「国宝の刀」

「国宝の刀」
上野の「東京国立博物館」の常設展の部屋は、入ってまず仏像が立ち並ぶ。これらの内の国宝の仏像は撮影禁止だ。この仏像の部屋を出ると次が「刀剣類」が置かれた部屋だ。ここでは撮影は全て可だ。幾つかご紹介しよう。きっと日本刀の美しさに驚かれることだろう。少なくとも私はこれらの刀剣が好きだ。
まずは「国宝・短刀・来国俊(らいくにとし)」、余りにも有名な短刀だ。「銘・来国俊」鎌倉時代の正和15年(1316)の作で現在は愛知県の熱田神宮所有のものだ。(写真:来国俊)

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次は「重要文化財・太刀・尻懸則長(しりかけのりなが)」、「銘・大和則長作」、これも鎌倉時代13世紀の作品だ。(写真:尻懸則長)
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「国宝・太刀・長船景光(ながふねかげみつ)」(号・小龍景光)、「銘・備前国長船住景光」、鎌倉時代の1322年の作で、銘にあるように備前長船に住む刀工「景光」の作だ。(写真:長船景光)
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「重要美術品・短刀・伝相州正宗」、正宗の作と伝えられる鎌倉時代14世紀の作だ。無銘なので正宗だろうということで伝わっているものだ。(写真:伝相州正宗)
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「重要文化財・刀:相州貞宗」(名物・切刃貞宗)無銘だ。南北朝時代14世紀の作。(写真:相州定宗)
「太刀・長曽祢虎徹(ながそねこてつ)」、「銘・乕徹入道興理」、江戸時代の寛文4年(1664)のもの。有名な虎徹の作品だ。(写真:長曽祢虎徹)
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最後が「重要文化財・刀・長船勝光・治光」、「銘・備前国住長船次郎左衛門勝光子次郎兵衛尉治光一期一腰作乃佐々木伊予守」となっている。室町時代16世紀のもので今は乃木神社に奉納されている。(写真:長船勝光・治光)
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やはり鎌倉・室町時代の刀剣は「古刀」と言われていて実戦的なものだ。戦国時代には更に厚みがある冑をも一撃で割るといった刀「同田貫」(どうたぬき)も使われていたが、江戸時代に入って戦争がなくなると、細身薄みの見場のよい刀が流行るようになったという。武士が武士でなくなっていくことが分かるエピソードだ。

「伊万里焼大皿」
ついでに18世紀の伊万里焼をご紹介しよう。これも東京国立博物館にあったものだ。「色絵花き図大皿」というものだ。多数の伊万里焼が海外に流出していったというが、国内に残されていた内の一つだ。(写真:伊万里焼大皿)

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これも素晴らしい作品でした。