「秀山祭九月大歌舞伎観劇記」

「秀山祭九月大歌舞伎」観劇記(写真:K11)
「二世中村吉右衛門三回忌追善」(写真:K4)
(写真:K2)
(写真:K3)
「祇園祭礼信仰記」「金閣寺」(写真:K5)
本来は織田信長の人生を描いた作品五段の内の五段目が「金閣寺」だ。「信仰記」とあるのは「信長」のことを示す。
内容は戦国時代、天下を望む松永大膳(演じるは人間国宝の中村歌六)は足利将軍を倒し将軍の母・慶寿院尼を金閣寺に幽閉し、思いを寄せる雪姫(中村児太郎)に意に従うように迫る。そこに現れたのが信長の家臣・此下東吉(木下藤吉郎のこと、中村勘九郎)は信長を裏切り大膳に奉公を願うと言う。実は大膳は雪姫の父を殺した人物で姫にとっては仇であり、大膳は姫を桜の木に縛るが奇跡が起きる。というのも雪姫の祖父は絵師の雪舟であり、孫娘雪姫は自らが流す涙で鼠を描くと、鼠が実際に現れ縛っていた縄を噛み切り姫は自由になり、敵討ちを東吉を共に行うという桜の吹雪の中での実に美しい舞台だ。特に1750年代の江戸時代に金閣寺の二階建ての建物が舞台下にめり込むというような大胆な演出が話題を呼んだという。

昼食時の客席、ほぼ満席でした。(写真:K1)

「土蜘」新古演劇十種の内(一世吉右衛門・音羽屋が市川家成田屋の歌舞伎十八番に対抗して家の得意芸としたもの)(写真:K9)
土蜘はお能に基づいた作品。病気療養中の源頼光(又五郎)の元へ平癒を願い薬を届けるとして叡山の僧(幸四郎)が現れるが実はこれが土蜘蛛だった。豪華絢爛の舞踊劇。

「二條城の清正」秀山十種の内
「淀川御座船の場」(写真:K8)
家康に呼ばれ19歳の豊臣秀頼(染五郎)は大坂城を出て京都二条城に赴く。家康に暗殺されるかも知れず、豊臣恩顧の大名加藤清正(松本白鷗)は病体を押して付き従い、一命を掛けても秀頼を守ると誓う。無事対面を終えて大坂に戻る船の上での物語。清正の溢れる愛情がしんみりとさせる。祖父と孫の共演だ。史実はこの物語の3か月後に清正は50歳で死ぬ。
(写真:K7)

「日立市役所の電源喪失」

「日立市役所の電源喪失」
先日の台風崩れの大雨で日立市役所の電源が喪失するという事故が起こったという。2011年の東日本大震災時に市役所が被害を受けたので、その反省の元に災害の無い庁舎を建設したというのだが、結果今回の電源喪失だった。その原因は地下の電源施設が浸水しての喪失だという。私はこれが理解出来ない。震災で発生した大津波で原発の電源喪失事故が起き、今もなお燃料デブリの問題が解決していない根本理由は、津波が起きることが想定外だったという東電側、そして肝心の電源施設が地下にあったということ、これは完全に設計ミスであり、想像力の欠如というしかないと思う。それなのに日立市役所の電源施設もまたまた地下に造られていたのだ。市役所は丘の上にあり水没するとは思わなかったというが、それ自体が想像力の欠如だろう。何故高いところ、少なくとも屋上とか水没が最も回避できる場所に造らないのか?理解に苦しむ。設計者はコスト面だというだろうが、その結果が東電の原発事故ではないか。結局コストを削減したために膨大な費用負担が発生したことがまだ理解出来ないのだろうか?これからは設計の発想を大胆に変えないとこういった事故はまた起きるだろう。皆様はどう思われますか?
設計自体が分業化していることによる弊害なのかもしれない。でも日本の設計力ってこんな程度なの?
以上、残暑とは名ばかりの酷暑が続く東京から㔟古口がお送りしました。

「信州・山形・蕎麦の旅」

「J  REPORT 2023 9月第3号」
「リタイアメント・ノート 14年3ヶ月目」
「VOL.1333 SINCE  AUG.12th、1983」

「走るな! 転ぶな! 風邪引くな!」が老人には大切らしいです。㔟古口

「旅暦第127話」「信州・山形・蕎麦の旅」
毎年の如く「大人の休日倶楽部パス」を利用しての蕎麦の旅だが、体調を崩して中々実行出来なかった。実は7月の退院後直ぐに予約をしていたのが今回の旅だった。
初日は「小諸」、二日目は「山形」、そして三日目は「米沢」とした。本当はもう一日松本を入れていたのだが、抗癌剤の点滴の日程が急に決まったので、そこはパスすることにした。残念だが次回の休日倶楽部パスの時にトライすることにした。と言うことで、初日は

「蕎麦の旅、小諸・草笛」
台風崩れの熱帯低気圧の影響で小雨交じりの天気となった信州は佐久平。北陸新幹線の停車駅だ。ここからJR小海線に乗り換えて「小諸」に向かう。(写真:A2)
生憎の天候で浅間山も見えない。
小諸城跡にその店はあった。まずは第二次小諸合戦の場で、徳川秀忠が本陣を築いたのがここ小諸城なのだ。「三の門」前だ。(写真:A3)
「秀忠公の本陣跡」(写真:A4)
ではこの戦いは何故起きたのか?
有名な天下分け目の「関ケ原」の合戦に家康の東軍は豊臣恩顧の大名たちを家康自ら率いて東海道を西に登り、息子の秀忠を東軍別動隊として3万人を与えて中山道に向かわせた。一方上田城に立て籠る真田軍がその進路を防ぐかの如く上田城に籠城した。ここで徳川対真田の戦いとなる。この戦いは真田有利で手こずり長引いたために秀忠は関ケ原には間に合わず遅れるという大失態を演じてしまう。秀忠が関ケ原に着いた時には既に戦いは東軍の勝利で終わっていたが、数の上では西軍有利だっただけに、ひょっとしたら負け戦になっていたかも知れない事態に激怒した家康。秀忠には会おうともしなかったという。それほどの失態だった。
三の門だ。(写真:A5)
門の中に入る。(写真:A6)
そこに蕎麦屋「草笛」がある。(写真:A7)
頼んだのは「くるみそば」。くるみをペースト状にしたものを蕎麦のうゆ出汁つゆで溶きながら蕎麦を手繰る。(写真:A8)
蕎麦は量が物凄くあった。(写真:A9)
今までに食べたことのない食感の蕎麦とつゆ。ちょっと甘めのくるみが不思議な味を出す。
その他「かきあげ」も注文した。結構大きい。(写真:A10)
観光客が次々と入店してくる人気店だった。窓越しに外を見る。(写真:A11)
近くの「懐古園」という庭園にあった人形たち。可愛いね。(写真:A12)
小諸駅だ。小さな駅だ。レトロですね。(写真:A13)
天気が良ければなあと思った次第でした。

「孫娘」
今月9月に9歳の誕生日を迎える孫娘の一人「凛」ちゃんだ。(写真:A1)
夏休みのひと時を日光で過ごしたという時の写真だ。元気で育ってね。孫を観ると感慨深い。

「杖なし歩行」
先週のハワイ行きから杖の使用を止めた。多少身体がぶれることはあるものの、意外にしっかりと歩けるようになってきた。いつまでも杖に依存していると困ることになりそうな気がして杖とおさらばした。

「今週の映画と本」

「今週の映画と本」
「こんにちは、母さん」(UC豊洲にて)私的評価★★★★(今年65作目)
山田洋次監督作品。大手会社の人事部長の男性。妻とは別居、娘は祖母の元で暮らし、本人は会社命令の首切りに飽き飽きしていた。そんな人たちの間で起こる事件をユーモアと涙で描く。もうこんな古いタイプの映画を観る若い人はいないだろうなあと思ったら、予想通り観客は老人ばかりでした。

「MEG ザ・モンスターズ2」(TC日比谷にて)私的評価★★★(今年66作目)
まあ、深海の海から現れたのは超巨大サメ。深海で希少鉱物レアメタルを違法に採掘する窃盗団と遭遇した科学者たちの命はどうなる。それに巨大サメと蛸が絡み合う。兎に角疲れる活劇でした。勝つのは勿論主人公たちだが。

9月8日付け読売新聞夕刊の「All that Cinema」では「私の大嫌いな弟へ、ブラザー&シスター」「ヒンターテント」「禁じられた遊び」「6月0日 アイヒマンが処刑された日」「ドラキュラ デメテル号の最期の航海」「ほつれる」「ウエルカム トゥ ダリ」が紹介されていました。

また、9月8日付け日経新聞夕刊電子版「アートレビュー」には、「こんにちは、母さん」「私の大嫌いな弟へ、ブラザー&シスター」「ヒンターテント」「禁じられた遊び」「6月0日 アイヒマンが処刑された日」「ドラキュラ デメテル号の最期の航海」「ほつれる」が紹介されていました。

「2023年の映画で私が良いと思ったのは」
★★★★★=「ドリーム・ホース」「SHE SAID その名を暴け」「生きる LIVING」「パリタクシー」「クロース」「ふたりのマエストロ」

★★★★=「The First Slam Dunk」「モリコーネ 映画が恋した音楽家」「母の聖戦」「エンドロールのつづき」「バビロン」「逆転のトライアングル」「シャイロックの子供たち」「オットーという男」「ロストケア」「ザ・ホエール」「怪物」「ミッションインポッシブル/デッドレコニングPART ONE」「こんにちは、母さん」

「私の2022年に観た映画は105本、星5つは
★★★★★=「ゴヤの名画と優しい泥棒」「ベルファスト」「大河への道」「PLAN75」「峠 最後のサムライ」「エリザベス 女王陛下の微笑み」「ベイビー・ブローカー」「エルヴィス」「アキラとあきら」「アバター3Dリマスター」「RRR」「ザ・メニュー」

「2022 観劇シリーズ」 2022年の歌舞伎観劇は12度でした。
歌舞伎座新開場十周年 壽 初春大歌舞伎第二部「壽恵方曽我」と「人間万事金世中」を観劇。
2月大歌舞伎第二部「女車引」と「船弁慶」を観劇。
3月大歌舞伎観劇第二部「仮名手本忠臣蔵・十段目」と「身替座禅」を観劇。
鳳凰祭4月大歌舞伎昼の部「新・陰陽師 滝夜叉姫」を観劇。
團菊祭5月大歌舞伎昼の部「寿曽我対面」、「若き日の信長」と「音菊眞秀若武者」を観劇。
6月大歌舞伎昼の部「傾城反骨香」、「児雷也」、「扇獅子」を観劇。
7月大歌舞伎昼の部「菊宴月白波 忠臣蔵後日譚」を観劇。
8月納涼歌舞伎昼の部「新門辰五郎」と「団子売」を観劇。
秀山祭九月大歌舞伎昼の部「祇園祭礼信仰記」「土蜘」「二條城の清正」を観劇予定。

「2023年旅暦」
1月に釧路7日間の旅に行き、2月には道東オホーツク3日間の旅をしました。7月に退院後初めての旅は3度目の利尻礼文でした。
9月には大人の休日俱楽部パスを利用して、米沢、山形、小諸に蕎麦の旅に、更に釧路へ寿司を食べに、そして福岡へ行く予定。11月は奥能登へ行きます。
海外には8月にハワイに行きました。次の予定は来年のオーストラリアかな?

「2023 本の記憶シリーズ」  2022年の読書数は、283冊でした.
「駆け落ち無情」(千野 隆司 著)文春文庫 私的批評眼★★★★(今年123作目)「朝比奈凛之助捕物暦」シリーズ第2段

「札差市三郎の女房」(千野 隆司 著)集英社文庫 私的批評眼★★★★(今年124作目)

「酒田さ 行ぐさげ」(宇江佐 真理 著)実業之日本社文庫 私的批評眼★★★★★(今年125作目)「日本橋人情横丁」
久々に日本人の機微に触れた作品だった。是非お勧めする。

「象印の夜」(風野 真知雄 著)双葉文庫 私的批評眼★★★(今年126作目)「新・若さま同心・福川竜之助」シリーズ第1段

「水月の筝」(岩室 忍 著)祥伝社文庫 私的批評眼★★★★★(今年127作目)「初代北町奉行 米津勘兵衛」シリーズ第9段
いやあ、面白かった。これを読まない手はない。

「本所おけら長屋 外伝」(畠山 健二 著)PHP文芸文庫 私的批評眼★★★★★(今年128作目)

「山形・梅蕎麦&小太郎」

「山形・梅蕎麦」
一度訪れたことがあったが、残念下調べ不足で休日だった店に再びチャレンジした。今回は問題なく山形駅からタクシーで向かった。
行きの新幹線では山形県内の奥羽山脈には分厚い雲が覆っていた。(写真:B1)
もう田んぼは稲が実っていた。(写真:B2)
写真は撮れなかったが、奇妙な案山子があった。それはトンビを模した凧のようなものが、田畑の上を舞っていたことだった。面白いアイデアだなあ。
タクシーで約5分、住宅街の中にあるのは、江戸時代に創業した老舗で毎朝店内の石臼でひいた蕎麦粉で十割蕎麦を手打ちしているという。メニューだ。(写真:B3)
店内は開店直後だったので閑散としていた。(写真:B4)
頼んだのは、十割蕎麦の蒸篭と野菜天麩羅だ。(写真:B5)
蕎麦は非常に細く短く、喉越しは実に爽やかな蕎麦だ。本当は板蕎麦を頼みたかったのだが、二人前からだというので諦めた。実際には二人前半はあるらしい。ちょっと多過ぎるな。
器も店主手作りだという凝りようだ。やはり山形には蕎麦の名店が多い。地図を貰ったので次回以降の山形蕎麦探求に役建てよう。
帰りは山形、福島、栃木全てで大雨に晒された。(写真:B6)
熱帯低気圧の影響なのだろうが、自然には勝てない。

「米沢・粉屋小太郎」
昨日の豪雨が嘘のように晴れ渡った青い空に白い雲。(写真:C1)
毎年2回は訪れる米沢の老舗名店が米沢の「粉屋小太郎」だ。新幹線からタクシーに乗り換えて市内中心部へ。開店直後の店に入る。案内された席でまずはメニューを観る。(写真:C2)
直ぐに注文したのは「割子蕎麦」だ。五段の小分けした蕎麦を5つの味で食べ分ける。(写真:C7)
(写真:C8)
中庭からは蔵も見える。(写真:C4)
壁には店の由来が書かれているが、これが江戸時代の米沢藩御用達のお墨付きのようなものだ。(写真:C3)
人形さんは店の女将さんかな?(写真:C5)
店内は落ち着いた雰囲気だ。(写真:C6)
蕎麦は腰がしっかりしていて蕎麦の風味が滲み出ている。小分けされたサイドの5品も味わい深いものがある。やはり老舗の味だ。実に美味い蕎麦だ。次々と客が入ってきて、あっという間に満席になった。
蕎麦湯だ。(写真:C9)
昨日の山形の梅蕎麦の蕎麦湯はこってりした濃厚なものだったが、ここのはさらっとした湯だった。
帰り掛けに後ろを振り向く。まずは玄関。(写真:C10)
門前。(写真:C11)
何と「創業308年」の幟があった。(写真:C12)
米沢市内には古い店も多い。この雑貨店。元禄元年創業という。(写真:C13)
大坂屋さんは1688年だよ。古いね。
山形はやはり蕎麦処ですね。

「抗癌剤治療始まる」

「抗癌剤治療始まる」
7月の栓塞手術後の結果、余り効果がなかったことが判明し、新たな抗癌剤治療に移ることになった。2種類の薬剤を点滴投与する。一つは癌細胞を攻撃する自身の免疫細胞を活性化させるもの。もう一つは癌細胞が栄養を吸収するには血管が必要でその毛細血管の発育を阻止する役目の抗癌剤だという。この二つを組み合わせて癌細胞を縮小させるというのだ。この治療を受ける人は、癌細胞を切除や放射線治療が出来ない人なのだ。私の場合は小さな癌細胞が肝臓内に散らばっているためだという。
初回は約3時間の点滴だった。3週間後次の投与があるが、徐々に量は変わらないが投与時間は短縮されるという。今まで副作用というようなものは出ていない。この治療の効果があり癌が無くなればいいのだが、果たしてどうなるのか?今後を見守ろう。私自身は絶対に癌に勝ってやるという強い気持ちで生きていく。

「友たちは宝」
その日は大学時代のフットボールの仲間たちが誘ってくれての会食だった。皆私の体調を気遣ってくれての集まりだった。私も後期高齢者になり、合わせて思いもかけなかった肝臓癌宣告を受けて落ち込んでいるのではないかとの友人たちの思いやりだったようだ。生憎写真を撮り忘れてしまったので写真はないが、私以外はお酒を飲みわいわいがやがやと50年前に戻ったような気分で楽しく過ごした。本当に友人とはありがたい宝物だと痛感した。
そして次は中学同級生との集まりである「神奈川会」でも大いに楽しめた。(写真:D10)
本来のメンバーは10名だが、I君は病気療養中、S君は台風を懸念しての欠席と今回は8名が集まった。
もう皆が中学生になってしまったようで、そんな思い出があったのかと、記憶力の弱い私には思い出せない話しばかりだった。その話題はちょっと飛び過ぎかも知れないが、止めどなく湧き上がる話しばかりでした。これまた友たちは宝でした。

「村田屋」

「手前勝手世界食物語、第657話」
「村田屋」
今回の神奈川会の場所は「村田屋」だ。野毛にある割烹風居酒屋とでも言おうか。多分商30年代か40年代に建てられた古民家だ。この会、通常は月1回の開催だったが、数カ月前から2カ月で3度の開催に変わった。私は手術入院等もあり、第2神奈川会への参加は初めてだった。座敷にta掘り炬燵に入るのだが、これが苦戦する。特に足の悪い私には辛い。それでは食した品をご紹介しよう。
「突き出し」(写真:D1)
「枝豆」(写真:D2)
「刺身盛り合わせ」(写真:D3)
「鰻巻」(写真:D4)
「刺身追加」(写真:D5)
「イワシ天麩羅」(写真:D6)
「イワシ揚げ」(写真:D7)
「漬物」(写真:D8)
「いわし丸干し」(写真:D9)
健啖家の方々との会食でした。
以上、台風と共に涼しい風が拭き始めた東京から㔟古口がお送りしました。

「ハワイの旅」

「J  REPORT 2023 9月第2号」
「リタイアメント・ノート 14年3ヶ月目」
「VOL.1332 SINCE  AUG.12th、1983」

「走るな! 転ぶな! 風邪引くな!」が老人には大切らしいです。㔟古口

「旅暦第126話、ハワイの旅」
羽田空港第3ターミナルのラウンジでは見たことのない光景に出会った。それはほぼ満席のラウンジだった。こんな光景は初めて見た。兎に角人、人、人だ。席が空くのを待つ人や探す人で大混乱だった。でもようやく見つけた席で簡単な食事をした。(写真:A1)
羽田から7時間余、満席のボーイング787型機は順調にホノルルに着いたが、アルコールも飲んでいないので全く眠れなかった。気温28度、澄み切った青い空に白い雲。いつもの景色だ。(写真:A2)
多分30数度目になるハワイへの旅だ。普通、入国時のイミグレーションでは、パスポートを提示してフィンガープリントを取り、次に顔写真とパスポート写真の照合を行いながら、何しに来たか、何泊するのか、いくらお金を持ってきたかとかいう質問を受けるのだが、私は指紋採取もなしであっという間に通過した。まあ何度も過去に取得済だからかなのだろうか?
乗合の車でホテルまで向かうが、道路は大渋滞。こんなに混んでいるのも観たことがない。ハワイ何十年振りかの鉄道はまだ半ば。空港からダウンタウン方面は工事中だった。一体いつになれば完成するのか?マウイの火事もあり、州もこれ以上税金を投入出来るのだろうか?と考えてしまう。
ホテルは定宿のアラモアナホテル。ANAの乗務員の人たちも泊まる宿だ。アーリーチェックインして部屋に入って荷物を整理してから、アラモアナSCからの「ANAエクスプレスバス」に乗ろうとしたが、予定をいくら過ぎてもバスが来ない。仕方なく「ワイキキ・トロリー」のピンク・ラインに乗り換えてワイキキへと。このバスはJCBカードがあれば只で乗れる。ワイキキでHISの事務所に行き、HISが運営しているLEALEAトロリーについて聞くと、今は観光客数が少な過ぎて2路線のみ運転していて、他社ラインを4路線含めた販売だというが、非常に高い。そこで今度はANAの事務所に行き運航状況を尋ねると、ちゃんと運行しているが渋滞で遅れているという。まあ運転しているのならば待てばいいので仕方ない、待つとしよう。このバスはANA利用者ならば只で乗れる。HISの状況を見ても分かる通り、観光業はまだまだ復活には至っていない。特に日本人は円安もあり少ないし、ハワイはまだまだコロナ禍の影響から脱してはいないと痛感した。
そろそろ食事にしよう。ロイヤル・ハワイアン・センターにある「P.F.CHANG」というこれもいつも行く中華料理店で食べることにした。午後4時過ぎなので席はがらがら。(写真:A3)
まずは「レタス包み」(写真:A4)
ひき肉を中心とした具材をレタスで巻いて食べるが、この店の人気ナンバーワンだ。皆さんこれを食べている。勿論美味しい。
次が「チャンズ・スパイシー・チキン」(写真:A5)
ちょっと甘辛い味付けの鶏肉だが、柔らかくてこれも美味しい。
締めは「クリスビー・グリーン・ビーンズ」(写真:A6)
辛めの味だが、文句なし。おや、またスズメさんが現れた。(写真:A7)
ここのスズメたち、客の足元に落ちた料理を食べるために店内にまで侵入してくる可愛い鳥だ。
ということで初日はANAバスでアラモアナへ戻り、飲み物を買いに日系の「ドン・キホーテ」に行きホテルへ。
アーモンド・ジュース(写真:A8)
オレンジ・ジュース(写真:A9)
早めに寝ないと時差ぼけもあり、頭がくらくらする。
ちょっと訂正を入れておく。「旅暦」のナンバリングなのだが、2月のオホーツク流氷の旅が「123話」、3月の勝浦雛祭りが「124話」、7月の利尻礼文が「125話」となり、今回のハワイが「第126話」となる。

「日曜日」

「日曜日」
流石に寝不足は解消したようだ。良く寝ました。
まずはアラモアナSCへ行く。2階の通路の真ん中にある水路だ。蓮の花と鯉がいる。(写真:B1)
どうやらほぼ時刻通りにANAバスもやってきた。(写真:B2)
亀の絵でラッピングされた燃料電池車のバスだ。(写真:B4)
さてワイキキのDFS(免税店)だが、何と1階のみの営業となっていた。(写真:C4)
人も殆どいない。全くコロナ禍と同じような状況だった。
訪れたのは安売りの店「ROSS」。その他2件を廻りウィンドウ・ショッピングをしたが、買うものはなかった。(写真:B5)
ホノルルの天候は晴れてはいるものの、時々シャワーが降ってくる。風もあり適温といえよう。日曜日と言うことだが人出は少ない。
ホテルに戻る。午後4時半からのレストランの開店待ちの列に並ぶ。毎日こういった列が現れる人気のレストランが「シグニチャー」だ。(写真:B6)
ホテルのフロントだ。ここも人が少ない。(写真:B7)
開店と同時に動き出す36階行きの直通エレベーターで店内に入る。(写真:B8)
まずはハッピーアワーのメニューから「プライムリブ・アイ・ステーキ」のミディアムレアを頼む。12オンスのステーキだ。約340gだ。(写真:B9)
これがハッピーアワーなので$26だ。皆さん、目当てはこのステーキなのだ。リーズナブルで美味しい。
「マッシュドポテト」(写真:B10)
地元の料理で「アヒ・タルタル」(写真:B11)
鮪のタルタルをガーリック・トーストに乗せて食べるが、ハワイ特有の料理だ。
「スパイシー・ガーリック・枝豆」(写真:B12)
ちょっと味が以前とは変わっていた。辛みが失せて甘いたれの味が増していた。
沢山食べてお腹一杯、幸せです。色々と複雑な気持ちはあるものの悔やんでいても仕方ないと割り切って毎日を楽しもう。(写真:B13)
店のエレベーター前だ。(写真:B14)
5人連れの若い男性たちがいたが、いきなりそのうちの二人がキッスし始めた。どうやらそんな人たちのグループのようだ。同じエレベーターで下に降りた。その二人は仲良く手を繋ぎ合って歩いていた。
アラモアナSCを歩いていたら水の入った器があった。多分犬用の水飲みなのだろう。歩いていると犬と散歩する人が多いので、SC内でも気を使っている人たちがいるという証拠だろう。犬も水を飲まないと熱中症になるのだろう。娘からリクエストがあったバッグを買った。

「月曜日」

「月曜日」
起きたのは既に11時過ぎ。寝過ぎました。アラモアナSCの駐車場で観たテスラの自動車、ナンバープレートが変わっていた。絵は火山で、最初に電気自動車である旨が記されていた。ハワイのナンバープレートは基本虹が描かれているのだが。(写真:C1)
SC内の楽天ラウンジに行く。ここは一時間に限り席でゆっくり出来、飲み物もフリーだ。「日焼けしたパンダ」がいた。(写真:C2)
楽天も携帯事業では大赤字なのにこんなことまでして大丈夫かな?結構な数のスタッフさんもいた。
アラモアナ公園は今日も美しい。(写真:C3)
ワイキキへ行く。海辺には多数のパラソルが立ち並ぶ。(写真:C5)
(写真:C6)
ワイキキの交番の前にある「パワーストーン」。人気の場所だ。(写真:C7)
デューク・カハナモク像。オリンピックの金メダリストでハワイの英雄だ。(写真:C8)
大きなガジュマロの木。(写真:C9)
美しい海。(写真:C10)
ハワイらしい光景だ。
夕食に訪れたのはアラモアナSC内に最近出来たという四川料理の店「スーチューワン」を訪れた。
パンダマークが掲げられていた。(写真:C16)
こんな店内だ。(写真:C14)
「茄子の炒め物」(写真:C11)
「牛肉の辛味炒め」(写真:C12)
「海老の辛味炒め」(写真:C13)
どれも辛い味の物ばかりでしたが、それなりに美味しく食べられました。
店の表はこんな具合。(写真:C15)
夕食時とあって次々と客が入って来た。またウーバーの配達人も沢山来ていた。