「石川・橋田港のタラバ蟹」

「J  REPORT 2022 3月第4週号&4月第1週号」 
「リタイアメント・ノート 12年10ヶ月目」
「VOL.1256 SINCE AUG.12th、1983」
「旅暦 第105話」
「石川・橋立港のタラバ蟹」
その日は東京の気温も20度を超すと予想されていた。暖かくて私の頭が狂ったのか、間違いだらけの旅となってしまった。
まず朝の羽田空港。8時30分発のANA小松行の便は満席でキャンセル待ちの状態だった。家族連れも多く、一気に景気回復かと思ってしまう位でした。
実は私の頭の中にはその時でもまだ小松空港と金沢駅、そして目的地の加賀温泉駅の位置関係が理解できていなかった。小松空港の金沢駅行きのバスもチケット売り場が行列で、やっと乗り込んだバスもほぼ満席だった。そこでやっと気付いたことがあった。それはここは勧進帳の安宅関があった場所だったということだ。義経主従が都から逃れ奥州に行く時にこの関所であった出来事が勧進帳だ。山伏に化けたが義経主従と疑われたために弁慶が勧進帳を空読みし、富樫との丁々発止のやり取りの末、挙句再度疑われた義経を打ち据えるという涙ぐましい姿に思わず涙するのがここだったのかと感心しました。
金沢駅には着いたものの予定していた特急「しらさぎ」が臨時運休となっていた。困った。次の列車は何と2時間後だという。これまた誤算。その時初めて金沢から北陸本線で福井方面に進むと小松駅があり、その3つ先が加賀温泉駅だということが判明したのでした。従って小松空港から一番近い小松駅に行けていれば、もっと打つ手があったはずだと後悔したのです。やむなく、小松行きの普通列車でまずは小松に向かうという馬鹿げたことになった。
仕方なく、小松駅から目的地の橋立港へとタクシーで向かう。約20分で到着。お店は一階が魚屋さん「マルヤ水産」でここで蟹を仕入れてから同じ系列の2階の料理屋「割鮮 しんとく」に行くという。タラバ蟹は重さによって値段が違い、生け簀で一番高いのは一杯21000円だった。私が買ったのは重さ1kg、足欠け(蟹の足が一本だけ欠けていて5本)の18000円のもの。可哀想な蟹さん。私の胃袋に入る前の姿です。(写真:A1)
生け簀には1万円位からのもあった。(写真:A2)
(写真:A3)
そして私の料理は蟹代にプラス2200円の「活かに御膳」。蟹の刺身、焼き、蒸しと3つの食べ方だとか。
まずは「焼き蟹」。足は生で食べるので残りの部分だ。(写真:A4)
(写真:A5)
焼き過ぎず半生状態で食べるのがいいらしい。付いていたタッグには「金沢港」と書かれていた。(写真:A6)
いよいよ新鮮な「蟹の刺身」だ。(写真:A7)
3種類のおかずが出て来たが、蟹を捌くのに忙しくて食べるまでには至らない。(写真:A8)
(写真:A9)
蟹ほど人を無口にする食べ物はないと思う。
これが「蟹の足の刺身」だ。(写真:A10)
甘いし美味しいね。
次が「蟹味噌の蒸し物」(写真:A11)
蟹の味噌を殻に入れて蒸したものだ。熱々で食べる。
最後は「ご飯」と「味噌汁」。(写真:A12)
合計で20200円でした。満足の蟹料理でした。
店はこんな雰囲気。「しんとく」とはこの辺りの漁師が持っている「弁当箱」のことだという。(写真:A13)
漁に行く時に持って行って船の上で食べるのだそうだ。
昼は過ぎたが、それでもなお次々と客が入って来る人気の店だ。(写真:A14)
(写真:A15)
漁港は小さいものでした。(写真:A16)
蟹の漁期も春分までということで今年最後の蟹となりました。(写真:A17)
お腹も膨れたので、タクシーを頼んで加賀温泉駅まで。そこから特急サンダーバードで7分で小松駅へ。今度はバスで空港へ。しかも驚いたことに空港には「ANAラウンジ」があり、ゆっくりすることが出来ました。まさか小松空港にラウンジがあるとは思いもしなった。帰りの機内は半分ほどの埋まり具合でした。
さて来週は「札幌」でまたまた板前料理の店「いちふじ」さんに行きますと思っていたら、日曜日は休業ということが分かり、2週間延期した4月1日に行くことにしました。