「アイリッシュカレー」

ちょっと聞き慣れないカレーの名前だ。宣伝文句によると「淡路産の玉ねぎをじっくりと炒め、数種類のフルーツとスパイスと香味野菜、鶏がらでとったスープに樽生ギネスビールを加えてコトコトと煮込みました」とあった。日本橋三越前の小さな路地の地下にその店はあった。「ミュージック・バー マイスター店」だ。ここでアイリッシュカレーを出すと言う。食べたのはレギュラーサイズにポーク1枚追加で800円だった。味はちょっと辛目の濃厚スープに、ご飯の上には「とろとろに煮込まれたポーク肉とポニオンフライ」だけ。実にシンプルな感じだ。ごめんなさい、「キャベツの酢漬け」も少し付いていた。いずれにしてもカレー特有の野菜類は多分煮込まれていて姿が見えなかった。店は洒落た白で統一された正に「バー」というもので、グランドピアノまで置いてある。感じのよい店での食事は美味しかった。洒落たカレーでした。ただ「アイリッシュカレー」という名前の由来は店の人も知らなかった。青山と六本木にも店があるという。都内3店舗だそうだ。今、飲食店は大変な経営危機を迎えているという。知り合いの六本木の店も震災以来売り上げが5分の一に落ち込んだそうだ。六本木に人はいないかの如くだという。盛り場はどこでも同じようなものだ。それでも有楽町銀座周辺は徐々に客足は回復してきつつある。もっと日本を元気にするために外食をしよう。私の被災地応援は外食でします。
「納豆」
どうして納豆が値上がりしているのかよく分からないが、これまで@78円だった納豆とほぼ同じものが、@98円から@133円と数種類の価格帯になっていた。銘柄が違うとはいえ、ある意味安値目玉商品だったものだが、この値上がりには驚く。また品揃えも少なく、品薄状態となっている。いつまで続くか、納豆不足。それと「卵」も値上がりしている。「物価の優等生」と言われていた卵も凄い値上がりだ。理由は不明だが、なぜだろう?さてスーパーの棚はほぼ通常の品揃えとなっている。一時なくなっていたトイレットペーパーやティッシュペーパーも山積みされているし、牛乳も沢山あるようになった。水のペットボトルもあるし、即席麺もある。被災地は別として東京都内は買い物には全く不自由しない状態となっている。GSも全てオープンしている。日本も漸く遅ればせながら立ち上がりつつある。
以上、桜も咲き始めた東京から勢古口がお送りしました。

「桜の開花」

東京でも3月28日、平年通りの時期に桜が開花した。翌29日、その「基準木の桜」を観に「靖国神社」を訪れた。空は快晴、気温15度とほぼ平年並みだった。日溜りではちょっとぽかぽかして暖かい。長い境内の参道を歩む。かなりの人の出だ。本殿の近い辺りに人だかりがあり、一本の古木があった。見上げると確かに数輪ではあるが、「そめい吉野」が白く、薄紅色に綻んでいた。「これが開花宣言の桜か」、感激したわけではないが、毎年これを基準にして気象庁が東京の開花を宣言しているわけだから、なんとも大切な桜の木だ。靖国神社も今年は大震災のため、桜を観るために宴会を開くことは禁止となっていた。靖国神社や千鳥が淵などは昭和の桜見物の名所なのだろう。江戸時代は上野、浅草、飛鳥山、品川などが桜の名所とされていたようだが、「そめい吉野」が交配によって出来上がって以降日本全国に広まったこの桜は今では都内の名所の桜も全てそめい吉野となっている。ニュースでは上野公園も「桜祭」を中止するという。宴会も自粛を要請しているという。なんと寂しい桜の季節となったのだろう。春を謳歌するのは「上野のパンダ」だけか?三社祭もなし、観桜会もなしでは本当に淋しい限りだ。
「在日中国人」
今、日本にいったい何人の中国人がいるか、ご存知だろうか?私も知らなかったのだが、在日中国人は65万人だという。不法滞在者もいるはずだから、実数はもっと多いのだろう。そしてなんと都内の人口の1%は中国人だという。これもまた驚きの数字だ。都内の人口を1200万人だとすると、その1%、即ち12万人が中国人なのだ。確かにこの間も都バスで割り込みした女性を叱ったら、向こうから言い返してきた。訛りが合ったので中国人か?と問い質したら黙ったが、日本人の女性にはない強気が中国人女性にはあるが、まあ沢山の中国人が私たちの周囲にはいるのだと改めて思い知らされた。

「選挙戦」

都知事選挙も何か影薄くスタートした。たまたま日曜日の銀座4丁目に共産党候補の選挙カーが止まっていて、立会い演説会を行っていた。当然内容は現政権の運営、特に原発問題を取り上げて激しく追及していた。この夏、電力不足は大変なことになりそうだ。単なる計画停電では収まらないだろう。昨年のような猛暑だったら、それこそ死人も出かねない。冷房がない都会生活など殆ど不可狽セろう。築地、新銀行東京等色々論点はあるのだろうが、大震災と計画停電、それに原発不安の最中では論争も全く盛り上がらない。「天罰」だといった候補者もいるようだが、震災は天罰ではないだろう。何か東北の人たちが天罰を受けるようなことをしたとでもいうのか?否、そんなことは全くない。自然災害だ。天災だ。
「決算期」
サラリーマンを止めて3年近く経つので今では余り意識していないが、3月末は大半の企業の決算期だ。従って震災で被害を受けた地域も例外ではない。だからこれから4月上旬は企業関係者は本当に忙しくなる訳だ。震災被害地も例外ではない。本当に大変だろう。被災し避難し且つ決算業務とは。特に企業は「落Z」よりも「決算」が大切だ。所謂「儲かってなんぼ」の世界だからだ。役所は決算よりも落Zだろうが、これは全く間違った発想だ。役所は落Zを獲得することを至上命令としているようで、実際には決算が一番大切だという認識に欠けているように思う。そのためにも企業経営に精通した人が政治を行うという観点も非常に大切だと決算期を目の当たりにして思うのだった。

映画

「わたしを離さないで」(日比谷シャンテにて) 私的批評眼(J’CRITICAL EYE)★★★(今年45作目)
クローン技術によってオリジナルの人間からコピーされた子供たちが静かに隔離された施設で暮らすというSF映画。彼らは特別な存在だった。短い人生の先には「ドナー」として臓器を提供することにあった。そこで暮した二人の少女キャシー、ルースと男の子のトミーの3人はやがて青春時代を迎え、ルースとトミーは恋に陥る。だが数年後には彼らは臓器提供者として「終了」を迎えるのだった。それを見詰める介護士となったキャシー。美しい画面にドナーとしての過酷な運命を前にする彼らの姿が痛ましい。

映画「ザ・ファイター」(丸の内ピカデリーにて) 私的批評眼(J’CRITICAL EYE)★★★★(今年46作目)
この映画はアカデミー賞助演男優賞助演女優賞の2部門を獲得した。事実に基づいているお話しで、ウェルター級のボクサーが世界チャンピオンになるまでが描かれている。その家族は父と母、そして7人の姉妹と2人の兄弟だった。兄は天才ボクサーだったが、チャンピオンの一歩手前で挫折した。そしてドラッグに嵌まり込む。しかし弟のトレーナーとして何とか弟を夢の世界チャンピオンにさせようとする。こうした家族と弟の恋人との色々な争いと試合が中心の人間ドラマ。流石ハリウッド映画、ボクシングシーンなど本当に素晴らしかった。

映画「ある日どこかで」(日比谷みゆき座にて) 私的批評眼(J’CRITICAL EYE)★★★(今年47作目)
懐メロ作品だ。1972年脚本家のリチャードは公演打ち上げのパーティで突然現れた老女から「鎖付きの懐中時計」を渡され「戻ってきてね」と言われ狐につままれた思いになる。その8年後、訪れたリゾートのホテル「グランドホテル」の史料室で1912年に、このホテルで開演された舞台に立った女優の写真を見つける。彼は彼女のことを図書館やホテルの屋根裏部屋から資料を集めて調べた。そして彼は熱烈な思いを込めて過去へとタイムトラベルしようとする。そしてそれは実現され、1912年の6月、若き25歳の女優エリーザと出会い恋に落ちるのだった。もの悲しいドラマでした。

映画「漫才ギャング」(角川シネマ有楽町にて) 私的批評眼(J’CRITICAL EYE)★★★(今年48作目)
今や「お笑い芸人」の時代になったのだろうか?映画はある漫才コンビが借金問題がこじれて解散した。そのうちの一人が直後喧嘩に巻き込まれ、留置場に入れられる。彼はそこで知り合った喧嘩ばかりしている若者と新しいコンビを組んで売り出したのだったが。漫才が映画になるなんて信じられない。それも芸人が監督の。

映画「ファンタスティックMr.FOX」(シネスウィッテイ銀座にて) 私的批評眼(J’CRITICAL EYE)★★★★(今年49作目)
人形を動かしながら一コマ一コマ撮影したアニメ映画だったが、実に緻密なもので驚かされた。物語は狐の一家と近くの農場主3人との争いがテーマだ。狐のMr.FOXは農場からニワトリや食料、リンゴ酒などを盗んだため、農場主から追われるというもの。動物たちと人間との戦いが実に面白かった。

映画「トリコ3D開幕グルメアドベンチャー」(TOHOシネマ錦糸町にて) 私的批評眼(J’CRITICAL EYE)★★★(今年50作目)
アニメ。トリコと言うグルメな勇者が怪物を倒してその肉を食べるというお話し。

映画「ワンピース3D麦わらチェース」(シネスウィッテイ銀座にて) 私的批評眼(J’CRITICAL EYE)★★★(今年51作目)
アニメ。海賊船の船長ルフィの麦わら帽子が盗まれた。それを追いかけると軍隊に囲まれてしまった。

日経新聞4月1日夕刊の「シネマ万華鏡」の評価によれば、「イリュージョニスト」が4つ星、「SOMEWHERE」が4つ星、「漫才ギャング」が3つ星。「婚前特急」が4つ星、「津軽百年食堂」が3つ星、「ピューぴる」が3つ星、「愛しきャi」が3つ星でした。

「シノプスシ118」(読書シリーズ118)
本「心残り」(藤井邦夫著、文春文庫) 私的批評眼(J’CRITICAL EYE)★★★(今年72冊目)
「養生所見廻り同心 神代新吾事件覚」シリーズ第3弾。

本「隠密秘帖」(藍川慶次郎著、角川文庫) 私的批評眼(J’CRITICAL EYE)★★★(今年73冊目)
NHK正月時代劇として放送されたものらしい。絶大な権力を振るう「田沼意次」の息子が赤穂藩主浅野氏以来と言う殿中での刃傷事件で殺された。犯人は切腹となったが、刃傷の理由を探れとの沙汰が二人の旗本に下された。果たして真実は何なのか?見えてきたのは反田沼派の陰謀か。無狽艪ヲ下された探索なのか?疑惑が渦巻く。

本「熱風」(佐伯泰英著、新潮文庫) 私的批評眼(J’CRITICAL EYE)★★★(今年74冊目)
本「朱印」(佐伯泰英著、新潮文庫) 私的批評眼(J’CRITICAL EYE)★★★(今年75冊目)
「古着屋総兵衛影始末」の書き直し新シリーズ第5、6弾だ。今回は店の小僧が伊勢参りに誘われ逃げ出した。これを追う総兵衛たちと仕掛けた柳沢一派との戦いだ。

本「双蛇の剣」(鳥羽亮著、祥伝社文庫) 私的批評眼(J’CRITICAL EYE)★★★(今年76冊目)
本「雷神の剣」(鳥羽亮著、祥伝社文庫) 私的批評眼(J’CRITICAL EYE)★★★(今年77冊目)
「介錯人・野晒唐じゅう郎」第4、5弾。ある藩のお家騒動に巻き込まれた野晒こと狩谷唐じゅう郎の居合い術が冴える。

本「プラ・バロック」(結城充考著、光文社文庫) 私的批評眼(J’CRITICAL EYE)★★★(今年78冊目)
機動捜査隊所属の女性刑事「クロハ」が派遣された冷凍コンテナからは多数の冷凍された自殺死体が発見された。そして次々と新たな死体が。一方、電脳内の仮想空間ではクロハは「アゲハ」と言う名前で参加していた世界があった。現実と仮想、この二つに繋がりはあるのか?自殺は仕組まれたものだったのか?「日本ミステリー文学大賞新人賞受賞作品」

日本脱出?

「J REPORT 2011 4月第2週号」 「リタイアメント・ノート 2年10ヶ月目」 「VOL.674 SINCE AUG. 12th、1983」
「日本脱出?」
有楽町の交通会館2階にはパスポートセンターがある。3月25日の金曜日の午後、そこには時ならぬ行列が出来ていた。パスポートの瑞ソと受け取りの列だった。「何で?」と単純に疑問に思ってしまうが、想像を巡らせると例の福島原発騒ぎから将来のためにパスポートを持っておき、いつでも日本脱出、海外移住が出来るようにとの思惑ではないだろうか?と思ってしまう。思い過ぎだろうか?それも出てくる人たちの多くが小さな子供連れのお母さんたちなのだから尚更深読みしてしまう。まあ、既に外資企業の人たちは日本から出て行ったらしいから、日本人も原発で放射狽ェ大量に放出されたなら、即座に海外移住でもする準備だけはしておくべきなのだろう。
「娘の結婚?」
突然、娘から「次の日曜は空いている?彼氏を連れてくるから」とのこと。5月の娘の誕生日に入籍すると言う。「驚き、桃の木、山椒の木」だ。何か2月長男の結婚式の席で次男が長女のことでそんなことを言っていたような気がしていたが、親は全く知らず。長男が結婚し、娘も結婚し、次男は事実上同棲中だし、これで皆片付いたと安心していいのか?娘の相手の親類が今回の震災でお亡くなりになったそうなので結婚式は挙げないそうだ。それにしても驚かされることばかりだ。