「鯉魚門の広東料理」

第四日目(11月30日、日曜日)
朝昼兼用で「ワンタンメン」を食べる。実にあっさりした塩味のスープに細い麺と海老入りワンタンが5個入っていた。シンプルだが美味しかった。九龍公園を散策。鳥園には珍しい鳥たち、池にはフラミンゴやスワン等が沢山いてこれまた沢山の人がいた。特にスカーフを被ったイスラム系の女性たちが集団を作っていた。多分インドネシアからの出稼ぎの家政婦たちが休日を仲間と過ごしているのだろう。老人夫婦や太極拳をする人たち、皆がそれぞれ楽しんでいた。近くのショッピングモールで「シティスーパー」という店があり、入ったら入り口には日本の果物が山とあった。それ以外の商品でも日本製が物凄く多かった。野菜も米も肉も魚も日本製が中心だ。値段は高いが、売れているのだろう。安心感からだろうか?他の国の商品もあるが、皆国旗が付いて産地が分かるような表示になっていた。食は日本というのが定着しているようだった。勿論ユニクロもあり、買い物している人が沢山いました。疲れたのでホテルで一時休憩後、夕食に出掛けた。「鯉魚門」と書き、「レイユームン」と読む。昔は本当に鄙びた漁村で、生簀で魚や貝を売り、それを隣のレストランに持ち込み調理してもらうという形式だ。今は都会化してきたというが果たしてどうだろうか?楽しみだ。田舎の風情が残っていればよいが。やはり周囲は一変していた。高層ビルが立ち並び、大きな門まで出来ていた。それでもいつも行く「金輝海鮮酒家」で「小海老」「魚」「蝦蛄」「鮑」を食べた。夕暮れの港町、漁船が帰って来る。そんな雰囲気の中で美味しい海鮮を食べるのは至福の時だ。小海老は勿論茹でただけ、魚は蒸してある。蝦蛄は油で揚げてある。鮑は煮付け、もう最高の美味しさだ。最後に青菜の炒め物を食べて満腹した。だが、帰りにお腹を壊してしまい不始末を仕出かしてしまったのが、悔いられるが、歳を感じた私でした。でもまた香港には来よう。美味しいものを食べるという意欲が益々湧いてきた。帰りは香港サイドにフェリーで渡り遠回りをして香港島からスターフェリーで九龍に帰り、最後の夜景を楽しんだ。お腹が緩くなったのが最悪でした。

「四川料理」

第三日目(11月29日、土曜日)
今日はマカオに行く。まず朝食兼昼食で「飲茶」を食べる。それからフェリーでマカオに向かったのだが、「スーパークラス」という所謂ファーストクラスに乗った。一番早い時間にはエコノミーは空いていなかったから仕方ない。倍近く値段が違うが、まあ旅だからいいだろう。片道約6000円、簡単なランチ付だった。マカオには1時間で到着。歩いて市内中心部に向かう。横断歩道が少なく、地下道か高架橋だから登ったり降りたりで大変疲れる。車優先の世界だから仕方ない。「ホテル・リズボア」と隣の「ホテル・グランド・リズボア」の金ぴかのビルにはびっくり。これが賭けの儲けで出来ていると思うと何かしっくりこない。現地通貨にしようとしたがATMが機能しない。多分現金が入っていないのだろうか?どのATMも現金を引き出せなかった。仕方なく両替店でマカオの通貨に替えた。まあ凄い人出でどうしようもない。タクシーも全く走っていないので、仕方なく歩いてフェリー乗り場に戻り、夕方に便で香港に戻った。今日は2万4千歩余り歩いた。香港では「四川料理」の店に行った。「南北楼」という店で、「海老チリの四川鉄板焼き」と「麻婆豆腐」を頼んだ。辛さはさほどなく、適度の辛さだったが、まあまあか。日本の中華料理のほうが美味いと思った。日本はやはり最高だ。

「北京ダック」

第二日目(11月28日、金曜日)
朝は持参したスープだけ飲み、地下鉄の窓口で「オクトパス」1枚150香港ドルを買う。謂わば「スイカやパス」ものような交通系のカードだ。対岸の香港島に渡る。久々の香港なのでまず位置関係をはっきりさせる。ランドマークビルへと向かう。ブランドショップが沢山入っているビルだ。さてやはり香港の建設現場では「竹の足場」が未だに使われているのに驚かされる。流石に一部には鉄のパイプの足場管も使われていたが、香港は竹なのだ。少し歩いて「ピーク・トラム」に乗り、「ヴィクトリア・ピーク」の頂上へ登る。急勾配の線路を約5分程で登るのだが、乗客で混み合っている。上は霧に覆われ寒いくらいだ。地上と数度の気温差があるのではなかろうか?ここも新しい展望台のビルが出来ていて面影が全く変わっていた。山を降りて「金鐘(アドミラルティ)」のところで麺屋に入って窓際から外を見たら、例の道路封鎖が行われていて、多数のテントが道路にあり、折り畳み傘が高架橋にぶら下げられていた。人の出入りは少なかったが、これが今香港で起きている現実なのだと考えさせられた。この地区は官庁街だから未だに封鎖が解けていないようなのだ。民主主義の原点がここにあった。さて、バスで約1時間、香港島の南側の「赤柱(スタンレー)」に向かう。ここは安い市場があり、色々なものを売っている観光客も多いところだ。「中環(セントラル)」のバスターミナルから出発したが、数キロのところが大渋滞だった。これも占拠の影響なのだろうか?赤柱(スタンレー)の海岸まで行く間は高級住宅街でマンションや戸建ての立派な家が建ち並び、それぞれテニスコートやプールも備え付けられているような家ばかりだ。天気が良くなってきた。日差しが眩しいくらいだ。同じバスルートで中環まで戻り、今度はフェリーで九龍に戻った。フェリー乗り場の位置がかなり先になっていて多分海岸線を埋め立てて、その先にフェリー乗り場を移したようだった。さて「ペニンシュラホテル」のアーケード街の店で娘から頼まれていたプラダのバッグを買った。円安が痛いくらいに効いてきた。さて、香港は変わっていた。それはまずゴミが無くなっていた。海が綺麗になっていた。道路が綺麗になっていた。昔の香港からは信じられないくらいトイレが綺麗になっていた。洋式トイレが増えていた。中式トイレが少なくなっていた。昔はニーハオトイレが当たり前にあったが、見当たらなくなっていた。初めて香港を訪れたのは多分約35年前だったと思うのだが、その当時はトイレは汚なくて中式で困ったものだった。ただ、大きな荷車は相変わらず闊歩し、通行の邪魔をしていた。これは香港らしい風景だろう。夜は北京ダックで有名な「鹿鳴春(スピリング・ディア)京采」に行く。香港に来た時は必ず訪れる店だ。地元の人の人気店だ。名物は「北京ダック」の広東風だ。広東風は皮だけでなく身も付けてボリュームのある厚さで食べる。小麦粉を薄くして焼いたクレープ状の薄皮にダックと甘い味噌とねぎ、キュウリを挟んで食べるが、満足、満足だった。中華料理は人数+一品でオーダーするとよいらしいが、少人数で食べるものではない。大家族でワイワイ言いながら沢山の品を食べるのが望ましい。

「選挙戦突入」

「選挙戦突入」
有楽町はマリオンの前に与党の代表が宣伝カーの上に立って熱気のこもった演説をしていた。100人程度の聴衆が拍手をしていた。解散風が吹いたと思ったらもう選挙戦に突入していた。大義のない選挙戦だし、税金の無駄だと思うが、投票には好くつもりだ。勿論事前投票だが。今回は反与党で臨むつもりだ。

「2014年の映画のお話し」
映画「オオカミは嘘をいう」(ヒューマントラストシネマ有楽町にて) 私的批評眼(J’CRITICAL EYE)★★★(今年198目)
珍しいイスラエルの映画だ。少女が殺され頭部が持ち去られた。微かな目撃情報を元に中学の教師が疑われる。そして被害者の父親と警部がその男を拉致し拷問に掛けるのだが、警部の娘も行方不明になる。果たして犯人は誰なのか?最後の最後まで分からない。

映画「6才のボクが大人になるまで」(TCシャンテにて) 私的批評眼(J’CRITICAL EYE)★★★(今年199目)
6才から18才までの少年とその家族の成長記録をドラマ化したものだが、俳優は全て同じ人物が12年間に渡って出演しているのが驚き。まあ話しとしてはアメリカにある極普通の家族物語で、離婚再婚を繰り返す男女とそれに纏わる子供たちの環境を描く。

11月28日付けの日経新聞夕刊「シネマ万華鏡」の評価は、「インターステラー」が3つ星、「ストックホルムでワルツを」が3つ星、「寄生獣」が2つ星、「フューリー」が3つ星、「くるみ割り人形」が3つ星、「救いたい」が3つ星、「欲動」が3つ星でした。

「私の去年2014年の映画の評価は?」
今年の★★★★★は、「青天の霹靂」「超高速・参勤交代」「人生はマラソンだ」「ゴジラ」「なまいきチョベレンと水夫さん」「バルフィー」「柘榴坂の仇討ち」「マダム・マロリーの魔法のスパイス」
今年の★★★★は、「小さいおうち」「アメリカン・ハッスル」「ウルフ オブ ウォールストリート」「光にふれて」「ダラス・カーボウイズ・クラブ」「それでも夜は明ける」「あなたを抱く日まで」「世界の果ての通学路」「チョコレート・ドーナッツ」「プリズナーズ」「ウッドジョブ」「マンデラ」「X?MEN」「グランド・ブタペスト・ホテル」「私の男」「パークランド」「マダム・イン・ニューヨーク」「怪しい彼女」「思い出のマーニー」「めぐり逢わせのお弁当」「フライト・ゲーム」「イン・ザ・ヒーロー」「ジャージー・ボーイ」「ひぐらしノ記」「ミリオンダラー・アーム」「祝宴!シェフ」「トワイライト ささらさら」「天才スピヴェット」「西遊記 はじまりのはじまり」

「2014 旅の記憶シリーズ」
2014年の国内旅行は、第1回目は九州福岡と水俣(1月)、第2回目は能登(1月2月)。第3回目は長崎(3月)。第4回目は山形寒河江、青森白神山地、函館、第5回目は福岡、佐賀(6月)、第6回目は福岡、壱岐(7月)、第7回目は北海道(8月=3度目の利尻礼文)、第8回目は長野と花巻(10月)でした。
2014年の海外旅行は、トルコ(1月、3度目)、台湾(2月、3度目)、シンガポール(3月、X度目?)、フィンランド、ポーランド(6月、55&56ヶ国目)、アイルランド(7月、57カ国目)、デンマーク(58)、ノールウェイ、スウェーデン(59)フィンランドの北欧4カ国(8月、58&59カ国目)、5度目のイタリア(9月)です。

「2014 歌舞伎観劇シリーズ」歌舞伎座にて★★★★「今年5回目」

「2014 本の記憶シリーズ」
「棒手振り剣法」(牧 秀彦 著)徳間文庫 私的批評眼(J’CRITICAL EYE)★★★(今年295冊目)「塩谷隼人江戸活人剣」シリーズ第2弾

「廓の罠」(稲葉 稔 著)双葉文庫 私的批評眼(J’CRITICAL EYE)★★★(今年296冊目)「百万両の伊達男」シリーズ第1弾

「判決破棄 上」(マイクル・コナリー 著)講談社文庫 私的批評眼(J’CRITICAL EYE)★★★★★(今年297冊目)
「判決破棄 下」(マイクル・コナリー 著)講談社文庫 私的批評眼(J’CRITICAL EYE)★★★★★(今年298冊目)
好きな作家の本だが、流石上手く纏めている。実に面白い。

「久し振りの香港」

「J  REPORT 2014 12月第1週」
「リタイアメント・ノート 6年6ヶ月目」、
「VOL。875 SINCE AUG.12th、1983」
「旅暦55、久し振りの香港」
調べてみたらトランジットは別として香港には「2002年10月」以来の訪問だった。2004年から2008年までの間は全く海外に行っていない。08年は会社を辞めた途端に猛烈な勢いで海外旅行を始めたのだが、04年から08年までは最後の会社勤めをしていた時で一応全力で会社生活を送っていたのだろう。そう考えれば納得出来るが、なんと12年振りの香港だとは思わなかった。もう20度以上香港に行っているのでまともに回数を数えたこともない。過去のパスポート「1990年」以前のが見つからないので、回数は分からない。
第一日目(11月27日、木曜日)
成田空港ではいつものようにラウンジで掻き揚げ蕎麦とチーズとワインで腹ごしらえ。窓から観ると誘導路の中に穴が開き、そこに家があった。まだ成田闘争の反対派の家があるのだろうか?あれから40年近く経つのにと今更ながら驚かされた。ビジネスクラスの席に座る。香港まで5時間のフライトだ。機内食は和食を頼んだが、量が凄く多かった。半分以上を残して食べるのを止めた。香港の空港から列車に乗り、九龍駅に到着、バスに乗り換えてまずはホテルへ。九龍サイドのビジネスホテル「九龍ホテル」だ。一休みして目の前の「ペニンシュラホテル」に行く。皮のジャケットを作ろうと思ったが、値段がバカ高いので止めた。香港の物価も高いのと、円安効果でどうしようもない。疲れたので近くのレストランに行く。潮州料理の店(百楽潮州鮑魚飯店)だったが、物凄く高かったが、やはり美味しかった。アワビのステーキ、牡蠣のオムレツ(写真)、野菜炒めを頼んだが、どれも美味しかった。牡蠣は値段の割には美味しく、正解だった。オムレツの中に牡蠣が一杯詰まっていた。潮州料理はあっさりした味で日本人にも合うと思う。アワビが高かったが、直径5cmほどの小さいので一皿約1万円だったが、仕方ないな。食事の前に北京料理の店に行き、明日の夜の予約をした。明日は北京ダックだ。香港は気温25度、低い雲が立ち込めていて、香港島が霞んでいた。高い建物がどんどん立っていた。新しい街並みが出来ていて何か新しいところに来たみたいな風景だった。それでも歩いてみれば昔を思い出すが、香港も本当に変わって行くばかりだ。例の抗議デモは既に終息していたが、相変わらず工事があちこちで行われていて、香港の活動力には驚かされるばかりだ。食事の帰りに薬局に寄った。肝臓の特効薬の「片仔黄」の値段を観たら、何と一箱6800香港ドルとなっていた。約13万円だ。以前は一箱3万円が相場だったが、なんでこんなに高いのか?理解に苦しむ。友人に買ってきてもらったのがまだ10箱ほどあるから不自由はしないが、この値段の高さには驚いた。