「ルーブル美術館展」
六本木の国立新美術館で公開中だ。目玉はフェルメールの「天文学者」、フェルメールの絵は30程度しかないので貴重な一品だ。オランダと東京でいくつかのフェルメールの作品を観たが、どれも素晴らしいものばかりだ。今回の「天文学者」も光の魔術師と言われるフェルメールの作品に共通の「日の光」の当たり方が独特だ。天空儀と思われる円球の物体を弄る男性の隠れた眼差しにその熱意が浮かばれるというものだ。その他の作品も中々よかったが、ルーブルは元々宮殿であり、そこにあれだけの絵画や彫刻が集められていたと言うこと事態、信じられないし、フランス王朝の凄さが裏付けされている。民衆を搾取した結果なのだろうが。今、ISというテロ組織が遺跡を破壊しているという。イスラムの偶像崇拝禁止から来ているのだろうが、フランスの民衆が革命時にこれらの美術品を護り通したことに改めて感謝しなければならないのだろう。先日観た「パリよ、永遠に」という映画でナチスドイツがパリの街を徹底的に破壊しようとするのだが、それと同時にルーブルの絵画を奪い取ろうとする作戦もあったという。人類の遺産でもある遺跡を絵画を守り通し次世代に受け継がせるのが我々の役割なのだろう。ルーブル美術館展、6月までやっています。
以上、勢古口が東京からお送りしました。