第六日目(9月21日)「フィレンツェーヴェネツィア」
「ヴェネツィア」
今日は日曜日だ。ヴェネツィアは1998年以来の2度目だ。前回は8月だったが、丁度その時「皆既日食」が起きた。事前に知らなかったので驚いたことを思い出した。太陽が見る見るうちに光を失い、完全に月に隠れてしまった。それを指を丸めて作った小さな穴から光を路上に落としてみていた。サンマルコ広場にいる時が最高でほぼ真暗くなっていた。そうそう、フィレンツェのホテルで飲みかけの酒を処分されてしまった。日本から持参していた焼酎をまだ半分残っているので部屋のデスクの上に置いておいたら、観光から帰ってきたらなくなっていた。これも酷いね。枕銭を置かなかったからなのだろうか?犯罪だね。フィレンツェ駅前のホテルだが、イタリアを象徴しているようなホテルだった。これまでは私は結構イタリア贔屓だったが、これで完全に失せた。と思ったら、すみません、訂正します。私のバッグに入ってました。ごめんなさい。さてボローニャを過ぎて盆地に差し掛かった。低地を霧が覆っている。そのため高速道路の右端の更に右側に1mほどの半円が20m毎に描かれている。これは霧対策で、霧が濃くなると前が見えなくなる。そこでドライバーはこの半円を目印にして車を走らせるのだ。イタリア独特のシステムだ。話しは変わるが、イタリアは日本より15年ほど早く「少子高齢化社会」を迎えているという。聞くと普通の人の年収は1万5千ユーロから1万8千ユーロ、為替変動を除外した実質換算で150万円から180万円だと言えよう。国民総平均では2万4千ユーロだというが、高所得者は物凄いお金持ちで貧富の差が激しいということだろう。フィレンツェには今年初めて「マクドナルド」が進出したらしいが、たった30席の店に応募した人の数、なんと1万1千人だというから凄い。それだけ職がないのだ。更に驚いたのがカロリー摂取だ。日本人の成人の平均が一日当り2500kcだが、イタリア人はなんと3700kcだそうだ。だから太る訳だ。食料自給率も85%と高い。輸入ではやはり生鮮食料品が多いのだろう。トマトなどは大半がトルコからだと思う。平均寿命は80歳前後と意外に高い。イタリアは日本とよく似ていて、南北に細長く、中央部を山脈が走っている。ヴェネツィアは百数十の島とそれに倍する橋で結ばれている人口6万人ほどの都市だ。ご存知の通り海に浮かぶ「水の都」だ。そこに年間3000万人もの人が訪れる。今日も10万トン超クラスの大型豪華客船が3隻入港していて夕方出港していった。デッキには人、人、人の列でした。