「江戸の庶民の生活は楽だったか?17」

「富籤(とみくじ)」
まあ、世の中、いつの時代にもこういったものがあった。江戸時代にも今で言う「宝くじ」のようなものがあった。別名「富突(とみつき)」とも言われ、当り籤を錐で突いた事からこう言われていたらしい。当り籤は最高額1000両、最低10両が当ったらしいが、この籤、江戸では「谷中の感応寺」「湯島天神」「目黒不動」の俗に言う「三富」が認められていたが、勘定奉行に瑞ソして色々な寺社がこれを売っていたらしい。いつの時代もこういったものが流行るのだ。でもこの富籤、一枚が二分(一両の二分の一)や二朱(一両の四分の一)と高額だったから、何人かでお金を持ち寄って買ったらしい。大体一両が現代の10万円から8万円相当だからその高額さが分かると思う。最高額の1000両だと1億円にもなったのだから、その熱狂振りも伺えるというもの。逆に庶民相手には非公認の「陰富」と呼ばれる一枚一文で当っても10文というヤクザ者が扱うものまであったという。富籤の札を裏で売ることから、こういった人たち、所謂売人を「札屋」といい、やがて「ダフヤ」という隠語になったという。言葉は面白い。

「江戸絵画の奇跡」
今、両国の「江戸東京博物館」で江戸時代の絵画展が行われている。アメリカ人「ファインバーグ夫妻」のコレクションの絵画展だ。江戸時代のそれぞれの時代の有名な画家の絵がアメリカ人により収集され、それが今回、公開された。当代一流画家たちの日本画の美しさ素晴らしさに感動すら覚えた。必見の価値有りでした。いつの時代にも絵の上手い人はいるもんだと感心しました。

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