「楽器を演奏する人」

3月2日(月)
地上で最も美しい都市と言われている「サマルカンド」、ブルーのドームが青空に映える街で14世紀から17世紀に掛けて「シルクロードの中心地」だったところだ。流石に素晴らしい遺跡群だ。兎に角一度は行ってみる価値があるのがこのサマルカンドだと思った。ウズベキスタンの英雄「アムール・ティムール」とその息子や孫たちの墓、霊廟があるのもこの街だ。地元の民族楽器を演奏する人がいて哀愁の籠ったどちらかといえばアジア的な音楽が奏でられ、やはり同じアジア人同士、何か血の繋がりを感じさせるものがあった。今月末に大統領選挙があり、現職の「カリモフ大統領」が遊説に来ていて交通が規制されて制限を受け、やむなく途中からバスを降りて徒歩でホテルに戻る羽目になってしまった。ティモールとその子孫たちの華やかな時代(所謂ティモール期)に造られた豪華絢爛な「メドレッセ(神学校)」、「キャラバン・サライ(商隊宿)」、「モスク(教会)」、「ミナレット(尖塔)」、「霊廟」があちこちにあり、観光客を飽きさせない素晴らしい街だった。よかったです。ここに来られただけでも今回の旅の意味があったというよう。それにしても公衆トイレは汚いし困ったものだ。トイレでその国の民度を計れるというが正にウズベキスタンは残念ながら発展途上国の域を脱していない。国内で自動車や航空機が造れてもそれだけで民度が上がるかといえば決してそうではなく、まだまだ低い民度に甘んじなければならないのだろうが、国民性が明るく人が良いようなのであと10年もすれば一定水準には到達すると思った。中国人が依然として低い民度、道徳観、慣習、利己主義のままで海外に出て行くのからすれば、ウズベク人のほうがずっとマシだと思った次第だ。この国の自転車なのだが、地方の古い自転車にはブレーキがない。どうやって止まるのかと聞いたら、回転を逆にさせるというのだ。本当だろうか?日本でもノンブレーキ自転車が問題視されていたが、こちらでは子供まで乗せて堂々と走っていた。流石に新しいのには皆ブレーキが付いていた。さてこれまで訪れた各都市の位置関係を総括してみよう。首都のタシケントは東にあり、すぐ北はカザフスタンだ。次に訪れたヒヴァは、真西に飛び、トルクメンスタンの国境近くだ。ブハラはヒヴァの東南、ブハラは更に東南、シャフリサーブスは更に東南で、サマルカンドはシャフリサーブスから来たに向かったところだ。明日戻りタシケントはサマルカンドの東北に当たる。ウズベキスタンの国の中心に時計があったとすると、タシケントは3時、ヒヴァは9時、ブハラは6時、シャフリサーブスは5時、サマルカンドは4時半のような関係だ。この国、どこへ行っても建設ラッシュだ。遺跡は復旧作業が行われ、道路以外は建物も含めて凄い勢いで工事が行われていた。数年すると見違えるのだろう。

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