「すし哲と白謙」

「手前勝手世界食物語、第539号」
「すし哲と白謙」
またまた東北新幹線で向かうは仙台。2度に亙り合計6年半住んだ土地だ。まずは「名取川」を超える。(写真:食1)食1
名取川は仙台市の南を流れ、名取市との境になる。ほぼ50年近く前、結婚して最初に住んだのが、ここ長町だった。当時は田畑が点在する町だったが、今は仙台市の南の拠点だ。そして長男が生まれた。
次の皮は「広瀬川」だ。(写真:食2)食2
青葉城の下を流れ、お堀の役割を果たしている川だ。
駅に着く。駅ビルの地下のレストラン街で「すし哲」に行く。30年以上前に本塩釜の「すし哲」本店にて、少し猫背で左利きの親父さんが寿司ネタを切り握っていた姿を思い出す。今は代替わりして息子さんからお孫さんの代になっているのだろう。この仙台の店も15年経つというから時代の変わりが早い。「すし哲物語」というものを頼む。一番高いものだ。
地元のネタを中心にしたもので4000円以上するが、やはり頼むならば最高級がいい。(写真:食3)食3
10種類の握りが入っているもので、流石美味い。仙台に美味い寿司屋は他にもあるだろうが、私にとっては懐かしい味だし、塩釜本店の味がそのまま出てくる近海物のネタの寿司はここがベストだ。
帰りに石巻の「白謙」の笹かまぼこを買って帰った。(写真:笹かま1)笹かま1
(写真:笹かま2)笹かま2
ここの笹かまはやはり最高だ。仙台名物には「仙台味噌」に「笹かま」、そして近年は「牛タン」が有名だが、笹かまぼこならば石巻の「白謙」だし、牛タンは今ならば「利久」がお勧めだ。色々な笹かまぼこの店はあるが、ここは外せない。仙台味噌は江戸時代、仙台藩の下屋敷(今の大井町近くにあった)で味噌造りを行っていて販売もしていたという。国の名物として江戸でも人気があったというから面白い。
以上、春節を迎えた東京から勢古口がお送りしました。