「人生は旅の如くー9月のニュージーランドにて」

「J  REPORT 2024 5月第4週号」
「リタイアメント・ノート 14年11ヶ月目」
「VOL.1368 SINCE  AUG.12th、1983」

「走るな! 転ぶな! 風邪引くな!」が老人には大切らしいです。㔟古口
追加して「癌になるな」もね。

「人生は旅の如くNO.9-2009年編・第7話、9月のニュージーランドにて」
市販のガイドブックも買ってないし、旅行会社の案内も捨てていたので今回は記憶だけが頼りのお話しとなってしまったが、お許しあれ。
北島のオークランドから始まった旅だが、丁度日本と真逆の気候のニュージーランドはこれからが春から夏にかけての季節、桜に似た美しい花が印象的だったのと、火山国なので温泉もあり日本に似た雰囲気があった。まだ山には雪があり氷河も美しい湖もあり、何か親しみ易さを感じさせられた国だった。
南島のクライストチャーチは都会とは言え、小さな美しい街だった。それがこの時から1年数か月後の2011年2月に大地震に襲われ日本からの語学留学生も多数亡くなったことは記憶にあろう。それから一か月後には東日本大震災が今度は日本を襲うのだった。
旅に出ても土産類は一切買わない私が唯一買ったのが、羊毛のベストだった。メリノ種という羊の毛だが結構な値段(確か300ニュージーランドドル)だった。勿論今でも愛用している。
山や海も美しかった。住みたい国は?と問われればニュージーランドもその候補になると思えたのでした。
南の湾には色々な生物や滝もあり、もう一度行きたいと今でも思っている。
移動途中、大型トラックに沢山の羊が乗せられていたが、ラマダン明けの御馳走用にイスラムの国々に輸出されると知った。羊や牛が人間より多いのがこの国だった。鹿肉のステーキ弁当も食べたが意外に淡白だった。兎に角この国の印象は田舎であり自然が残り美しいということだった。
南十字星の見つけ方も知った。これは非常に貴重な情報だった。後に南米チリの旧都クスコで披露することになる。
そうそう巨木があったが、これらはカリフォルニアから持ち込まれたものだという。本当は完璧に自然はそのままにしておいたほうが良いのだろうが、林業のためだったのだろうか。
湖の畔に三坪ほどの小さな教会があった。正面の壁が四角に切り取られていて窓になり、十字架の先に向こう側の景色が見えた。それが正に一幅の絵画のようになっていて実に美しかった。

「今週の映画と本」

「今週の映画と本」
「またヴィンセントは襲われる」(HTC有楽町にて)私的評価★★★(今年35作目)
SF映画だ。設定は現在のフランス。突然目と目を合わせた者が襲い掛かる。襲われる者は少数派。理由は不明だが、混乱はフランス全土に広がる。主人公は襲われる側になり、職場と自宅から逃げ出し父親の別荘に籠るが、そこも危うくなる。偶然知り合ったダイナーのウェイトレスと一緒に逃げるのだが、遂には互いが襲いあうようになる。果たしてその先は?

「猿の惑星/キングダム」(TC日比谷にて)私的評価★★★(今年36作目)
人類があるウィルスを発見した結果、猿が進化し人類は退化し言葉を忘れたとされてから数世紀後。世界は猿が支配していた。そんな猿の社会の一つにイーグル族がいた。鷲を訓練し仲間としていた種族だった。だがこの種族を他の猿たちが襲い奴隷とした。一人逃げたイーグル族のノアは老人猿と若い人間の女性に出会う。彼女は言葉を話した。そしてノアと女性は猿の王国へと連れ去られたが、そこに人類の昔の兵器が隠くされていることを知り奪い返そうとする。果たして成功するのか?だが人類は決して言葉を忘れてはいなかった。人類は猿よりも狡猾な生物だったのだ。映画は次回へと続く。

「碁盤斬り」(UC豊洲にて)私的評価★★★★(今年37作目)
彦根藩士だった柳田は上司の策に嵌り藩の宝物である掛け軸を奪ったとして藩を追われる。更に上司は妻を犯し出奔し、妻は自害する。柳田は娘と二人江戸へ来た。囲碁の名手でもある柳田は札差の萬屋と懇意になり囲碁を楽しむ。しかし萬屋で発生した50両の紛失を疑われる。娘はやむなく吉原に身を売り50両を返済するが、返済期限は年末晦日までだった。柳田は元上司を探して旅に出るが、江戸での囲碁大会に元上司が出ることが分かり急遽江戸に戻り元上司と対決し囲碁での生死を掛けた大勝負となる。果たしてどちらが勝つのか?娘は救えるのか?中々に面白い映画でした。

また、5月17日付け日経新聞夕刊「シネマ万華鏡」には、「ミッシング」「ありふれた教室」「碁盤斬り」「PS!黄金の河」「ボブ・マーリーONE LOVE」「シド・バレット独りぼっちの狂気」「ちゃわんやのはなしー四百年の旅人」「ハピネス」が紹介されていました。

「2024年の映画で私が良いと思ったのは」
★★★★★=「哀れなるものたち」「ジャンヌ・デュ・バリー 国王最期の愛人」「コット、はじまりの夏」「オッペンハイマー」

★★★★=「枯れ葉」「ゴールデンカムイ」「ダム・マネー ウォール街を狙え!」「ブルックリンでオペラ」「パスト ライブス/再会」「人間の境界」「無名」「鬼平犯科帳/血闘」「碁盤斬り」f

「私の2023年に観た映画は98本、星5つは
★★★★★=「ドリーム・ホース」「SHE SAID その名を暴け」「生きる LIVING」「パリタクシー」「クロース」「ふたりのマエストロ」「JFK/新証言 知られざる陰謀」

「2024 観劇シリーズ」 2023年の歌舞伎観劇は12度でした。
寿初春大歌舞伎昼の部「常辰歳歌舞伎」と「荒川十太夫」「狐狸狐狸ばなし」を観劇。
一月大歌舞伎「平家女護嶋」(新橋演舞場にて)を観劇。
猿若祭二月大歌舞伎、昼の部を歌舞伎座にて観劇。「新版歌祭文」、「釣女」、「籠釣瓶花街酔醒」の3題目。
三月大歌舞伎、昼の部「菅原伝授手習鑑」、「傾城道成寺」、「小浜御殿綱豊卿」を観劇。
四月大歌舞伎、夜の部「於染久松色読販」、「神田祭」、「四季」を観劇。久々の玉三郎でした。(写真:K四月)
團菊祭五月大歌舞伎、昼の部「鴛鴦襖恋睦」「極付番隨長兵衛」「毛抜」を観劇。(写真:K五月)
六月大歌舞伎、昼の部を観劇予定。(写真:K六月)

「2024年旅暦」
1月に蕎麦の旅で東北と信州に行きました。
7月に釧路に長期滞在を、8月には家族全員で壱岐の島へ旅する予定。通院の予定があるために、旅行は難しいですね。
海外には2月にハワイに行きました。次のハワイは9月の予定です。

「2023 本の記憶シリーズ」  2022年の読書数は、185冊でした。
「女剣士」(金子 成人 著)小学館文庫 私的批評眼★★★(今年64作目)「付添い屋・六平太 飯網の巻」シリーズ第17話

「どげざ忠臣蔵」(伊藤 壽也 著)小学館文庫 私的批評眼★★★(今年65作目)「土下座奉行」シリーズ第3話

「美しい女房」(千野 隆司 著)文春文庫 私的批評眼★★★★(今年66作目)「朝比奈凛之助捕物暦」シリーズ第4話

「帰郷」(坂岡 真 著)光文社文庫 私的批評眼★★★★★(今年67作目)「鬼役」シリーズ第34話

「悪友顛末」(井原 忠政 著)幻冬舎文庫 私的批評眼★★★(今年68作目)「うつけ屋敷の旗本大家」シリーズ第2話

「公家さま隠密 冷泉為長」(倉阪 鬼一郎 著)コスミック舎文庫 私的批評眼★★★(今年69作目)「同」シリーズ第1話

「日本を救う政治家は出て来るのか?」

「日本を救う政治家は出て来るのか?」
日本には真の政治家はいないのか?
今の国民を無視した自己利益追求しか考えていないような政治家だけなのか?そう思われる人も多いのではないだろうか。
ここ数十年と選挙投票には必ず訪れているが、野党政権になった時に盛り上がったような保守派を打倒しようという動きに今回はなるのだろうか?
長期政権が生み出した弊害が清い湖水を汚染してしまったのが今の日本なのだ。

ある人が言っていた。「日本の政治に新たなる産業政策の新しい安全保障政策を求めるのは、八百屋で魚を求めるが如きもの」だそうだ。それほど酷い今の政治家たち。
また別のご意見では「日本の政界に黒澤明監督の『7人の侍』よ、出でよ!」(秦野章氏=元法相、元警視総監)とのことだ。
以上のご意見は現在弁護士で嘗て国会議員だった方のブログから引用したものだ。

私が一番気になるのは、現在抱えている国の債務問題だ。本年3月末時点で何と1297兆円とGDPの2.5倍もの債務がありながら、次年度の予算ではまたまた赤字国債を発行して債務を膨らます手法は後々の世代に債務を先送りしているだけではないか。従って今の人気取りのために将来を犠牲にしている訳だ。こんなことはいつか解消されなければならないのは自明の理だろう。ツケ払いで人気取りして自己保身を図るという愚かな政治家を政界から一掃しないと駄目だ。

兎に角将来へのツケ送りは止めよう。借金を返済することを国民の目標にした政治を行える政治家を輩出しようではないか。それには国民が真剣に将来を憂い、それを託せる政治家、即ち国民の事を考える人、百年先を見据えて行動できる人を選ばなくてはならないと思う。

若い人よ、今こそ日本を救え。どなたか良い知恵はありませんか?

「新世紀展」

「癌闘病記―第16回」
特に変化なし。困っているのは口内炎のようで舌が辛い物熱い物に反応して痛むことと、身体中の痒みが取れないこと。その他は食欲もあり体重も増えて来ている。来週水曜日にはMRI検査があり、三週間後にはMRIの結果と大腸内視鏡時の組織検査のヒアリングがあるのでそれまでは今のままの治療を継続することになる。
それにしても食事の種類が限定されてしまい、旨いものが食べられず美食家を自称している私としては生きる希望が失せそうだ。

「新世紀展」
中学の同級生K君の奥様が会員として出品されている新世紀展が例年通り上野で開催された。癌宣告を受けてから美術館を訪れるのは初めてだ。だから1年振りとなる。68回目となるこの展示会へ毎年大作を出展するのは本当に大変なことなのだろうと想像する。さて東京都美術館を訪れる。(写真:A1)
2連作の大作だ。(写真:A2)
美大卒の奥様の趣味なのだろうが、これは素人ではない。玄人の作品だ。ここ数年毎年見せてもらっているので作風も理解しているが、ある意味主婦目線でありながら、日常を描く作品に圧倒される。
題名は「日常図録2024」。水色を基調としながら普通の室内を何気なく描く。いやあ、頭が下がります。ご苦労様でした。来年も良い作品を見せてください。ありがとうございました。
以上、そろそろ梅雨入りの声も聞こえそうな東京から㔟古口がお送りしました。
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次は前週のJ REPORTに続きます。

「人生は旅の如くー9月のイタリアにて」

「J  REPORT 2024 5月第3週号」
「リタイアメント・ノート 14年11ヶ月目」
「VOL.1367 SINCE  AUG.12th、1983」

「走るな! 転ぶな! 風邪引くな!」が老人には大切らしいです。㔟古口
追加して「癌になるな」もね。

「人生は旅の如くNO.8-2009年編・第6話、9月のイタリアにて」
ちょっと記憶が薄れているし、古いパスポートを紛失しているために、イタリアに最初に行ったのは90年4月に出張で訪れたのが最初で、次が93年頃に妻と一緒に行ったのが2度目で、09年が3度目ではないかと思うが、その間にも一度訪問しているような気がしているのだが、確実ではないので、今回を3度目として話しを進めることにする。
最初の訪問は高炉メーカーの方とご一緒したもので、ローマには90年4月最初の日曜日に入った。コロッセオ前で新聞紙を掲げたジプシーの子供らに囲まれたのと、地下鉄内で同行者が帰りのエアチケットを盗まれた事件が印象的だった。夕食はローマのテルミナ駅近くの店でピッザを食べたが、その店の店員が日本人女性でこの地域は治安が悪いから気を付けるように言われた。翌日にはミラノに飛び、そこからは現地支店が手配してくれた運転手付きの車でロンバルディア平原を東へと、ヴェローナ、トリノ、ヴェネツィア、カラーラと廻りミラノからロンドン経由で帰国した。その年にイタリアでサッカーのワールドカップがあり、土産にフットボールの玩具を買った。ヴェローナでは地元の石材加工業者の接待を受けたが、次から次へと料理が出て来るのでもう食べられないとギブアップしてしまった。日本人にはあの量は無理だと知った。最後の締めはグラッパを飲むのだが、お腹に火が付いたようなアルコール度の高いお酒に驚かされた。大理石で有名なカラーラでも地元の店で食事をしたが、その時イタリアにはパスタが地域毎に違っていることと食材は基本地元の物を食べると知らされた。内陸部では肉を海沿いの街では魚介類を食べるのだという。所謂地産地消なのだ。美味しい物は地元産が最高なのだ。
2度目は妻とローマ、ミラノ、ヴェネツィア、フィレンツェと廻ったが、ヴェネツィアで皆既月食に出会った。兎に角妻が不用心なので周囲に気を遣い過ぎて疲れ果ててしまった。この時ローマのフォロロマーノで当時読んでいた「ローマ人の物語」(塩野七生著)からの知識を日本人観光客女性に披露した記憶がある。
3度目は完全なる観光でローマ、ミラノ、ヴェネツィア、フィレンツェと廻ったが、肝心のミラノの「最後の晩餐」の絵が修復中で観ることが出来なかったのが悔やまれた。まあ後に観ることが出来たのだが。
その後茸のような不思議な形の屋根の家が林立するアルベロベッロや地中海側の景勝地アマルフィーも訪れた。観る物全てが珍しく感動したのを覚えている。それと食事が実に私を含めた日本人には合っているようで皆健啖家振りを発揮していた。こんな旅をしてすっかりイタリア好きになってしまっていた。

「今週の映画と本」

「今週の映画と本」
「無名」(HTC有楽町にて)私的評価★★★★(今年32作目)
1931年の満州国建国から32年の上海事変を経ての上海での日本軍、蒋介石の国民軍、毛沢東の共産党軍の三つ巴のスパイ合戦を描く。果たして誰が見方で誰が敵か?内通者はいるのか?最後の最後まで分からない。

「再会、長江」(角川シネマ有楽町にて)私的評価★★★(今年33作目)
10年前日本人映画監督山内亮は長江を遡る旅をした。その後中国人の妻と中国に渡り住み、中国語にも堪能となった彼は再び長江を巡り以前会った人たちと再会し、長江の源流を探ろうとする。上海から南京、重慶、三峡ダム、シャングリラ等を経て海抜5000mのチベット自治区へと入る。そこで出会う人たちとの触れ合いが涙を誘う。ドキュメンタリー映画だ。中国の自然と美しさと少数民族が何とも言えない哀愁を誘う。

「鬼平犯科帳 血闘」(UC豊洲にて)私的評価★★★★(今年34作目)
長谷川平蔵は実在した武士である。将軍警護の番方に加役(兼務)として命ぜられたのが「火付盗賊改」で初代長官が平蔵だ。彼は軽犯罪者の更生の目的で佃島に寄せ場を造ったことでも知られている。ここまでは真実。これらを基にして作家の司馬遼太郎氏が書いた物語の一部の映画化だ。悪を知り悪を憎む平蔵の活躍を描く。

また、5月10日付け日経新聞夕刊「シネマ万華鏡」には、「人間の境界」「Ryuichi Sakamoto /Opus」「猿の惑星 キングダム」「ブレインウォッシュ/セックス・カメラ・パワー」「胸騒ぎ」「恋するプリテンダー」「ジョン・レノン/失われた終末」「鬼平犯科帳/血闘」「不死身」「ラヴァーズ」「またヴィンセントは襲われる」「蒲団」が紹介されていました。

「2024年の映画で私が良いと思ったのは」
★★★★★=「哀れなるものたち」「ジャンヌ・デュ・バリー 国王最期の愛人」「コット、はじまりの夏」「オッペンハイマー」

★★★★=「枯れ葉」「ゴールデンカムイ」「ダム・マネー ウォール街を狙え!」「ブルックリンでオペラ」「パスト ライブス/再会」「人間の境界」「無名」「鬼平犯科帳/血闘」

「私の2023年に観た映画は98本、星5つは
★★★★★=「ドリーム・ホース」「SHE SAID その名を暴け」「生きる LIVING」「パリタクシー」「クロース」「ふたりのマエストロ」「JFK/新証言 知られざる陰謀」

「2024 観劇シリーズ」 2023年の歌舞伎観劇は12度でした。
寿初春大歌舞伎昼の部「常辰歳歌舞伎」と「荒川十太夫」「狐狸狐狸ばなし」を観劇。
一月大歌舞伎「平家女護嶋」(新橋演舞場にて)を観劇。
猿若祭二月大歌舞伎、昼の部を歌舞伎座にて観劇。「新版歌祭文」、「釣女」、「籠釣瓶花街酔醒」の3題目。
三月大歌舞伎、昼の部「菅原伝授手習鑑」、「傾城道成寺」、「小浜御殿綱豊卿」を観劇。
四月大歌舞伎、夜の部「於染久松色読販」、「神田祭」、「四季」を観劇。久々の玉三郎でした。(写真:K四月)
團菊祭五月大歌舞伎、昼の部「鴛鴦襖恋睦」「極付番隨長兵衛」「毛抜」を観劇。(写真:K五月)
六月大歌舞伎、昼の部を観劇予定。(写真:K六月)

「2024年旅暦」
1月に蕎麦の旅で東北と信州に行きました。
7月に釧路に長期滞在を、8月には家族全員で壱岐の島へ旅する予定。通院の予定があるために、旅行は難しいですね。
海外には2月にハワイに行きました。次のハワイは9月の予定です。

「2023 本の記憶シリーズ」  2022年の読書数は、185冊でした。
「うつ蝉」(辻堂 魁 著)祥伝社文庫 私的批評眼★★★★★(今年61作目)「風の市兵衛 弐」シリーズ第33話

「人身御供」(井川 香四郎 著)二見文庫 私的批評眼★★★(今年62作目)「ご隠居は福の神」シリーズ第13話

「すずめのお師匠」(氷月 葵 著)角川文庫 私的批評眼★★★(今年63作目)「身代わり与力捕物帖」シリーズ第1話

「團菊祭五月大歌舞伎観劇記」

「團菊祭五月大歌舞伎」(写真:K1)
「鴛鴦襖恋睦(おしのふすまこいむつごと)」(写真:K2)
江戸時代正月の歌舞伎幕開けは「曽我兄弟物」と決まっていたので、歌舞伎の新年に当たる11月に演じられたのが曽我物語に繋がる演目だった。それがこの鴛鴦。前半は相撲の発端を表わす長唄で、後半は常磐津で仲睦まじいおしどり夫婦を示す。

「毛抜」(写真:K4)
「四世市川左團次一年追善狂言」(写真:K5)
歌舞伎十八番の一つだが、本来は市川團十郎家の演目だが、では何故左團次の追善に演じられるかというと、一世と四世の舞台アイデアがこの演目の中に生きているので、その恩に感謝する意味で追善狂言としたとのこと。なお後見の一人として團十郎が出ていた。後見とは本来は弟子が行うのだが、所謂黒子的に演者の手伝いを舞台上で行う者。
毛抜はご存じの通り、姫の髪が逆立つという病に悩まされていたのを強烈な磁石が犯人だと判じお家騒動を防ぐというお話しだが、主人公に四世左團次の息子「男女蔵(とめぞう)」が演じ、来月には五代目左團次を継ぐという。

「極付番隨長兵衛」「公平法問謡」(写真:K3)
江戸時代、旗本奴と町奴の争いが絶えなかった頃、町奴の頭の一人に花川戸の番隨院長兵衛(團十郎)がいた。敵対する旗本奴の水野十郎左衛門(菊之助)が手打ちと称して屋敷に長兵衛を招く。長兵衛はこれは殺されると覚悟するが、逃げる訳にはいかないと堂々と乗り込み風呂場で殺されるというもの。

連休中とあって非常に混雑していた。(写真:K6)

「癌闘病記ー第15回」

「癌闘病記―第15回」
「人間ドックの結果は?」
去年4月の人間ドックでステージ2の肝細胞癌が発見されたが、果たして今年はどうか?と思い受診した結果がネットで送られてきた。それによると特に問題はなく、肝臓のエコー検査にも特別な記述はなかった。果たして癌はどうしたのだろうか?

「大腸内視鏡検査」
人間ドックで便に血液が混ざっていたことで再検査となり内視鏡検査を受けた。肛門から内視鏡が入れられて大腸の最上部まで進み、そこから逆に戻って来ながらポリープ等を見つけようとするものだ。それが帰り道の直腸部分辺りで出血跡が見つかった。便の圧力なのだろうか、こすれて出血した跡がかさぶた状態となっていたので万全を期して組織の一部を採取して検査することとなった。この時の出血が中々止まらず、約1時間も内視鏡が体内に入れられ、行ったり来たりした状態が続いた。お腹は痛いし張るし辛い時間帯だった。医師によれば多分問題ないとは思うが最悪を想定して組織検査をするということで結果は6月に聞くこととした。更に医師はポリープもなく大腸も元気で活発に動いていて綺麗だからもう内視鏡検査を卒業してもいいとのことだった。

「癌治療」
当面継続となり、再来週MRI検査をして現状を確認するとのこと。相変わらず口内炎状態で口の中に切り傷も出来たりと踏んだり蹴ったりです。好きだった辛い物も全く食べられず不自由な生活ですが、我慢、我慢ですね。

「断酒」
一年経った断酒。まあ完全に止められたのでもう安心。今後共お酒ウィ飲むことはないだろう。

「くら寿司銀座旗艦店」

「手前勝手世界食物語、第671話」
「くら寿司銀座旗艦店」
連休直前の4月25日に新規オープンした店に訪れてみた。大々的に宣伝もしていたので興味本位だった。
場所は西銀座のマロニエゲートビルだ。(写真:B1)
ユニクロにGU、ダイソー、地下にはOKと安売りの店が入っているビルだ。
特徴は「小江戸」風に仕立てた店造りのようだ。「くら小江戸の屋台」が3つあった。(写真:B2)
(写真:B3)
これらの屋台向け注文は自分で取りに行く必要がある。寿司と天麩羅と焼き物の3つだ。
その他は席のタッチパネルで行うと高速レーンで運ばれてくる。
印象としてはちょっとスシローよりネタはいいかなあという感じか?
取り合えず特注の屋台の「阿波の赤海老天盛り」と「光物三貫・青の神秘」というのを頼んだ。(写真:B4)
(写真:B5)
中々に美味しいがやはりちょっと高級な価格帯だ。
鰻入り茶碗蒸し(写真:B7)
マグロ漬け握り2貫(写真:B8)
その他にも頼んだが、結構美味しい寿司だった。リピーターになれるかも知れないと思った。
銀座らしい雰囲気で親子連れも含めて多くの人が訪れていた。

「イタリア料理店・マガーリ」
自由が丘にあるイタリアンの店で早慶戦後の会食をしたことは先週号でご報告したが、その時の料理をご紹介しよう。ちょっと狭い階段を登った2階にある小さな店だ。
今回は京野菜を中心としたイタリアンだという。
和牛と京野菜(写真:A1)
野菜の炒め物(写真:A2)
パスタ(写真:A3)
リゾット(写真:A4)
自家製ソーセージ(写真:A5)
結構お腹が一杯になりました。味はほどほどだが、お酒類が高いので酒飲みには余り向かないのではないか。しかし直に山形県の米沢に移転するそうなのでもう行く機会はないだろう。
以上、何か梅雨入りを思わせるような鬱陶しい天気が去り、天下晴れの東京から㔟古口がお送りしました。
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次は前週のJ REPORTに続きます。

「8月の中国西安にて」

「J  REPORT 2024 5月第2週号」
「リタイアメント・ノート 14年11ヶ月目」
「VOL.1366 SINCE  AUG.12th、1983」

「走るな! 転ぶな! 風邪引くな!」が老人には大切らしいです。㔟古口
追加して「癌になるな」もね。

「人生は旅の如くNO.7-2009年編・第5話、8月の中国西安にて」
中国で一番行きたかったのが「西安」だった。三国志とは後漢の時代に争った三つの国「蜀」「魏」「呉」のことで、蜀の劉備玄徳、魏の曹操、呉の孫権の覇権争いだ。そしてここ西安は三国志の劉邦の国でもある。彼の部下には諸葛亮孔明、関羽、張飛たちがおり、争い戦った都市だ。周囲を城壁に囲まれ昔そのままの姿が残っていて感動した。劉邦の墓も訪れた。
そしてもう一つが秦の始皇帝の墳墓と兵馬俑だ。近年発掘されたもので多数の兵士や軍馬や馬車などが粘土で造られ埋められていて亡き皇帝を守っていた。これは絶対に見ないといけないが、まだ発掘途中だというが素晴らしいものだった。何度も日本にもそれらの一部がやって来ているから、見られている方もおられようが、必見の遺跡だ。
最後にパンダの研究施設があるのがこの西安だ。ここから全世界にパンダが平和の使者として貸与されているのだ。日本でもお馴染みの場所だ。中国三千年の歴史の一部がそのまま残っているのが驚きだ。その他三蔵法師が持ち帰った仏典の収められている塔もあった。我々観光客がバスから降りると一番に駆け付けて来るのが土産売りたちだ。「千円、千円」と言いながら物を売りつけようとする。暴利だし、しつこいのには困る。その内に「不要、ブーヨウ」という言葉を覚えた。要らないという意味の中国語だという。私もブーヨウを連発した。
料理は所謂四川料理の里だから辛い物が多いが、それなりに美味しかった。もう一度行きたいと思うのが西安だった。