「船下り」

ドルドーニュ川の湖畔の町「ラ・ロック・ガジャック」からの船下りを楽しんだのが3日目だった。川の両側、所々に中世の「城」がある。この地方、イギリスとの「100年戦争」の舞台になった場所だから、中世はこの城を巡って激しい戦いがあったという。当時のフランス軍は騎士が鉄の鎧で覆われ、馬に乗り長い鑓で戦う方式だった。日本で言えば「やあやあ、我こそは何々也」と告げてから戦うようなものだったという。また矢も中国の「弩」(ボーガンの一種)のようなもので弦を機械的な巻き上げ方式で巻いて強い矢を発射するというものだった。この弩は威力はあるものの二の矢を放つまでに15分ほどかかった。一方イギリス軍は普通の矢で次々と放ってくるのであっという間にフランス軍は「卑怯者」と叫びながら殺されていったらしい。だからこの100年戦争は序盤戦はイギリス軍が、その後イギリス方式の戦いに慣れたフランス軍が勝つのだが、勝ったり負けたりが長く続いた。そんな戦いの城がこの辺にたくさんあった。

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