「年寄りの冷や水」

「江戸の庶民の生活は楽だったか?40」
「年寄りの冷や水」とは?江戸の水道は川から引かれた水なので、夏場は水質が悪化して、年寄りなど、胃腸の弱い者が直に飲むと下痢を起こす。これが「年寄りの冷や水」の語源だ。普通は沸騰させて冷まして飲む。老人が歳にも拘らず、無理なことや危険なこと、出すぎたことをすることをいう。夏は「ひぃやっこい」ものとして「白玉」を冷やして食べたりしていた。深川等の埋立地では水は水売りから買い求めていた。井戸は塩辛くて飲み水にはならなかったからだ。江戸の水道の基本は木製の「樋」を張り巡らせて配水していた。その最終地点が御茶ノ水にあったという。ところが竹村公太郎氏の著書「日本史の謎は地形で解ける」にこういったことが出ていた。徳川家康が江戸に秀吉の命令で移封されたのは、1590年。1600年に関ヶ原で勝ち、1603年に征夷大将軍になり江戸に戻った後、今の虎ノ門の溜池にダムが造られ、ここから江戸市民に水が供給されたと言う。その後1653年に「玉川上水」が完成し、新たな水の元となったというのだ。水がなくては人間は生きていけない必需品だ。

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