、テキサスレインジャーと3人で無法者を追いかけるというもの。古き良き時代の西部劇を見せて貰った。必見ですよ。題名は「真の勇者」

映画「神々と男たち」(銀座シネスウィッチにて) 私的批評眼(J’CRITICAL EYE)★★★(今年42作目)
非常に前評判の良い映画だったが、ちょっとばかり日本人には難しいかもしれなかった。1960年代のフランス植民地下のアルジェリア。小さな町にあるキリスト教の修道所。そこでは住民のイスラム教徒とキリスト教徒の修道士たちが共存し、互いに尊敬し助け合って生きていた。そこへイスラム過激派が乗り込んできた。信仰を捨てここから逃げてフランスへ戻るか、それとも残って死を覚悟し殉教者になるのか選択を迫られた修道士たちの生き方が主題だ。宗教心のない私など、なぜ逃げないのか?という疑問しかわかなかった。カンヌ映画祭最優秀作品。

映画「落語物語」(東劇にて) 私的批評眼(J’CRITICAL EYE)★★★★(今年43作目)
こんなに面白い映画だとは思わなかった。お話しは単純、ある夫婦者の落語の師匠の内弟子に入った青年の修行中の生活を描く。そこにある人間愛と師匠たちの夫婦愛が微妙に絡み下町情緒を醸し出す。手軽に笑えて泣けるいい映画でした。

映画「アメージング・グレース」(銀座テアトルシネマにて) 私的批評眼(J’CRITICAL EYE)★★★(今年44作目)
1796年のイギリス議会。奴隷制度反対を唱える若手政治家の半生を描く。アフリカからジャマイカに連れて行かれる奴隷達の悲惨さを訴え、人間の平等を説き、奴隷ビジネスによって利益を上げている人たちとの永い戦いの末、遂に奴隷制度廃止を獲得するという感動のお話しです。題名はスコットランドの民謡に奴隷反対の歌詞を歌い込んだ物だそうです。

日経新聞3月25日夕刊の「シネマ万華鏡」の評価によれば、「トゥルー・グリット」が4つ星、「ザ・ファイター」が4つ星、「ランウェイ・ビート」が3つ星、「わたしを離さないで」が3つ星、「ファンタスティックMr.FOX」が4つ星、「チャットルーム」が2つ星、「ジョージとタカオ」が4つ星でした。

「シノプスシ116」(読書シリーズ116)
本「ひとり膳」(和田はつ子著、ハルキ文庫) 私的批評眼(J’CRITICAL EYE)★★★★(今年63冊目)
「料理人季蔵捕物控」第12弾。一膳飯屋「塩梅屋」の料理人季蔵がまたまた活躍。季節の料理が楽しい。

本「小夜しぐれ」(高田 郁著、ハルキ文庫) 私的批評眼(J’CRITICAL EYE)★★★★(今年64冊目)
「みをつくし料理帖」シリーズの第5弾。大阪で洪水に合い江戸に来た娘「澪」は小料理屋「つる屋」の料理人として腕を磨く。吉原の粋人の桜見物の料理、友達の「美緒」の婚礼料理等に人並み外れた冴を見せる。

本「妖かし斬り」(風野真知雄著、角川文庫) 私的批評眼(J’CRITICAL EYE)★★★(今年65冊目)
月村四じゅう郎の渾名は「からす四じゅう郎」、いつも3匹のからすに付きまとわれている。理由は上野でからすを切ったこと、どうもその仇討ちらしい。浪人の彼の仕事は「妖怪退治」、新しいシリーズが始まったその第一弾。

本「青春の門 第7部 挑戦編」(五木寛之著、講談社文庫) 私的批評眼(J’CRITICAL EYE)★★★★★(今年66冊目)
涙を流しながら読んだ。25歳になった主人公の「伊吹信介」は北海道は江差にやってきていた。そしてそこで出会う人々との触れ合い、好きになった少女「襟子」らと遂にロシアに渡ろうとする信介。一方、幼馴染の「牧織江」は歌手として独り立ちし始めた。時代は1960年から61年。人の出会いと別れ、正に信介にとっても織江にとっても挑戦する時代だった。涙なくしては読めなかった。

本「悪の教典」上、下(貴志祐介著、文芸春秋刊) 私的批評眼(J’CRITICAL EYE)★★★★★(今年67、68冊目)
上巻434頁、下巻411頁の超長編物だ。読み始めはある私立高校の教諭と生徒達の学園物語かと思っていたら、筋書きがどんどん進むに連れて引き込まれるように読み続けて、あっという間に読み終えた。久々に満足感を味わった。京都大学法学部中退、ハーバード大学卒にてMBA取得のかっこいい男性英語教師はクラスの生徒達からも好かれていた。だがその本当の姿は誰にも、いやごくごく一部の生徒にしか分からなかった。恐ろしいドラマが展開する。

本「指切り」(藤井邦夫著、文春文庫) 私的批評眼(J’CRITICAL EYE)★★★★★(今年69冊目)
「養生所見廻り同心 神代新吾事件簿」という新しいシリーズ。小石川の養生所に奉行所から派遣されている主人公が活躍するもの。

余震

「J REPORT 2011 4月第1週号」 「リタイアメント・ノート 2年10ヶ月目」 「VOL.673 SINCE AUG. 12th、1983」
「余震」
私の携帯電話がなった。見ると発信先は「022」の市外局番だ。仙台市内からの通話だ。早速スウィッチオンすると石巻在住の元の会社の部下の女性からだった。私が心配していると聞いて連絡をくれたという。彼女のお父上も商売上の関係でよく存じ上げていたが、ご無事とのこと、安心した。彼女自身は地震後会社の指示で早期退社したが、帰宅はJR仙石線ではなく、バスにしたそうだが、道路混雑のため結果としてバスの中で一夜をあかしたという。それでも自宅も津波の影響なく助かったと言っていた。さて12日土曜日の夜、茨城県北部での比較的大きな余震があったが、驚いたことに我が家の愛犬「ももちゃん」は私のベッドの下に潜り込んでしまい出て来なかった。都内でもかなり揺れたが、犬の行動の方が余程しっかりしているのでびっくりしてしまった。大震災直後は私のベッドの上に乗っていて出てこなかったが、今回の余震ではベッドの下が彼女の避難場所になっていた。さて、津波で沢山のペット達はどうなっているのだろうか?仙台市内で隣接する名取市の乗馬クラスの馬2頭(18頭は死亡か行方不明)が怪我をしていたが見つかったニュースがあったが、犬や猫たちは果たしてどうなったのか?恐らくは大半のペット達は亡くなったのではないだろうか?可哀相に、人間の死も尊厳があるが、ペット達の死も人間たちの癒しの源泉であっただけに本当に悲しい。

「避難中のももちゃん」

「油断」

かなり昔、オイルショックが起きた頃、はやった小説に堺谷太一氏の「油断」という本があったが、目の前で自宅近くのGASOLINEスタンドが臨時休業してしまうというのはやはりショックだった。ほんの少しの需給ギャップでこういうことになろうとは歴史は繰り返されるとはまさにこのことだ。GSが開かれれば長蛇の列になる。先日もバス停まで給油待ちの車が占拠していた。どうしようもない。被災地では燃料不足で車も暖房も困難だと聞く。早く被災地に燃料を届けてあげたい。だから都会の人も我慢しよう。それが被災地に対する救援の一助だ。
「それでも突き進む」
激甚災害となった大震災だが、それでも「東京スカイツリー」の建設はどんどん進む。人間と言うものは一方で災害に打ちひしがれていても、前に前にと突き進むものなのだ。だから人類はこれまで発展して来れたのかも知れないとつくづく実感させられた。「伸びろ伸びろスカイツリー」遂に634mに到達だそうです。