「江戸時代の呉服店」

「江戸東京博物館・常設展2」
「江戸時代の呉服店」
写真は日本橋室町の大店「三井越後屋」の店先の模型だ。(写真:M1)

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江戸時代後期の呉服店の様子を示している。(写真:M2)
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当時の慣習として呉服などは掛売りで節季払いが当たり前だった。それも大半は新品の反物を担いで、お得意様の自宅を訪れての訪問販売だった。それが「掛売りなし、現金値引きなし」で売り出したのが「三井越後屋」だった。これが流行って瞬く間にまねをする店が増えたという。店先には実は商品の反物は置かれていない。商品は火事を恐れて後ろの大きな蔵に仕舞われていた。(写真:M3)
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店内で手代とお客が話し合っている。(写真:M4)
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店の手代はお客から色々な情報を聞き取っている。客の好み、家族背景、生活状況、レベル等々客から引き出し、そして客のニーズを思い図って品を選び、裏の蔵から幾つかの反物を取り出して客に選ばせるのだが、もうこの段階で客は買うことが前提になっているという。このような商談でははっきり言ってウィンドウショッピングは難しいだろう。また、客が子供連れならば、子供は預かって遊んで上げる。だから子供と遊んでいるのも店員なのだ。(写真:M5)
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反物が決まれば後はサイズを測り、着物に仕立てる。勿論現金払いの掛売りなしなのだ。こうして繁盛したのが、今の三越だ。(写真:M6)
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その後百貨店になってから、店頭に商品を置くようになったという。今の大手百貨店は電鉄系を除けば、大半が呉服店から百貨店になっている。三越しかり、松屋、高島屋、大丸、松坂屋等々だ。