「茂木家美術館の北斎名品展」第6弾

「茂木家美術館の北斎名品展」第6弾(かつしか北斎美術館)
北斎親子。(写真:H1)H1
出典は「HOKUSAI MASTERPIECES OF ART」より

「富嶽三十六景 武州玉川」(写真:H2)H2

「富嶽三十六景 相州仲原」(写真:H3)H3

「富嶽三十六景 甲州犬目峠」(写真:H4)H4

「富嶽三十六景 隅田川関屋の里」(写真:H5)H5

「富嶽三十六景 五百らかん寺さざいどう」(写真:H6)H6

「富嶽三十六景 東海道吉田」(写真:H7)H7

「富嶽三十六景 本所立川」(写真:H8)H8
立川とは、隅田川と中川を東西に結ぶ堅川という運河のこと。さまざまな物資を運んだ堅川の川沿いには材木問屋が立ち並んでいた。そうした材木の間から堅川の対岸の町と富士山を望む構図で、直線的な材木と優美な富士山の姿が対照的だ。材木に「西村置場」「馬喰丁弐丁目角 西村」「永寿堂仕入」「新板参拾六不二仕入」という、永寿堂が新作を出したという宣伝が入っている。「裏富士」と呼ばれる追加の10個のうちの一つだ。現在富嶽三十六景は46作品ある。

「富嶽三十六景 駿州片倉茶園ノ不二」(写真:H9)H9

「富嶽三十六景 駿州江尻」(写真:H10)H10
静岡市清水区にあたる江尻は江戸から東海道で18番目の宿場だが、北斎は宿場ではなく付近の農村風景を描いている。手前の女性の懐から懐紙がはためいて飛ばされて行くほどの強風が吹いている。人々は笠を抑えながら腰をかがめて耐え忍んでいる。北斎は目に見えない風を若い頃から描写することを繰り返し行っている。笠をかぶった旅姿の人々は鑑賞者に旅情を感じさせる。