11月21日(月曜日) 第五日目

いよいよ帰国日となった。早いものだ。あっという間のロシア滞在だった。クレムリンの中に入る。大統領執務の建物や色々な美しい寺院があり、これが嘗ての共産党のメッカだったとはちょっと信じられなかった。ちょうどロシア正教の大司教の誕生日ということでミサが行われていて、聖職者たちが次々と訪れていたの。通称「武器庫」で宝石類を見た。世界で三番目という大きなダイヤ等我々庶民には全く縁のないものだったが、確かに国家の威信を浮キ一品であることには間違いなかった。女性ガイドのイリーナさんからの情報を記す。驚いたのは平均寿命が男性57歳、女性75歳ということだった。男性が短命なこと、死因の第一は心臓病、二番目がガン、三番目がアルコールだという。納得できる話しだ。中産階級以上のある程度高収入の人たちは全体の15?18%、その他大多数が貧困層だという。嘗ての共産党時代には皆平等だったのが、逆に資本主義化されてその格差が広がったのが実情のようだ。税金については、消費税は物によって違うが、生活必需品は安く、ぜいたく品は高いそうだ。また所得税は一律に13%というからこれは問題だろう。高所得者優遇税制になっているのだ。しかし休暇はそれなりにとっているようで、そこが日本と違うのだろう。イリーナさんによればロシア人は基本的には働き者で、学生でもアルバイトで稼ぐし、お店も24時間の店もあるから、みんな一生懸命働いているということだ。ラジオのパーャiリティーの人が16万ルーブル(月)稼げば、モスクワ市民の平均月収は65000ルーブルだというから、地方格差も広がっているということらしい。貧しい家庭は老人、お父さんお母さん夫婦、子供たちと3世帯の大家族だという。男性の大半が年金を貰う前に死んでしまう社会と聞いて恐ろしくなった。しかし恐らく若い人たちは「ロシアン・ドリーム」を求めて必死に勉強し仕事をし生活しているのだろう。義務教育11年を経て男性は大学へ、女性は20歳で結婚するという。離婚は当たり前だというからロシア人も大変な苦労を持っているのだと理解できた。イリーナさん、スパシーボ!!
今、JALの機内でこれを書いている。後9時間弱で成田だ。思っていた以上に面白いロシアを少しだけ体験できたが、またいつか来てみよう。

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