「わたしを離さないで」(日比谷シャンテにて) 私的批評眼(J’CRITICAL EYE)★★★(今年45作目)
クローン技術によってオリジナルの人間からコピーされた子供たちが静かに隔離された施設で暮らすというSF映画。彼らは特別な存在だった。短い人生の先には「ドナー」として臓器を提供することにあった。そこで暮した二人の少女キャシー、ルースと男の子のトミーの3人はやがて青春時代を迎え、ルースとトミーは恋に陥る。だが数年後には彼らは臓器提供者として「終了」を迎えるのだった。それを見詰める介護士となったキャシー。美しい画面にドナーとしての過酷な運命を前にする彼らの姿が痛ましい。
映画「ザ・ファイター」(丸の内ピカデリーにて) 私的批評眼(J’CRITICAL EYE)★★★★(今年46作目)
この映画はアカデミー賞助演男優賞助演女優賞の2部門を獲得した。事実に基づいているお話しで、ウェルター級のボクサーが世界チャンピオンになるまでが描かれている。その家族は父と母、そして7人の姉妹と2人の兄弟だった。兄は天才ボクサーだったが、チャンピオンの一歩手前で挫折した。そしてドラッグに嵌まり込む。しかし弟のトレーナーとして何とか弟を夢の世界チャンピオンにさせようとする。こうした家族と弟の恋人との色々な争いと試合が中心の人間ドラマ。流石ハリウッド映画、ボクシングシーンなど本当に素晴らしかった。
映画「ある日どこかで」(日比谷みゆき座にて) 私的批評眼(J’CRITICAL EYE)★★★(今年47作目)
懐メロ作品だ。1972年脚本家のリチャードは公演打ち上げのパーティで突然現れた老女から「鎖付きの懐中時計」を渡され「戻ってきてね」と言われ狐につままれた思いになる。その8年後、訪れたリゾートのホテル「グランドホテル」の史料室で1912年に、このホテルで開演された舞台に立った女優の写真を見つける。彼は彼女のことを図書館やホテルの屋根裏部屋から資料を集めて調べた。そして彼は熱烈な思いを込めて過去へとタイムトラベルしようとする。そしてそれは実現され、1912年の6月、若き25歳の女優エリーザと出会い恋に落ちるのだった。もの悲しいドラマでした。
映画「漫才ギャング」(角川シネマ有楽町にて) 私的批評眼(J’CRITICAL EYE)★★★(今年48作目)
今や「お笑い芸人」の時代になったのだろうか?映画はある漫才コンビが借金問題がこじれて解散した。そのうちの一人が直後喧嘩に巻き込まれ、留置場に入れられる。彼はそこで知り合った喧嘩ばかりしている若者と新しいコンビを組んで売り出したのだったが。漫才が映画になるなんて信じられない。それも芸人が監督の。
映画「ファンタスティックMr.FOX」(シネスウィッテイ銀座にて) 私的批評眼(J’CRITICAL EYE)★★★★(今年49作目)
人形を動かしながら一コマ一コマ撮影したアニメ映画だったが、実に緻密なもので驚かされた。物語は狐の一家と近くの農場主3人との争いがテーマだ。狐のMr.FOXは農場からニワトリや食料、リンゴ酒などを盗んだため、農場主から追われるというもの。動物たちと人間との戦いが実に面白かった。
映画「トリコ3D開幕グルメアドベンチャー」(TOHOシネマ錦糸町にて) 私的批評眼(J’CRITICAL EYE)★★★(今年50作目)
アニメ。トリコと言うグルメな勇者が怪物を倒してその肉を食べるというお話し。
映画「ワンピース3D麦わらチェース」(シネスウィッテイ銀座にて) 私的批評眼(J’CRITICAL EYE)★★★(今年51作目)
アニメ。海賊船の船長ルフィの麦わら帽子が盗まれた。それを追いかけると軍隊に囲まれてしまった。
日経新聞4月1日夕刊の「シネマ万華鏡」の評価によれば、「イリュージョニスト」が4つ星、「SOMEWHERE」が4つ星、「漫才ギャング」が3つ星。「婚前特急」が4つ星、「津軽百年食堂」が3つ星、「ピューぴる」が3つ星、「愛しきャi」が3つ星でした。
「シノプスシ118」(読書シリーズ118)
本「心残り」(藤井邦夫著、文春文庫) 私的批評眼(J’CRITICAL EYE)★★★(今年72冊目)
「養生所見廻り同心 神代新吾事件覚」シリーズ第3弾。
本「隠密秘帖」(藍川慶次郎著、角川文庫) 私的批評眼(J’CRITICAL EYE)★★★(今年73冊目)
NHK正月時代劇として放送されたものらしい。絶大な権力を振るう「田沼意次」の息子が赤穂藩主浅野氏以来と言う殿中での刃傷事件で殺された。犯人は切腹となったが、刃傷の理由を探れとの沙汰が二人の旗本に下された。果たして真実は何なのか?見えてきたのは反田沼派の陰謀か。無狽艪ヲ下された探索なのか?疑惑が渦巻く。
本「熱風」(佐伯泰英著、新潮文庫) 私的批評眼(J’CRITICAL EYE)★★★(今年74冊目)
本「朱印」(佐伯泰英著、新潮文庫) 私的批評眼(J’CRITICAL EYE)★★★(今年75冊目)
「古着屋総兵衛影始末」の書き直し新シリーズ第5、6弾だ。今回は店の小僧が伊勢参りに誘われ逃げ出した。これを追う総兵衛たちと仕掛けた柳沢一派との戦いだ。
本「双蛇の剣」(鳥羽亮著、祥伝社文庫) 私的批評眼(J’CRITICAL EYE)★★★(今年76冊目)
本「雷神の剣」(鳥羽亮著、祥伝社文庫) 私的批評眼(J’CRITICAL EYE)★★★(今年77冊目)
「介錯人・野晒唐じゅう郎」第4、5弾。ある藩のお家騒動に巻き込まれた野晒こと狩谷唐じゅう郎の居合い術が冴える。
本「プラ・バロック」(結城充考著、光文社文庫) 私的批評眼(J’CRITICAL EYE)★★★(今年78冊目)
機動捜査隊所属の女性刑事「クロハ」が派遣された冷凍コンテナからは多数の冷凍された自殺死体が発見された。そして次々と新たな死体が。一方、電脳内の仮想空間ではクロハは「アゲハ」と言う名前で参加していた世界があった。現実と仮想、この二つに繋がりはあるのか?自殺は仕組まれたものだったのか?「日本ミステリー文学大賞新人賞受賞作品」