「手前勝手世界食物語、第195話?2」

「土合(つちあい)やぶ」
昨年7月の友人の通夜以来の訪問だった。JR南浦和駅からタクシーで800円、住宅街にありひっそりとした店は普通の民家だ。2度目だったが、友人の浦和高校卒の同級生が経営しているという店が「土合 やぶ」という超有名な蕎麦屋さんである。友人が福島県喜多方の酒蔵から買い求めてきた日本酒大吟醸を持ち込み飲んだ。「あて」はお店にお任せとした。「刺身こんにゃく」「蕎麦掻き」「合鴨照り焼」「玉子出汁巻き」「季節の野菜天麩羅」「鯨のベーコン」等が次々と出てきた。天麩羅には友人が自分の畑で採った「ふきのとう」も追加で揚げてもらった。それぞれがそれぞれに味合いがあり、びっくりする位の味だった。流石、「土合 やぶ」。最後に勿論「お蕎麦」だが、「細い蕎麦」を食べさせてもらった。納得の味だ。「刺身こんにゃく」のこんにゃくはねっとりとした舌触りに絡みつくような感触が嬉しい。「蕎麦掻き」は出汁の中に浮かぶ姿がこんもり里芋のような形で蕎麦本来の味を醸し出してくれた。「合鴨照り焼」は焼鳥とはちょっと違ってやはりお蕎麦屋さんの合鴨なのでこれまた嬉しい味だ。「玉子出汁巻き」はャtトに柔らかく仕上がっていてお酒にぴったりあう。「野菜天麩羅」は文句なし。最後の「鯨のベーコン」は小学校の給食にも良く出てきていたが、それとは全く違う柔らかさと辛子と醤油で格上の品になっていた。何か江戸時代にタイムトリップしたような雰囲気で初春の宵を楽しみました。友人が娘さんを呼び寄せた。娘さんは仕事帰りだったが、「やぶパスタ」という冷たい蕎麦の上に野菜サラダがかかっているこの店の名物を食べられた。中々現代的独創的イタリアン風パスタ蕎麦でした。「土合 やぶ」(さいたま市白幡2?18?21 TEL048?862?1602)
店から「全国新そば会」という小冊子を貰ってきた。全国の96店が加盟している、所謂お蕎麦の名店なのだろう。私が行った事がある店と言うと、北から釧路「竹老園」、弘前「高砂」、東京は神田「やぶそば」、「まつや」、虎ノ門「砂場」、銀座「田中屋」、日本橋「利久庵」、荻窪「本むら庵」、さいたま「土合やぶ」、大阪新地「喜庵」、出雲「荒木屋」の11店舗だった。まあ蕎麦通と言う訳ではないので仕方がないがこんなもんだろう。

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