2012年の映画のお話し

映画「ヒューゴの不思議な発明」(日劇にて) 私的批評眼(J’CRITICAL EYE)★★★★★(今年44作目)
パリの終着駅の屋根裏に一人で住む少年「ヒューゴ」の物語。亡くなった父が博物館から持ち帰った不思議な古い人形。その鍵穴の形はハート型だった。駅の玩具売り場で働く老人に大切なノートを奪い取られたヒューゴは老人のあとを追う。そこで少女と知り合う。偶然にもその少女はハート型をした鍵を持っていた。鍵を人形に差し込む。そしてそこで見つかるのは?20世紀初頭の映画創世記の切ない物語だった。実にハートフルないい映画でした。お薦めです。

映画「ライアーゲーム リボーン」(日比谷スカラ座にて) 私的批評眼(J’CRITICAL EYE)★★★(今年45作目)
集められたのは20人の男女。各自20枚のメタルを持って20億円を巡って行われるゲームは「椅子獲りゲーム」と「親の投票」の組み合わせだった。しかし椅子獲りゲームの陰には「国獲りゲーム」の要素が隠されていた。騙し騙され、そして最終的な勝利者は誰になるのか?

映画「シャレード」(日比谷みゆき座にて) 私的批評眼(J’CRITICAL EYE)★★★★(今年46作目)「午前10時の映画館、過去の名作シリーズ」
なんてオードリー・ヘップバーンは美しいのか。主演はオードリーとケリー・グラント。夫が殺されたオードリーはパリの自宅に戻るが、全ての家具は夫によって売り払われていた。その葬儀にやってきたのは4人の男たちとCIAだと名乗る男。彼らは夫が持ち逃げした25万ドルを返せと彼女に迫る。そして次々と彼らは誰かによって殺されていく。果たして25万ドルはどこにあるのか?彼女の身も危うくなるのだが。面白いと同時にどうしてオードリーの目はあんなに大きいのだろうか?本当に美しい女性でした。

映画「PINA 躍り続けるいのち」(ヒューマントラストシネマ有楽町にて) 私的批評眼(J’CRITICAL EYE)★★★★(今年47作目)
ドイツの天才舞踊家ピナ・バウシュを描いた3D映画。撮影の直前に亡くなった彼女のことを団員達が思い出しながら語りながら、彼女が演出した踊りを繰り広げるが、これほど舞踏が色々なことを阜サできるとは思わなかった、意外な感動の映画だった。満席でした。

映画「エル・ブリ」(銀座シネスウィッチにて) 私的批評眼(J’CRITICAL EYE)★★★★(今年48作目)
こんな不思議な映画は初めてだ。スペインの超有名なレストラン「エブ・ブリ」のお話し。営業は6月16日からの半年間のみ、それも蘭?qのみ。残りの半年間は新しい料理の創作期間だ。お客には3時間に35種類の料理を提供する。半年の間に200種以上もの新作を考え出すという店なのだ。厳しい躾に耐えたスタッフたち。オーナーがOKしなければお客には提供されない料理。驚きでした。映画は創作している半年間とその年のオープンした数日間を見せるだけの単純なものでした。一度行きたいね。

日経新聞3月9日夕刊「シネマ万華鏡」の評価によれば、「戦火の馬」が5つ星、「RIVER」が4つ星、「シャーロック・ホームズ/シャドウゲーム」が3つ星、「シェイム」が3つ星、「おかえり、はやぶさ」が2つ星、「超迫ヘ者」が3つ星、「プリピャチ」が3つ星でした。

「シノプスシ165」
本「顔をなくした男」上(ブライアン・フリーマントル 著) 新潮文庫 私的批評眼(J’CRITICAL EYE)★★★★★(今年60冊目)
本「顔をなくした男」下(ブライアン・フリーマントル 著) 新潮文庫 私的批評眼(J’CRITICAL EYE)★★★★★(今年61冊目)
「チャーリー・マフィン」シリーズ14作目の作品だ。MI5のスパイであるチャーリーは妻で元KGB、現「ロシア連邦保安局」の上級職員でもある「ナターリア」とその娘「サーシャ」をイギリスに亡命させるためのモスクワに潜入した。一方MI6主導で同じロシア連邦保安局副局長家族の亡命も並行して行われようとしていた。それはチャーリーたちを囮として陽動作戦をしようとするものだった。果たしてチャーリーたちの運命は?本当に面白いこのシリーズ。私が大好きなシリーズだ。このシリーズ15作目で完了するという。手に汗握る展開に驚きばかり。本当に見事なプロットで読者を引き込んで行ってしまう。まるで自分自身がスパイになってモスクワ中を走り回っているようなお話しでした。絶対のお薦めです。

本「日光代参」(佐伯 泰英 著) 新潮文庫 私的批評眼(J’CRITICAL EYE)★★★(今年62冊目)「新・古着屋総兵衛」シリーズ三
異国の血が入った10代目総兵衛がいよいよ動き出す。「影様」が徳川家を裏切るのか?そしてそれを「大黒屋総兵衛」はどう対応しようとするのか?

本「奉行始末」(上田 秀人 著) 中公文庫 私的批評眼(J’CRITICAL EYE)★★★(今年63冊目)
「闕所物奉行裏帳合」シリーズ六。いよいよこのシリーズも最終回を迎えた。目付「鳥居耀蔵」に見出され「闕所物奉行」に抜擢された「榊 扇太郎」は、筆頭老中「水野越前守」にも好かれ、江戸の闇を見詰める役割を果たしていた。しかし鳥居のやり方に不満を覚えた榊は水野の政敵から狙われるのだが、江戸城内の権力闘争が逆転に次ぐ逆転となる。運命に翻弄される榊。最後はどうなるのか?

本「お化け大名」(幡 大介 著) 双葉文庫 私的批評眼(J’CRITICAL EYE)★★★(今年64冊目)「大富豪同心」シリーズ六
本「水難女難」(幡 大介 著) 双葉文庫 私的批評眼(J’CRITICAL EYE)★★★(今年65冊目)「大富豪同心」シリーズ七
江戸の豪商「三国屋」の孫息子「卯之助」は祖父の金の力で南町奉行所の「同心」の株を買って貰い町方の同心となる。次々と襲い掛かる禍を見事に裁いて江戸中でもやり手同心として名を馳せた。

本「若殿八方破れ」(鈴木 英治 著) 徳間文庫 私的批評眼(J’CRITICAL EYE)★★★(今年66冊目)
本「若殿八方破れ 木曽の神隠し」(鈴木 英治 著) 徳間文庫 私的批評眼(J’CRITICAL EYE)★★★(今年67冊目)
信州松代藩の嫡男「真田俊介」は、大名の息子とは思えぬ男。いつも江戸の町へ出て悪を懲らしめる。そして長崎への長旅に出るシリーズだ。

本「闇の梟」(鳥羽 亮 著) 角川文庫 私的批評眼(J’CRITICAL EYE)★★★(今年68冊目)「火盗改鬼与力」シリーズ2
与力の「雲井竜之介」が活躍するシリーズ。今回は「ふくろう党」と言われる窃盗団が相手だ。

本「ため息橋」(井川 香四郎 著) 幻冬社文庫 私的批評眼(J’CRITICAL EYE)★★★(今年69冊目)「船手奉行うたかた日記」シリーズ3
本「咲残り」(井川 香四郎 著) 幻冬社文庫 私的批評眼(J’CRITICAL EYE)★★★(今年70冊目)「船手奉行うたかた日記」シリーズ4
若手の船手奉行所同心の「早乙女薙左」の活躍を描く。

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