「手前勝手世界食物語、第311≠サの3」

「まねき鮨」
佐賀県武雄温泉で今一番有名なのは「市立図書館」だ。この運営を外部委託したところ、大人気でたくさんのお客が来るようになったという。「TSUTAYA」の運営が一躍評判となった、あの図書館だ。さてそんな武雄温泉に行き付けの「まねき鮨」さんがある。聞くと「こちらに移ってきて丁度この8月で10年になる」という。元々は名古屋の有名鮨店で働いていたが、故郷に戻っての新規開業だったという。武雄温泉などというある意味過疎の町で鮨屋をやるというのは大変なことだろうと、同情する。やはり味と腕があればこそ、贔屓客を挽き付けることが出来たのだろう。私もわざわざ東京から飛行機で、しかも博多から特急で1時間10分、往復4200円掛けてやってきているのだから、その味も分かるというもの。私も通うようになって多分6年か7年経っていると思う。年に一回か二回しか来られないので常連とは言えないかも知れないが、それでもわざわざ通うこの努力。さて、当日はまず「くらげ(有明海)の酢の物」、「アサリ(三重県桑名産)の煮付け」、「おこぜ(有明海産)の刺身」は「きも、身、皮、身と骨の間」に分けられていた。これは珍味だった。新鮮な「さんまの刺身」は「タマネギ、ニンニク、梅干、醤油」のタレで食べる。「黒アワビ(平戸産10年ものの大きなもの)の酒蒸し」は柔らかく美味しかった。「枝豆」、そして「エメi筑後川にしかいないという貴重なもので弘法太子の時代からあるという)の刺身」、「穴シャコ」、「ウニのスープ」で口直しをしてからいよいよ「握り」だ。「烏賊」「シャコ(大村産)」「海老」「ウニ(平戸産)」「たまご」で終えた。今年はこの暑さで魚が獲れなくて満足な鮨が出せないと嘆いていた。確かに鮨は玄界灘が動き出す冬場がいいに決っている。また冬に来よう。焼酎は「三岳」と「薩摩国分」を飲んだ。博多までの帰りの列車内では寝ていました。
以上、酷暑の博多から勢古口がお送りしました。

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