「手前勝手世界食物語、第207話」

「天龍の行列」
日曜日の午前中、銀座2丁目交差点付近に行列が出来ていた。その店は「天龍」。「餃子の名店」だ。銀座でも相当古い店で、この店の餃子の特徴は毎度垂オ上げているが、その大きさなのだ。長さ15cmほどの超特大手造り餃子が人気の中華料理店なのだ。池袋のサンシャインにある「餃子スタジアム」にも出店しているが、この老舗、土日は家族連れが多い。当然平日は近所のサラリーマンが多い。この銀座から西銀座に掛けては大手ゼネコンの「大成建設」の地元だ。今でこそ本社が新宿に移ったが、その前は大成建設の本社は銀座にあった。プランタンなどが正にその場所だ。そんなことで大成建設の資材部に営業に訪れた際、誘われて昼食に訪れたのがこの店だった。当時から餃子の形も味も全く変わらない。一体一日に何個の餃子を売っているのだろうか?値段は上がったが、その他は店が少し広くなった以外は変わりがない。ここの餃子を食べるのみ私が使うタレは、「醤油5:酢5」プラス「辛子」だ。辛子は黄色い中華料理に使われる辛子だ。これをたっぷりと餃子に塗り付ける。これがまたたまらなく美味しい。他の餃子を食べる時は私は辛子は使わず、勿論「ラー油」だが、この店にはこの店の特徴があるので、天龍で食べる時にはぜひ辛子をお使いください。
以上、梅雨とはいえ、真夏日が続く東京から勢古口がお送りしました。

映画

映画「SUPER8」(日劇にて) 私的批評眼(J’CRITICAL EYE)★★★(今年105作目)
「ET」を思い出させる映画といえよう。だがETにはとても叶いそうもない。時代は1979年、SONYのウォークマンが出たばかりのアメリカ中西部で列車事故が起こった。偶然子供たちが自作の映画を撮影していた。そこで起こったことは教師が車を運転して列車に突っ込んだこと。そして列車から地球外生物が逃げ出したこと。空軍が多数やってきて町を封鎖したことだった。次々と事件が起こる。少女も浚われてしまう。彼女を救い出そうと少年達が動き出した。

映画「アンダルシア」(日劇にて) 私的批評眼(J’CRITICAL EYE)★★★(今年106作目)
外交官「黒田」がまたまた大活躍。事件はフランスとスペイン国境付近の「公国」で起こった日本人(実は警視総監の息子)殺人事件。自殺か?他殺か?第一発見者は地元銀行の女性行員の日本人だった。こうしてスペインのバルセロナからアンダルシア州のロンダへと飛ぶ。マネーロンダリング絡みの国際犯罪を追及する黒田たち。果たして真犯人は誰か?バルセロナもロンダも行ったことがある。ロンダは闘牛発祥の地として闘牛場に隣接して博物館があり、その目の前にある有名な闘牛士の名前の付いたレストランでステーキを食べたのが美味しかったと記憶している。ローマ橋がある古都だ。美しい町並みが印象的だった。

映画「BIUTIFUL」(日比谷シャンテシネにて) 私的批評眼(J’CRITICAL EYE)★★★★(今年107作目)
スペインはバルセロナ。幼い娘と息子との三人暮らしの男性。妻とは別居しているが、この妻が精神を病んでいる。彼の仕事はある意味での斡旋業。不法移民の黒人や中国人に仕事を与えて働かせ、コミッションを取るのだ。だが黒人は薬を売ったために警察に大量に逮捕されてしまう。一方彼自身検査の結果、前立腺がんが進行し肝臓にも転移し余命2ヶ月と宣告される。彼には霊媒師としての迫ヘもある。死を目の前にした彼の行き方を追う。社会の最下層で生きる人々と彼との複雑な絡み合いが微妙な映画でした。題名の意味は英語のスペリングも知らない無学な男性と言う意味らしい。本当の綴りはご存知の通り「BEAUTIFUL」だ。

映画「羊たちの沈黙」(日比谷みゆき座にて) 私的批評眼(J’CRITICAL EYE)★★★★(今年108作目)
トマス・ハリス原作の「殺人鬼、ハンニバル・レクター博士」の物語だ。FBIの女性特別捜査官「クラリス・スターリング」は刑務所にいるドクター・レクターに面会し、彼の精神分析を命ぜられる。しかしずば抜けた知狽?釋?ツ博士は真の狙いを今話題となっている連続殺人鬼「バッファロービル」の捜査に関してだと見抜く。既に5人の女性を殺し、その肌を剥いでいたビル。そして上院議員の娘が浚われた。クラリスと博士の推理合戦はもう時間が残り少なくなっていた。議員の娘は果たして助け出せるのか?何度観ても素晴らしい映画でした。

映画「女殺油地獄」(東劇にて) 私的批評眼(J’CRITICAL EYE)★★★(今年109作目)
シネマ歌舞伎の一つ。放蕩息子を勘当した親は、やはり息子可愛さにお金を知人に渡し、息子に渡してもらおうとする。しかし借金にあえぐ息子はその知人の女性に借金を頼むが断られ、油塗れになりながら殺してしまうというもの。

日経新聞7月1日夕刊の「シネマ万華鏡」の評価は、「蜂蜜」が4つ星、「マイティー・メ[」が2つ星、「小川の辺」が2つ星、「ラスト・ターゲット」が2つ星、「ナニー・マクフィーと空飛ぶ子ブタ」が3つ星、「水曜日のエミリア」が3つ星、「ふゆの獣」が3つ星でした。

「シノプスシ131」(読書シリーズ131)
本「背中の髑髏」(澤田ふじ子著、)幻冬舎文庫 私的批評眼(J’CRITICAL EYE)★★★(今年173冊目)「公事宿事件書留帳」シリーズ5作目。
本「ひとでなし」(澤田ふじ子著、)幻冬舎文庫 私的批評眼(J’CRITICAL EYE)★★★(今年174冊目)「公事宿事件書留帳」シリーズ6作目。
本「にたり地蔵」(澤田ふじ子著、)幻冬舎文庫 私的批評眼(J’CRITICAL EYE)★★★(今年175冊目)「公事宿事件書留帳」シリーズ7作目。
本「恵比寿町火事」(澤田ふじ子著、)幻冬舎文庫 私的批評眼(J’CRITICAL EYE)★★★(今年176冊目)「公事宿事件書留帳」シリーズ8作目。
本「悪い棺」(澤田ふじ子著、)幻冬舎文庫 私的批評眼(J’CRITICAL EYE)★★★(今年177冊目)「公事宿事件書留帳」シリーズ9作目。
本「釈迦の女」(澤田ふじ子著、)幻冬舎文庫 私的批評眼(J’CRITICAL EYE)★★★(今年178冊目)「公事宿事件書留帳」シリーズ10作目。
京都の公事宿「鯉屋」に居候している「田村菊太郎」は、京都東町奉行所同心組頭の家に生まれたが、放蕩の果てに家を出たように装って異母弟に家を継がせた。子供の頃から神童と言われていた彼は、奉行所を手伝ったり知恵を貸したりして活躍するのだった。NHKテレビドラマ「はんはり菊太郎」でも放送された原作だ。「罪を憎んで人を憎まず」がモットー。

本「難破」(佐伯泰英著)新潮文庫 私的批評眼(J’CRITICAL EYE)★★★(今年179冊目)「古着屋総兵衛影始末」書き直しシリーズ9作目。

物乞いの女性

「J REPORT 2011 7月第2週号」
「リタイアメント・ノート 3年目1月目」 「VOL.692 SINCE AUG. 12th、1983」
「地震保険」
先日損保会社から手紙が来て、地震保険の請求書に印鑑を押すようにとの指示があった。理由は被災地「仙台」に持っているマンションの共有部分が一部損傷したことに対する保険適用だとのこと。まあ実質的に私の部屋は問題なかったようなのだが、屋上の水を貯めるタンクが損傷し、一時的に水道が使えなかったらしい。その他も若干の影響はあったようだが、もう全て回復しているはずだ。そして損保会社から電話があり、「保険金額の5%が支払われる」との連絡があった。えっ、驚き。5%だって?1000万円近くの地震保険に加入していたのでちょっと驚きの金額になったようだ。嬉しいやら楽しいやら。だが実質的には部屋の借り手には避難所に行った間の家賃を軽減したり、水が飲めないのでその分の補填をしたりと協力していたので、それ位の補償があっても当たり前と言えば当たり前か。まあ保険会社も数々の批判から学んだのだろう、自主的に請求を促してくれたのには大変助かった。

「物乞いの女性」
やはり日曜日も「有楽町電気ビル」の前に座っていた。ビニールのシートを敷き、その上に正座している。さて偶然翌日の月曜日に彼女が街中を歩いているのを発見。場所は歌舞伎座前。白のTシャツにスェットのパンツにサスペンダー、薄い緑色のナップザックを背負い、白のャbクスに茶色のビニールのサンダル履き、髪の毛はかなり白髪だが肩までの短め、肌の色は血色もよく、決して裏寂れているという感じではない。だが足を引き摺るようにしてゆっくりと歩いていた。年齢は60歳代か?あの姿を街中で見掛けて彼女が有楽町駅前で「物乞い」所謂乞食をしているとは決して思えない。「何なのだろう???」と疑問符が頭の中を駆け抜けていくのだった。