「日本橋と町人地」

「江戸東京博物館・常設展1」
「日本橋と町人地」
両国にある「江戸東京博物館」の常設展示場をボランティアガイドの方に案内されて廻って見た。まず目の前にあるのが「日本橋」だ。家康が将軍になった1603年の翌年に造られたという橋なのだが、ここに飾られているのは、その後1806年に架け替えられたものを実物大で再現したもの。但し半分だけだ。写真は室町側から見た日本橋だ。(写真:H1)

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橋が掛けられてから、ここを五街道の起点とした。橋の特徴はヒノキの板張りが若干そって、即ち中央部が高くなっているし、更に橋の中央から両サイドにも傾斜があることだ。また板と板の間も若干空いていて雨は下の川にそのまま落ちていった。当初の橋の図面がないので、復元されたのは200年前の日本橋だが、それにしても立派な橋だ。写真は日本橋と亘り終わった先の室町の模型だ。大きな店が並んでいる。所謂町人地だ。(写真:H2)
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そしてこの辺りの町人地は碁盤の目のように区画されていて、目の真ん中に空き地が設けられていた。全ての区画の真ん中は空き地だった。写真を見てみよう。室町の左側に空き地が見える。(写真:H3)
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この空き地は地震の際の避難場所だったという。町人地は表通りは大店があり、その裏が長屋になっていて、その更に裏が空き地だった。ちょっと見難い写真だが、写真手前の屋根の上にあるのが、「天水桶」だ。雨水を貯めている。(写真:H5)
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勿論火事のためのものだ。延焼を防ぐためだが、室町辺りでも大店の屋根は瓦だったが、それ以外は板葺き屋根だから火事には弱い。その屋根も鉄の釘で打ちつけている屋根はまだまだ丈夫だが、竹の釘で打ちつけた屋根は軽いので重石の石が乗せられていた。さて、日本橋を下からご覧頂こう。(写真:H4)
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立派な橋だということが分かる。今、もう一度日本橋の空を取り戻そうという話しがオリンピックを期に出ている。昔の面影が現れるのが楽しみだ。