「キューバの旅、後記=時間が止まった国」

「J  REPORT 2016 2月第4週」
「リタイアメント・ノート 7年8ヶ月目」、
「VOL。938 SINCE AUG.12th、1983」
ご意見ご要望等が御座いましたら、こちらへメールください。
 sekoguti@aa.e-mansion.com

「キューバの旅、後記」
「時間が止まった国、キューバ」
1959年の「キューバ革命」でキューバの時間は止まってしまったのだろうか?確かに車は古いものでは30年代、40年代のものもあり、主力は50年代だ。この時の富裕層が持っていた車、今で言えばクラッシック・カーになっているのだが、それを革命軍が奪い、未だに使用している。アメリカの経済封鎖によるためだ。また、インフラの整備は遅れている。国民は食料品は基本的に支給され、基本的には国家公務員として働いている。しかし、実際には「乞食」もいた。最低生活は保障されているのだろう。だから経済格差は殆どないといえる。だが今も年間1万人以上の人がアメリカに移っている。直接は行けないからVISAのいらない隣国経由でアメリカにさえ入れればアメリカ政府はキューバ人には退去は求めない。ここがメキシコ人とキューバ人との扱いの差だ。富裕層の家もそのまま今も使用している。田舎では馬車と自転車が主な交通手段だ。それとヒッチハイクだ。道路にはヒッチハイクをしようとする人が必ずいた。冷戦の終了と同時にロシアからの援助も減ったのだろう。インフラの遅れはどうしようもない。流石に今回の旅では停電はなかったが、一般的には停電もあるという。それと世代交代の問題だ。今の指導者は所謂「革命世代」だ。現大統領の「ラウル・カストロ」氏までは国民も信頼しているようだが、次世代の指導者が国民から信頼されているとは思えないとガイド氏が言っていたのが印象的だった。キューバの家庭訪問という企画があったが、実際には今回の現地旅行会社を経営している日本人女性の自宅訪問だった。彼女の夫はキューバ人で自宅には自家用車もあり、大きな家だった。古い大きな冷蔵庫が3つもあった。たまたまツアーの中の人が誕生日ということでケーキを焼いてくれた。(写真:キューバ人の家庭にてのバースデイ・ケーキ)

OLYMPUS DIGITAL CAMERA
OLYMPUS DIGITAL CAMERA

自営業の人たちは高額の税金を払っているが、それでもお金持ちはお金持ちになっていく。ゆっくりだが、徐々に社会は変わりつつある。政治家の世代交代後のキューバ社会がどうなるのか?非常に興味深い。
話しは変わるが、カナダ人が年間100万人訪れるキューバ。トロントから約3時間半、ということは日本からグアムへ行くようなものだ。物価が安いからアメリカに行くよりも安いのだろう。同じものをキューバ人は我々の25分の1で買える。しかしハバナのホテル近くのスーパーを訪れた人から聞いたところでは商品が殆どなかったという。これがキューバの現実か?