「今週の映画と本」

「今週の映画と本」
「ラインゴールド」(HTC有楽町にて)私的評価★★★(今年18作目)
トルコ、イラン、イラクに住む国家のないクルド人の物語。ヨーロッパに移民で移り住み数々の犯罪を犯した男がドイツで遺体の歯から取り出した金塊を奪おうとする。しかし結果は逮捕されてしまうのだが、依然として金塊は見つからない。果たしてその行方は?それがラインゴールドでした。

「オッペンハイマー」(TC日比谷にて)私的評価★★★★★(今年19作目)
流石アカデミー賞総なめの作品だ。ナチスが台頭し日本が参戦する時代。アメリカも原爆の開発に挑む。しかし彼我の差は既に2年になっていた。そこで天才物理学者のユダヤ系アメリカ人オッペンハイマーが開発のトップに任命されるが、彼の妻も弟夫婦も共に元共産党員。ヤルタ会議直前の1945年7月15日に原爆実験は成功し、広島長崎に投下され日本を降伏へと追い込む。オッペンハイマー博士は当初英雄として評価されるが、その人的被害の大きさから水爆開発の中止を求める。そこでワシントンの政治に巻き込まれ赤狩りにもあい、彼の名誉は剥奪されようとする。その後は史実の通りだった。物理と政治と正義とのはざまで悩み苦しむ科学者を描く秀作だった。

「四月になれば彼女は」(UC豊洲にて)私的評価★★★(今年20作目)
精神科医の藤代には学生時代に苦い恋愛経験があった。趣味の写真で知り合い結婚直前まで行った女性春との二人で旅する成田での突然の別れとなった。6年後彼の前に獣医師の美しい女性弥生が患者として現れ恋に落ちる。だが彼女も彼の前から結婚直前に失踪する。3年後春の死を知る藤代。そして彼女の遺品のカメラから取り出したフィルムには何と弥生が映っていた。弥生はどこにいるのか?そして彼は弥生に合えるのか?

また、4月5日付け日経新聞夕刊「シネマ万華鏡」には、「美と殺戮のすべて」「ブルックリンでオペラを」「アイアンクロー」「パスト ライブス/再会」「フィシスの波文」「毒親(ドクシン)」「インフィニティ・プール」「毒娘」「オーメン/ザ・ファースト」が紹介されていました。

「2024年の映画で私が良いと思ったのは」
★★★★★=「哀れなるものたち」「ジャンヌ・デュ・バリー 国王最期の愛人」「コット、はじまりの夏」「オッペンハイマー」

★★★★=「枯れ葉」「ゴールデンカムイ」「ダム・マネー ウォール街を狙え!」

「私の2023年に観た映画は98本、星5つは
★★★★★=「ドリーム・ホース」「SHE SAID その名を暴け」「生きる LIVING」「パリタクシー」「クロース」「ふたりのマエストロ」「JFK/新証言 知られざる陰謀」

「2024 観劇シリーズ」 2023年の歌舞伎観劇は12度でした。
寿初春大歌舞伎昼の部「常辰歳歌舞伎」と「荒川十太夫」「狐狸狐狸ばなし」を観劇。
一月大歌舞伎「平家女護嶋」(新橋演舞場にて)を観劇。
猿若祭二月大歌舞伎、昼の部を歌舞伎座にて観劇。「新版歌祭文」、「釣女」、「籠釣瓶花街酔醒」の3題目。
三月大歌舞伎、昼の部「菅原伝授手習鑑」、「傾城道成寺」、「小浜御殿綱豊卿」を観劇。
四月大歌舞伎、夜の部「於染久松色読販」、「神田祭」、「四季」を観劇予定。久々の玉三郎です。

「2024年旅暦」
1月に蕎麦の旅で東北と信州に行きました。
7月に釧路に長期滞在を、8月には家族全員で壱岐の島へ旅する予定。
海外には2月にハワイに行きました。次のハワイは9月の予定です。

「2023 本の記憶シリーズ」  2022年の読書数は、185冊でした。
「姫と剣士2」(佐々木 裕一 著)幻冬舎文庫 私的批評眼★★★(今年40作目)「姫と剣士」シリーズ第2弾

「闇夜の決闘」(井原 忠政 著)ハルキ文庫 私的批評眼★★★★(今年41作目)「人撃ち稼業」シリーズ第3弾

「初春の客」(金子 成人 著)双葉文庫 私的批評眼★★★(今年42作目)「ごんげん長屋つれづれ帖」シリーズ第8弾

「賭場の狼」(風野 真知雄 著)角川文庫 私的批評眼★★★★(今年43作目)「新・大江戸定年組」シリーズ第5弾完結編

「南蛮の罠」(風野 真知雄 著)双葉文庫 私的批評眼★★★(今年44作目)「若さま同心・徳川竜之介」シリーズ第4弾

「武士はつらいよ」(稲葉 稔 著)角川文庫 私的批評眼★★★(今年45作目)「武士はつらいよ」シリーズ第1弾