「フットボール早慶戦」

第59回アメリカンフットボール早慶対抗戦が好天の駒沢陸上競技場で4月29日の「昭和の日」に行われた。私が高校大学時代の7年間で春の早慶戦に負けたのは大学3年の時、一度だけでそれ以外は秋のリーグ戦を含めて全て勝っていた。しかし近年は惨敗続き。昨年は春は久々に勝ったが、秋のリーグ戦は早稲田が関東選手権を制覇したし、現在関東では法政、早稲田、日大の3強時代なのだ。そんなことで期待して応援に行ったものの、残念ながら負けてしまった。試合の結果は結果として、これを薬にして夏の合宿をこなして秋のリーグ戦本番で頑張って欲しいと思うだけ。さて母校慶応義塾のアメリカンフットボール部は現在1年生を含まずに100名以上の部員がいる。高校へ派遣しているコーチだけでも20名いるとのことだから、恐らく新入の一年生を含めると150名以上になるのではないだろうか?なぜ、これだけフットボールの人気があるかと言うと、これが実に面白い。フットボールの場合、どのチームも基本は攻撃陣、守備陣、キッキングチームの3つの部門に分かれ、それぞれに一軍、二軍がいる。それに控え選手が居るわけだから、それなりの人数が必要となる。試合に出るのは11名だが交代は自由だから、グランドにはユニフォーム姿の選手が100名近くいる訳だ。それが最大の理由なのだ。例えば野球は20名程度(?正確には知らないが)しかユニフォームに着替えられないし、(確か高校野球は18名だと思う)ラグビーも20名くらいではないだろうか。従って幾ら部員となっても大学4年間一度も試合に出られない選手が殆どのはずだ。ところがフットボールは出そうと思えばグランドにいる選手全員を出すことも可狽ネのだ。だから親も勿論部員も一度位は試合に出ることが可狽ネフットボールを選んでいるという。私たちが現役の時は、オフェンスもディフェンスもキッキングチームも全て一軍選手が出たから、試合となると常に「フル出場」していた。今は「分業制」が発達しているから、皆にチャンスがある訳だ。アメリカで出来たスポーツだから合理的な考え方だ。オフェンスもディフェンスもフォーメーションというものがあり、攻撃毎にそれぞれの動きが指定されている。その動き方に従って行動するから正に戦争と同じ考え方だ。戦争でもそれぞれが勝手に戦ったら統率も取れないし、勿論敗戦の原因となってしまう。チームプレーで合理的に動き相手を倒すという考え方は素晴らしいと思う。だが残念なことに今のフットボールの試合は全てのプレーコールがベンチサイドのコーチから出されている。スタンド後方に試合内容を分析するチームが座り、電話でコーチに指示等をし、それを元にコーチがプレーを考えると言う訳だ。我々の時もコーチからプレーが入ることもあったが、基本は選手の自主性だった。良いか悪いかは別として自主性を重んじる姿勢は必要だと思う。追伸:勿論「体育会」に所属することには「就職面」での利点もあるのだが。

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