「手前勝手世界食物語、第262話」

「川崎」
本当に久し振りに両国のちゃんこ屋「川崎」を訪れた。この数年来ていなかった。理由は日曜休日が休みだからだ。平日に来れるのは少ない。従って足が遠のく。店に入ると流石に親父さんの髪の毛が白くなっていて、だいぶ老け込んでいた。当然と言えば当然なのだが。「ちゃんこ鍋」の前に「焼鳥」2本、「つくね」3本、「鳥わさ」を頼む。お酒は「桝酒」、樽から出した酒を小皿の上に乗せた桝に注ぐ。勿論溢れるまで入れる。これに別に塩が付く。塩を舐めながら酒を飲む。江戸時代にタイムスリップしたみたいだ。焼鳥もつくねも鳥わさも絶品だ。やはり新鮮な鶏肉を使っているからなのだろう。腹もこなれて来たのでいよいよ本番の「ちゃんこ鍋」のお出ましだ。「鳥の出汁」の香が「ぷーん」といいかおりを醸し出す。これに具材を入れて、少々煮込めば出来上がり。ちゃんこ鍋も色々な種類があるのだろうが、ここ川崎のはごく単純な鳥鍋だといっていい。下拵えした野菜等にあとは鶏肉だけだから、実にあっさりとしている。スープも程よく塩気があり、だからといって濃過ぎる訳でもない。正に伝統の味だといえよう。聞いて見たら、大相撲の場所中は初日の日曜日のみ営業をしているという。今度初日にでも行ってみよう。
追伸:JR東日本の「大人の休日倶楽部」で東北北海道5日間乗り放題@23000円が始まるのに合わせて、またまた1月に続いて北海道に行くことにした。列車やホテルの手配をしたあとに、札幌と函館の鮨屋さんのリザーブをした。札幌は勿論「ミシュラン」で一つ星を獲得した「すし処 ひょうたん」だ。楽しみだ。函館の店もミシュランご推薦の店だ。
以上、残暑厳しい東京から勢古口がお送りしました。

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