「大学、甲子園に届かず」
関東大学アメリカン・フットボール・リーグ第7節、全勝で迎えた母校は優勝の掛かる日を迎えた。66年振りに甲子園に行けるのか?(写真1:試合開始前)
横浜スタジアムの三塁側スタンドは母校関係者でほぼ満席だ。(写真2)
盛り上がる応援。ここまで母校は6戦全勝、法政と早稲田は5勝1敗。だが母校が優勝するには今日の法政戦に勝つのみ。他方、法政は母校に30点差以上で勝てば優勝の可能性あり、また早稲田は法政が僅差で母校を破り、この試合の後の試合で日大を破れば優勝となる。(写真3)
非常に緊張した戦いだ。(写真4)
母校のキックオフで始まった試合は、法政攻撃陣がじりじりと陣地を進め、残り8分24秒、ゴール前7ヤードからフィールドゴールを決められ、先制点を奪われ、0:3となる。
その後母校自陣25ヤードからエースの29番李君が18ヤードのロングゲインして自陣43ヤードまで進むが、やはりパントとなり、法政の攻撃になり、ゴール前に殺到された。しかしディフェンス陣の踏ん張りで第1Q、残り2分23秒、ゴール前5ヤードからのフィールドゴールをまたまた決められ、0:6とリードを広げられた。結局、この差が最後まで響くこととなる。だが第1Q 、残り49秒、自陣46ヤードから李君が素晴らしい走りで左サイドライン際を走り抜き、ダッチダウンを奪い、TFPも決まり、7:6と逆転した。
この試合、母校のディフェンス陣の動きが冴えない。パスも決められる。ランも走られる。いいところなしの場面が続く。ラインバッカー陣が下り気味の守備体形のため、パスに対しても中途半端、ランにも抜けられるといった具合だ。かみ合っていない。そして第2Q、残り8分41秒、母校ゴール前5ヤードからのショートパスでTD,TFPも決まり、7:13と再逆転されてしまった。(写真5)
更に残り3分8秒、母校ゴール前1ヤードから敵QBのランでTDを許してしまい、TFPも決められ、7:20となった。(写真6)
母校も最後攻めに攻めて、敵陣8ヤード、残り1分12秒、第4ダウンにギャンブルプレーで李君を走らせたが、止められてしまい、追加点を奪えなかった。
ハーフタイムショーは「中村あゆみ」という歌手が出てきて自作の歌を歌い盛り上げてくれたが、気分は重たい。(写真7)
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第3Qになってもディフェンスの動きは少しは良くなるが、ミドルパスを取られ、またオプションでもランニングバックへのトスにも、またQBのランにも対応出来ず、ずるずると進められてしまう。そして残り6分41秒、ゴール前1ヤードから敵QBに走られTD,TFPとなり、7:27と大きくリードされた。(写真11)
しかし、母校も反撃し、残り4分10秒、敵陣7ヤード、第3ダウンから29番李君が走り込みTD、TFP成功で14:27と追い上げる。(写真12)
更に残り2分56秒、法政のパスをインターセプトし、攻撃権を得ると、第4Q、残り11分55秒、第2ダウン、敵陣1ヤードから李君のランでTD、TFPも決めて、21:27と追い掛ける。(写真13)
まだまだ諦めないぞ。66年振りの甲子園は遥かだが、その影を見せていた。第4Qに入る。残り6分6秒、母校ゴール前2ヤードから法政QBがキープのランでTDとなり、TFPも決まり、21:34となってしまった。(写真14)
時間が足りない。残り3分58秒、敵陣21ヤード、これまでのQBを2番小田君(3年)から12番米内君(4年)に変えて、第4ダウン、ギャンブルのパスを19番因幡君がエンドゾーンギリギリでキャッチしてTD、TFP後、28:34となる。(写真15)
もう一息だ。だが、時間が足りない。法政は時間を消化する作戦に出て、このまま試合終了となってしまった。
溜息以外出て来ない。66年振りの念願が叶えられず、結局早稲田が漁夫の利を得て2年連続関東を征した。もったいない年だった。優勝と言う夢が指の間から漏れ落ちていった瞬間だった。李君というランナーの力で甲子園を目指したが、来年に夢を持ち越そう。12月25日に同じ横浜スタジアムで東西対抗戦の「TOKYO BOWL」があり、関西2位と関東2位の母校の試合がある。今年最後の試合だ。応援に行きます。