「母の面影」

「母の面影」
10月22日は亡き母「摂子」の命日だった。2005年(平成17年)のその日、私は一人旅で北海道は知床半島を訪れていた。半島の付け根の「斜里町」から早朝のバスでオホーツクの海岸線を走っている時だった。午前8時頃、甥から携帯に電話があり、母が亡くなっていて朝見つかったことを知らされた。慌てて逆行きのバスを探し、それに乗り「女満別空港」から羽田に戻り、タクシーで実家に戻りついたのは、午後の3時過ぎだった。母の遺体は司法手続きで消防の手で一時病院に運ばれ、その後1時間ほどで戻ってきた。まるで眠るような顔の母だった。夜、本当に眠るように眠りながら亡くなってしまった。その1週間ほど前、実家を訪ねた私にいつものように「身体は大丈夫?会社は大丈夫?」と心配していた。そして母の血圧を測り、「じゃあね」と言って去っていったのが、母との最後になってしまった。写真は20歳前後の母だ。(写真:亡き母)

OLYMPUS DIGITAL CAMERA
OLYMPUS DIGITAL CAMERA

軍属として昭南島(シンガポール)に派遣される前に撮影されたのだろう。横の記事はシンガポールへの派遣時の同僚が書いたもので苦労が偲ばれる。昭和18年から約半年近く掛けて、日本から輸送船で途中米軍の潜水艦に襲われる恐怖の中、あちこちに寄港しながら、漸く到着したという。勿論帰国は終戦後となるのだが。その後、父と結婚し一男一女を設けた。いつも苦労していた姿しか思い出せない。それでも私を慶応義塾普通部に、妹をフェリス女学院中学高校に通わせ、二人共に慶応義塾大学を卒業させ、一流企業に就職させた、立派な母だった。母には暴言を吐いた私だったが、いつも気持ちは通っていたと思う。親孝行してやれなかったという反省ばかりが頭をよぎる。

「2016 私の映画鑑賞記録」
映画「闇金ウシジマくん The final」(UC豊洲にて)私的批評眼(J‘CRITICAL EYE)★★★(今年179作品目)

OLYMPUS DIGITAL CAMERA
OLYMPUS DIGITAL CAMERA

なぜウシジマくんが闇金業の社長になったのか?過酷な取立てをするのか? 幼い時代にその謎が隠されていた。

映画「スートレック ビヨンド」(TC日劇にて)私的批評眼(J‘CRITICAL EYE)★★★(今年180作品目)

OLYMPUS DIGITAL CAMERA
OLYMPUS DIGITAL CAMERA

宇宙探険の奔りの物語だが、原型は最も古いはずだ。文明が進化しているにも関わらず、武器を使わずに格闘することが理解しにくい。でもまあ許そう。

映画「奇跡がくれた数式」(角川シネマ有楽町にて)私的批評眼(J‘CRITICAL EYE)★★★(今年181作品目)

OLYMPUS DIGITAL CAMERA
OLYMPUS DIGITAL CAMERA

第一次世界大戦前後のイギリスにやって来たインド人青年。彼は数学の天才だった。しかしイギリスで受け入れてくれたのはケンブリッジのトリニティーカレッジの一人の教授だけだった。こうしてインド人とイギリス人が分割数式という極めて困難な数式を証明し、青年はインド人として初めて王立協会のメンバーとなるのだった。それまでの苦悩や差別との厳しい戦いを描く。

映画「バースデイカード」(UC豊洲にて)私的批評眼(J‘CRITICAL EYE)★★★(今年182作品目)

OLYMPUS DIGITAL CAMERA
OLYMPUS DIGITAL CAMERA

4人家族の母親が癌?で亡くなった。長女が10歳の時だった。それから毎年誕生日にはタイムカプセルのように母からのバースデーカードが届いた。それは20歳になるまで続く。残された父親、そして弟との3人の生活の中で起きることが誕生日を一つの節目として、成長する過程を追う。人生の空しさ、悲しさ、でも一生懸命生きようとする彼らたちだった。そして最後のカードは?

映画「ジェーン」(丸の内ピカデリーにて)私的批評眼(J‘CRITICAL EYE)★★★(今年182作品目)

OLYMPUS DIGITAL CAMERA
OLYMPUS DIGITAL CAMERA

恋人は南北戦争に参戦し、残された母と娘はならず者の手で地獄に落とされた。それを救ってくれた男との逃亡生活の果てに元の恋人の助けを得てならず者達と戦う女性それがジェーンだった。母は強かった。

映画「手紙は憶えている」(TCシャンテにて)私的批評眼(J‘CRITICAL EYE)★★★★(今年183作品目)

OLYMPUS DIGITAL CAMERA
OLYMPUS DIGITAL CAMERA

老人ホームで出会ったのは、アウシュヴィッツの生き残り二人だった。そこで元ナチで逃亡している幹部軍人を探して鉄槌を下そうという話しになり、90歳の男性があるナチの逃亡者を追うこととなった。名前から3人が可能性のある人物として浮き上がった。そしてアメリカは勿論カナダにまで行くのだが、追う本人は認知症の患者だった。そして追い詰めて該当者を殺すのだが、意外な結末が待っていた。面白かった。

日経新聞10月28日夕刊の「シネマ万華鏡」の評価によれば、「湯を沸かすほどの熱い愛」が3つ星、「PK」が3つ星、「フランコフォルニア ルーブルの記憶」が3つ星、「インフェルノ」が3つ星、「ザ・ギフロ」が3つ星、「92歳のパリジェンヌ」が3つ星、「秋の理由」が3つ星でした。

「私の去年2016年の映画の評価は?」あくまで私の私感ですからね!!
今年の★★★★★は、「俳優、亀岡拓次」「サウルの息子」「最高の花婿」「スポットライト」「アイヒマンショー」「殿、利息でござる」「海よりもまだ深く」「トランボ ハリウッドで最も嫌われた男」「ニュースの真相」「奇跡の教室」「リトル・ボーイ」「ハドソン川の奇跡」

今年の★★★★は、「はなちゃんのみそ汁」「ブリッジ・オブ・スパイ」「最愛の子」「ザ・ウォーク」「ブラック・スキャンダル」「キャロル」「オデッセイ」「マネー・ショート」「ヘイトフル8」「家族はつらいよ」「アーロと少年」「リリーのすべて」「バットマンVSスーパーマン ジャスティスの誕生」「ルーム」「さざなみ」「レヴェナント」「ズートピア」「64前編」「神様メール」「素適なサプライズ」「マネー・モンスター」「裸足の季節」「レジェンド」「ブルックリン」「アリス・イン・ワンダーランド」「ルドルフとイッパイアッテナ」「ジャングル・ブック」「ゆず葉ゆれて」「イレブン・ミニッツ」「君の名は」「ソング・オブ・ラホール」「レッドタートル」「怒り」「ある天文学者の恋文」「築地ワンダーランド」「手紙は憶えている」

「2016 観劇シリーズ」
・1回目の観劇=二月喜劇名作公演(新橋演舞場)「名代 きつねずし」

「2016 旅の記憶シリーズ」
国内は1月の北東北「角館、秋田市内(秋田)」、「三内丸山遺跡(青森)」、「あつみ温泉、酒田(山形)」、「村上、新潟市内、瓢湖、燕三条、弥彦(新潟)」、6月は北海道道南(函館、松前、江差、洞爺湖、登別、白老、余市、小樽)、8月は大分、宮崎(高千穂)、10月は沖縄へ旅しました。海外旅行は、2月のキューバ(65カ国目)、2月のタイ、4月のスペイン、そして7月のカナダ(カナディアン・ロッキー)でした。

「2016 本の記憶シリーズ」
「冬の蛍」(藤井 邦夫 著)双葉文庫 私的批評眼(J‘CRITICAL EYE)★★★(今年228冊目)「日溜り勘兵衛極意帖」シリーズ第9段

OLYMPUS DIGITAL CAMERA
OLYMPUS DIGITAL CAMERA

「冬桜」(藤原 緋沙子 著)光文社文庫 私的批評眼(J‘CRITICAL EYE)★★★(今年229冊目)「隅田川御用帖」シリーズ第6段

OLYMPUS DIGITAL CAMERA
OLYMPUS DIGITAL CAMERA

「優しい嘘」(今井 絵美子 著)徳間文庫 私的批評眼(J‘CRITICAL EYE)★★★(今年230冊目)「夢草紙人情おかんケ茶屋」シリーズ

OLYMPUS DIGITAL CAMERA
OLYMPUS DIGITAL CAMERA

「寺社奉行脇坂閻魔見参」(風野 真知雄 著)ハルキ文庫 私的批評眼(J‘CRITICAL EYE)★★★(今年231冊目)「閻魔裁き」シリーズ第1弾

OLYMPUS DIGITAL CAMERA
OLYMPUS DIGITAL CAMERA

「雨乞いの美女が消えた」(風野 真知雄 著)ハルキ文庫 私的批評眼(J‘CRITICAL EYE)★★★(今年232冊目)「閻魔裁き」シリーズ第2弾

OLYMPUS DIGITAL CAMERA
OLYMPUS DIGITAL CAMERA

「待つ春や」(辻堂 魁 著)祥伝社文庫 私的批評眼(J‘CRITICAL EYE)★★★(今年233冊目)「風の又兵衛」シリーズ第18弾

OLYMPUS DIGITAL CAMERA
OLYMPUS DIGITAL CAMERA