「歌舞伎観劇」

「歌舞伎観劇」
久し振りの歌舞伎座だ。以前は年4回ほど通っていたが、都合で年1度になってしまった。それでもやはり日本の伝統芸は楽しい。「六月大歌舞伎」の午前の部に行った。(写真:歌舞伎1)

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最初の出し物は「名月八幡祭」だ。江戸の三大祭りの一つ、富岡八幡の深川祭が題材だ。江戸の三大祭りとは「日枝神社」と「神田明神」、そして「富岡八幡」だ。お話しは深川きっての芸者「美代吉」にほれ込んだ越後の商人「新助」が美代吉に騙され、挙句の果てに祭の日に気がふれて美代吉を殺すというお話し。新歌舞伎といって大正時代に創られた歌舞伎だとか。深川芸者は別名「羽織芸者」とも言われ、男物の羽織を着て男名を名乗っていた。美代吉もそういった芸者だったのだろう。
二幕目は「浮世風呂」。三助の「政吉」が「ナメクジ」に惚れられるというお話し。これは初めて観た。踊りが面白い。三幕目は「弁慶上使」。所謂身替り物だ。歌舞伎の題材としてはよく使われる「身替り」。忠義のために自分の息子や娘を犠牲にするというもので、懐妊し静養中の義経の正妻のところに鎌倉も頼朝の使いとして弁慶がやってきて、首を差し出せと告げる。屋形の主は正妻によく似た女中を身替りに差し出そうとする。そmp女中の母親がやってきて命乞いをするが、その父親が弁慶だと分かり、弁慶自ら娘を殺し、首を差し出すという悲しいお話し。弁慶の号泣は見せ場だ。「寺子屋」もそうだが、忠義のため恩のためという犠牲精神が日本人の心なのだろうか?豪傑と言われた武蔵坊弁慶が生涯に一度だけ恋をし、大泣きしたという伝説を描いたものでした。楽しい観劇でした。(写真:歌舞伎2)
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(写真:歌舞伎3)
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「今週の映画と本」
「2017 私の映画鑑賞記録」
「昼顔」(TC日劇にて)私的批評眼★★(今年97作品目)
予想通りの展開で結末までも読めてしまったメロドラマでした。詰まらない。

「パトリオット・デイ」(TCスカラ座にて)私的批評眼★★★(今年98作品目)映画パトリオットデイ
実際に起きたボストンマラソンでのテロでの警察やFBIの捜査の実態を描く迫真のドラマ。ハリウッドらしい取り上げ方だ。ファンタジーでありながら人間の心の機微を見事に表わしていた。お薦めだ。

「怪物はささやく」(TCみゆき座にて)私的批評眼★★★★(今年99作品目)映画怪物はささやく
イギリスでのベストセラー小説の映画化らしいが、いい映画だった。不治の病に冒された母、一人息子の中学生は母を失う恐怖から想像の世界に逃げ込む。そこで彼は巨大な木の怪物に出会う。

「ザ・ダンサー」(シネスイッチ銀座にて)私的批評眼★★★★(今年100作品目)

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アメリカからフランスに渡ったダンサーの女性はユニークな踊りを創り出した。そして夢だったパリのオペラ座に出ることになった。いい映画でした。

「22年目の告白 私が殺人犯です」(TC日本橋にて)私的批評眼★★(今年101作品目)

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時効を過ぎて名乗り出た連続殺人犯。果たして彼は本当の犯人なのか?余りにも奇を衒い過ぎていて、結末がつまらなかった。

「オリーブの樹は呼んでいる」(シネスイッチ銀座にて)私的批評眼★★★(今年102作品目)映画オリーブ
イタリアの田舎町。樹齢2000年と言われる古いオリーブの樹を父親と叔父が3万ユーロで売ってしまった。嘆き悲しむ娘。それより祖父の落ち込みが酷かった。探しに探して古い樹はドイツのドュセルドルフにあることが判明した。樹を取り戻そうとする娘。果たして結果は?

日経新聞6月16日(金)の「シネマ万華鏡」の映画評価によれば、「ハクソー・ロッジ」が4つ星、「セールスマン」が4つ星、「キング・アーサー」が2つ星、「ドッグ・イート・ドッグ」が2つ星、「ある決闘・セントヘレナの掟」が34つ星、「きらめく拍手の音」が4つ星、「怪物はささやく」が3つ星でした。

「私の2017年の映画の評価は?」あくまで私の私感ですからね!!
★★★★★=「彼らが本気で編むときは」「わたしは、ダニエル・ブレイク」「はじまりの旅」
★★★★=「ショコラ」「アイヒマンを追え」「マグミフィセント・セブン」「愚行録」「ラビング 愛という名前のふたり」「パッセンジャー」「しゃぼん玉」「ジャッキー」「ライオン 25年目のただいま」「グレイト・ウォール」「怪物はささやく」「ザ・ダンサー」

「2017 観劇シリーズ」

「2017 旅の記憶シリーズ」
国内旅行は、2月の北海道(札幌、旭川)。
海外旅行は、1月のキプロス(66カ国)経由マルタ島(67カ国)。3月のタイ。

「2017 本の記憶シリーズ」
「雨の底」(北原 亜以子 著)新潮文庫 私的批評眼★★★(今年115冊目)「慶次郎縁側日記」シリーズ第11弾

「悪党許すまじ」(早見 俊 著)コスミック時代文庫 私的批評眼★★★(今年116冊目)「無敵の殿様」シリーズ第2弾

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「いつかの花」(中島 久枝 著)光文社文庫 私的批評眼★★★(今年117冊目)「日本橋牡丹堂菓子ばなし」シリーズ第1弾本いつかの花

「乗合船」(北原 亜以子 著)新潮文庫 私的批評眼★★★(今年118冊目)「慶次郎縁側日記」シリーズ第12弾本乗り合い船

「侠客」(門田 泰明 著)徳間時代文庫 私的批評眼★★★(今年119冊目)「拵屋銀次郎半畳記」シリーズ第1弾