デリーでは地下鉄も建設していたが、はっきり言ってインドは「混沌」、「カオス」の国だ。この言葉が一番インドを表していると思う。まず道路だが、歩行者、自転車、バイク、3輪タクシー、自動車、バス、トラックらがひしめき合い、我先にと、警笛を鳴らしながら、早い者勝ちで突進している。正にカオスだ。その後、「インド門」というところにいったが、周辺には大統領官邸もあり、人が溢れていた。道の途中に電光掲示板があり、そこに増え行くインドの人口の数値が刻々変化して見えた。現在12億6千万人だそうだ。街には小型の「リス」が沢山いた。人間を全く恐れないリスたち。鳥も沢山いる。一番多いのは勿論人間だ。
昼は古いインド料理の店で「タンドリー料理」を食べた。タンドリーチキンに「豆、チキン、ホウレンソウ、ジャガイモ」等のカレー、ナン、白米が出た。皆さん辛いと言っていたが、私は全く辛く感じなかった。さて、午後は「アグラ」という街に移動だ。約200km。見渡す限り平坦な土地が続く。山が全くない。牛があちこちにいて草を食んでいる。その他羊もいる。犬もいる。延々と高速道路を走る。車も数は少ない。面白いことにこちらの人は車線を隔てているラインの上を走るのだ。右でもなく左でもなく2車線を半分づつ走っている人が多いのだ。これは不思議だった。アグラには有名な「タージ・マハール」がある。タージは冠(かんむり)という意味らしい。街に入るとカオスそのものになった。人と車が混然として競争するかのごとく進む。牛がゆったりと歩いている隣をロバを引き、薪を頭に乗せた女性が歩いているかと思えば、路上で野菜や魚を売っている人がいたり、混乱そのもののなかにも、きっと彼らなりの秩序があるのだろうが、我々には理解できない。多分、昭和20年代から30年代前半の日本の姿もそうだったろうと思われる風景だった。アグラには「猿」が沢山いた。街中で平気で暮らしている。川向うに明日行く「タージ・マハール」の白い大きな姿が見えた。「冠の宮殿」という意味らしい。
本日のホテルもデリーと同じ「タージ」グループのホテルで「ゲイトウェイホテル」というのだが、私の部屋はスウィートルームだった。豪華ですね。果物もあり、お菓子も差し入れられた。後で聞いたら私の部屋だけ特別だったようで、これもいつも同じ旅行会社を利用していることのメリットでしょうか。間違いない。特別待遇でしたね。他の人たちは普通の部屋でした。夕食はビュッフェ方式だが、大半がカレーの材料違いだったので、「マッシュルームのスープ」と若干のカレーに「焼きそばと炒めた野菜」を食べて簡単に済ませた。食べ過ぎないように、お腹を壊さないように、気を付けている。それと旅行中は禁酒している。さて部屋ではNHKラジオの放送済の番組をインターネット経由で聞いている。