「シルクロード」
第4日目(1月24日、金曜日)
ほぼ行程の半分を消化した。カッパドキアまでの700kmの行程の日だ。途中、古都「コンヤ」で800年前からある「踊る宗教」のモスクに立ち寄り、バスの旅を続けた。アラビア文字で「アッラー」を表す文字は、縦一本の線を描き、頂点から右斜め下に小さな髭みたいなものを書く。書き順はその逆なのだが、文字の形としてはそんなもので、これが「ア」だ。次にアの左側に「W」の手書きを逆から下の部分を丸く描き、更に続けて左隣に手書きの「V」を描くと完成だ。数字1にWにVのようなのが右から左へと続く。これが「ラー」だ。こうして「唯一の神様=アッラー」の文字が出来た。Wの下の膨らみからの連想で「チューリップの球根」がイメージされ、イスラムの国ではチューリップが大切にされてきたのだという。遠くに富士山に似た山が見えて来た。「ハッサン山」だ。中腹からは雪を頂いている。この山については前回の旅行での記憶が全くない。ということは山が観えなかったのか、ガイドを言わなかったのか、果たしてどちらだったのだろうか?コンヤは巨大な平原「コンヤ平原」のど真ん中にある町で標高1000mにある。「シルクロード」の道をバスは進む。見渡す限り平原が続いている。こんな中を昔は「商隊」が歩いたのだ。商隊のラクダが約150頭連なり、一日約40km、延々と続くのは当時の「銀行団」にも似た存在だったという。貴重な品物と知識と富を運んだのだ。東から西には「絹織物、陶器、紙、金銀、香辛料」などが、西から東には「酒、薬、ガラス、宝石、武具」等々が運ばれたという。唐の都「長安」までの長い長い旅は片道一年間掛けて行われた。帰りも同じく一年間の旅だったという。インドからの仏典もそうやって運ばれ、最終的には日本にまで送られたのだ。奈良の「正倉院」の宝物もそうやって運ばれてきたのだろう。正にロマンを感じさせるシルクロードだ。ラクダは非常に長生きな動物で40歳から50歳まで出産することが出来たので良いラクダの値段は今の価値で100万円ほどしたそうだ。最後は肉と皮になったという。