「鮨 まねき」

「手前勝手世界食物語、第370号」
「鮨 まねき」
今回も初日は博多の「もつ鍋 七山」を訪れた。予約していたから良かったが、私が入店すると直ぐに次々と予約客が入りだし、あっという間に満席になった。6人組が二組、2人組みが二組、4人組と3人組各1組づつで皆名物のもつ鍋を頼んでいた。勿論私ももつ鍋を食べた。いつ食べても美味しい。薬院大通りの店をこの赤坂に移して一年経つが、地元に完全に定着してファンも増えていることに驚く。美味い物は皆美味いと感じて来店してくるのだろう。私もかれこれ15年通っているが、本当にまた食べたくなるもつ鍋だ。さて翌日は佐賀の武雄温泉の、これも毎回行く「鮨 まねき」を訪れた。ここも10年通っている店だ。私のために色々な珍しいネタを用意してくれていた。「わらずぼ」という有明海でしか獲れない、奇妙な魚を食べた。「むつごろう」と同じで有明海にしかいない魚で、海底の土砂の中で暮らしているため、目が退化してしまってない。長さ20cmほどの細長い魚だが、頭でっかちで口が大きく歯が恐ろしく尖っているグロテスクな姿だ。これを乾燥させ、更に油で揚げて食べるのだが、珍味としかいいようがない。有明海、玄界灘、長崎沖、五島列島の海の幸を食べさせて頂いたが、写真は「卸し器」だ。竹製でこの大きな歯で大根を卸すと水分を含んだ栄養価の高い大根卸しが出来るという。確かに普通の金属製のだと水分の大半が抜けてしまうが、竹製では水分が充分残ったジアスターゼの多い卸しになるらしい。この大根卸しも美味しかった。博多から特急で1時間掛かるが、福岡に来る度に訪れているが、いつ来ても本当に満足させられる「鮨 まねき」でした。
以上、勢古口がお送りしました。12日深夜からバルカン半島のクロアチア周辺の旅に出ます。帰国は19日です。

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