「江戸ものづくり列伝」

『J REPORT 2020年3月第1週号』
「リタイアメント・ノート 11年9か月目」
「VOL.1149号 SINCE  AUG.12th, 1983」
「江戸ものづくり列伝」
両国の江戸東京博物館で開催中の「江戸ものづくり列伝」副題「ニッポンの美は職人の技と心に宿る」に行きました。(写真:B1)
最初はイタリアはヴェネツィアのバルディ伯爵コレクションからご紹介しよう。彼は明治初頭に来日し、日本全国を旅して色々な品物を買い集めた。それらが「ベニス東洋美術館」にある。今回はそれらの公開も目玉だ。
「バルディ侯爵肖像(裃姿)」(写真:B2)
「バルディ侯爵肖像(甲冑姿)」(写真:B3)
これらは顔の部分だけ写真から模写したものだ。とても西洋人には人気になったそうだ。
「黒塗ブルボン家紋章付花代」(写真:B12)
「村梨子地黒塗杏葉紋散蒔絵鏡台(鏡共)」(写真:B13)
「梨子地黒塗杏葉紋散松竹藤文蒔絵行器」(写真:B4)
黒田家と本多家の婚姻の時の品で、蓋の部分に両家の家紋があった。
(写真:B5)
(写真:B6)
「黒塗丸十花桐紋蒔絵化粧箱」(写真:B17)
(写真:B18)
「村梨子地黒塗杏葉紋散蒔絵重箱」(写真:B16)
「葵紋散七宝繋文文様蒔絵文箱」(写真:B15)
「朱漆塗鼠嫁入蒔絵組盃」(写真:B14)
鼠の嫁入りの物語を描く。親鼠は娘を最初は太陽に嫁がせようとするが、太陽は雲の方が強いからと辞退し、結局隣の家の鼠に嫁入りするというもの。
「唐織 亀甲文扇面模様」(写真:B11)
「浅黄縮緬地御所解模様小袖」(写真:B10)
「藍鮫研出鞘打刀揃拵」(写真:B7)
「藍鮫研出鞘脇指拵」(写真:B8)
以上が、ベニス東洋美術品所蔵品だ。

次が江戸の町を実際に築いた職人たちのコーナーだ。
「近世職人絵尽」(写真:B19)
「宮大工祭用道具」(写真:B20)
(写真:B21)
「鯰絵 鯰筆を震」(写真:B23)
「鯰絵 繁盛たから船」(写真:B24)
「紺糸素麺威五枚胴具足」(写真:B31)
「刀 銘 武州住石堂奏東連」(写真:B27)
「薙刀 銘 長曾称興里入道庸徹」(写真:B29)
「刀 銘 長曾称興正」(写真:B30)
「源氏車紋散糸巻太刀拵」(写真:B28)
「竹雀蒔絵印籠」「百合螺鈿印籠」(写真:B26)
「土俵軍配意匠煙草盆」(写真:B25)

次が有名な芸術家たちのもので、蒔絵師「原羊遊斎」の作品「蔓梅擬目白蒔絵軸盆」(重要文化財)(写真:B47)
これは実に美しいものでした。
「小塚原図」左側(写真:B37)
画 柴田是真 本画 菊池容斎 彫金 加納夏雄でした。 
「菊文茶碗」三浦乾也作(写真:B49)
次は大正昭和に活躍した「小林礫斎」の」ミニチュア作品群だ。
「桑箪笥」(写真:B32)
「象牙小箪笥」(写真:B37)
「香棚」(写真:B38)
「衝立」(写真:B36)
同 裏(写真:B46)
「文机硯箱揃 銘 寺子屋」(写真:B34)
「梨子地蒔絵角型香箱」(写真:B35)
「鼓」(写真:B32)
「炉縁と釜」(写真:B39)
「桜閣山水図印籠」(写真:B40)
「六瓢提物」(写真:B41)
「同上の予備」(写真:B42)
何と3mmの小さな瓢箪でした。凄いね。
「鉄棒人形」(写真:B44)
「京風人形」(写真:B45)
「ハゼ」(写真:B43)
まあ、非常に貴重なものを観させて頂いた。日本人独特のミニチュアには驚かされるばかりでした。
江戸時代は独自の日本文化が華開いた時期でもある。それを支えたのが職人や芸術家だった。それらが一堂に観られて素晴らしかった。