「大浮世絵展」

『J REPORT 2019年12月第4週号』
「リタイアメント・ノート 11年6か月目」
「VOL.1139号 SINCE  AUG.12th, 1983」
「大浮世絵展」
両国は江戸東京博物館で行われている「大浮世絵展」に行った。18世紀から19世紀の日本で発達し、ヨーロッパ画壇にも多大な影響を与えた「浮世絵」。それが4人の巨匠たちの浮世絵が世界中から集められていた。(写真:C1)C1
(写真:C2)C2
「歌麿、写楽、北斎、広重」というビッグネームからか、会場は大混雑していた。
それでは見ていこう。まずは「喜多川歌麿」。
「婦人相学十躰 浮気之相」(写真:C3)C3
左は「ポペンを吹く娘」、右が「髙島おひさ」。
女性を描かせたら天下一品だ。

「東洲斎写楽」。
左「三代目大谷鬼次の江戸兵衛」(写真:C4)C4
右「市川蝦蔵の北村定之進」
大首絵が特徴、歌舞伎役者を書かせれば最高だ。市川蝦蔵は五代目団十郎が演じた。

「葛飾北斎」。
「芙蓉に雀」(写真:C5)C5
「富嶽三十六景 神奈川沖浪裏」(写真:C8)C8
もう10年、いや5年長生きできれば完璧な絵が描けると嘆いたという天才画家。風景画は大人気で富嶽三十六景シリーズは8000部もそれぞれ摺られたという。

「歌川広重」
「東海道中五十三次之内 蒲原 夜之雪}(写真:C9)C9
「名所江戸百景 亀戸梅屋敷」(写真:C6)C6
風景画で実写的な技法を使用。北斎の奇抜さとは別な描き方だ。

「歌川国芳」
「相馬の古内裏」(写真:C7)C7
「宮本武蔵の鯨退治」(写真:C10)C10
人気に火が付いたのが「通俗水滸伝豪傑百八人」。

何と366作品が一挙公開されている。これは必見です。シカゴ、ボストン、ベルギー、ミネアポリス等からの出展も多い。
ご存知とは思うが、浮世絵は版元がいて、絵師がいて、彫師、摺師がいて初めて出来上がる。著名な版元としては「蔦屋重三郎」、彼は歌麿や写楽、広重らを世に出した版元だ。凄い芸術が日本で花開いたものだ。