第八日目(11月28日、木曜日)

いよいよ「ヴィクトリアの滝」だ。水量は10月が最低でこれから増えてくるという。さて、朝4時にまた空を見に行く。晴れてはいるが、外灯の光で地上近くの星は見えない。ホテルの従業員が出てきて、「南+字星はこっちだが、夏は見えない」と言っていたが、全く違った西のほうを指差していた。違うだろう、こっちだよ。見えない訳ないだろうに、本当に分かっていない奴だ。確かに南アフリカよりは赤道が近いから、低い位置でしか見えないのは事実だ。午前5時35分、「日の出」、地平線から真っ赤な朝日が昇ってきた。しかし、方向が「東南東」からなのだ。それでいいのかな?夏の時期だからいいのか?!!日本に戻ったら調べてみます。先ほど、漸く「ぱそこん」のメールが繋がった。何と252通ものmailを受信した。相変わらず携帯のメールは送れない。まあ、インターネット経由のメールが受信できただけでもめっけものか?助かりました。「ヴィクトリア・フォールズ」の「ザンビア」側に行く。ジンバブエのイミグレーションではNOチェックで出国し、ザンビア入国時には20ドル払いビザを得た。滝は残念ながら雨季に入ったばかりで水量が少なく、その姿の一部しか見せていなかった。本来ならば1.7kmに亘る幅で、93mの高さから落ちる滝を観るはずだったが、極々一部を水が流れ落ちていた。それでも虹が随所に見え、心を楽しませてくれた。これで「世界三大瀑布」を征服した。水量が少ないザンビア側を出て、ザンビア出国。ところがジンバブエ側では手数料の一人当たり30ドルだけ取られたが、イミグレーションでは入国手続きなしだった。あのお金はどこに行くのだろう?係官たちの臨時ボーナスになったのだろうか?余計な心配かな?ジンバブエ側には「悪魔の滝」というのと、「メーン・フォールズ」という有名な滝があり、それらは水量不足ながらそれなりの量の水が流れていた。午後からはヘリコプターによる10分ほどの飛行で滝を観た。本来ならば水が溢れんばかりに流れているはずだったが、残念だ。2月から6月が水量が多いとのこと。だがその時は逆に問題がある。というのは滝と見物客との距離、即ち滝壺と対岸の距離が非常に近いので、イグアスやナイアガラと違って船で滝壺近くに行かなくても、水飛沫を浴びてしまうのだ。水量の少ない今でもそれなりに風向きによっては、飛沫が飛んでくる。だから本格的なシーズンでは雨合羽、サンダル、カメラ保護用のビニール等は必需品だという。それでもずぶ濡れになるという。まあ今回は気持ち良い小雨が降っていたという感じだった。「イグアスが男性的な迫力ある滝」だとすると、「ナイアガラは美しい女神」のような佇まいだった。そして「ヴィクトリア・フォールズからは、目覚め前の魔女」を思い起こさせられた。上空からは滝から流れた水が極端なヘアピンカーブを何度も描きながら流れていて、不思議な地形を形どっていた。周囲を見回すと延々とサバンナが続き、地平線まで何もなかった。これがアフリカの大地だと実感させられた。貧しいアフリカに本当の幸せが来るのはいつなのだろうか?

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