「香港へ」

「J  REPORT 2016 11月第2週」
「リタイアメント・ノート 8年5ヶ月目」
「VOL。975号 SINCE AUG.12th、1983」
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「旅暦69、香港へ」
11月2日
今回も出発点は羽田空港国際線ターミナルだ。早朝の京急線で日本橋から40分で到着。手荷物検査場が優先登場口にも拘わらず非常に混雑していて10分程度掛かる。後はイミグレーション通過だが、自動化ゲートだから早い。ラウンジも混んでいる。牛乳と搔き揚げ蕎麦を半分ほど食べる。さて機内へ。ビジネスクラスもほぼ満席。最近はビジネスも質が低下している。飲み物も何も出ない。普通はウエルカムドリンクが出るだろうに。離陸して暫くして白ワインを貰う。
食事は洋食をチョイス。(写真:機内食)

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白身魚だったが、美味くなかった。がっかり。さて、本を読んでいたら眠ってしまった。気が付いたら、もうじき香港だ。羽田から2926km、4時間20分の空の旅。南シナ海の島が観えた。(写真:島)
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海の上を白い道路が一直線に走っていた。工事中の道路のようだ。ランタオ島とマカオを結ぶ新しい道路なのだろう。マカオが香港と直接道路で結ばれる日も近い。空港から高速鉄道で約20分、九龍駅に着く。無料のシャトルバスでホテルへ。何時も泊まる「九龍ホテル」、目の前の「ペニンシュラホテル」の系列のビジネスホテルだ。立地条件が素晴らしく便利なのだ。まず夕食の予約に行く。兎に角、香港はいつもどこかで工事が行われている。道路も建物も常に新しいのが出来て来る。活気に溢れた街だ。2階建てのバスがビュンビュンと走っている。有名なクッキーの店に行く。本来はビルの一階にあるのだが、改装中で二階にあった。確かに混んでいた。テディーベアが箱に描かれている。今買う必要がないので店の場所だけ確認。目的の「北京ダック」の店に行く。予約完了。それにしても街は混雑している。ぶらぶらして一度ホテルに戻り、一休み。
食後、九龍サイドの岸壁から香港島を観る。素晴らしい夜景だ。高層ビルが乱立している。心なしか日本企業のネオンが少なく感じる。時代の流れなのだろうか?(写真:夜景1)
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(写真:夜景2)
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(写真:夜景3)
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(写真:夜景4)
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スターフェリー乗り場周辺も大きく変わった。前回訪れたのは丁度2年前だったが、変貌の凄まじさに驚いた。それと街が綺麗になっていた。ゴミも殆ど落ちていない。
「骨という字」
漢字には3つのタイプが現在はある。台湾や香港で使われている旧字体、所謂昔の古い漢字が一つ目。日本でも戦前は使われていた。複雑で難しい漢字だ。それを少し簡略化したのが日本の漢字で二つ目。最後に現代の中国で使われている極端に簡素化された漢字が三つ目だ。そんな中で面白いのが、骨という漢字だ。日本で使われている「骨」という字の上の箱の中の右端に横棒と縦棒の区画が書かれている。しかし、本当の漢字ではこれは間違いで左端に書かれなければならない。写真を観てもらおう。香港の同じビルにあったもので、滑るという字の骨の部分が右端と左端とで二つ表記されているのがお分かりいただけよう。(写真:骨1)
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(写真:骨2)
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実は漢字が中国より伝わった際に、日本から当時の中国に留学していた僧が帰国した時に間違えて覚えてきてしまい、それがそのまま日本では流通してしまい、現在に至っているのだ。だが、誰がそんな小さな間違いに気が付くというのか?そして現在では漢字圏の国々では元々の骨(パソコンにその字がないのですみません)と日本発の骨の二つの文字が使われているのだ。日本発の漢字というのも実際にある。英語の「インフォメーション」を日本語訳にする際に「情報」という文字にした。この言葉は中国語にはなかった。そして今では中国でも日本発の漢字として「情報」をインフォメーションの訳語として使っているのだ。正岡子規が造った和製漢字なのだ。

11月3日
スターフェリーで香港島に渡る。「オイスター・カード」というフェリカを内蔵した交通系のカードに100香港ドルチャージしたから、安心して乗り物には乗れる。フェリーの下層席で海を渡る。九龍サイドの「スカイ100」という香港一高いビルが見える。(写真:スカイ100+船)

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香港サイドの船着き場は海側に大きく移動していた(埋め立てで海岸線が沖合に200m近く延びていた)のでバスターミナルがなかなか見つからなくて、漸く目的のバスに乗れた。バスは香港島の下町を走り、西回りで市街地を進む。漢方薬の店が立ち並ぶ一角で店番をしていた老人がひっそりと椅子に座っていた。(写真:店番の老人)
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汚らしいといえばそうだが、洗濯物が窓から屋外に干されている。これが風習なのだ。
清掃車が前を走っている。昔に比べればゴミが少なくなった香港。(写真:清掃車)
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歩道に水を吹き付けている。やがてアバディーンに着く。昔はツアーで来ると必ず、ここの「ジャンボ」という船上レストランに連れて来られたものだった。今もあるのだろうか?(写真:アバディーンの一部)
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船が沢山泊まっている。水上生活者の街だったが、今は違うようだ。アウトレットに行ったのだが、バスターミナルからタクシーに乗っても、英語が全く通じない。仕方なくガイドブックの漢字を見せて漸くアウトレットモールに行くことが出来た。しかし、そこはアウトレットとはいうものの元の値段が高いので、とてもではないが買える値段ではなかった。帰りのタクシーの運転手も全く英語が通じず、歩いてバスターミナルに向かうことになった。行きは約1時間のバスの旅、帰りはトンネルを通るので30分で戻れた。香港島からまたフェリーで九龍サイドに戻る。コンベンションセンターが見え、手前には観覧車がある。最近できたのだろう。(写真:観覧車とコンベンションセンター)
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フェリーからスカイ100のビルが見える。明日には登ってみよう。2年前に来た時は「アンブレラ」が立ち並び、学生たちが道路を封鎖していて、香港政府と対決していたが、その面影は全くない。牙を抜かれた若者たちはどこへ行ったのだろう。ネットでアウトレットモールの近場の店を探し、行って見たが、これも高過ぎて買うことにはならなかった。