「手前勝手世界食物語、第265話」

今回の「旅暦41」はある意味「ミシュランガイド北海道編、グルメ旅」でもある。ミシュランガイドの「一つ星」の店を3軒廻る旅だ。まず札幌の「すし処 ひょうたん」、次が帯広の「豚丼 鴨川」、そして最後が函館の「鮨処 美な味(みなみと読む)」だ。夕暮れの函館の街を函館山のほうに歩いていく。沢山の人たちが歩いているのが不思議だ。15分ほどでお店を発見した。勿論蘭?マだ。店には49歳、創業20周年のご主人と、女性が二人だけ。お任せで食べる。ネタをおもむろに下の冷蔵庫から取り出し、そのま目の前に並べるだけ。ここも生のままで冷蔵装置は使用していない。壁を見ると本日のネタとその産地が書いてある。殆どが道内、それも函館近辺のものばかりだ。聞くと本日は「バルガイ」とか言って前売り3500円、当日@4000円で5枚綴りの券を買って参加70軒ほどの店に立ち寄り、1ドリンク1品の料理が出来るイベントが開催されているという。以前はこの店も参加していたらしいが、一日に500名も来られてどうしようもないので参加を止めたという。確かにご主人一人しかカウンターにいないのだから500人には対応出来ないだろう。でも外は賑やかな人出が続いていた。さてお任せで最初に出てきたのは「松前漬け」、お酒は地元北海道増毛町の「国稀」というのを頼む。この店はビールか日本酒しかない。お造りは「小鯛、ホッケ、さより」だ。ホッケは金串を焼いてそれを押し付けている。次が「馬づらの刺身」、「焼きうにと煮たこ」、「真烏賊の刺身」(生きたままの烏賊を目の前でさばく。一日3尾のみの限定品だという。たっぷりの生姜とおろしに醤油をたらす絶品でした)、「たらこの粕漬け」(これはご自身で発案されたもので酒飲みのは最高の品だった)、「穴子の生地焼き」。握りは「鱸」、「赤身の鮪」、「鮪のトロ」(函館)、「小肌」(熊本産)、「平目の昆布〆」、「赤貝」(仙台湾)、「〆鯖」(釧路産)、「ボタン海老」、「うに」(戸井産)、「ハマグリ」、「煮穴子」、「卵焼き」(塩をつけて食べる)、「紅鮭」、最後にお椀でお吸い物が出た。まあ言葉にならないほどの美味しさだった。日本酒を5杯ほど飲んで、14000円強でしたが、これはもう一度来る必要ありの美味しさでした。ご主人は色々な鮨屋さんには出掛けていったその仕事振りを勉強してくるというから、どこの鮨職人も一緒だ。「鮪」は対岸が青森の大間だから同じものが函館にも揚がるという。極上の鮪でした。
今回の「ミシュランガイドのグルメ旅」は色々ありましたが、大成功だといえよう。

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